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俳句的生活

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古志広島ズーム句会(2025年5月3日)

俳句的生活 投稿日:2025年5月3日 作成者: dvx223272025年5月8日

第一句座
・矢野京子選
【特選】
鳥海の山を揺らして雪解水         斉藤真知子
鯉濃の大阪の夏来たりけり         長谷川櫂        
烟らせて佐渡一島を若葉雨         安藤文
牧水のさびしいと言ふ五月かな       今村榾火
更衣わが身のなほも軽くなる        城山邦紀
【入選】
五月富士わが師の誉れ讃へけん       大場梅子
下駄箱に下駄なきふしぎ昭和の日      矢田民也
夏来る鋼のごとき蜘蛛の糸         石塚純子
薫風も汽笛も魚鼓は飲み込んで       加藤裕子
蝌蚪跳ねて四分音符のあと休符       駒木幹正
北国の山より白き牡丹かな         高橋真樹子
戦地より帰りし父の居た夏よ        伊藤靖子
四十兆の細胞奮ふ夏来る          駒木幹正
麦こがしつくづく昭和の子なりけり     矢田民也
白樺と白樺つなぐハンモック        高橋真樹子

・長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
柚の花の君でありしがはや三年       大場梅子
雲の峰亡国のうた四辺より         神戸秀子
ひと息で散りたきものを牡丹かな      斉藤真知子
世界なほ戦場である麦の秋         矢田民也
薮を出てたけのこ眠る冷蔵庫        安藤文
【入選】
酔ひざめの顔吹き渡れ青嵐         安藤文
万緑や心のままに淡く濃く         矢野京子
雪解水鳥海山を揺らしては         斉藤真知子
羊羹の箱に眠れる蚕かな          神戸秀子
夏来たり鋼のごとき蜘蛛の糸        石塚純子
締まりつつ丸くなりゆくキャベツかな    矢田民也    
万緑や大蛇のごとく山動く         駒木幹正
みちのくに大きな句集柏餅         大平佳余子
涼しさや俳句の国へ朝刊来         瑞木綾乃
果てしなく続く水田は空写す        伊藤靖子
牧水のさびしと言ひし五月来る       今村榾火
戦地より帰りし父の居た夏よ        伊藤靖子
更衣わが身のなほも重くなる        城山邦紀
散り敷いて花のこころや桜蕊        ももたなおよ
行く春や母が残せし短歌メモ        今村榾火

第二句座(席題:茶摘み、初鰹)
・矢野京子選
【特選】
この一句釣り損ねたり初鰹         城山邦紀
一番茶大海原を渡りける          ストーン睦美
龍のすむ雲の中なる茶摘かな        長谷川櫂
【入選】
アンパンマン生まれし国の初鰹       ストーン睦美
五七五竿にキラリと初鰹          城山邦紀
道なりに県境こゆる茶摘かな        今村榾火
背に馴染みゆく真つ青の茶摘籠       高橋真樹子
夫の眼の選ぶ一匹初鰹           石塚純子

・長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
土佐なれや酒は酔鯨初がつを        矢田民也
あをあをと背になじみけり茶摘籠      高橋真樹子
眩暈する茶摘の畝の只中へ         今村榾火
【入選】
アンパンマン生まれし国の初鰹       ストーン睦美
茶を摘むや一日神代の人となり       矢野京子
一番茶大海原を渡り来つ          ストーン睦美
高らかに農学校の茶摘唄          駒木幹正
初鰹彷彿として父の胸           今村榾火
わが庭の摘む人もなき茶の木かな      金田伸一
通の眼の選ぶ一頭初鰹           石塚純子 
別れ話聞いて茶摘みのはかどらず      岡村美沙子
老いたれば腹皮もよし初鰹         加藤裕子
乾坤を炙りて焦がす初鰹          矢田民也  

古志仙台ズーム句会(2025年4月27日)

俳句的生活 投稿日:2025年4月28日 作成者: dvx223272025年4月28日

第一句座
長谷川冬虹選
【特選】
揚雲雀忘じ難きは父の貌            川村杳平
樹木葬姉の遺愛の白牡丹            佐藤和子
蛍烏賊食うて五臓の闇光る           石川桃瑪
海底のピアノしづかに行く春ぞ         長谷川櫂
【入選】
金剛の蕾ほどけば緋の牡丹           齋藤嘉子
一個づつ重ねし餅が春の山           三玉一郎
それぞれに崩れ辛夷の六花弁          阿部けいこ
突然に燃ゆる木となり躑躅咲く         齋藤嘉子
山笑ふ杵高々と餅搗かん            上村幸三
初夏の声はとどかず水俣忌           三玉一郎

長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
取りあへずゴジラ体操して朝寝         那珂侑子
白妙の富士を自慢の田螺かな          平尾 福
豊かなる湯気も均して白子干す         谷村和華子
虻も蜂もこれはこれはと藤の花         平尾 福
藤古木捻れて朽ちて花を浴ぶ          武藤主明

【入選】
言祝げば花はふたたび枝に咲く         服部尚子
あの日あなたが生きようとしたあの夏へ     三玉一郎
紙切れを栞に挟む春の風            宮本みさ子
花冷の手に衝撃の一句集            川村杳平
草丈のいつしか五寸薄暑かな          石川桃瑪
うららかや洗濯物が飛んでくる         那珂侑子
養蚕所跡は連翹まつさかり           阿部けいこ
入学児明日の鉛筆かぞへをり          甲田雅子
句集から餅まろびでる桜かな          那珂侑子
満開のさくらの沖をフェリー行く        甲田雅子
海猫の声に返さむ茶摘唄            臼杵政治

【第二句座】(席題:桜蕊、春炬燵、百千鳥)
長谷川冬虹
【特選】
百千鳥小町の墓を囃しては           上村幸三
それぞれに恋を語るや百千鳥          青沼尾燈子
何かあるたびに逃げ込む春炬燵         三玉一郎
桜蕊踏んで駆けだす豆剣士           武藤主明
桜蕊絡みて風の毬となり            阿部けいこ
【入選】
全生徒五名に降るは桜蘂            佐藤和子
春炬燵窓の外には南部富士           齋藤嘉子
春炬燵また序文から読み始め          上 俊一
春ごたつ潜り孤独になりたき日         宮本みさ子
旅果てて春炬燵へと戻り来る          平尾 福
桜しべ人のとほらぬ小径かな          長谷川櫂
合格の報待つ二人春炬燵            臼杵政治
ひつそりと被災の村の桜蕊           甲田雅子
ゆたかなる硯がひとつ春炬燵          三玉一郎
陵は小さく吉野の百千鳥            齋藤嘉子

長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
旅果てて春の炬燵に戻りけり          平尾 福
ひつそりと被災の村の桜蕊           甲田雅子
百千鳥餅屋句集を寿ぎぬ            平尾 福

【入選】
空広き鎌倉山の百千鳥             石川桃瑪
全生徒五名に降るは桜蘂            佐藤和子
しまつては又出してくる春炬燵         那珂侑子
燃ゆるごと桜しべ降るゴミ置場         那珂侑子

花神社版『飴山實全句集』完売しました

俳句的生活 投稿日:2025年4月24日 作成者: KAI2025年5月31日

来年2026年は飴山實生誕100年に当たります。これを記念して古志社では文庫版『飴山實全句集』(朔出版)の編集を進めています。

この本の元になった花神社版『飴山實全句集』(2003年)が8部見つかり、すでに3部は売約済み、残り5部を定価(8000円)と送料でお分けします。

必要な方はこのサイトの事務局へご連絡ください。合計金額と振込先をお知らせします。

古志金沢ズーム句会(2025年4月20日)

俳句的生活 投稿日:2025年4月21日 作成者: dvx223272025年4月21日

第一句座
当季雑詠
・鬼川こまち選

【特選】
太陽の息の太さや山桜          趙栄順
花いかだ変幻自在崩れざる        山本桃潤
山桜去るも残るも能登無念        稲垣雄二
空に星地球にお玉じやくしかな      清水薫
白波は海の血しぶき水俣忌        玉置陽子
親離れやがて名馬に春の駒        間宮伸子
ふりあふぐ芸術院賞春の星        宮田勝
田を巡る大いなる旅蛙の子        清水薫
人はむかし空をよく読む春の雷      酒井きよみ

【入選】
ででむしや銀河へ行きし跡のあり     川上あきこ
行き暮れて杖持ち直す花薊        田中紫春
佐保姫の尻の跡あり大干潟        玉置陽子
花満ちてひときは大き兵の墓       花井淳
ふらここに走り出す子と追ふ母と     越智淳子
今年こそ鮑取らんと能登の海女      川上あきこ
咲みちし花へ怒涛の薩摩琵琶       泉早苗
壁にたつ衣桁のかげや春惜しむ      松川まさみ
春愁ひついて離れぬ一万歩        稲垣雄二
さくらさくらすべてのことはあとまはし  川上あきこ
乱高下する世にありて目刺食ふ      田村史生
万愚節孫が手加減する将棋        氷室茉胡
小さき腰曲げてめでたし桜えび      安藤久美

・長谷川櫂選

【特選】推敲例
三宝に息なほ荒し桜鯛          玉置陽子
白波は海の血しぶき水俣忌        玉置陽子
春愁ひついて離れず一万歩        稲垣雄二
さを鹿の角落としけり春の月       田村史生
小さくとも腰を曲げたり桜えび      安藤久美

【入選】
追ひかける子を追ひかけてしやぼん玉   宮田勝
地にひたとはりつく影も夏隣       松川まさみ
佐保姫の尻もちのあと大干潟       玉置陽子
桜見る夢は叶はず桜鯛          氷室茉胡
酒蔵の漆喰古りぬ初つばめ        花井淳
マリリンの顔と開きぬチューリップ    飛岡光枝
遠国の土佐にも一つ牡丹寺        橋詰育子
二千年花に埋もれて石舞台        飛岡光枝
けさの雨走りのあやめ花ほどく      飛岡光枝
仏飯を庭の小鳥へ朝桜          藤倉桂
杉玉をかすめて空へ初つばめ       花井淳

第二句座
 席題:「羅」、「葉桜」
・鬼川こまち選

【特選】
老ひとり羅に身を遊ばせて     飛岡光枝
葉桜の空に影あるごとくかな     趙栄順
羅の水輪流るる衣桁かな         玉置陽子
花は葉に変幻の世に生きてをり      梅田恵美子
八十も終りのひと日花は葉に       清水薫

【入選】
大桜葉となる昼の明るさに        安藤久美
花は葉に記憶違へる二人かな       松川まさみ
葉桜に囲まれし里母ひとり        土谷眞理子
葉桜のさはぐ大きな風の影        安藤久美
平穏な日々は続かず花は葉に       山本桃潤
葉桜にもたれて眠る桜守り」       藤倉桂
おもかげを探す更地や花は葉に      稲垣雄二
葉桜や焼き味噌香る峡の里        花井淳
葉桜や術後五年の第一歩         藤倉桂
閉ざされし秘仏の扉花は葉に       田村史生

・長谷川櫂選
【特々選】推敲例
羅のよき香の名は忘れけり        安藤久美
葉桜や同じ人思ふ人とをり        松川まさみ
羅に心を隠し会ひにゆく         稲垣雄二

【特選】
葉ざくらや櫻花壇に人も無し       飛岡光枝
羅や嘘も真実も胸のうち         趙栄順
八十も終りのひと日花は葉に       清水薫

【入選】
葉桜や火をもて鍛ふ玉鋼         玉置陽子
絵付師の頑固一徹花は葉に        花井淳
葉桜のさはぐ大きな風の中        安藤久美
羅の水輪流るる衣桁かな         玉置陽子
葉桜やケア帽子脱ぎ前向かん       土谷眞理子
散りつくし夢をみてゐる桜かな      趙栄順

古志鎌倉ズーム句会(2025年4月19日)

俳句的生活 投稿日:2025年4月20日 作成者: 田中 益美2025年4月20日

第一句座。
•藤英樹選
【特選】
富士山をそこに残して春は行く     長谷川櫂
今年また燕来し日を記しけり      萬燈ゆき
大岡忌ことばは鞠のごとくかな     藤原智子
フランス山微笑む大岡信展       西川遊歩
雨あがるどこからきたか子猫なく    田中益美
【入選】
京アンパンへそは吉野の桜漬け     西川遊歩
楠の新樹のごとく入学す        藤原智子
春空を鷹の目をした詩人かな          森永尚子
師の受賞かくもうれしき柏餅      木下洋子
言の葉となれば虚しき桜かな      萬燈ゆき
春暮れて蕪村花さく野道かな      長谷川櫂
富士白く裾野は広し大岡忌       田中益美
葉桜の土手飛ばしくるオートバイ    おほずひろし

•長谷川櫂選 (推敲例)
【特選】
詩歌のせ届く朝刊大岡忌            神谷宣行
わさび籠流れる水に置かれあり     藤英樹
さ蕨の萌え出づるころ信の忌      神谷宣行
大岡忌心の深さ問はれをり       木下洋子
老いていま己がこころの花守る     萬燈ゆき
【入選】
春惜しむ楸邨の筆信の書        きだりえこ
くらくらと水湧くところ花わさび    藤英樹
春惜しむ隅田川ゆく舟の上       吉田順子
大岡忌水湧くやうに言葉あり      藤英樹
折々のうたは花束大岡忌        西川遊歩

第二句座  (席題:海胆、藤)
•藤英樹選
【特選】
白藤は空より寄する波の花           関根千方
舟の上輝く雲丹を差し出しぬ      久嶋良子
海胆割つて月をとろりと啜りけり    森永尚子
【入選】
雲丹割つておどろおどろを啜りけり   澤田美那子
藤棚の下ひやひやと人過る       葛西美津子
山藤に見とれ保津川下りかな      木下洋子
馥郁と藤の落花やたなごころ      森永尚子
殻割れば海胆の花びら爛熟す      長谷川櫂
引きあぐる海胆黒ぐろと海女の籠    おほずひろし

•長谷川櫂選 (推敲例)
【特選】
藤房のぶつかり合へるしじまかな    藤英樹
よろこびの花とひらきし雲丹を食ふ   藤原智子
藤棚の下ひやひやと人とほる      葛西美津子
白藤のひかりさし入るや阿弥陀堂    きだりえこ
雲丹食うて喉うつくしき女かな     藤英樹
【入選】
花虻の安らふ藤の房の中        葛西美津子
海胆割つて無骨の指を差し入れぬ    葛西美津子
雲丹割つておどろおどろを啜りけり   澤田美那子
藤棚の守る家あり満開に        田中益美
舟の上輝く雲丹を差し出しぬ      久嶋良子
引きあぐる海胆黒ぐろと海女の籠    おほずひろし

古志広島ズーム句会(2025年4月13日)

俳句的生活 投稿日:2025年4月13日 作成者: dvx223272025年4月13日

第一句座
・矢野京子選
【特選】
椿の木巡りてかごめかごめかな       神戸秀子
糸よりは春の乙女ぞ包丁す         長谷川櫂
つちふるや心曇らすことなかれ       城山邦紀
こんなにも命軽きか水俣忌         斉藤真知子
目が合うて花見疲れの者同士        安藤文
【入選】
蓬摘みをれば潮風水俣忌          ももたなおよ
逃げ水の父よ戦艦大和の忌         瑞木綾乃
海鳴りは母を呼ぶこゑ水俣忌        今村榾火
詩歌詠む国に生まれて蜆汁         高橋真樹子
養生の老木に花二三輪           加藤裕子
花衣花より花の十六歳           ストーン睦美
おさらばはまだ早からん春暖炉       金田伸一
捻じくれし指にガリビラ水俣忌       瑞木綾乃
牡丹のほてりをさます朝の雨        斉藤真知子
金剛の杖の欲しきや山桜          大場梅子

・長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
海底も花咲きめぐる水俣忌         高橋真樹子
死にきれず生きて死を待つ水俣忌      金田伸一
【入選】
水俣やあの世この世へ落椿         神戸秀子
逃げ水の父よ戦艦大和の忌         瑞木綾乃
海鳴りは母を呼ぶこゑ水俣忌        今村榾火
こんなにも命軽きか水俣忌         斉藤真知子
妻の目を恃みて見えず初桜         金田伸一
養生の老木に花二三輪           加藤裕子
ひとひらの花びらよぎる盧舎那仏      石塚純子
生き地獄とはこのことぞ水俣忌       安藤文
牡丹のほてりをさます朝の雨        斉藤真知子
水俣の海に椿よ降りつもれ         大場梅子

第二句座(席題:春灯、蛙、水俣忌)
・矢野京子選
【特選】
ひと日生きもうひと日あれ水俣忌      城山邦紀
かつて海泣きき笑ひき水俣忌        長谷川櫂
かあちゃんと呼ばれる夢や水俣忌      斉藤真知子

【入選】
駅弁が里への土産初蛙           神戸秀子
語りかけ吾子に顔寄す水俣忌        加藤裕子
春ともし消すたび縮む余命かな       ストーン睦美
水俣忌死のうたごゑか波の音        高橋真樹子
夢うつつ蛙合戦ありやなし         大平佳余子
独り身に門限はなし夕蛙          安藤文
春灯孫の遊びに来てゐたる         上松美智子

・長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
水俣忌死のうたごゑか波の音        高橋真樹子
開かぬ眼に花を見てをり水俣忌       矢野京子
見えねども恋の戦か夕蛙          駒木幹正
高層ビルあんなところに春灯        石塚純子
【入選】
蛙鳴く三千世界闇の中           ももたなおよ
片仮名となりしふるさとミナマタ忌     矢田民也
添寝するつもりか蛙一晩中         ストーン睦美
巻貝(びな)いつぱい取つて帰らん水俣忌  ももたなおよ
独り身に門限はなし夕蛙          安藤文          
春灯やわが世のページまためくり      矢野京子

ネット投句年間賞(春)は密田妖子さん

俳句的生活 投稿日:2025年4月11日 作成者: dvx223272025年4月11日
*年間賞
利休忌やこの皺の手もやがて灰 石川 密田妖子
*次点
狼の足跡雪よひそと消せ 富山    酒井きよみ
みちのくの春待つ心焼き尽くす 千葉    若土裕子
大粒のあられは白し丹後道 石川    北村おさむ
*候補
春浅し空は大きく空いたまま 東京 楠原正光
老いぼれて今さら何を春を待つ 神奈川 丸山分水
冬帽子深くかぶりて長き道 石川 北村おさむ
母の愛雪の次々積る屋根 大分 山本桃潤
目の洞へ炎飛びつく目刺かな 和歌山 玉置陽子
最後まで母を看取りし懐炉かな 高知 森脇杏花
白梅の一輪二輪天の門 大分 竹中南行
立つ座る寝るも見苦し老の春 愛知 青沼尾燈子
一湾のお乳となれや雪解水 富山 酒井きよみ
夜気昼気吸ひつくしてや凍大根 北海道 芳賀匙子
春も記憶も茫々雨の神田川 神奈川 中丸佳音

ネット投句(2025年3月31日)特選

俳句的生活 投稿日:2025年4月10日 作成者: dvx223272025年4月10日
蘇るあの日三月のマーラー 青森 清水俊夫
グールドの宙へ天使の梯子掛け 青森 清水俊夫
春も記憶も茫々雨の神田川 神奈川 中丸佳音
蛇出でて石で追はるるこの世かな 愛知 稲垣雄二
涅槃会へ馳せ参じたきミミズかな 大阪 木下洋子

二〇二五年 吉野山花の句会報告

俳句的生活 投稿日:2025年4月9日 作成者: dvx223272025年4月10日

夜の句会(四月五日 戎館) 十九名  十句出句 五句選

長谷川櫂 選  *お直し後の句を掲載
特 選
軋ませて花のまほらへロープウェイ       田村史生
ひとひらは意思あるごとし花吹雪        高橋慧
咲きみちて昏れゆく花のしづけさよ       葛西美津子
入 選
御朱印帳花をはさんで閉ぢにけり        藤英樹
吉野山歳時記千句花ふぶく           葛西美津子
花ごろも軒に干したり吉野建          宮本みさ子
うち寄せる花の怒涛や吉野建          玉置陽子
花の波うねりかへすや吉野建          髙橋真樹子
箸にする杉干してあり花の昼          飛岡光枝
花の句のてんでに躍る屏風かな         田村史生
み吉野の霞のほろと桜菓子           稲垣雄二
春の雪テントを灯すたこやき屋         宮本みさ子
恐ろしき花の道あり金峯山           田村史生
ひとひらの花を浮かべて葛羊羹         髙橋真樹子
めでたくも皆老いたりな花の句座        木下洋子

きだりえこ 選
 特 選
花の宿とうに世になき人ばかり         長谷川櫂
初花を心に一生大岡忌             飛岡光枝
見えますか花の杖もて母との歩         谷村和華子
 入 選 
ぎしぎしと花のまほらへロープウェイ      田村史生
原発忌みさ子怒りの餅となれ          藤英樹
鬼の眼を踏んで見にゆく桜かな         稲垣雄二
めでたくも皆老いにけり花の句座        木下洋子
さつきまで父母在りし花筵           玉置陽子

朝の句会(四月六日 櫻花壇) 二十名  十句出句 五句選

長谷川櫂 選  *お直し後の句を掲載
特 選
餅屋句集あをあをと香る蓬かな         飛岡光枝
山彦の吹き散らしたる桜かな          玉置陽子
桜鮎口を貫く竹の串              稲垣雄二
花見舟櫻花壇を漕ぎ出しぬ           西川遊歩
墨痕を花と散らしぬ吉野紙           ももたなおよ
ひとつまた花に朽ちゆく吉野建         葛西美津子 
入 選
満山の花に呆けて今朝の句座          田村史生
うぐひすの一声雨の上がるべし         葛西美津子
ひと汐の鮎のひらきも花のいろ         葛西美津子
ととが搗きかかが丸める柏餅          きだりえこ
朝粥の花うち分ける箸の先           玉置陽子
花見へと皆出払つて製材所           田村史生
花びらをつけてナイキの小さき靴        葛西美津子
草餅の湯気たててゐる句集かな         飛岡光枝
花冷の鈴の音する吉野山            三玉一郎
杉箸の香りに花を惜しみけり          髙橋真樹子
朝茶粥ひと日を花とあそべとや         髙橋真樹子

きだりえこ 選
 特 選
花湧きて亡き人のみな近づきぬ         谷村和華子
跡継ぎの揺れる心や花おぼろ          西川遊歩
草の餅湯気たててをり初句集          飛岡光枝
今朝開く花の息吹の霞かな           ももたなおよ
 入 選
闇の中花のにほひて眠られず          飛岡光枝
花びらをつけてナイキの小さき靴        葛西美津子
中空に立ち濡れてゐる桜かな          玉置陽子
人柄のよきこと尊し大岡忌           西川遊歩

古志仙台ズーム句会(2025年3月23日)

俳句的生活 投稿日:2025年3月24日 作成者: dvx223272025年3月24日

第一句座
長谷川冬虹選
【特選】
赤鬼の顔して負けて浪速場所          及川由美子
母の香の残れる家へ初燕            川辺酸模
黒板にひらがなだけの卒園歌          佐伯律子
卒園や振り向きもせず登園す          佐伯律子
黒板の師の似顔絵や卒業す           臼杵政治
【入選】
点滴で存へ五年星朧              上 俊一
桜鯛かぶとを割りて潮汁            服部尚子
大白鳥まほらを目指し脚伸ばし         谷村和華子
犬も服着る世となりぬ春の風          那珂侑子
わが骨灰みなこへ投げよ春の波         臼杵政治
まさぐりし祖母の乳房よ辛夷咲く        齋藤嘉子
壁抜けし校舎は原発忌のすがた         宮本みさ子
みごとなる角落ちてゐき雪の上         長谷川櫂
白木蓮や母を恋しと母は言ふ          谷村和華子

長谷川櫂選(推敲例)
【特々選】下段は
ひと村を包める蚕時雨かな           齋藤嘉子
咲みちて母が母恋ふ白木蓮           谷村和華子

【特選】
青き星にじむさよりの一夜干し         上 俊一
笑はざる母となりけり草の餅          川辺酸模
盛岡の清しき朝よ雪解川            長谷川冬虹
静けさの何やら動く木の芽かな         石川桃瑪
太陽へ引きずり揚ぐる若布かな         三玉一郎
【入選】
点滴で五年存へ人朧              上 俊一
桜鯛かぶとを割りて潮汁            服部尚子
裏表確かめ海苔を飯にのせ           上 俊一
塗畦のまつすぐにして曲がりけり        三玉一郎
母の香の残れる家へ初燕            川辺酸模
犬も服着る世となりぬ春の風          那珂侑子
春雨や大きな犬の浮かぬ顔           上村幸三
ぶらんこの少年何に怒れるや          上村幸三
排尿のあとの春眠心地よき           上 俊一
春帽子買う気にさせてゐる鏡          辻奈央子
わが言葉砥石にかけん梅真白          長谷川冬虹
春蘭の増ゆる花芽を数へけり          阿部けいこ
山上に乙女踊るか花辛夷            齋藤嘉子

【第二句座】(席題:雁帰る、花見、柳絮)
長谷川冬虹
【特選】
草の葉にしばしやすらふ柳絮かな        長谷川櫂
縄文の水場の跡や柳絮飛ぶ           上 俊一
落城にあらず開城柳絮とぶ           武藤主明
喪の明けし大きな空を雁帰る          三玉一郎
【入選】
微笑んで柳の花粉症と言ふ           平尾 福
青空に声のさざ波雁帰る            佐藤和子
霊園を一周したる花見かな           那珂侑子
晩翠の歌碑を背にして花見かな         武藤主明
冥界へ身を乗り出して花見かな         三玉一郎
大利根を渡つて常陸柳絮飛ぶ          上 俊一
隊列を組み直しては雁帰る           川村杳平
研がれたる言葉の塵の柳絮かな         三玉一郎

長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
長安の陽はなほ高し柳絮とぶ          上村幸三
立ち止まり行き帰りては花見かな        那珂侑子
研がれたる言葉の塵の柳絮かな         三玉一郎
【入選】
ふるさとの力士自慢や花見舟          平尾 福
大利根を渡れば常陸柳絮飛ぶ          上 俊一
二頁に余る花見の日記かな           宮本みさ子

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読売新聞「四季」から

今年てふ未来ありけり初鏡      田辺麦甫

 これから来る時間を未来というと、何だか輝いているような気がする。それはこの言葉の音の力。美しいmとrの子音があり、aiもある。それに対して過去という言葉は最後の母音oで沈みこむ。初鏡は年が明けて初めてのぞきこむ鏡。『鳥渡る』

2月11日(水) 古志雪中ズーム句会

  • 2月11日(土)、午後1時30分から二座行います。
  • 雪の句を十句ご用意ください。席題はありません。
  • 会費は2,000円(参加者にはあとで振込口座をお知らせいたします)
  • 申込締切=1月31日
  • 古志の同人・会員でないと参加できません。

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      • 1月24日(土)朝カルズーム講座「1億人の俳句入門」
      • 1月25日(日)仙台ズーム句会
      • 2月1日(日)広島ズーム句会
      • 2月7日(土)HAIKU+
      • 2月8日(日)鎌倉ズーム句会
      • 2月11日(水、建国記念日)雪中ズーム句会
      • 2月14日(土)朝カルズーム講座「『おくのほそ道』をよむ」」
      • 2月15日(日)金沢ズーム句会
      • 2月22日(日)ネット投句のスクーリング
      • 2月23日(月、天皇誕生日)句会仙台ズーム句会
      • 2月28日(土)朝カルズーム講座「1億人の俳句入門」
      • 3月1日(日)広島ズーム句会
      • 3月7日(土)朝カルズーム講座「『おくのほそ道』をよむ」」
      • 3月8日(日)鎌倉ズーム句会
      • 3月14日(土)きごさい全国小中学生俳句大会(東京、白川清澄公園)
      • 3月22日(日)金沢ズーム句会
      • 3月28日(土)朝カルズーム講座「1億人の俳句入門」
      • 3月29日(日)仙台ズーム句会

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      『「おくのほそ道」を読む 決定版』
      ちくま文庫
      1,000円+税
      2025年5月刊行


      『四季のうた ウクライナの琴』
      中公文庫
      800円+税
      2025年1月刊行


      『長谷川櫂 自選五〇〇句』
      朔出版
      2200円+税
      2024年4月刊行


      『四季のうた 井戸端会議の文学』
      中公文庫
      800円+税
      2024年1月刊行


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      800円+税
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      中公文庫
      800円+税
      2023年1月刊行


      『和の思想』
      岩波新書
      980円+税
      2022年7月刊行


      『俳句と人間』(3刷)
      岩波新書
      860円+税
      2022年1月刊行


      100分de名著『おくのほそ道』(10刷)
      NHK出版
      1,000円+税
      2014年10月刊行


      『四季のうた 美しい日々』
      中公文庫
      800円+税
      2022年1月刊行


      句集『太陽の門』
      青磁社
      2200円+税
      2021年8月刊行


      『四季のうた 天女の雪蹴り』
      中公文庫
      800円+税
      2021年1月刊行


      大岡信『折々のうた』選 俳句(二)
      長谷川櫂 編
      岩波新書
      780円+税
      2019年12月刊行


      『四季のうた 普段着のこころ』
      中公文庫
      800円+税
      2019年12月刊行


      大岡信『折々のうた』選 俳句(一)
      長谷川櫂 編
      岩波新書
      780円+税
      2019年11月刊行


      『歌仙一永遠の一瞬』
      岡野弘彦、三浦雅士、長谷川櫂
      思潮社
      2200円+税
      2019年1月刊行


      『歌仙はすごい』
      辻原登、永田和宏、長谷川櫂
      中公新書
      880円+税
      2019年1月刊行


      『四季のうた 至福の時間』
      中公文庫
      700円+税
      2018年12月刊行


      『九月』
      青磁社
      1800円+税
      2018年8月刊行


      『Okinawa』
      Red Moon Press
      $15
      俳句 長谷川櫂
      英訳 デイヴィッド・バーレイ&田中喜美代(紫春)
      2018年5月刊行


      『俳句の誕生』(4刷)
      筑摩書房
      2300円+税
      2018年3月刊行


      『四季のうた 想像力という翼』
      中公文庫
      700円+税
      2017年12月刊行


      『芭蕉さん』
      俳句・芭蕉 絵・丸山誠司
      選句解説・長谷川櫂
      講談社
      1500円+税
      2017年3月刊行


      『震災歌集 震災句集』
      青磁社
      2000円+税
      2017年3月刊行


      『四季のうた 文字のかなたの声』
      中公文庫
      600円+税
      2016年12月刊行


      藤英樹著『長谷川櫂 200句鑑賞』
      花神社
      2500円+税
      2016年10月刊行


      『文学部で読む日本国憲法』
      ちくまプリマー新書
      780円+税
      2016年8月刊行


      『日本文学全集12』松尾芭蕉、与謝蕪村、小林一茶
      松浦寿輝、辻原登、長谷川櫂選
      河出書房新社
      2,600円+税
      2016年6月刊行


      『四季のうた 微笑む宇宙』
      中公文庫
      700円+税
      2016年3月刊行


      『芭蕉の風雅 あるいは虚と実について』
      筑摩選書
      1,500円+税
      2015年10月刊行


      『沖縄』
      青磁社
      1,600円+税
      2015年9月刊行


      『入門 松尾芭蕉』
      長谷川櫂 監修
      別冊宝島
      680円+税
      2015年8月刊行


      『歌仙一滴の宇宙』
      岡野弘彦、三浦雅士、長谷川櫂
      思潮社
      2000円+税
      2015年2月刊行


      『吉野』
      青磁社
      1,800円+税
      2014年4月刊行
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