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俳句的生活

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古志鎌倉ズーム句会(2025年11月9日)

俳句的生活 投稿日:2025年11月9日 作成者: 田中 益美2025年11月9日

第一句座
•藤英樹選
【特選】
荒々と冬の匂ひに抱かれけり     葛西美津子
子育ての日々の遥けき小春かな    萬燈ゆき
ありがたうばかりの母や花柊     関根千方
初鏡九十の覚悟問はれをり      澤田美那子
【入選】
こんなにも仏がおはす柿の秋     森永尚子
冬将軍早よ来て熊を眠らせよ     関根千方
年重ね夫婦は河豚に似てきたる    田中益美
毛筆で届く一筆初時雨        仲田寛子
ストーブやお尻まん丸赤ん坊     田中益美
綿虫やあれが母との最後の旅     萬燈ゆき
けさ冬のローズマリーに青き花    葛西美津子
表札は今も夫の名冬ぬくし      金澤道子
さりながらこの世まばゆし花びら餅  長谷川櫂
肩に落つ白髪払ひて冬に入る     仲田寛子
神のごと富士は立ちたり今朝の冬   神谷宣行

•長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
荒々と冬の匂ひに抱かれけり     葛西美津子
翁ゆく時雨るる宇宙果てもなし    神谷宣行
退りゆく日差し大事に干菜吊る    金澤道子
錦木のけさの紅新しき        藤原智子
静かさや人をはなるる浮寝鳥     仲田寛子
【入選】
母の忌や父を招きて湯豆腐に     神谷宣行
スポーツ紙三紙抱へて日向ぼこ    藤英樹
眠りゐる山のかをりか蘭奢待     きだりえこ
着ぶくれて河豚の夫婦の二人かな   田中益美
餅花のゆるる単純老の春       澤田美那子
晴れやかな一日二日惜しみけり    藤原智子
綿虫やあれが母との終の旅      萬燈ゆき
けさ冬のローズマリーに青き花    葛西美津子
柿紅葉一枚のせて柿届く       金澤道子
冬ざれのまつ赤なポスト投函す    葛西美津子
ぽつねんと白鷺一羽冬の川         おほずひろし
冬紅葉狂気の画家の筆激し         おほずひろし
毟られし羽毛漂ふ冬の庭          葛西美津子
二十年子ら三人と墓洗ふ          土井頼温
会ひにゆく母いまもあり冬桜         萬燈ゆき
子育ての日々の遥けき小春かな        萬燈ゆき
包丁す弾けさうなる鰤の腹      澤田美那子
しぐるるやざくとえぐれる蘭奢待   きだりえこ
狛亀の甲羅冷たし十三夜       久嶋良子
ありがたうばかりいふ母花柊     関根千方
冬に入る肩の白髪を払ひけり     仲田寛子
九十の覚悟はいかに初鏡       澤田美那子
眺めても着てもうれしき春着かな   関根千方
神のごと富士は立ちたり今朝の冬   神谷宣行
父逝きてやがて十年冬桜       萬燈ゆき

第二句座 (席題:埋火、お年玉)
•藤英樹選
【特選】
永らへて己に包むお年玉       萬燈ゆき
胸中になほ埋火のごときもの     イーブン美奈子
お年玉うけとる孫の大きな手     吉田順子
【入選】
一年の無病息災お年玉        きだりえこ
何もかも埋み火にして去りたまふ   長谷川櫂
歳ひとつ天に賜るお年玉       神谷宣行
父母へ詫び状添へてお年玉      きだりえこ
埋火やここに飴山全句集       関根千方
お年玉に添え書きのあるうれしさよ  仲田寛子

•長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
歳ひとつ天に賜るお年玉            神谷宣行
舞い降りて鶴は我が田のお年玉    神谷宣行
年玉の袋うつくし懐に        藤英樹
【入選】
埋火にしんと冷えきしひとりかな   葛西美津子
永らへし己に包むお年玉       萬燈ゆき
埋火のまつ赤な命惜しみけり     森永尚子
埋火やここに飴山全句集       関根千方
かんかんと熾る備長埋めけり     葛西美津子
ありがたや子孫曾孫にお年玉     金澤道子

 

古志鎌倉ズーム句会(2025年10月12日)

俳句的生活 投稿日:2025年10月13日 作成者: 田中 益美2025年10月13日

第一句座
•藤英樹選
【特選】
白々と毒を秘めたる毒茸           澤田美那子
早駆けの馬のごとくに秋ゆけり    萬燈ゆき
高輪は坂ばかりなり秋の雨      おほずひろし
新聞のけさの薄さよ秋の風      萬燈ゆき
月探す我が子を抱きどこまでも    藤原智子
秋澄むや旅に出るごと入院す     神谷宣行
【入選】
栗虫は奥へ奥へと栗の闇       葛西美津子
熊のプー友に伝えよ人も友      鈴木榮子
角伐られ一顧だにせず鹿去りぬ    園田靖彦
はしり柚子民宿の湯に五つほど    木下洋子
帰り来る人何人ぞ秋刀魚焼く     藤原智子
一病と折合ひつけて今日の月     金澤道子
山の家浅間山ごと氷りけり      長谷川櫂
秋収め青空一つ残しけり       きだりえこ

•長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
菊の香や眠りし母はもう覚めず       神谷宣行
日に透ける黄金の羽鷹柱          金澤道子
夢にでぬ母は怒りの鶏頭花         園田靖彦
【入選】
更待月厨の我に上りけり          森永尚子
長船の九寸五分かと大秋刀魚        西川遊歩
東はベランダ西は玄関月今宵        森永尚子
身に入むや波の引く音寄する音       久嶋良子
高輪は坂ばかりなり秋の雨         おほずひろし
露寒や夢で一度も会はぬ母         園田靖彦
新聞も薄くなりしよ秋の風         萬燈ゆき
雲居にて蕎麦刈る人か声きこゆ       澤田美那子
月探す我が子を抱きそこらまで       藤原智子
やうやつと秋の白波由比が浜        葛西美津子

第二句座  (席題:草紅葉、十夜)
•藤英樹選
【特選】
十夜寺に向かう人みな月の中     吉田順子
草もみじ霜を抱きて峰高く      土井頼温
厳かに取り出したるは十夜柿     鈴木榮子
うづくまるシテはさながら草紅葉   森永尚子
【入選】
草紅葉始まる頃か真如堂       澤田美那子
となへれば我も法然十夜かな     神谷宣行
草紅葉子牛の舌に巻かれけり     園田靖彦
そこいらをけさも二千歩草もみぢ   葛西美津子
草紅葉尾の太ぶとと枯ねずみ         佐藤森恵
あたたかき光ともして十夜かな    藤原智子
恐ろしきまでの波音十夜寺      金澤道子

•長谷川櫂選 (推敲例)
【ことのほか】
十夜へと向かふ人みな月の中       吉田順子
となふれば我も法然十夜かな       神谷宣行
うづくまるシテはさながら草紅葉     森永尚子
【特選】
祖母やつと歩けてはまた十夜へと     田中益美
移ろへる恋もありしを十夜婆       きだりえこ
草紅葉夢やぶれたるものの墓       イーブン美奈子
【入選】
ふざけ合ふ声近づき来草紅葉       木下洋子
バス道を渡れば海や十夜寺        金澤道子
ふらふらと出てお十夜の列の中      イーブン美奈子
月山の神も草木ももみづりぬ       藤英樹
十夜粥闇になじめる心にも        関根千方
草紅葉くるりと巻きぬ牛の舌       園田靖彦
われもまた十夜の婆やとぼとぼと     萬燈ゆき
そこいらをけさも二千歩草もみぢ     葛西美津子
いづこより湧きくる人か十夜寺      藤英樹
草紅葉残る一生を清らかかに       神谷宣行
夜更けて冷えや厳しき十夜粥       澤田美那子
あたたかな光のともる十夜かな      藤原智子
雨ふつて草の光の十夜かな       吉田順子
恐ろしきまでの波音十夜寺       金澤道子

 

 

古志鎌倉ズーム句会(2025年9月14日)

俳句的生活 投稿日:2025年9月15日 作成者: 田中 益美2025年9月15日

第一句座
•藤英樹選
【特選】
長かりし夏の終わりの黒葡萄        おほずひろし
秋の蚊に貌のありけり殺しけり       イーブン美奈子
のちの月ベランダで呼ぶ妻の声       おほずひろし
新豆腐そのまま食べてしまひけり      木下洋子
【入選】
底見ゆる鎌倉の川小鳥来る          金澤道子
よく響く水琴窟よ秋に入る          田中益美
白々と露の凝れる洗かな           長谷川櫂
木漏れ日も葉擦れも秋に大欅         澤田美那子
粉を噴いて黒く涼しき昆布かな        長谷川櫂
鎌倉の風のあつまる萩の寺          金澤道子
秋風に骨まで透かす守宮かな         イーブン美奈子

•長谷川櫂選(推敲例)
【特々選】
波一つ打つて逃げたる鱸かな            葛西美津子
役所から茶碗届きぬ敬老日             澤田美那子
菊の前命しづかに祈りけり              吉田順子
【特選】
爽やかにたはし手にして応対す           仲田寛子
さつぱりと棒に戻りし案山子かな          仲田寛子
頑丈な老眼鏡と夜長かな              森永尚子
ぐにやぐにやに溶けし眼鏡も露けしや        藤英樹
【入選】
長かりし夏も終はりか黒葡萄        おほずひろし
颱風やウェディングドレス大鏡       久嶋良子
秋水に沈みて歪む剃刀よ          佐藤森恵
秋の蚊に命ありけり殺しけり            イーブン美奈子
ひとむらの曼珠沙華咲く人の墓           吉田順子
死にかけし母甦る秋の風          萬燈ゆき
月明に舟浮かべては鱸釣る             葛西美津子
夫となら老いも楽しや秋刀魚焼く      萬燈ゆき
我を呑む大蛇と化しぬ阿波踊           イーブン美奈子
御巣鷹の千羽鶴みな露の鶴            藤英樹
とんぼうは誰の化身か日航忌           藤英樹
八十年経ちし世界や敗戦日            萬燈ゆき
三陸の筋金入りの秋刀魚かな           関根千方
我が家は朝日の真前野分あと           神谷宣行

第二句座 (席題:豊年、燕帰る)
•藤英樹選
【特選】
まぐはひもほがらかなりき豊の秋       森永尚子
豊年の島に寄せくる金の波          藤原智子
乙女子の踊る肉むら豊の秋          イーブン美奈子
我が代で終はる田畑や豊の秋         森永尚子
鬼瓦口開け笑ふ豊の秋            きだりえこ
豊年や渋谷の底を這ふ神輿          西川遊歩
あれよかし燕の帰る遠い空          きだりえこ
【入選】
太陽の神は女や豊の秋            イーブン美奈子
豊の秋熊はよろこび山を出づ         神谷宣行
長命の牛馬ねぎらへ豊の秋          関根千方
豊年や下宿に届く米俵            久嶋良子
洗濯もの干しつ見送る秋燕          萬燈ゆき
大空を微塵の燕帰りけり           長谷川櫂
出来秋の飴山實全句集            西川遊歩

•長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
長命の牛馬ねぎらへ豊の秋          関根千方
銭湯をあがれば帰る燕かな          佐藤森恵
【入選】
秋燕秩父音頭で見送りぬ           萬燈ゆき
洗濯もの干しつ見送る秋燕          萬燈ゆき
息子らは村に戻らず豊の秋          田中益美
出来秋の飴山實全句集            西川遊歩
傷つきて残る燕の梁に居り          佐藤森恵

 

古志鎌倉ズーム句会(2025年8月10日)

俳句的生活 投稿日:2025年8月11日 作成者: 田中 益美2025年9月10日

第一句座
•藤英樹選
【特選】
灼熱の秋立ちにけり原爆忌           吉田順子
心太八十年が沈みをり         森永尚子
終戦日死者へ生者へ梨をむく      関根千方
われわれにわれに八月十五日      おほずひろし
【入選】
干葡萄のごとき乳房をガザの夏        長谷川櫂
凌霄の花の闇へと蟻吸はる       仲田寛子
八十年日に日に汚れ秋暑し       神谷宣行
鶏殻かとみれば赤ん坊ガザの夏     長谷川櫂
死を語り生を語るや原爆忌       萬燈ゆき
普賢岳蛍袋に隠れけり         藤原智子
長崎忌重たき西瓜冷やさんと      藤原智子
天窓の四角に秋の来てゐたり      金澤道子
朝顔を上手に咲かす男かな       関根千方
やはらかく押し合うてゐる蓮の葉    久嶋良子
土曜日の夕刊蒸発酷暑かな       西川遊歩
甚平を着る間もなくて逝きにけり    澤田美那子
草刈つて俺の細道打ち開く       西川遊歩

•長谷川櫂選 (推敲例)
【特選】
夏空の果ては原爆資料館                                    藤原智子
灼熱の秋立ちにけり広島市           吉田順子
校庭は巨大火葬場いわし雲               森永尚子
【入選】
夏草に疲れの見ゆる小径かな          葛西美津子
細道や旅の終りの冷し酒            きだりえこ
八十年日に日に汚れ秋暑し           神谷宣行
妹は一番前に西瓜切る             関根千方
ヒロシマの八十年や土に草          イーブン美奈子
長崎や重たき西瓜冷やさんと          藤原智子
細道の旅の日焼か男ぶり            葛西美津子
八月の死者へ生者へ梨をむく          関根千方
われわれにわれに八月十五日              おほずひろし

第二句座  (席題:雁渡 、竜胆)
•藤英樹選
【特選】
竜胆はつめたき月へ咲きのぼり     関根千方
雁渡し近江平野は金色に        木下洋子
海ふいに色恐ろしく雁渡        イーブン美奈子
戦争をおそれぬ世代雁渡し       おほずひろし
竜胆や人に獣の匂ひあり        関根千方
【入選】
天上に青き道あり雁渡し        関根千方
竜胆の向こうに白き奥穂高       土井頼温
濃竜胆病の妻に恋をして        神谷宣行
雁渡し何を待つとて沖をみる      澤田美那子
香水の空瓶捨てず雁渡し        萬燈ゆき
竜胆の蒼きこころを我もまた      萬燈ゆき
足腰の弱り日に日に雁わたし      園田靖彦

•長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
天上に雁の道あり雁渡し           関根千方
笹餅の笹ほどきては雁渡し              仲田寛子
流れきて竜胆の露とどまりぬ             藤英樹
【入選】
りんどうや二人で育てる薬草園     きだりえこ
戦争をおそれぬ世代雁渡し       おほずひろし
御巣鷹は深山竜胆咲くころか      イーブン美奈子
龍胆やここから先は尾根づたひ     金澤道子
竜胆の茎に切つ先花鋏             仲田寛子
船の名はひできち丸よ雁渡し          久嶋良子
竜胆や山へ参りて四十年            藤原智子
きな臭き世となりゆくも雁渡し     おほずひろし

 

古志鎌倉ズーム句会(2025年7月13日)

俳句的生活 投稿日:2025年7月14日 作成者: 田中 益美2025年7月15日

第一句座
•藤英樹選
【特選】
炎天のまま夜に入る摩天楼         長谷川櫂
朝採つて夕べも採つて胡瓜かな       藤原智子
沖縄忌真白きシャツの子どもたち      藤原智子
【入選】
こんちきちん暑さ忘れてまた行くか     澤田美那子
一日は蟻みてすごす楸邨忌         きだりえこ
全身を夜が過ぎゆく海月かな        西川遊歩
江ノ島の月の光を土用波          長谷川櫂
駒下駄をおろして四万六千日            金澤道子
駅前は人の渦巻く雷雨かな             吉田順子

•長谷川櫂選 (推敲例)
【特選】
昼顔の花よるべなき真昼かな                                    葛西美津子
母の背に眠る子鯨星涼し          佐藤森恵
バナナの葉葺いてこさへん海の家      葛西美津子
沖縄忌真白きシャツの子どもたち      藤原智子
炎天も意外に楽し風が吹く         澤田美那子
【入選】
こんちきちん老いを忘れてまた行くか    澤田美那子
一日は蟻みてすごす楸邨忌         きだりえこ
甲板は白く灼けたり雲の峰         葛西美津子
同級生みんな年寄冷奴           仲田寛子
風の音噴水の音昼休み           久嶋良子
祇園会の団扇が卓に五六本         澤田美那子
あをあをと蕗に濡れたり新聞紙       葛西美津子
眠るにも力使ふや土用入          金澤道子
花入にさしてとりどり団扇かな       関根千方
朝採つて夕べも採つて胡瓜かな       藤原智子
亡き母の言葉を胸に梅を干す        吉田順子
メロンに刃しづかに入るるうれしさよ    おほずひろし
鮎飯や大釜で炊く茶屋の朝         西川遊歩
東京に月のでてゐる茅の輪かな       森永尚子
考ふる力失せゆく涼しさよ         萬燈ゆき
生きてゐる我より熱し墓の石            森永尚子
風鈴のもつれてにごる音やよし            園田靖彦
駅前に人の渦巻く雷雨かな             吉田順子

第二句座 (席題:蝉,夜の秋)
•藤英樹選
【特選】
夜の秋窓の外にはひとの声         おほずひろし
朝蝉や夫の声かと墓の前          吉田順子
若冲は大雅に如かず夜の秋         長谷川櫂
懐かしき人のはだへも夜の秋        長谷川櫂
初蟬の水をくぐつてきしごとく       藤原智子
須磨の波音を荒げぬ夜の秋             イーブン美奈子
【入選】
包丁の峰拭きあぐる夜の秋         仲田寛子
肉球をねぶれる虎や夜の秋         長谷川櫂
読み返す奥の細道夜の秋          木下洋子
朝の窓待ち受けをりや蝉しぐれ       鈴木榮子
山寺や遠くにこだま蝉の声         おほずひろし
海をみる顔が映りぬ夜の秋         葛西美津子

•長谷川櫂選 (推敲例)
【特選】
うたたねの妻はそのまま夜の秋       仲田寛子
朝蝉は夫の声なり墓の前              吉田順子
舟に乗り蝉聴きにゆく厳島         葛西美津子
大音量そのままに蝉転がり来        イーブン美奈子
初蝉や住職今日も無愛想              田中益美
【入選】
妻子ゐて明るき部屋の夜の秋                                        関根千方
初蝉や羽釜でよそふ奈良茶粥        きだりえこ
初蝉と気づかぬほどのかそけさよ      森永尚子
包丁の峰拭きあぐる夜の秋         仲田寛子
鯉はぬる音におどろく夜の秋            藤英樹
老犬が寺の守りの夜の秋             きだりえこ
夫の留守ときに嬉しや夜の秋        萬燈ゆき
素手でとる蝉取り競争負けられず          園田靖彦

古志鎌倉ズーム句会(2025年6月8日)

俳句的生活 投稿日:2025年6月9日 作成者: 田中 益美2025年6月9日

第一句座
•藤英樹
【特選】
明易し手のひらよりも足裏は       藤原智子
海鞘を裂きたちまちあふる潮かな     土井頼温
長嶋のあごひげ濃ゆく雲の峰       森永尚子
藪蚊とて男ざかりを選りて刺す      園田靖彦
死ぬること忘れし媼更衣         萬燈ゆき
【入選】
梅雨雲を突く獣の貌の富士の山      森永尚子
蟻地獄主食はれてしまひけり       おほずひろし
青嵐とほく声聴く硯かな         藤原智子
さりげなく隠し包丁夏料理        神谷宣行
逝く朝も背番号の日ミスター忌      佐藤森恵
四葩いま花の色とも葉色とも       仲田寛子
ひと声の夏うぐひすの島を出づ      イーブン美奈子

•長谷川櫂 (推敲例)
【特選】
恨めしき大きな種の枇杷すする      澤田美那子
【入選】
軽鳧の子のころがりながら親の後     金澤道子
一すぢの陽に射ぬかるる蝸牛       関根千方
足の裏手のひらよりも明易し       藤原智子
薔薇の花咲き満ちて大岡信展       藤原智子
青梅のきよとんとしたる葉陰かな     久嶋良子

第二句座 (席題:蓴菜、夏祓)
•藤英樹
【特選】
陸奥の闇は深々蓴採る          イーブン美奈子
落とせざる心の穢れ夏祓         森永尚子
蓴菜のきよときよと揺るる鉢の底     葛西美津子
わが町の小さな富士や夏祓        藤原智子
加茂茄子は笊ごと供へ夏祓        木下洋子
蓴摘む一世や親指曲がるまで       澤田美那子
【入選】
蓴菜や酒はこなから辛口で        きだりえこ
違ふ世へ行く気でくぐる茅の輪かな    イーブン美奈子
大三輪の幣しろじろと夏祓        きだりえこ
蓴舟岸より鷺の見てゐたり        関根千方
蓴舟さびしき沼にぬつと出づ       久嶋良子
一風呂を浴びて出かけん夏祓       澤田美那子
蓴採る古代の歌を忘れけり        長谷川櫂
みなづきは今日だけの菓子夏祓      金澤道子
雨のあと藍濃き空や夏祓         神谷宣行
手のひらで水掻き分けてぬなわ舟     金澤道子

•長谷川櫂 (推敲例)
【特選】
じゅんさいの勝手に喉を通りけり     金澤道子
我の分また濁らせて御祓川        イーブン美奈子
いやいやと子ども怖がる夏祓       田中益美
一風呂を浴びて出かける夏祓       澤田美那子
蓴摘む女の指の曲がるまで        澤田美那子
蓴菜は水の衣をまとひけり        関根千方
みなづきは今日だけの菓子夏祓      金澤道子
【入選】
違ふ世へ行く気でくぐる茅の輪かな    イーブン美奈子
蓴菜は錫の小鉢に所在なし        葛西美津子
落とせざるわが手の穢れ夏祓       森永尚子
蓴舟岸より鷺の見てゐたり        関根千方
形代あはれ水にもまれて流れゆく     森永尚子
ぬめぬめと盥にうつす蓴かな       吉田順子
秋篠の水の濁りへ蓴舟          きだりえこ
ぬなは舟乗り出す沼の深さかな      土井頼温
あおあおと氷川神社の茅の輪かな     おほずひろし
手のひらで水掻き分けてぬなは舟     金澤道子

 

古志鎌倉ズーム句会(2025年5月6日)

俳句的生活 投稿日:2025年5月7日 作成者: 田中 益美2025年5月7日

第一句座
•藤英樹選
【特選】
ひのき飢う二百年後の心柱                土井頼温
かしは餅遠くに雲の湧くごとく          森永尚子
誰もまだゆけぬ泉のひと雫                きだりえこ
激動の地球の隅に新茶汲む            澤田美那子
【入選】
伊勢丹の配車係も更衣                  西川遊歩
改良の果ての阿蘭陀獅子頭                金澤道子
万博はやはり行列夏帽子                 木下洋子
広ごりて山をせり上ぐちんぐるま         土井頼温

•長谷川櫂選
【特々選】推敲例
あやめ草かきわけて入る菖蒲の湯                園田靖彦
みちのくの闇は底なし白牡丹          園田靖彦
激動の地球の隅に新茶汲む           澤田美那子
【特選】
天井にひかりの揺るる菖蒲の湯         佐藤森恵
薫風や蜘蛛は一糸をあたらしく         関根千方
出し雑魚の頭取りをる日永かな         木下洋子
仏像展仏に飽きて夏の雲            森永尚子
三歳で覚えたる味心太             森永尚子
【入選】
おごそかに宇宙をひらく大牡丹         おほずひろし
かたばみの赤き根つこを摘みきれず       藤原智子
メーデーの闘士老いたり我もまた        園田靖彦
さうぶ湯のなまぐさき香や体ぢう        森永尚子
腕通すコットンシャツに夏が来る        葛西美津子
学僧の頤みゆる日傘かな            きだりえこ
函開けて兜を飾る函の上            西川遊歩
鯉幟秩父の山の懐に              藤原智子
伊勢丹の配車係も更衣             西川遊歩
今年こそ風の白藤見にゆかん          金澤道子
月山筍熊より早く採りに行かな         藤英樹

第二句座  (席題:青芭蕉、蝸牛)
•藤英樹選
【特選】
一枚の揺るる葉裏は蝸牛            葛西美津子
糞ひねるまんりき力蝸牛            森永尚子
玉巻きて青き炎の芭蕉かな           きだりえこ
青芭蕉噎せ返りつつ歩く道           久嶋良子
東塔の裳階へそよぐ青芭蕉           きだりえこ
【入選】
軽やかに荒野を巻いて芭蕉かな         イーブン美奈子
枯芭蕉割つて玉巻く芭蕉かな          澤田美那子
八つ手の葉でんでん虫がいつもゐる       金澤道子
江東の風をほぐさん青芭蕉           藤原智子
かたつむりおまえも必死雨の中         吉田順子
蝸牛我に返りて仰ぐ空             久嶋良子
雨音の激しくなりぬ青芭蕉           金澤道子

•長谷川櫂選
【特選】推敲例
おごそかに首めぐらせよ蝸牛          おほずひろし
枯芭蕉割つて玉巻く芭蕉かな          澤田美那子
玉解いてもうずたずたや青芭蕉          藤英樹
【入選】
黒羽や杏子文庫の青芭蕉              藤英樹
けさ一尺ゆふべ一尺かたつむり           藤英樹
太陽に刃をかざす青芭蕉              神谷宣行
糞ひねるまんりき力蝸牛              森永尚子
ゆつくりと地球をめぐるカタツムリ         おほずひろし
江東の風をほぐさん青芭蕉             藤原智子
俳諧の旅のこころや蝸牛              西川遊歩

 

古志鎌倉ズーム句会(2025年4月19日)

俳句的生活 投稿日:2025年4月20日 作成者: 田中 益美2025年4月20日

第一句座。
•藤英樹選
【特選】
富士山をそこに残して春は行く     長谷川櫂
今年また燕来し日を記しけり      萬燈ゆき
大岡忌ことばは鞠のごとくかな     藤原智子
フランス山微笑む大岡信展       西川遊歩
雨あがるどこからきたか子猫なく    田中益美
【入選】
京アンパンへそは吉野の桜漬け     西川遊歩
楠の新樹のごとく入学す        藤原智子
春空を鷹の目をした詩人かな          森永尚子
師の受賞かくもうれしき柏餅      木下洋子
言の葉となれば虚しき桜かな      萬燈ゆき
春暮れて蕪村花さく野道かな      長谷川櫂
富士白く裾野は広し大岡忌       田中益美
葉桜の土手飛ばしくるオートバイ    おほずひろし

•長谷川櫂選 (推敲例)
【特選】
詩歌のせ届く朝刊大岡忌            神谷宣行
わさび籠流れる水に置かれあり     藤英樹
さ蕨の萌え出づるころ信の忌      神谷宣行
大岡忌心の深さ問はれをり       木下洋子
老いていま己がこころの花守る     萬燈ゆき
【入選】
春惜しむ楸邨の筆信の書        きだりえこ
くらくらと水湧くところ花わさび    藤英樹
春惜しむ隅田川ゆく舟の上       吉田順子
大岡忌水湧くやうに言葉あり      藤英樹
折々のうたは花束大岡忌        西川遊歩

第二句座  (席題:海胆、藤)
•藤英樹選
【特選】
白藤は空より寄する波の花           関根千方
舟の上輝く雲丹を差し出しぬ      久嶋良子
海胆割つて月をとろりと啜りけり    森永尚子
【入選】
雲丹割つておどろおどろを啜りけり   澤田美那子
藤棚の下ひやひやと人過る       葛西美津子
山藤に見とれ保津川下りかな      木下洋子
馥郁と藤の落花やたなごころ      森永尚子
殻割れば海胆の花びら爛熟す      長谷川櫂
引きあぐる海胆黒ぐろと海女の籠    おほずひろし

•長谷川櫂選 (推敲例)
【特選】
藤房のぶつかり合へるしじまかな    藤英樹
よろこびの花とひらきし雲丹を食ふ   藤原智子
藤棚の下ひやひやと人とほる      葛西美津子
白藤のひかりさし入るや阿弥陀堂    きだりえこ
雲丹食うて喉うつくしき女かな     藤英樹
【入選】
花虻の安らふ藤の房の中        葛西美津子
海胆割つて無骨の指を差し入れぬ    葛西美津子
雲丹割つておどろおどろを啜りけり   澤田美那子
藤棚の守る家あり満開に        田中益美
舟の上輝く雲丹を差し出しぬ      久嶋良子
引きあぐる海胆黒ぐろと海女の籠    おほずひろし

古志鎌倉ズーム句会(2025年3月9日)

俳句的生活 投稿日:2025年3月10日 作成者: 田中 益美2025年3月10日

第一句座
•藤英樹選
【特選】
角と角しかと嚙ませて焼栄螺      金澤道子
もどかしき恋を囀る一羽あり      葛西美津子
生涯の伴侶得たるや卒業す       神谷宣行
生まれしは紙一重なり東京大空襲忌   佐藤森恵
【入選】
流氷の隙あをあをと軋み合ふ      長谷川櫂
武蔵野は雪降り初めて春の声      藤原智子
長閑さといふ大嘘の街をゆく      イーブン美奈子
金婚のいま莟あり梅の花        藤原智子
バンコクの寝釈迦のびやか金の闇    西川遊歩
母の杖こつんとうららけき春へ     葛西美津子

•長谷川櫂選 (推敲例)
【特々選】
船降りてつづく椿のくらき道         土井頼温
紅梅の優に五尺を甕に挿す       仲田寛子
つがひにも少し飽いたか春の鴨     藤英樹
【特選】
金網に角を嚙ませて栄螺焼く      金澤道子
人間に踏まれし草も草の餅       イーブン美奈子
初諸子炙る煙や浮御堂         土井頼温
その一羽恋もどかしと囀れり      葛西美津子
蛍にはならで田螺の鳴きにけり     葛西美津子
【入選】
あれ飛んだほれ落ちるなよ雀の子    きだりえこ
花冷やステージ4の御託宣       園田靖彦
順々に行きわたりけり桜餅       仲田寛子
鳴き交わす恋の声なる蟇        森永尚子
杉花粉浴びて鴉もしやがれ声      仲田寛子
囀りや阿修羅は眉根寄せしまま     金澤道子
参道をよぎる江ノ電うららかに     金澤道子
花桃やこれより耄碌楽しまん      きだりえこ
叫喚の浅利の舌や砂を吐く       関根千方

第二句座 (席題:大根の花、観潮)
•藤英樹選
【特選】
渦見船渦に見られてゐるごとく     イーブン美奈子
観潮に一度のまれてみたきかな     吉田順子
うすうすと大根の花飛鳥寺       きだりえこ
伊弉諾の矛の名残や鳴門渦       鈴木榮子
渦潮のひかりを浴びる船の上      萬燈ゆき
【入選】
口あけて海の咆哮観潮船        神谷宣行
おぼつかな身をせり出して観潮船    きだりえこ
大根を掘り忘れたり白い花       土井頼温
渦潮のへりを滑つてゆくところ     葛西美津子
渦潮の大独楽のごと傾ぎけり      長谷川櫂

•長谷川櫂選 (推敲例)
【特選】
口あけて渦の咆哮観潮船        神谷宣行
渦見船渦に睨まれゐるごとく      イーブン美奈子
恐ろしき真青の中へ渦見船       イーブン美奈子
観潮船渦の底より戻り けり          イーブン美奈子
【入選】
観潮や度胸だめしのガラス床       森永尚子
大渦は観潮船を呑まんとす        園田靖彦
観潮やぐるりと船のまはりつつ      藤原智子
そろそろと近づいてゆく観潮船      おほずひろし
観潮船渦の真中にゐるらしく       藤英樹
観潮船大揺れのたび絶叫す            藤英樹
船長にすがる他なし観潮船        田中益美
渦潮のへりを滑つてゆくところ      葛西美津子
観潮船かもめもわれもくるくると     澤田美那子
渦潮のひかりを浴びる船の上       萬燈ゆき

 

古志鎌倉ズーム句会(2025年2月9日)

俳句的生活 投稿日:2025年2月10日 作成者: 田中 益美2025年2月10日

第一句座
•藤英樹選
【特選】
榛名富士影差すところ公魚釣         園田靖彦
燃へ先をうかがってゐる野火の群れ      園田靖彦
この春は春遠かりき瓦礫山          葛西美津子
父祖の地や冷たきままの春の土        森永尚子
口重き父の愛せし椿咲く           金澤道子
【入選】
金色の冬日は波に漂へり          葛西美津子
野遊や友と分けあふ日の匂ひ        吉田順子
冬の蝶日和の石にうづくまる        長谷川櫂
赤鬼トランプ青鬼プーチンやらふべし    関根千方
かつて子をいま白菜を自転車へ       藤原智子
公魚にあけぼの光る糸の先         澤田美那子
二月の光まつすぐ白障子          澤田美那子
のどに喉飴目には目薬ひなたぼこ      仲田寛子
フェークやも知れぬ福あり福は内      仲田寛子

•長谷川櫂選 (推敲例)
【特選】
中風の祖父のをりけり春火鉢            森永尚子
春立つや氷を叩く石叩           藤英樹
こんなにも目白がゐたか梅の花           藤英樹
ヒヨドリの満喫したる椿かな        金澤道子
【入選】
子を乗せし自転車にけふ白菜を       藤原智子
奥能登は春遠かりき瓦礫山         葛西美津子

第二句座  (席題:春泥 、北窓開く)
•藤英樹選
【特選】
春の泥眠りてはまた凍りたる        藤原智子
八雲立つ出雲北窓開きけり         イーブン美奈子
春泥にまみれる象の歓喜かな        関根千方
めざす本見つけ北窓開きけり        木下洋子
掻き出す我が子の骸春の泥         きだりえこ
【入選】
修道女高き北窓ひらきけり         葛西美津子
春泥に雀の遊ぶ日差しかな         土井頼温
春泥の飛沫に逃げてまた踏んで       鈴木榮子
春泥の道引き返すには遠く         イーブン美奈子
春泥や足どり軽き猪の跡          仲田寛子
春泥やガザへと帰る人の列         きだりえこ
舗装路のあつといふまに春の泥       澤田美那子

•長谷川櫂選 (推敲例)
【特選】
春の泥微睡ゐてはまた凍る              藤原智子
春塵やガザへと帰る人の列          きだりえこ
春泥の道をはるばる来し人よ         藤英樹
【入選】
北窓をひらく新風起こるべし        藤英樹
春泥やおつかなびつくりスニーカー     葛西美津子
ねばりつく春泥のごと母の愛        神谷宣行
春泥や引き返すには遠き道         イーブン美奈子
春泥のかはきて風に舞ふ江東         森永尚子
北窓開く隣の屋根に猫のたま        葛西美津子
北窓を開くや山廬蔵座敷          西川遊歩
春泥や昔を偲ぶ気比詣           澤田美那子
春泥によごれし顔の愛ほしく        おほずひろし
春泥にまみるる象の歓喜かな        関根千方
北窓をひらけばそこに瓦礫山        おほずひろし

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読売新聞「四季」から

海までは枯野ばかりや鳥のみち    丸谷才一

 枯れ果てた草地の彼方に冴え冴えと青い海がある。淡い青と薄茶のあわせ方の洒落ていること。この句は、その風景を鳥の目で眺める。小さなヒコーキに乗って低く飛んでゆくような感じがするのはそのせいだろう。作者は現代の小説家。『七十句』

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    『四季のうた ウクライナの琴』
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    『長谷川櫂 自選五〇〇句』
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    中公文庫
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    『小林一茶』
    河出文庫
    800円+税
    2024年1月刊行


    『ふじさわびと』vol.26
    株式会社ふじさわびと
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    『四季のうた 雨ニモマケズ』
    中公文庫
    800円+税
    2023年1月刊行


    『和の思想』
    岩波新書
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    2022年7月刊行


    『俳句と人間』(3刷)
    岩波新書
    860円+税
    2022年1月刊行


    100分de名著『おくのほそ道』(10刷)
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    『四季のうた 美しい日々』
    中公文庫
    800円+税
    2022年1月刊行


    句集『太陽の門』
    青磁社
    2200円+税
    2021年8月刊行


    『四季のうた 天女の雪蹴り』
    中公文庫
    800円+税
    2021年1月刊行


    大岡信『折々のうた』選 俳句(二)
    長谷川櫂 編
    岩波新書
    780円+税
    2019年12月刊行


    『四季のうた 普段着のこころ』
    中公文庫
    800円+税
    2019年12月刊行


    大岡信『折々のうた』選 俳句(一)
    長谷川櫂 編
    岩波新書
    780円+税
    2019年11月刊行


    『歌仙一永遠の一瞬』
    岡野弘彦、三浦雅士、長谷川櫂
    思潮社
    2200円+税
    2019年1月刊行


    『歌仙はすごい』
    辻原登、永田和宏、長谷川櫂
    中公新書
    880円+税
    2019年1月刊行


    『四季のうた 至福の時間』
    中公文庫
    700円+税
    2018年12月刊行


    『九月』
    青磁社
    1800円+税
    2018年8月刊行


    『Okinawa』
    Red Moon Press
    $15
    俳句 長谷川櫂
    英訳 デイヴィッド・バーレイ&田中喜美代(紫春)
    2018年5月刊行


    『俳句の誕生』(4刷)
    筑摩書房
    2300円+税
    2018年3月刊行


    『四季のうた 想像力という翼』
    中公文庫
    700円+税
    2017年12月刊行


    『芭蕉さん』
    俳句・芭蕉 絵・丸山誠司
    選句解説・長谷川櫂
    講談社
    1500円+税
    2017年3月刊行


    『震災歌集 震災句集』
    青磁社
    2000円+税
    2017年3月刊行


    『四季のうた 文字のかなたの声』
    中公文庫
    600円+税
    2016年12月刊行


    藤英樹著『長谷川櫂 200句鑑賞』
    花神社
    2500円+税
    2016年10月刊行


    『文学部で読む日本国憲法』
    ちくまプリマー新書
    780円+税
    2016年8月刊行


    『日本文学全集12』松尾芭蕉、与謝蕪村、小林一茶
    松浦寿輝、辻原登、長谷川櫂選
    河出書房新社
    2,600円+税
    2016年6月刊行


    『四季のうた 微笑む宇宙』
    中公文庫
    700円+税
    2016年3月刊行


    『芭蕉の風雅 あるいは虚と実について』
    筑摩選書
    1,500円+税
    2015年10月刊行


    『沖縄』
    青磁社
    1,600円+税
    2015年9月刊行


    『入門 松尾芭蕉』
    長谷川櫂 監修
    別冊宝島
    680円+税
    2015年8月刊行


    『歌仙一滴の宇宙』
    岡野弘彦、三浦雅士、長谷川櫂
    思潮社
    2000円+税
    2015年2月刊行


    『吉野』
    青磁社
    1,800円+税
    2014年4月刊行
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    そのほかの本

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