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俳句的生活

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古志金沢ズーム句会(2026年1月12日)

俳句的生活 投稿日:2026年1月13日 作成者: dvx223272026年1月13日

第一句座
当季雑詠

・長谷川櫂選
【特特選】推敲例
氷の扉あけて戦争始まりぬ        趙栄順
初帚しづかに大気入れかはる       酒井きよみ
鯛焼はモナリザの笑み浮かべたる     玉置陽子

【特選】推敲例
誰か笑ふこゑに覚めたりけさの春     酒井きよみ
掌にしんと「こころ」や読始む      飛岡光枝
張り詰めて二個の接点寒卵        松川まさみ
野老掘る蓬莱山の谷深く         酒井きよみ
大海鼠文句を言はずへつらはず      稲垣雄二
朽ちてゆく五臓六腑に柚子湯かな     土谷眞理子

【入選】
汲み上げて月のかけらの氷魚かな     玉置陽子
寒芹の一株をもて粥を炊く        花井淳
へなへなと地べたに萎む獅子頭      安藤久美
新年会世塵まみれの孫楽し        間宮伸子
大旦声出して読む全句集         田村史生
七日粥紅のすずなの晴れやかに      間宮伸子
加賀万歳城下の町名とうとうと      鬼川こまち
福笹を取り合ふ人や初戎         田村史生

第二句座
 席題:「日脚伸ぶ」、「寒蜆」
・長谷川櫂選

【特選】推敲例
花ひらくやうに次々寒蜆         近藤沙羅
透き通る刃の水に寒蜆          稲垣雄二
影淡く空の鳥かご日脚伸ぶ        松川まさみ

【入選】
寒しじみ命と命響きあふ         藤倉桂
わが星に何はともあれ日脚伸ぶ      駒木幹正
大粒の氷の交じる寒蜆          安藤久美
知らぬ間に治る腰痛日脚伸ぶ       氷室茉胡
御僧は湖賊の末や寒蜆          泉早苗
日脚伸ぶ国分寺まで歩かんか       橋詰育子
一病をなだめて二椀寒蜆         泉早苗
寒しじみざくと一椀寿          飛岡光枝
寒蜆若きこそ身を養へと         安藤久美
なほ緩むこころを如何に日脚伸ぶ     松川まさみ
果てもなく我が身老ゆるか日脚伸ぶ    藤倉桂

古志広島ズーム句会(2026年1月4日)

俳句的生活 投稿日:2026年1月4日 作成者: dvx223272026年1月4日

第一句座
矢野京子選
【特選】
初日の出八十年を一歩から         大場梅子
どつかりと餅しづもれる雑煮かな      安藤文
願ひ聞く神も忙しや初詣          斉藤真知子
産土に身を浮かべたる初湯かな       今村榾火
絵双六瓦礫となりし街とほる        長谷川櫂
【入選】
オリオンを背負ひてたどる家路かな     ストーン睦美
空と海の狭間開きて初日の出        ストーン睦美
書初や花柄襷の乙女たち          加藤裕子
新年の抱負を孫に問はれをり        石塚純子
別嬪の柚子もたのしむ冬至風呂       金田伸一
読初やふと百合の香の夢十夜        神戸秀子
夜更かしの間に沖へ宝船          斉藤真知子
母おもふ西に大きな冬の月         加藤裕子
福笑ひ総理の顔に似てきたり        今村榾火
追憶の空にきらりといかのぼり       城山邦紀
顔にさす初日まばゆく推敲す        長谷川櫂

長谷川櫂選(推敲例)
【特々選】
蓬莱を飾りて柱しづかなり         高橋真樹子
数の子に入れ歯カツカツこうるさや     岡村美沙子
全句集肌身離さず寝正月          安藤文
【特選】
お降がりのみるみる白くなりにけり     安藤文
爪飛んで畳に光る寒さかな         石塚純子
夜更かしの港出てゆく宝船         斉藤真知子
言の葉の花も実もあれ全句集        高橋真樹子
ただごとと誰が一声や初句会        石塚純子
きびしさに耐へて花咲く初句会       大場梅子
元日や家事の合間も推敲す         高橋真樹子
【入選】
初夢や句帳に並ぶ駄句の山         斉藤真知子
ねこの首唐草模様春着かな         矢野京子
命のたすき繋ぎ繋ぐもお年玉        石塚純子
ひんがしに美ケ原初景色          金田伸一
お降りや白く暮れつつ丸の内        石塚純子
書初や花柄たすき乙女たち         加藤裕子
賽を振る地球双六独裁者          ストーン睦美
身を浮かべたる産土の初湯かな       今村榾火
別嬪の柚子とたのしむ冬至風呂       金田伸一
親なしとなりて撃たれし子熊かな      神戸秀子
鎌倉や水仙の香もあらたまる        神戸秀子
あつぱれや卒寿の歯もて海鼠噛む      矢田民也
雑炊や生みたて卵かつと割り        神戸秀子
口は笑ひ目は泣きゐるや福笑        城山邦紀

第二句座(席題:初髪、雪)
矢野京子選
【特選】
初髪や電車に花が咲きにけり        石塚純子
初髪の人とうれしき昇降機         今村榾火
新雪や新しき道欲しいまま         ストーン睦美
【入選】
初髪の母を雪女かとおもふ         神戸秀子
ちりめんの梅やさくらや年の髪       神戸秀子
小雪舞ふ初売の列長々と          加藤裕子
初髪や鏡離れぬ孫娘            岡村美沙子
初髪や髪一本も無駄にせず         斉藤真知子
初髪や朱の大櫛の昔より          長谷川櫂

長谷川櫂選(推敲例)
【特々選】
正月やいまだに黒き髪を梳く        金田伸一
初髪やどのひとすぢも無駄ならず      斉藤真知子
【特選】
清らかな滑らかな子の初髪よ        瑞木綾乃
ちりめんの梅やさくらや年の髪       神戸秀子
初髪にしろがねの鶴揺れてをり       加藤裕子
【入選】
雪玉を丸めこどもに返りけり        高橋真樹子
初髪の花が電車に咲きにけり        石塚純子
雪よりも真白き雪の兎かな         高橋真樹子
この寝ぐせどうにもならぬ初髪や      ももたなおよ
初髪を大胆な色に染めにけり        ストーン睦美
初髪に人も振り向くいい女         上松美智子
初髪や祖母にいなせな姉のゐて       今村榾火
母結うてくれし初髪触るる勿れ       大場梅子
初髪の人とうれしき昇降機         今村榾火
初髪や鏡離れぬ孫娘            岡村美沙子
初髪に似合ひの服が見つからず       斉藤真知子
豪雪やふるさとに母ひとり住む       石塚純子
抱きとりし子の初髪の香りけり       矢野京子

新装版『飴山實全句集』が刊行されました

俳句的生活 投稿日:2026年1月2日 作成者: dvx223272026年1月22日

飴山實生誕100年を記念して『新装版 飴山實全句集』(朔出版)が刊行されました。

絶版状態になっていた花神社版を文庫版化、『おりいぶ』『少長集』『辛酉小雪』『次の花』『花浴び』の5句集と未収録作品を収録しています。大岡信の跋文、長谷川櫂の新装版あとがき「薫る飴山實の言葉たち」、年譜、索引が載っています。

全国の書店、amazon、朔出版などで購入できます。1600円(税別)。

https://saku-pub.com/books/ameyama.html

いつも手もとにあって、末長く愛読されんことを!

ネット投句(12月31日)特選

俳句的生活 投稿日:2026年1月2日 作成者: dvx223272026年1月4日
さつさつとはらへぬ雪を悲しめり 北海道 芳賀匙子
始まりは見えぬ戦争冬籠り 青森 清水俊夫
去年今年こころはいつも旅支度 埼玉 園田靖彦
真つ先に駆けて来し春花びら餅 愛知 稲垣雄二
腕広げ胸に抱へる初御空 愛知 稲垣雄二
能登や能登塩でいただく寒造 大阪 安藤久美
初夢に顔を忘れた父の声 大阪 深森佳鶴
家中が神の居場所や注連飾る 兵庫 吉安とも子
口からの言葉貧しや日記買ふ 兵庫 藤岡美恵子
初山河闘ふための言葉あれ 奈良 きだりえこ
大年の最終列車過ぎて闇 長崎 ももたなおよ

古志仙台ズーム句会(2025年12月28日)

俳句的生活 投稿日:2025年12月29日 作成者: dvx223272025年12月29日

第一句座
長谷川冬虹選
【特選】
今日の日もやがて幻冬銀河           川辺酸模
半生は雪と戦ふ覚悟せり            武藤主明
寝返りをうつて赤子の初笑ひ          武藤主明
飛んで来て写楽のかほの初烏          長谷川櫂
霜枯れの土竜のしるす点と線          佐藤和子
【入選】
鯖船は無事か豊後へ火事見舞ひ         臼杵政治
梟に肩を叩かれ退職す             三玉一郎
飴色の泡ぐつぐつと大根煮る          臼杵政治
乾鮭や獣のごとく吊したり           武藤主明
この日まで生き存へて日向ぼこ         及川由美子
樅の木の身震ひせしか雪落とす         長谷川櫂
二日まだ海は眠つてゐるらしく         平尾 福
朝夕に筑波ある日々根深汁           上村幸三
杉たちは雪の噂をしてをりぬ          平尾 福

長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
冴え冴えとブルース歌ふ女かな         川辺酸模
埋火や老いて燻る欲一つ            臼杵政治
数へ日や妻の怒りは突然に           上村幸三
【入選】
雪嶺へ朝日は翼広げけり            谷村和華子
狐火やはや原発の再稼働            武藤主明
飴色の泡ぐつぐつと大根煮る          臼杵政治
乾鮭を獣のごとく吊しけり           武藤主明

第二句座 (席題:除夜の鐘、初詣、楪)
長谷川冬虹選
【特選】
初詣押すな押すなと福の神           平尾 福
寛解を希ふこの身よ初詣            臼杵政治
【入選】
除夜の鐘盆地の底を突上げり          武藤主明
楪やゆづるべきもの何もなく          平尾 福
楪や黙り見てゐる婿の顔            青沼尾燈子
除夜の鐘七つ八つで寝てしまふ         平尾 福
初詣して万全の旅支度             三玉一郎
初詣ネイルアートの花模様           阿部けいこ
楪や厚き葉ポトリと落としけり         阿部けいこ

長谷川櫂選(推敲例)
【特々選】
ゆずり葉や豊かに明ける歌の国         上村幸三
【特選】
除夜の鐘十も数へず眠りけり          川辺酸模
楪やゆづるべきもの何もなく          平尾 福
鎌倉の闇鳴り交はす除夜の鐘          谷村和華子
【入選】
門前に餓鬼の面々除夜の鐘           及川由美子
年ごとに石段険し初詣             川辺酸模
除夜の鐘七つ八つで寝てしまふ         平尾 福
初詣して万全の旅支度             三玉一郎
寛解を希ふこの身よ初詣            臼杵政治
除夜の鐘共に聞く君ありてこそ         齋藤嘉子

ネット投句(12月15日)特選

俳句的生活 投稿日:2025年12月27日 作成者: dvx223272025年12月27日
竹林の竹に老若冬の黙 神奈川 越智淳子
ジャコメッティの歩く男ら枯蓮 石川 松川まさみ
平凡の非凡目指さん年新た 長野 金田伸一
乾鮭に舞つてはりつく雪の花 愛知 稲垣雄二
激流に棒杭のごと冬籠る 愛知 稲垣雄二
楮蒸して釜をさすりて家捨て来 愛知 宗石みずえ
八十年隻眼で来し海鼠かな 愛知 青沼尾燈子
老人の一言を聞け開戦日 大阪 澤田美那子
猪鍋や丹波は山の深き処 兵庫 吉安とも子
六尺の広さに遊ぶ蒲団かな 大分 竹中南行

古志金沢ズーム句会(2025年12月21日)

俳句的生活 投稿日:2025年12月22日 作成者: dvx223272025年12月22日

第一句座
新年詠または当季雑詠
・鬼川こまち選

【特選】
火にのせておどる鮑を冬怒涛       酒井きよみ
水の引くやうに闇ひく大旦        宮田勝
楪や引継ぎゆかん和の思想        花井淳
冬瓜のはらわたけふも微熱して      川上あきこ
どんどの火花びらとなり蝶となり     趙栄順
着ぶくれてやがて死にゆくわが身かな   梅田恵美子
獅子舞の獅子に差し出す石頭       飛岡光枝
眠られぬ山さまよふは何々ぞ       安藤久美
搗き上げし餅荒神さまへ一つかみ     梅田恵美子

【入選】
ご機嫌は知る術もなし海鼠かな      清水薫
雪起こし眠りの底へ落つるとき      松川まさみ
襖閉め花の一間となりにけり       稲垣雄二
帰省子の食べ頃とせん蕪寿司       密田妖子
雪吊りや庭師の声を空が吸ふ       密田妖子
家々のまへに人立つ初日待つ       宮田勝
数へ日の老いてなすこと多きかな     橋詰育子
竜の玉末期に聞くは誰の声        間宮伸子
吊るし柿仕舞ひて二人冬ごも       藤倉桂
風音は子守唄なり山眠る         梅田恵美子
年の市うひうひしきは臼と杵       酒井きよみ
去年今年ことばの涸渇怖れけん      泉早苗
冬至まで南瓜ひとつを転がしぬ      密田妖子
やはらかな日差しに溶くる冬の蝶     藤倉桂
一年を箸に絡めて晦日蕎麦        清水薫

・長谷川櫂選

【特選】推敲例
年の市うひうひしきは臼と杵       酒井きよみ
冬の日やもはや旧知のデイキンソン    近藤沙羅
手づかみでいただく春や花びら餅     稲垣雄二

【入選】
火にのせておどる鮑へ冬怒涛       酒井きよみ
わが猫はいつもの椅子に冬籠り      飛岡光枝
家々のまへに人立ち初日待つ       宮田勝   
大小は親と子ならん重ね餅        花井淳
夕顔の炭斗ひとつ部屋籠り        飛岡光枝
獅子舞の獅子に差し出す石頭       飛岡光枝
冬至までひとつ転がる南瓜かな      密田妖子
大土佐の山に日当たる冬至かな      橋詰育子
眠られぬ山さまよふは何山ぞ       安藤久美

第二句座
 席題:「小晦日」、「初糶」
・鬼川こまち選

【特選】
初競りや御祝儀鮪の値はいかに      越智淳子
小晦ゆずり合ひする厨かな        密田妖子
母全身厨の匂ひ小晦日          越智淳子
一つずつメモを消し行く小晦日      川上あきこ
初市や活気を買うて眩暈せん       川上あきこ
紀ノ海へ柏手揃う初市場         玉置陽子
初糶や雪より白き鰤の腹         稲垣雄二

【入選】
初市や宝船には野菜のせ         田村史生
初ぜりや白魚の籠並びたる        近藤沙羅
どの魚も黒目勝ちなりせり初       泉早苗
生けし花一人ながむる小晦日       藤倉桂
小晦日世事彼是と済ませける       山本桃潤
初市の固き蕾を選りにけり        安藤久美
発糶の声はテノールお立ち台       花井淳
仲買の声に高値を初市場         山本桃潤
初糶の声も祝儀の響かな         松川まさみ
こつごもり薦掛けらるる展宏碑      泉早苗
寝てよりの算段あれこれ小晦日      玉置陽子
初競りや生け洲に溢る大マグロ      中紫春

・長谷川櫂選

【特選】推敲例
初ぜりの白魚の籠並びけり        近藤沙羅
小晦日あと一日を頼みとす        泉早苗
初市やバケツにどさと水仙花       飛岡光枝
初糶の糶棒いよよ鰤の前         酒井きよみ
初糶や雪より白き鰤の腹         稲垣雄二

【入選】
荷崩れやそのままさばく初市場      鬼川こまち
初糶や立山はまだ闇の中         酒井きよみ
川中に白鷺一羽こつごもり        近藤沙羅
逃げなんともみ合ふ海鼠初市場      酒井きよみ
初市の固き蕾を選りにけり        安藤久美
雪山に野梅を剪りに小晦日        山本桃潤
母全身厨の匂ひ小晦日          越智淳子
束ねたる髪に粉雪や初市場        松川まさみ
たちまちに夜となりけり小晦日      田村史生
紀ノ海へ柏手揃う初市場         玉置陽子
鰰はびつくりまなこ初市場        間宮伸子
初市や氷の海鼠売られゆく        飛岡光枝
こつごもり薦を掛けたる展宏碑      泉早苗

古志広島ズーム句会(2025年12月7日)

俳句的生活 投稿日:2025年12月7日 作成者: dvx223272025年12月7日

第一句座
矢野京子選
【特選】
別るるやおのおの時雨傘開き       矢田民也
去年今年八月の思ひ火照るまま      瑞木綾乃
戦争が窓から覗く冬籠り         安藤文
輪飾を掛けて世間に従はず        長谷川櫂
實句集花のごとくに返りくる       高橋真樹子
【入選】
新芸に拍手みづから猿廻し        金田伸一
ぼろ負けのラグビーソックス繕ひぬ    高橋真樹子
不機嫌な妻から逃げる炬燵かな      安藤文
火を蔵す山に霧氷の登山道        加藤裕子
福笑ひかなしき顔に見えてきし      矢田民也
いのち去りゆく刻々と冴え冴えと     瑞木綾乃
病院をあれこれ済ませ年用意       城山邦紀
人とゐて人の恋しき冬の夜        斉藤真知子
母の声して目覚めける湯婆かな      ももたなおよ
初夢の我に説教してやりき        ストーン睦美
つかひ初め母は傘寿の糸切歯       神戸秀子
赤ん坊の天下無敵の初笑         長谷川櫂
母漬けるたくわん天下一品ぞ       大場梅子

長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
いのち去る刻々とかつ冴々と       瑞木綾乃
戦争が窓から覗く冬籠り         安藤文
追憶の竿さしのぼる炬燵舟        矢野京子
静かなる力溜めたる冬木かな       石塚純子
【入選】
床を出てすぐに逃げこむ炬燵かな     安藤文
不機嫌な妻から逃げる炬燵かな      安藤文
よく見れば我も老人初鏡         斉藤真知子
球根にちらと青き芽十二月        石塚純子
初雪や心余りて詩にならず        矢野京子
夫とゐて夫の恋しき冬の夜        斉藤真知子
今すこし二人でゐたき焚火かな      矢野京子
水切りの石とほくまで山眠る       今村榾火
世界中の難民へこの雑煮かな       ももたなおよ
句の道のなんとはるけし初御空      瑞木綾乃
梳初や櫛の歯ほどの母の髪        ストーン睦美
初雪や鹿より先の足の跡         ストーン睦美
熱燗や過ぎし日の夢と傲慢と       今村榾火
障子貼るこの部屋の人居らぬ間に     加藤裕子
蜜柑山越えて早々冬至風呂        加藤裕子
再会も永遠の別れも焚火かな       ももたなおよ
初暦ひとつは誰もゐぬ部屋に       高橋真樹子

第二句座(席題:焚火、福引)
矢野京子選
【特選】
福引の音なつかしやシャッター街     安藤文
一切は土に還らむ焚火かな        ももたなおよ
福引券握つて母の手に引かれ       安藤文
【入選】
紙入れに去年の福引券のあり       ストーン睦美
いろのこるアザミの花を焚火かな     長谷川櫂
福引やあの人昔若かった         高橋真樹子
福引の幼子に出よ赤き玉         石塚純子
福引の一等担ぎ戻りけり         斉藤真知子

長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
手を広げ胸の奥まで大焚火        城山邦紀
福引や桃色の玉欲しかりき        瑞木綾乃
福引かん慎重にかつ大胆に        矢野京子
幼子に出よ福引の赤き玉         石塚純子
回想の火の粉が跳ぶや大焚火       城山邦紀
【入選】
福引のどの色出てもめでたけれ      矢田民也
街角の福引の音なつかしや        安藤文
福引の外れ玉にも鐘鳴らす        矢田民也
福引の地酒を父に奉る          今村榾火
福引や隣の鈴がかんかんと        金田伸一
福引の掃除機担ぎ帰りけり        斉藤真知子
福引券握つて母に手を引かれ       安藤文
いつの間に誰もをらざる焚火かな     高橋真樹子

古志仙台ズーム句会(2025年11月30日)

俳句的生活 投稿日:2025年12月1日 作成者: dvx223272025年12月1日

第一句座
長谷川冬虹選
【特選】
枯れてゆく己に耐へる枯木かな         三玉一郎
母のこと帯に語りて冬椿            佐藤和子
剪定終ふ冬よく眠れ桃の木よ          齋藤嘉子
己が身を空に投げ出す枯木かな         三玉一郎
【入選】
顔の泥落し田の神旅立ちぬ           齋藤嘉子
ゆるぎなき榾火飴山全句集           三玉一郎
代々の炬燵櫓や亥の子餅            佐藤和子
原色で地に還りたり柿落葉           上 俊一
胎の子を撫づれば応ふ冬林檎          谷村和華子
花びら餅眼前のものみな幻           長谷川櫂
冬深し犬安らぎて壺の中            青沼尾燈子
いのちとはしづかに濡るる蕪かな        上村幸三

長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
星たちの集まつてくる枯木かな         平尾 福
釣針の返しの酷さ大鮃             上 俊一
屠蘇なめて深く眠りぬ寿            臼杵政治
いささかの後ろめたさや冬籠          武藤主明
いのちなりしづかに冷ゆる蕪かな        上村幸三
【入選】
顔の泥落し田の神旅立ちぬ           齋藤嘉子
枯れてゆく己に耐へる枯木かな         三玉一郎
天守より見る雪吊りの日和かな         甲田雅子
己が身を空に投げ出す枯木かな         三玉一郎
ゆつくりと這うて日向へ枯蟷螂         谷村和華子
鬼の子は声を限りに鳴いてをり         青沼尾燈子
小春日や張り子の午のよく乾く         佐藤和子
胸までの大長靴や蓮根掘り           上 俊一
冬深し犬安らかな壺の中            青沼尾燈子

【第二句座】 (席題:裏白、千鳥、初詣)
長谷川冬虹選
【特選】
裏白は影のごとくに干乾びぬ          長谷川櫂
浜千鳥あるか無しかの脚の跡          谷村和華子
【入選】
裏白の乾びに触れし幼き日           谷村和華子
ポケットに投げ餅ふたつ初詣          宮本みさ子
群千鳥一羽遅れて飛びにけり          川辺酸模
うらじろや婦唱夫随の共白髪          青沼尾燈子
北風のさらつて行きし千鳥かな         平尾 福
まつすぐに海風の来し初詣           谷村和華子

長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
裏山の裏白もはや絶滅す            上 俊一
裏白はいよいよ白し餅の粉           上 俊一
北風のさらつて行きし千鳥かな         平尾 福
【入選】
乾きても羊歯の白銀あるかぎり         宮本みさ子
床の間の歯朶の清らにしだれけり        佐藤和子
十五年被災の浜の群千鳥            長谷川冬虹
今年また欲にひかれて初詣           平尾 福

ネット投句スクーリング 軽井沢句会(2025年11月29日)

俳句的生活 投稿日:2025年11月29日 作成者: dvx223272025年11月29日
一座目
【特選】推敲例
あふるるほど団栗抱へさびしき樹 澤田美那子
身の内に鬼を養ふ寒さかな 北側松太
雨の日に拾はれていま炬燵猫 中野美津子
【入選】
白山は山なみの果て雪ばんば 梅田恵美子
噴煙か雲か小春の浅間山 越智淳子
母われを神の御留守に産みたまふ 梅田恵美子
水溜り吹溜りみな氷りけり 芳賀匙子
鈍色をして不機嫌な冬の湖 遠藤美緒
深々ときみと座りて散紅葉 遠藤美緒
冬ごもり楽しみにして全句集 木下洋子
人生の一番端で日向ぼこ 北側松太
息白し挑戦の句を作らんと 木下洋子
市振の時雨るる海を見に行かん 北側松太
その奥を牡鹿翔けゆく芒かな 高橋  慧
水鳥のうすうすと覚め眠りをり 木下洋子
窯を出て皿ほのぬくし柿紅葉 木下洋子
長旅を終へて白鳥鳴き交はす 木下洋子
道祖神銀杏黄葉に埋もれて 高橋  慧
冬波のしぶきを浴びて列車ゆく 北側松太
二座目
【特特選】推敲例
日に透くる橅の林を滑子採り 高橋  慧
はるばると来しか日和の浮寝鳥 澤田美那子
まつさきに梅は枯木となりゐたり 澤田美那子
【特選】
冬木立いづれも太く頼もしく 越智淳子
ふつふつと黄昏のいろ鰤大根 瑞木綾乃
咳三つ夫も目覚てをるらしく 谷口正人
荒波へ出て行つたきり冬の蝶 北側松太
【入選】
炉の灰を均してむかし話せん 北側松太
縁側の猫になりたき小春かな 北側松太
寒牡丹われもわれもと開きそむ 瑞木綾乃
埋火や自問自答の果てもなし 木下洋子
近づけばさほどでもなき紅葉かな 澤田美那子

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読売新聞「四季」から

今年てふ未来ありけり初鏡      田辺麦甫

 これから来る時間を未来というと、何だか輝いているような気がする。それはこの言葉の音の力。美しいmとrの子音があり、aiもある。それに対して過去という言葉は最後の母音oで沈みこむ。初鏡は年が明けて初めてのぞきこむ鏡。『鳥渡る』

2月11日(水) 古志雪中ズーム句会

  • 2月11日(土)、午後1時30分から二座行います。
  • 雪の句を十句ご用意ください。席題はありません。
  • 会費は2,000円(参加者にはあとで振込口座をお知らせいたします)
  • 申込締切=1月31日
  • 古志の同人・会員でないと参加できません。

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      • 1月24日(土)朝カルズーム講座「1億人の俳句入門」
      • 1月25日(日)仙台ズーム句会
      • 2月1日(日)広島ズーム句会
      • 2月7日(土)HAIKU+
      • 2月8日(日)鎌倉ズーム句会
      • 2月11日(水、建国記念日)雪中ズーム句会
      • 2月14日(土)朝カルズーム講座「『おくのほそ道』をよむ」」
      • 2月15日(日)金沢ズーム句会
      • 2月22日(日)ネット投句のスクーリング
      • 2月23日(月、天皇誕生日)句会仙台ズーム句会
      • 2月28日(土)朝カルズーム講座「1億人の俳句入門」
      • 3月1日(日)広島ズーム句会
      • 3月7日(土)朝カルズーム講座「『おくのほそ道』をよむ」」
      • 3月8日(日)鎌倉ズーム句会
      • 3月14日(土)きごさい全国小中学生俳句大会(東京、白川清澄公園)
      • 3月22日(日)金沢ズーム句会
      • 3月28日(土)朝カルズーム講座「1億人の俳句入門」
      • 3月29日(日)仙台ズーム句会

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      『「おくのほそ道」を読む 決定版』
      ちくま文庫
      1,000円+税
      2025年5月刊行


      『四季のうた ウクライナの琴』
      中公文庫
      800円+税
      2025年1月刊行


      『長谷川櫂 自選五〇〇句』
      朔出版
      2200円+税
      2024年4月刊行


      『四季のうた 井戸端会議の文学』
      中公文庫
      800円+税
      2024年1月刊行


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      『ふじさわびと』vol.26
      株式会社ふじさわびと
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      2023年1月発行


      『四季のうた 雨ニモマケズ』
      中公文庫
      800円+税
      2023年1月刊行


      『和の思想』
      岩波新書
      980円+税
      2022年7月刊行


      『俳句と人間』(3刷)
      岩波新書
      860円+税
      2022年1月刊行


      100分de名著『おくのほそ道』(10刷)
      NHK出版
      1,000円+税
      2014年10月刊行


      『四季のうた 美しい日々』
      中公文庫
      800円+税
      2022年1月刊行


      句集『太陽の門』
      青磁社
      2200円+税
      2021年8月刊行


      『四季のうた 天女の雪蹴り』
      中公文庫
      800円+税
      2021年1月刊行


      大岡信『折々のうた』選 俳句(二)
      長谷川櫂 編
      岩波新書
      780円+税
      2019年12月刊行


      『四季のうた 普段着のこころ』
      中公文庫
      800円+税
      2019年12月刊行


      大岡信『折々のうた』選 俳句(一)
      長谷川櫂 編
      岩波新書
      780円+税
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      『歌仙一永遠の一瞬』
      岡野弘彦、三浦雅士、長谷川櫂
      思潮社
      2200円+税
      2019年1月刊行


      『歌仙はすごい』
      辻原登、永田和宏、長谷川櫂
      中公新書
      880円+税
      2019年1月刊行


      『四季のうた 至福の時間』
      中公文庫
      700円+税
      2018年12月刊行


      『九月』
      青磁社
      1800円+税
      2018年8月刊行


      『Okinawa』
      Red Moon Press
      $15
      俳句 長谷川櫂
      英訳 デイヴィッド・バーレイ&田中喜美代(紫春)
      2018年5月刊行


      『俳句の誕生』(4刷)
      筑摩書房
      2300円+税
      2018年3月刊行


      『四季のうた 想像力という翼』
      中公文庫
      700円+税
      2017年12月刊行


      『芭蕉さん』
      俳句・芭蕉 絵・丸山誠司
      選句解説・長谷川櫂
      講談社
      1500円+税
      2017年3月刊行


      『震災歌集 震災句集』
      青磁社
      2000円+税
      2017年3月刊行


      『四季のうた 文字のかなたの声』
      中公文庫
      600円+税
      2016年12月刊行


      藤英樹著『長谷川櫂 200句鑑賞』
      花神社
      2500円+税
      2016年10月刊行


      『文学部で読む日本国憲法』
      ちくまプリマー新書
      780円+税
      2016年8月刊行


      『日本文学全集12』松尾芭蕉、与謝蕪村、小林一茶
      松浦寿輝、辻原登、長谷川櫂選
      河出書房新社
      2,600円+税
      2016年6月刊行


      『四季のうた 微笑む宇宙』
      中公文庫
      700円+税
      2016年3月刊行


      『芭蕉の風雅 あるいは虚と実について』
      筑摩選書
      1,500円+税
      2015年10月刊行


      『沖縄』
      青磁社
      1,600円+税
      2015年9月刊行


      『入門 松尾芭蕉』
      長谷川櫂 監修
      別冊宝島
      680円+税
      2015年8月刊行


      『歌仙一滴の宇宙』
      岡野弘彦、三浦雅士、長谷川櫂
      思潮社
      2000円+税
      2015年2月刊行


      『吉野』
      青磁社
      1,800円+税
      2014年4月刊行
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