古志鎌倉ズーム句会(2025年7月13日)
第一句座
•藤英樹選
【特選】
炎天のまま夜に入る摩天楼 長谷川櫂
朝採つて夕べも採つて胡瓜かな 藤原智子
沖縄忌真白きシャツの子どもたち 藤原智子
【入選】
こんちきちん暑さ忘れてまた行くか 澤田美那子
一日は蟻みてすごす楸邨忌 きだりえこ
全身を夜が過ぎゆく海月かな 西川遊歩
江ノ島の月の光を土用波 長谷川櫂
駒下駄をおろして四万六千日 金澤道子
駅前は人の渦巻く雷雨かな 吉田順子
•長谷川櫂選 (推敲例)
【特選】
昼顔の花よるべなき真昼かな 葛西美津子
母の背に眠る子鯨星涼し 佐藤森恵
バナナの葉葺いてこさへん海の家 葛西美津子
沖縄忌真白きシャツの子どもたち 藤原智子
炎天も意外に楽し風が吹く 澤田美那子
【入選】
こんちきちん老いを忘れてまた行くか 澤田美那子
一日は蟻みてすごす楸邨忌 きだりえこ
甲板は白く灼けたり雲の峰 葛西美津子
同級生みんな年寄冷奴 仲田寛子
風の音噴水の音昼休み 久嶋良子
祇園会の団扇が卓に五六本 澤田美那子
あをあをと蕗に濡れたり新聞紙 葛西美津子
眠るにも力使ふや土用入 金澤道子
花入にさしてとりどり団扇かな 関根千方
朝採つて夕べも採つて胡瓜かな 藤原智子
亡き母の言葉を胸に梅を干す 吉田順子
メロンに刃しづかに入るるうれしさよ おほずひろし
鮎飯や大釜で炊く茶屋の朝 西川遊歩
東京に月のでてゐる茅の輪かな 森永尚子
考ふる力失せゆく涼しさよ 萬燈ゆき
生きてゐる我より熱し墓の石 森永尚子
風鈴のもつれてにごる音やよし 園田靖彦
駅前に人の渦巻く雷雨かな 吉田順子
第二句座 (席題:蝉,夜の秋)
•藤英樹選
【特選】
夜の秋窓の外にはひとの声 おほずひろし
朝蝉や夫の声かと墓の前 吉田順子
若冲は大雅に如かず夜の秋 長谷川櫂
懐かしき人のはだへも夜の秋 長谷川櫂
初蟬の水をくぐつてきしごとく 藤原智子
須磨の波音を荒げぬ夜の秋 イーブン美奈子
【入選】
包丁の峰拭きあぐる夜の秋 仲田寛子
肉球をねぶれる虎や夜の秋 長谷川櫂
読み返す奥の細道夜の秋 木下洋子
朝の窓待ち受けをりや蝉しぐれ 鈴木榮子
山寺や遠くにこだま蝉の声 おほずひろし
海をみる顔が映りぬ夜の秋 葛西美津子
•長谷川櫂選 (推敲例)
【特選】
うたたねの妻はそのまま夜の秋 仲田寛子
朝蝉は夫の声なり墓の前 吉田順子
舟に乗り蝉聴きにゆく厳島 葛西美津子
大音量そのままに蝉転がり来 イーブン美奈子
初蝉や住職今日も無愛想 田中益美
【入選】
妻子ゐて明るき部屋の夜の秋 関根千方
初蝉や羽釜でよそふ奈良茶粥 きだりえこ
初蝉と気づかぬほどのかそけさよ 森永尚子
包丁の峰拭きあぐる夜の秋 仲田寛子
鯉はぬる音におどろく夜の秋 藤英樹
老犬が寺の守りの夜の秋 きだりえこ
夫の留守ときに嬉しや夜の秋 萬燈ゆき
素手でとる蝉取り競争負けられず 園田靖彦
