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俳句的生活

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古志仙台ズーム句会(2022年7月23日)

俳句的生活 投稿日:2022年7月23日 作成者: KAI2022年7月24日

第一句座              
・長谷川冬虹選
【特選】
薔薇一輪挿して涼しき厠かな         青沼尾燈子
ほそぼそとこの国を守る蚊遣香        平尾 福
クレーンが恐竜と化し大西日         上 俊一
いつの間に猫が隣に夕端居          及川由美子
【入選】
かんかん帽胸に納める棺かな         佐伯律子
初蝉や野辺の送りに鳴きやまず        佐伯律子
戦争のラヂオ聴きをり蚊遣香         平尾 福
薄き紅宿して真白芹のはな          甲田雅子
野馬追や初陣大将十四歳           甲田雅子
ざぶざぶと羽洗ひけり扇風機         上村幸三
閉校の校歌に謳ふ青山河           武藤主明
ハンカチの児の名組の名薄くなり       阿部けいこ

・長谷川櫂選
【特選】
夏の蝶のまれる空の怒濤かな         上村幸三
ざぶざぶと羽洗ひけり扇風機         上村幸三
肌脱ぎの夫婦歳月流れけり          齋藤嘉子
どたり寝て死ぬるを待つや犬の夏       青沼尾燈子
明易し机の上の山河かな           上村幸三
【入選】
籐椅子は犬に取られてしまひけり       平尾 福
戦争のラヂオ聴きをり蚊遣香         平尾 福
野馬追や初陣大将十四歳           甲田雅子
母と吾と皿二枚かふ夜店かな         服部尚子
十薬を刈りて家中むせ返る          武藤主明
閉校の校歌に謳ふ青山河           武藤主明
人殺す演習の音夏の富士           青沼尾燈子

第二句座(網戸、兜虫、紫蘇)
・長谷川冬虹選
【特選】
唐獅子の目のよく光る網障子         甲田雅子
妻戻る花束のごと紫蘇抱き          伊藤 寛
この家は出入り自由の網戸かな        平尾 福
兜虫この地に生れし者同士          佐伯律子
【入選】
灯して網戸の中の夕餉かな          伊藤 寛
母在らば一言あらん紫蘇を揉む        武藤主明
青紫蘇の花一粒の涼しさよ          長谷川櫂
夕食の声のもれゐる網戸かな         川辺酸模
甲虫探して森の闇に入る           宮本みさ子
味噌つけて青紫蘇つけて焼きむすび      佐伯律子
張り替へし網戸よ部屋は森のごと       谷村和華子
太陽やはやぐつたりと紫蘇畑         長谷川櫂

・長谷川櫂選
【特選】
母在らば一言あらん紫蘇を揉む        武藤主明
妻戻る花束のごと紫蘇抱き          伊藤 寛
夕食の声のもれゐる網戸かな         川辺酸模
この家は出入り自由の網戸かな        平尾 福
犬がつけし網戸の傷やなつかしき       那珂侑子
【入選】
網戸からカレーの香る隣かな         川辺酸模
張替しばかりの網戸波打てり         武藤主明
八百屋より赤紫蘇入荷と電話あり       谷村和華子
カルピスでまんまと仕留め兜虫        及川由美子
味噌つけて青紫蘇つけて焼きむすび      佐伯律子

「『陰翳礼讃』とは何か」7月24日、芦屋で講演

俳句的生活 投稿日:2022年7月19日 作成者: KAI2022年7月26日

7月24日(日)、芦屋ルナ・ホールで講演会「『陰翳礼讃』とは何か」が開かれます。この日は谷崎潤一郎の誕生日、残月祭です。

詳細は芦屋市谷崎潤一郎記念館にお問い合わせください。
0797ー23ー5852
https://www.tanizakikaikan.com

古志祇園会句会(2022年7月17日)

俳句的生活 投稿日:2022年7月18日 作成者: dvx223272022年7月19日

祇園祭の山鉾巡行が7月17日(日)、3年ぶりに行われました。古志京都句会も3年ぶりに当日、京都市内で句会を開きました。

第一句座(五句投句)
・氷室茉胡選
【特選】
あす動く鉾しづもりて眠りえず    安藤 久美
長き長き夢よりめざめ鉾動く     長谷川 櫂
ひとつまた年を積みては祇園会へ   澤田美那子
【入選】
するすると縄巻かれゆき鉾となる   藤井 洋子
一番籤静かに山を建てはじむ     澤田美那子
疫病みの世を今巡る鉾と山      稲垣 雄二
鉾すすむでんとありけり東山     木下 洋子
帯に差し手にも団扇の祇園かな    花井  淳
三年を斧研ぎゐしや蟷螂山      安藤 久美
しんがりの船鉾送り句会へと     田村 史生
生きて又この千年のコンチキチン   藤  英樹

・長谷川櫂選
【特選】
鉾立や安堵歓喜の顔揃へ       氷室 茉胡
炎天の雪を香らせ孟宗山       澤田美那子
太祇の句口ずさみゆく鉾祭      藤  英樹
【入選】
鉾粽求むマスクの人の列       木下 洋子
蟷螂山三年ぶりの羽広げ       木下 洋子
三年の昼寝から覚め鉾囃子      飛岡 光枝
しんがりの船鉾送り句会へと     田村 史生
長刀鉾少し傾く暑さかな       田村 史生
月一字染めて浴衣や腰に笛      稲垣 雄二

第二句座(十句投句)
・氷室茉胡選
【特選】
引きはじめ鷹山衆の底力       梅田恵美子
生稚児の少年の夏終りけり      田村 史生
船鉾やさまざまな波乗り越えて    木下 洋子
【入選】
一泊の京の夜遊び鉾祭        稲垣 雄二
宵山の地べたに座る青春よ      稲垣 雄二
粽売る浴衣と同じマスクして     飛岡 光枝
祭笛三年分の想ひこめ        木下 洋子
よき風を力としたり鉾廻す      藤  英樹
我もまた人出の一人宵祭       木下 洋子
山鉾を待ちて会所に女房衆      田村 史生
月の鉾雫きららに立ち上る      安藤 久美

・長谷川櫂選
【特選】
宵山の地べたに座る青春よ      稲垣 雄二
生稚児の少年の夏終りけり      田村 史生
川風や二間ひろげて簟        安藤 久美
鉾といふ鉾ふるひたつ夕立かな    安藤 久美
簾屋は簾編みをり宵祭        飛岡 光枝
祇園会の人にたぢろぐ老いしかな   澤田美那子
木賊山こよひ木賊に旅寝かな     藤  英樹
【入選】
綾傘鉾傘の紅顔染めて        飛岡 光枝
一泊の京の夜遊び鉾祭        稲垣 雄二
蟷螂山金のまなこに雲の峰      田村 史生
早々と売切れ御免鉾粽        梅田恵美子
地下鉄は地中深くをこんちきちん   澤田美那子
山建つや一本松を力とし       宮本みさ子
観衆も共に回さん一の鉾       田村 史生
生稚児よよき夫となれ父となれ    稲垣 雄二
長刀鉾熱気に鉾の縄ゆるぶ      氷室 茉胡
鉾廻し竹散り水散るなかにかな    藤井 洋子
煩悩をぐるぐる巻きや観音山     安藤 久美

古志鎌倉ズーム句会(2022年7月10日)

俳句的生活 投稿日:2022年7月11日 作成者: 田中 益美2022年9月3日

第一句座
【特選】
•藤英樹選
墨色も女体もふかく楸邨忌      西川遊歩
泉ありその一掬を兵の塚       長井はるみ
ねぶた去り今日から青田かかりきり  園田靖彦
月光の鮑の殻に鮑かな        仲田寛子
夜光虫ひらりと舟に燃えうつる    長谷川櫂
鬱然と冷たき水に山椒魚       長谷川櫂
凌霄の花に傾く日差しかな      金澤道子
夜の間に星を沈めり茄子の花     湯浅菊子
【入選】
蚕豆を莢ごと焼いて楸邨忌      わたなべかよ
月と日の真中に和上蓮の花      喜田りえこ
こんこんと死の戸を叩く夏の咳    神谷宣行
小屋に置くバイクももいろ鮑海女   仲田寛子
山梔子の花の汚れを愛でるなり    長井はるみ
蟇と声合はせて唱へ楸邨忌      喜田りえこ
昼下り鵜匠の家は深閑と       木下洋子
朝焼や塒より翔つ二羽三羽      葛西美津子
からつぽの生家優曇華吹かれをり   わたなべかよ
おろおろと軍鶏でありしが羽抜鳥   湯浅菊子

•長谷川櫂選
【特選】
暑き日や人撃たれたるの次の日も   関根千方
みちのくの魂たぎらせて佞武多来る  園田靖彦
怖ろしき草のなかへと蟻の列     森永尚子
【入選】
水羊羹山荘を処分する話など     おほずひろし
あをあをと千畳へ夏御影堂      喜田りえこ
治療後の髪よ伸びよと鰻食ふ     神谷宣行
夏帽子幾人死せば戦果つ       萬燈ゆき
声かけていいのか迷ふサングラス   田中益美
歪みゐるのは世か我か半夏生     イーブン美奈子
しやうが飯昔は風の通りしを     森永尚子
ほうたるの闇の力や母蘇生      神谷宣行
飛行機の頭上飛びかふかき氷     田中益美
目鼻口かつと開きし佞武多来る    園田靖彦
壮年の山荘の日々籐寝椅子      おほずひろし
月光の鮑の殻に鮑かな        仲田寛子
なまぐさきこの世の風や古団扇    木下洋子
九頭竜の荒ぶる水へ鮎の竿      藤英樹
洗ひ鯉高原に灯のともるころ       おほずひろし
おろおろと軍鶏でありしが羽抜鳥     湯浅菊子

第二句座  (席題:竹床几、船虫)
•藤英樹選
【特選】
億年を生きて船虫人嫌ひ       曽根崇
舟虫の窟を開けてしまひけり     関根千方
ジャカルタの大渋滞や竹床几     森永尚子
袋小路多き鎌倉竹床几        金澤道子
夕立に出したるままの竹床几     おほずひろし
散髪のいい匂ひさせ竹床几      葛西美津子
やせ犬が下にねそべる竹床几     森永尚子
【入選】
舟虫や百骸九竅塒とす        喜田りえこ
国引きの昔のままに船虫は      仲田寛子
舟虫のただひたすらに逃げにけり   升谷正博
船虫の右往左往や稚児が淵      金澤道子
舟虫や万の嘆きのその中に      葛西美津子
怒濤より強き船虫巌に立つ      神谷宣行
停戦の腹を探るや竹床几       喜田りえこ
麩饅頭名代の老舗竹床几       長谷川櫂
高層マンション群見上ぐ竹床几    森永尚子

•長谷川櫂選
【特選】
舟虫や百骸九竅塒とす                      喜田りえこ
竹床几俳句は自由闊達に       藤英樹
やせ犬が下にねそべる竹床几     森永尚子
【入選】
舟虫や嵐の匂ひ近づき来       イーブン美奈子
夕立に出したるままの竹床几     おほずひろし
泡盛の酔ひを醒まさん竹床几     仲田寛子
その下は蟻の国なり竹床几      関根千方
ふな虫や座礁の船にうようよと    木下洋子
かわほりの空の下なる竹床几     升谷正博

古志広島ズーム句会(2022年7月3日)

俳句的生活 投稿日:2022年7月4日 作成者: KAI2022年7月4日

第一句座              
・矢野京子選 
【特選】
なすべきをなし花火師の闇の底     矢田民也
青葉木菟神宮の杜嘆きをり       安藤文
夢の世に空より青き団扇かな      長谷川櫂
【入選】
かぐわしき大地に放つ牛の尿      高橋真樹子
さくらんぼ一人欠けてもさびしいよ   大場梅子
ドナルド・キーン展片蔭を拾ひつつ   飛岡光枝
へらへらと骨無し団扇世を煽ぐ     原京子
もの捨てることが引つ越し青葉風    矢田民也
曲線美見せつけてゆく蚯蚓かな     安藤文
小鰯の銀光る梅雨入かな        河本秀也
数人の誰へともなく団扇風       神戸秀子
戦争は水鉄砲でやればよし       ストーン睦美
虫干しの本に埋もれて抜け出せず    ももたなおよ
梅干すや暑し暑しと梅のこゑ      斉藤真知子     
畑行けば顔召しとらる蜘蛛の糸     上松美智子
風鈴の寂びを比べて一つ買ふ      長谷川櫂
母さんの命の灯るさくらんぼ      飛岡光枝

・長谷川櫂選 
【特選】
陶枕や夢に唐子の遊ぶこゑ       斉藤真知子
梅干すや暑し暑しと梅のこゑ      斉藤真知子
猛暑日を麦茶で縦に流し込み      ストーン睦美
裸子のまるごといのちの重さかな    矢田民也
【入選】
けふの日も暑くなりさうトマトもぐ   夏井通江
しんかんと眠れぬ夜に青葉木菟     安藤文
ちりめん山椒炊いて今年の夏越かな   石塚純子
つつがなく二キロの梅を漬けにけり   石塚純子
へらへらと骨無し団扇世を煽ぐ     原京子
炎昼や電柱一本の影に入る       斉藤真知子
南中の片陰もなき坂のぼる       菅谷和子    
芭蕉布に織り込められし嘆きかな    矢野京子
鱧ならば仲居さんよりちと詳し     原京子

第二句座(席題:夜光虫、楸邨忌)
・矢野京子選 
【特選】
砕け散る月の光か夜光虫        城山邦紀
底知れぬ闇を母とし夜光虫       城山邦紀
墨の香の奈良に一日や楸邨忌      河本秀也 
【入選】
しんかんと硯の海や楸邨忌       飛岡光枝
もらはれず残りし子猫楸邨忌      神戸秀子
真暗なこの世の外を夜光虫       長谷川櫂
洗ひても洗ひても手の夜光虫      長谷川櫂
夜光虫大和の眠る波高く        飛岡光枝
楸邨忌隠岐にけさ咲く合歓の花     菅谷和子

・長谷川櫂選 
【特選】
しんかんと硯の海や楸邨忌       飛岡光枝
一筆の自由自在や楸邨忌        城山邦紀
砕け散る月の光か夜光虫        城山邦紀
夜光虫したたる髪をしぼりけり     神戸秀子
夜光虫足を濡らせば足も燃え      矢田民也
【入選】
ウクライナの戦終はらず楸邨忌     石塚純子
とほき世のうたうたふ波夜光虫     神戸秀子
もらはれず残りし子猫楸邨忌      神戸秀子
遺体焼く激しき炎楸邨忌        安藤文
隠岐やいま合歓の花咲く楸邨忌     大場梅子
若者はもつともの言へ楸邨忌      ももたなおよ
舟漕いでちか付けば退く夜光虫     岡村美紗子 
少しずつ心削られ楸邨忌        ストーン睦美
瀬渡しの舟追ひかくる夜光虫      ももたなおよ
慕はれし楸邨の忌や蟇         菅谷和子
墨の香の奈良に一日や楸邨忌      河本秀也
夜光虫こぼれてはまた波の端      米山瑠衣
夜光虫コロナの闇を照らしつつ     安藤文
夜光虫の海を眺めて夜を明かす     伊藤靖子 
楸邨忌隠岐にけさ咲く合歓の花     菅谷和子

古志仙台ズーム句会(2022年6月26日)

俳句的生活 投稿日:2022年6月27日 作成者: KAI2022年6月27日

第一句座              
・長谷川冬虹選
【特選】
ペディキュアの足のはみ出るテントかな    伊藤 寛
ぼうふらのせいいつぱいの天地かな      上村幸三
孑孑は水の見てゐる夢ならん         長谷川櫂
枇杷熟るるこの星揺るること多き       谷村和華子
剝製の雉が飛び立つ夏座敷          及川由美子
【入選】
髪洗ふ反抗の爪立てつづけ          宮本みさ子
直会の席の落ち着く青時雨          甲田雅子
田の神が一人で歌ふ田植唄          齋藤嘉子
浜砂を浴び馬慣らす野馬祭          宮本みさ子
空蟬や背なの裂け目の潔さ          上 俊一
肘尖る白シャツの子も忌を修す        及川由美子
干し草を泥ごと口へ被曝牛          宮本みさ子
覚えたて九九を諳ずさくらんぼ        谷村和華子
断崖は天へとつづく沖縄忌          上村幸三
縦長の会津絵暦鰻食ぶ            佐藤和子

・長谷川櫂選
【特選】
田の神が一人で歌ふ田植唄          齋藤嘉子
白玉や琉球の島いまむかし          長谷川冬虹
三更のまだむんむんと草いきれ        齋藤嘉子
滑走路六月二十三日来            三玉一郎
しんかんと沖縄はあり六月忌         三玉一郎
【入選】
生きながら壜の中なる蝮かな         川辺酸模
名刹の床高くして蟻地獄           阿部けいこ
遅れ来て俄かに音の扇かな          上村幸三
白百合がひらききつたる怒濤かな       三玉一郎
干し草を泥ごと口へ被曝牛          宮本みさ子
木下闇鬼の牙ある村社            阿部けいこ
読み返す沖縄ノート慰霊の日         川辺酸模
マスクかけ夏の乙女の目となりぬ       青沼尾燈子
コザックのダンス軽快麦稔る         鈴木伊豆山
多羅葉に鎮魂の詩夏の海           佐藤和子
足広げ吊り下げられて蛸の夏         青沼尾燈子
天の川隅に寝たふり犬一尾          青沼尾燈子
閂をはずし野馬追近づきぬ          佐伯律子
縦長の会津絵暦鰻食ぶ            佐藤和子
葬られぬ人人人や草いきれ          齋藤嘉子

第二句座(青鷺、梅雨茸、風鈴)
・長谷川冬虹選
【特選】
梅雨茸の忍びの姿発光す           及川由美子
風鈴の音に生まるる水輪かな         三玉一郎
親しげな顔して生えて梅雨きのこ       辻奈央子
【入選】
風鈴や気怠き午後の生返事          谷村和華子
梅雨茸や人はそれぞれ過去のあり       甲田雅子
風鈴をあるだけ吊りて仮設かな        宮本みさ子
梅雨茸やこれから越える八十里        武藤主明
人逝きてただ風鈴の音のこる         三玉一郎

・長谷川櫂選
【特選】
青鷺や五六羽群れて妖しかり         上 俊一
親しげな顔して生えて梅雨きのこ       辻奈央子
美しき後は無残や梅雨茸           那珂侑子
梅雨茸人の戦を見てをりぬ          青沼尾燈子
青鷺の体をくづして獲る一瞬         石川桃瑪
【入選】
風鈴をあるだけ吊りて仮設かな        宮本みさ子
風鈴や楸邨句集に父のメモ          長谷川冬虹
移住者のガラス工房風鈴よ          佐藤和子
風鈴や伊万里焼売る軒の先          川辺酸模
青鷺のまばたきもせず狙ひけり        佐伯律子
工作の風鈴ぜんぶ風よ吹け          服部尚子
青鷺や磐梯山は湖の上            武藤主明
青さぎの岩すれすれや舟下る         宮本みさ子
青鷺や植田を過ぎる雲の影          川辺酸模
梅雨茸の忍びの姿発光す           及川由美子
残照の水を青鷺打ちて発つ          石川桃瑪
青鷺や舟唄流る最上川            甲田雅子
人逝きてただ風鈴の音のこる         三玉一郎
父求む南部風鈴かすかなり          佐伯律子
滝壺にぴくりともせず青鷺よ         上 俊一
絵付け待つ風鈴ならぶ三和土かな       武藤主明

古志金沢ズーム句会(2022年6月19日)

俳句的生活 投稿日:2022年6月20日 作成者: dvx223272022年6月22日

第一句座(当季雑詠)
・鬼川こまち選
【特選】
夏木立伐つてや風を殺さんと      趙栄順
待ち人がゐる噴水の向かう側      宮田勝
晶子の忌若き戦士の死ぞ悲し      清水薫
雀蜂蜜蜂の巣をずたずたに       藤倉桂
母の指強し夏蜜柑剝けるとき      佐々木まき
籐寝椅子臍に読ませる文庫本      稲垣雄二
君がみし夢のつづきを蚊遣香      長谷川櫂
【入選】
羅をはみ出してゐる火照りかな     氷室茉胡
梅雨晴間叩いて直す小座布団      松川まさみ
洗ひけり一役終へし蛍籠        佐々木まき
睡蓮やおやゆび姫の見ゆる刻      宮田勝
籐寝椅子軋めば応ふわが骨身      玉置陽子
人消えて又現はるる田草取       橋詰育子
大粒の小豆にたくす水無月餅      酒井きよみ
奉書焼鱸はなびらひらくごと      泉早苗
夕立あと水の匂ひの残る空       梅田恵美子
枇杷の実や五指ほのめけるびは色に   泉早苗
とほき世の玉虫とばん御厨子かな    泉早苗
妻と来て豊かな闇に蛍待つ       稲垣雄二
これよりの夏楽しまん行々子      橋詰育子
身を晒し心放ちて瀑布かな       藤倉桂
噴水停止水ばらばらと落としけり    長谷川櫂
森閑と我ゐるところ五月闇       長谷川櫂

・長谷川櫂選
【特選】
雲の峰雲のつぼみが次々と       趙栄順
待ち人がゐる噴水の向かう側      宮田勝
水占や滝のしぶきに濡れながら     梅田恵美子
妻と来て豊かな闇に蛍待つ       稲垣雄二
ひやひやとあぢさい咲くや呉汁食ふ   酒井きよみ
【入選】
梅雨寒や夜陰に響く鳩時計       田中紫春
草取りの後のうたた寝草の夢      越智淳子
水無月餅水のゆたかな国に生れ     酒井きよみ
先づ父にこの世の新茶あつく淹れ    安藤久美
古浴衣ほどきて子らのサンドレス    安藤久美
故郷は鮎飛ぶ頃か水の空        玉置陽子
ひぐらしや早く着きたる山の宿     中野徹

第二句座(席題=父の日、熱帯魚)
・鬼川こまち選
【特選】
熱帯魚浮世離れの覚悟かな       中野徹
熱帯魚からくれなゐのさみしさよ    趙栄順
弾け散るひかりのつぶて熱帯魚     松川まさみ
父の日の似顔絵無精髭ばかり      田村史生
父の日や何あらそひし日々なりし    松川まさみ
産土の野川は知らず熱帯魚       玉置陽子
父の日やかつて孤高の父ありき     長谷川櫂
水換ふるときの華やぎ熱帯魚      安藤久美
【入選】
父の日やまた通り過ぐ宅急便      玉置陽子
父の日は父をおだてて呑む日なり    田中紫春
子を守り妻を守りてけふ父の日     長谷川櫂
今日初めて口きく相手熱帯魚      山本桃潤
父の日や父より十歳年上に       氷室茉胡
熱帯魚挟みて顔や妻と我        稲垣雄二
庭ゐじりせり父の日をはみ出して    佐々木まき
寂しさの赤青黄色熱帯魚        藤倉桂
熱帯魚小遣い値上げねだられて     密田妖子
寄り来るも飛び散りゐたり熱帯魚    花井淳
ぺらぺらのビニールの鰭熱帯魚     稲垣雄二
父の日や汗の匂ひを今もなほ      橋詰育子

・長谷川櫂選
【特選】
はなやぎて何時眠るらん熱帯魚     梅田恵美子
熱帯魚越しにこちらを見てをりぬ    近藤沙羅
贈り物来さうで来ない父の日よ     佐々木まき
【入選】
熱帯魚からくれなゐのさみしさよ    趙栄順
半世紀馴染みし床屋熱帯魚       清水薫
父の日や父より十歳年上に       氷室茉胡
父の日や妻とうなぎを分け合ふて    花井淳
天使魚や月の光をひるがへす      安藤久美
青く光る夜のロビーの熱帯魚      松川まさみ
父の日の何事もなく過ぎにけり     田村史生
父の日やさても夫の誕生日       泉早苗
父の日や汗の匂ひを今もなほ      橋詰育子

『和の思想 日本人の創造力』7月15日刊行

俳句的生活 投稿日:2022年6月17日 作成者: KAI2022年7月26日

『和の思想 日本人の塑像力』(岩波現代文庫)が7月15日刊行されます。解説は中村桂子さんです。

日本文化は涼しさの文化である。それは、この蒸し暑い日本列島に暮らす人々が外来文化を、夏を基準にして、作り変えてきたものだからである。異質のものを受容し、選択し、変容させる力を具体的に考察し、創造力に満ちる「和」という運動体の仕組みを解き明かす。それは同時に日本文化についての名随筆、谷崎潤一郎『陰翳礼讃』が孕んでいた問題に迫る新しい『陰翳礼讃』論でもある。

ネット投句(2022年5月15日)特選と選評

俳句的生活 投稿日:2022年6月16日 作成者: KAI2022年6月16日

・ウクライナ戦争の句あまた。
・ただし「人ごと俳句」はだめです。

【特選】
ウクライナ思へばせめて武具飾らず  石川 松川まさみ
七十余年隻眼で見る春の山 愛知   青沼尾燈子
遥かなる夏へと逝つてしまはれし   京都 佐々木まき
遺されしいのちの句集風薫る     京都 佐々木まき
竹串の播州ぶりや焼穴子       和歌山 玉置陽子
友の訃や昨日は麦を刈りしとか    香川 曾根崇
余生にもささやかな夢茄子植うる   香川 曾根崇
つつましく生きる白シャツ縫ひにけり 長崎 ももたなおよ

古志鎌倉ズーム句会(2022年6月12日)

俳句的生活 投稿日:2022年6月13日 作成者: 田中 益美2022年6月13日

第一句座
【特選】
•藤英樹選
ひらがなの国に生まれて衣がへ   長谷川櫂
時代てふ顔なき巨人青嵐      萬燈ゆき
夕焼に人呼ぶ声やウクライナ    イーブン美奈子
冷やしたぬきそば命したたかなりにけり 森永尚子
ほうたるや風にぶつかりつつ交む  曽根崇
執着を捨てて涼しき四畳半      喜田りえこ
一突きの時の流れの心太      西川遊歩
【入選】
ぼうふりの天地定めぬ浮沈かな   湯浅菊子
けさ空にひとつ泰山木の花     葛西美津子
生臭し蝙蝠のゐて人がゐて     イーブン美奈子
追憶はサマードレスの数ほどに   萬燈ゆき
狡さ我が五臓に棲めり額の花    イーブン美奈子
尻重し頭重たし蟻地獄       関根千方
高速でメール打つ子やソーダ水   木下洋子
ジャムを煮てひと日籠れり梅雨の家 葛西美津子

•長谷川櫂選
【特選】
竹の節ごつとありけり渋団扇     澤田美那子
シュプレヒコール遥か六月十五日  喜田りえこ
点滴とつながれしまま梅雨に入る  園田靖彦
ほうたるの闇やはらかく人うごく  曽根崇
逆巻いてうねる吾が髪梅雨に入る  わたなべかよ
【入選】
時代てふ顔なき巨人青嵐      萬燈ゆき
けさ空にひとつ泰山木の花     葛西美津子
向日葵も戦士のかほをしてゐたる  藤英樹
しんかんと我が宇宙なり籐寝椅子  湯浅菊子
崩さねば崩れてしまふかき氷    関根千方

第二句座 (席題:蜥蜴、蚊遣)
•藤英樹選
【特選】
明日売る牛に最後の蚊遣焚く    曽根崇
大蜥蜴ぬつと行く手を阻みけり   イーブン美奈子
それぞれの家の香りの蚊遣火よ   藤原智子
懐かしく切なきものよ蚊遣香    田中益美
父ありし日の縁側の蚊遣豚     おほずひろし
【入選】
昼着きて蚊遣の宿の記帳かな    森永尚子
蚊遣香夢の中まで匂ひけり     曽根崇
蚊遣焚く事よりはじめソロキャンプ 金澤道子
蚊遣火を腰にぶらさげ銃を持つ   関根千方
つつがなく法事も終わり蚊遣香   田中益美
蚊遣火の渦消ゆるまで推敲す    関根千方
笠智衆しづかに点す蚊遣香     西川遊歩
蚊遣火やもう帰るとは言ひ出せず  イーブン美奈子

•長谷川櫂選
【特選】
蜥蜴の尾生々しくも光りけり    吉田順子
動くもの蜥蜴ばかりの空き家かな  田中益美
蚊遣火の渦消ゆるまで推敲す    関根千方
切られたる蜥蜴の尻尾呆然と    西川遊歩
瑠璃蜥蜴金毘羅さまの神橋に    曽根崇
【入選】
明日売る牛に最後の蚊遣焚く    曽根崇
古書店は店ぢゆう匂ふ蚊遣かな   藤英樹
生家とはふかく沁みたる蚊遣香   萬燈ゆき
蚊遣火や女の白きふくらはぎ    葛西美津子
川風にまたも燃え立つ蚊遣の火   葛西美津子
蚊遣香山ほど持たせ送り出す    長井はるみ
懐かしく切なきものよ蚊遣香    田中益美
探鳥や腰に吊るして蚊遣香     金澤道子
夕暮れのにほひと思ふ蚊遣りかな  喜田りえこ
父ありし日の縁側の蚊遣豚     おほずひろし

 

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読売新聞「四季」から

麗けき大福餅のほとりかな     相生垣瓜人

 大福には人を幸せにする力がある。鏡餅の威厳もなく、桜餅の色香があるわけでもないが、白粉をはたいたあの福顔にまみえると、誰でも相好がゆるむだろう。それに大と福、たった二文字の、この命名のすばらしさ。「麗か」は春の季語。
『負暄』

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    • 4月4日(土)朝カルズーム講座「1億人の俳句入門」
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    • 4月11日(土)朝カルズーム講座「『おくのほそ道』をよむ」」
    • 4月12日(日)鎌倉ズーム句会
    • 4月13,14日(月、火)吉野山句会
    • 4月19日(日)金沢ズーム句会
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    • 4月29日(水、昭和の日)仙台ズーム句会

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    『「おくのほそ道」を読む 決定版』
    中公文庫
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    『「おくのほそ道」を読む 決定版』
    ちくま文庫
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    中公文庫
    800円+税
    2025年1月刊行


    『長谷川櫂 自選五〇〇句』
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    中公文庫
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    株式会社ふじさわびと
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    『四季のうた 雨ニモマケズ』
    中公文庫
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    2023年1月刊行


    『和の思想』
    岩波新書
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    『俳句と人間』(3刷)
    岩波新書
    860円+税
    2022年1月刊行


    100分de名著『おくのほそ道』(10刷)
    NHK出版
    1,000円+税
    2014年10月刊行


    『四季のうた 美しい日々』
    中公文庫
    800円+税
    2022年1月刊行


    句集『太陽の門』
    青磁社
    2200円+税
    2021年8月刊行


    『四季のうた 天女の雪蹴り』
    中公文庫
    800円+税
    2021年1月刊行


    大岡信『折々のうた』選 俳句(二)
    長谷川櫂 編
    岩波新書
    780円+税
    2019年12月刊行


    『四季のうた 普段着のこころ』
    中公文庫
    800円+税
    2019年12月刊行


    大岡信『折々のうた』選 俳句(一)
    長谷川櫂 編
    岩波新書
    780円+税
    2019年11月刊行


    『歌仙一永遠の一瞬』
    岡野弘彦、三浦雅士、長谷川櫂
    思潮社
    2200円+税
    2019年1月刊行


    『歌仙はすごい』
    辻原登、永田和宏、長谷川櫂
    中公新書
    880円+税
    2019年1月刊行


    『四季のうた 至福の時間』
    中公文庫
    700円+税
    2018年12月刊行


    『九月』
    青磁社
    1800円+税
    2018年8月刊行


    『Okinawa』
    Red Moon Press
    $15
    俳句 長谷川櫂
    英訳 デイヴィッド・バーレイ&田中喜美代(紫春)
    2018年5月刊行


    『俳句の誕生』(4刷)
    筑摩書房
    2300円+税
    2018年3月刊行


    『四季のうた 想像力という翼』
    中公文庫
    700円+税
    2017年12月刊行


    『芭蕉さん』
    俳句・芭蕉 絵・丸山誠司
    選句解説・長谷川櫂
    講談社
    1500円+税
    2017年3月刊行


    『震災歌集 震災句集』
    青磁社
    2000円+税
    2017年3月刊行


    『四季のうた 文字のかなたの声』
    中公文庫
    600円+税
    2016年12月刊行


    藤英樹著『長谷川櫂 200句鑑賞』
    花神社
    2500円+税
    2016年10月刊行


    『文学部で読む日本国憲法』
    ちくまプリマー新書
    780円+税
    2016年8月刊行


    『日本文学全集12』松尾芭蕉、与謝蕪村、小林一茶
    松浦寿輝、辻原登、長谷川櫂選
    河出書房新社
    2,600円+税
    2016年6月刊行


    『四季のうた 微笑む宇宙』
    中公文庫
    700円+税
    2016年3月刊行


    『芭蕉の風雅 あるいは虚と実について』
    筑摩選書
    1,500円+税
    2015年10月刊行


    『沖縄』
    青磁社
    1,600円+税
    2015年9月刊行


    『入門 松尾芭蕉』
    長谷川櫂 監修
    別冊宝島
    680円+税
    2015年8月刊行


    『歌仙一滴の宇宙』
    岡野弘彦、三浦雅士、長谷川櫂
    思潮社
    2000円+税
    2015年2月刊行


    『吉野』
    青磁社
    1,800円+税
    2014年4月刊行
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