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俳句的生活

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古志ズーム句会(2021年11月7日)

俳句的生活 投稿日:2021年11月8日 作成者: KAI2021年11月8日

第一句座              
・矢野京子選 
【特選】
秋行きぬ仙洞御所の門開けて      原京子
東洋のまなざし深きマスクかな     長谷川櫂     
無患子の空晴れわたり七五三      神戸秀子
【入選】
たれ眠る秋日に灼かれ石一つ      飛岡光枝
どの子にもキラキラネーム七五三    安藤文   
マスクはづして口元の落ち着かず    斉藤真知子
我が口は掘削機なり西瓜食ふ      河本秀也     
玄関のマスクそれぞれ冬に入る     石塚純子
孤独強ひるコロナの世や冬に入る    上松美智子
自然薯のひげを大事と掘り上る     飛岡光枝
種採れば虫もころんと笊の中      米山瑠衣
神の留守人のこころに悪の華      菅谷和子
生きて世は穴ぼこばかり隙間張る    大場梅子
微積分もう一度読む夜長かな      ストーン睦美
百キロの南瓜どや顔ハロウィーン    大平佳余子
綿虫のむらさきいろに日暮れくる    高橋真樹子
揺れてゐる水をなだめて紙漉けり    斉藤真知子
落選詫ぶ画面の隅や室の花       原京子
林檎剥く途切れぬ皮のうれしさよ    長井亜紀

・長谷川櫂選 
【特選】
眠るまで森に木の実の降る音を     斉藤真知子
【入選】
おくんちの真赤な鯛の冬来る      飛岡光枝     
ガラス張り冬の海見ゆレストラン    伊藤靖子
マスクはづして口元の落ち着かず    斉藤真知子
みはるかす山の裾まで刈田かな     菅谷和子
家中の座布団を干す小春かな      丸亀葉七子
玄関のマスクそれぞれ冬に入る     石塚純子
厚物の首くたびれて冬に入る      矢野京子
集落の子らは宝ぞ亥の子餅       大場梅子
十家族テント十色秋うらら       河本秀也
祝唄うたつて売り出す新走       夏井通江
小鳥来る公園の木の賑やかさ      林弘美
白樫の巨木伐採神の留守        石塚純子
抱つこして供へさせけり菊供養     米山瑠衣 
木犀の花のかけらや今朝の雨      長井亜紀     
落葉から飛び出してくる子犬かな    神戸秀子
立冬や国境超ゆる句会せん       大平佳余子

第二句座(席題:虎落笛、冬薔薇)
・矢野京子選 
【特選】
いつの間に眠りの中を虎落笛      河本秀也
わが骨のぎしと軋むや虎落笛      飛岡光枝
眠らざる子どもを探す虎落笛      長谷川櫂
【入選】
かぐはしき雪の精なり冬薔薇      菅谷和子
もがり笛われの心と響きあひ 伊藤靖子
吾冬の薔薇となりたしまだなれず    大平佳余子
妻の座にぼんやりしてる冬薔薇     高橋真樹子
冬ばらをばしつと剪らん展宏忌     大場梅子
冬薔薇わが手触るれば砕けけり     飛岡光枝
冬薔薇大輪の花咲かせけり       上松美智子
夫入れてくれし珈琲冬のばら      大場梅子      

・長谷川櫂選 
【特選】
ひとの輪のなかの孤独や冬の薔薇    長井亜紀
哀れなる心に咲くや冬薔薇       土谷眞理子
冬薔薇の白をきはめてひらきけり    斉藤真知子
冬薔薇わが手触るれば砕けけり     飛岡光枝
冬薔薇をぐしやぐしやにしてみたきかな 安藤文
【入選】
コロナ禍の世をしんしんと虎落笛    安藤文
眼差しのまつすぐ先に冬薔薇      矢野京子
虎落笛こころに聴いてひとりかな    矢野京子
虎落笛聞きて熊の仔夢の中       ストーン睦美
凍てつきてなほ妖しけれ冬薔薇     ストーン睦美
病むひとのこころに咲けよ冬薔薇    菅谷和子
夫入れてくれし珈琲冬のばら      大場梅子     

ネット投句(2021年10月15日)特選と選評

俳句的生活 投稿日:2021年11月4日 作成者: KAI2021年11月4日

【特選】
亀壺の酢の香の深む十三夜  12_千葉  池田祥子
耳たしかペンまたたしか夜の長き  20_長野  金田伸一
おそろしき水音たてて崩れ簗  21_岐阜  梅田恵美子
ゆく秋の空に香るや塔ふたつ  27_大阪  澤田美那子
東塔と西塔の間栗を喰ふ  27_大阪  澤田美那子
あお空の底に大きな秋がゐる  28_兵庫  加藤百合子
この世ともあの世ともなく能登時雨  28_兵庫  魚返みりん
ミルフィーユパリの落葉の音立てて  30_和歌山  玉置陽子

古志仙台ズーム句会(2021年10月24日)

俳句的生活 投稿日:2021年10月25日 作成者: KAI2021年10月25日

第一句座              
・長谷川冬虹選
【特選】
最期まで演じきつたる穴惑          武藤主明
背中より水を貰ひし菊人形          武藤主明
月光を纏ひて黒き犬眠る           阿部けいこ
自然薯はもののはじめの姿かな        長谷川櫂
人間を諦めてゐる案山子かな         長谷川櫂
【入選】
しののめの湯気かぐはしき新豆腐       齋藤嘉子
桔梗やおのれを限る五角形          服部尚子
アフガンの野に咲かば咲け曼珠沙華      長谷川櫂
身中の鬼がぶつぶつ温め酒          上村幸三
瓜坊の罪なき貌をしてゐたり         武藤主明
天龍と思へばつぐみ空覆ふ          齋藤嘉子
希望欄あらば書き足す夜長かな        佐伯律子
菊師の眼慶喜公を立たせたり         佐藤和子

・長谷川櫂選
【特選】
新藁の匂ひに眠る牝牛かな          川辺酸模
畑から大きな声す朝の霧           平尾 福
点灯をためらふやうに夜寒かな        上 俊一
身中の鬼がぶつぶつ温め酒          上村幸三
なげうたれ黙す原発すさまじき        青沼尾燈子
【入選】
柚子たわわきのふの脚立そのままに      石川桃瑪
畑仕事終へて荷台に通草の実         川辺酸模
背中より水を貰ひし菊人形          武藤主明
ここかしこジジババ元気菊日和        石原夏生
ざるそばと酒一合の秋思かな         上村幸三
煮詰めればいちじくいよよ陽の香り      長谷川冬虹
カフ巻いて食後二錠や今朝の冬        鈴木伊豆山
菊摘みて笊いつぱいに菊の精         佐藤和子
食へぬのが何やら悔し烏瓜          上 俊一
あばら屋の格は上がりぬ松手入        齋藤嘉子

第二句座(席題:猪、障子貼る、芙蓉)
・長谷川冬虹選
【特選】
瓜坊の一目散の面構へ            上 俊一
教師とて猪割く一人ダムの村         佐藤和子
猪の泥を浴びゐる月夜かな          川辺酸模
障子貼る祖母の遺愛の鯨尺          及川由美子
【入選】
さくらまたさくら障子の穴塞ぐ        宮本みさ子
瓜坊のどれがどれやら一目散         長谷川櫂  
厳かに猪の死体運ばれり           谷村和華子
新障子イサムノグチを灯しけり        鈴木伊豆山
晩年は静かなくらし酔芙蓉          武藤主明
意外にも猪の目の可愛さよ          谷村和華子
猪罠を仕掛けて帰る月の道          川辺酸模
猪や熊野は古き神の国            長谷川櫂

・長谷川櫂選
【特選】
いざ子ども障子破れよ洗ふ前         齋藤嘉子
懐に抱へて赤き猪の肉            佐伯律子
縁側に今日貼る障子並べをり         阿部けいこ
俳諧の力にせんと猪食らふ          辻奈央子
毎年でなくてもいいか障子貼る        伊藤 寛
【入選】
障子貼る老いの継ぎめの一つかな       上村幸三
さくらまたさくら障子の穴塞ぐ        宮本みさ子
ばりばりと破る快感障子張る         石原夏生
原発に棲めぬ山里猪走る           甲田雅子
八十は青春の門酔芙蓉            宮本みさ子
猪の泥を浴びゐる月夜かな          川辺酸模
猪罠を仕掛けて帰る月の道          川辺酸模
障子貼りかがやくばかりのわが家かな     齋藤嘉子
二人居の大仕事まづ障子貼る         佐藤和子

古志金沢ズーム句会(2021年10月17日)

俳句的生活 投稿日:2021年10月18日 作成者: KAI2021年10月18日

第一句座
 「梅室忌」または当季雑詠
・鬼川こまち選
【特選】
無花果や老いていよいよ夢見がち    玉置陽子
百韻を巻きてたむけん梅室忌      泉早苗
古き日の良き日の匂ひ梅室忌      中野徹
我ら皆太陽の子ぞ柿たわわ       清水薫
待ち侘びて季語となりけり梅室忌    花井淳
菊の露受けて供へん梅室忌       酒井きよみ
白峰や一夜は月の梅室忌        安藤久美
月光の渦巻く苦悩ファンゴッホ     山本桃潤
かぐはしき菊炭つがん梅室忌      安藤久美
梅室忌ことばのひかり研ぎ出さん    松川まさみ
坊守は世話や句作や梅室忌       花井淳
月光の巻き上げてゐる鉋屑       宮田勝
俳諧の鬼が集まる梅室忌        酒井きよみ
【入選】
死するべきところにあらず花野かな   宮田勝
吽形に飽いて阿形へ秋の蝶       田村史生
金婚の二人金木犀の道         氷室茉胡
梅室の骨壺黒し露の萩         花井淳
秋の日や夢の中まで透き通り      趙栄順
胸中に句敵ひとり茨の実        玉置陽子
梅室忌形見の包丁研ぎに出す      氷室茉胡
梅室忌今日のいのちのありどころ    中野徹
好く晴れて加賀の梅室忌なりけり    花井淳
おもしろの天保の花梅室忌       篠原隆子
羊羹に栗しんかんと沈みけり      長谷川櫂
銀杏は月に染まりて落ちにけり     稲垣雄二
梅室忌大きく貼りぬ寺の門       酒井きよみ
空に満つ飛天の楽や梅室忌       松川まさみ
稲刈つて千の安らぎ千枚田       稲垣雄二

・長谷川櫂選
【特選】
梅室忌まだ俳諧のいろはのい      田村史生
梅室忌修す一揆の寺しずか       密田妖子
ひらきゆく菊真白ぞ梅室忌       安藤久美
こつくりと煮込む治部煮や梅室忌    酒井きよみ
俳諧の鬼が集まる梅室忌        酒井きよみ
【入選】
百韻を巻きてたむけん梅室忌      泉早苗
誰が供ふ梅室塚の柿照葉        泉早苗
吽形に飽いて阿形へ秋の蝶       田村史生
梅室の骨壺黒し露の萩         花井淳
萩の葉の露ころがるや梅室忌      近藤沙羅
能登の灯のみぞるる頃や梅室忌     玉置陽子
白山の雪を待つころ梅室忌       篠原隆子
梅室忌加賀の菊姫あたためん      佐々木まき
菊の露受けて供へん梅室忌       酒井きよみ
たふれ伏す萩を起こして梅室忌     鬼川こまち
卯辰山色づく頃や梅室忌        梅田恵美子
かぐはしき菊炭つがん梅室忌      安藤久美
梅室忌夜ごと澄みゆく加賀の月     安藤久美
奉納の祖父の句見るや梅室忌      密田妖子
梅室忌名もなき草も紅葉して      佐々木まき
坊守は世話や句作や梅室忌       花井淳
梅室忌加賀には加賀の情かな      趙栄順
蝗捕り母の縫ひたる布袋        清水薫

第二句座
 席題 「囮」、「新蕎麦」
・鬼川こまち選
【特選】
乾びたる足音近し囮籠         田村史生
たかぶりておとりたることふと忘れ   佐々木まき
囮籠紙のやうなる昼の月        間宮伸子
囮籠はつしと一羽落としけり      長谷川櫂
身を隠すいつもの大樹囮守       酒井きよみ
【入選】
黒々と一茶の里の走り蕎麦       篠原隆子
今はもう空っぽなりし囮籠       近藤沙羅
いつまでも空のままなり囮籠      泉早苗
いざ一枚脱いで新蕎麦打たんとす    安藤久美
別荘地の名残りそこここ走り蕎麦    間宮伸子
江戸つ子を気取り新そば塩で食う    間宮伸子
頬白の囮よく鳴く日和かな       長谷川櫂
割箸を割る音よけれ走り蕎麦      宮田勝
囮籠吊るして昼寝してをりぬ      近藤沙羅
蕎麦好きの講釈ながし走り蕎麦     酒井きよみ

・長谷川櫂選
【特選】
今はもう空っぽなりし囮籠       近藤沙羅
新蕎麦や全滅したる一揆跡       密田妖子
走り蕎麦誰憚らず啜るかな       玉置陽子
身を隠すいつもの大樹囮守       酒井きよみ
【入選】
薀蓄の主に飽きぬ走り蕎麦       梅田恵美子
傍らに置きいとほしむ囮かな      花井淳
職退いて新蕎麦を打つあばら骨     密田妖子
伊賀の子の手わざ見せたり囮籠     篠原隆子
鳴きもせずこちら見つむる囮かな    安藤久美
囮籠吊るして昼寝してをりぬ      近藤沙羅

10月27日から上野駅で写真、俳句を展示

俳句的生活 投稿日:2021年10月16日 作成者: KAI2021年11月4日

「交通総合文化展2021」が10月27日(水)からJR上野駅で開かれます。全国から応募された写真と俳句の入賞作品が展示されます。俳句選者は長谷川櫂。公益財団法人・日本交通文化協会、「鉄道の日」実行委員会主催。

・会期=10月27日(水)〜11月1日(月)
・時間=午前9時〜午後7時
・会場=JR上野駅、中央改札前グランドコンコース特設会場

ネット投句、年間賞(秋)は川辺酸模さん

俳句的生活 投稿日:2021年10月14日 作成者: dvx223272021年10月14日

【年間賞】
いさかひし昔恥づかし墓洗ふ    長崎 川辺酸模
【次点】
なに目指し歩みし道や敗戦忌    福島 渡辺遊太
西日照り命のかぎり女哭く     兵庫 魚返みりん
無意識の森へ降りゆく熱帯夜    東京 西川遊歩
涼しさや無より現はれ石の庭    大阪 安藤久美
【候補】
新涼やスカイツリーが屋根の上   東京 楠原正光
引力のここに集まる大瀑布     石川 花井淳
夏の月石まだぬくくうづくまる   岐阜 夏井通江
袋掛桃のうたたね始まりぬ     和歌山 玉置陽子
革靴は歩く焼きごて炎天下     東京 岡田定
山百合のどさりと届き花開く    神奈川 伊藤靖子
藍浴衣藍の力を借りて逢ふ     兵庫 加藤百合子
青梧桐の蔭はみ出して三尺寝    香川 曽根崇
ばばさまの乗りこなしたり茄子の馬 東京 神谷宣行
敗戦日杭一本の墓標かな      奈良 喜田りえこ
救急車行きどころなき秋の暮    東京 櫻井滋
へうたんに酌みても尽きぬ酒やある 富山 酒井きよみ
落ち蝉の残る命を塵取りへ     石川 密田妖子
八月の祈りの初め広島忌      埼玉 上田雅子
両の目に病を得たり秋はじめ    長野 金田伸一
身に沁むやあらためて聞く子の齢  大阪 澤田美那子
凄まじきもののひとつに孫七人   大阪 齊藤遼風
颱風の大きく強くのろのろと    兵庫 天野ミチ
山と積む根の無き言葉そぞろ寒   石川 松川まさみ
怒る母秋の夕焼より真つ赤     香川 丸亀葉七子
露の間と言ふと謂へども斯く老いき 大分 山本桃潤

11月23日 かなぶん連句「てつぺんの柿の巻」

俳句的生活 投稿日:2021年10月13日 作成者: dvx223272021年11月8日



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古志鎌倉ズーム句会(2021年10月10日)

俳句的生活 投稿日:2021年10月12日 作成者: 田中 益美2021年10月12日

第一句座
•藤英樹選
【特選】
病む妻のひと足早き秋袷       澤田美那子
わが庭に小鳥来るころ玩亭忌        金澤道子
アフガンは逃れ逃れてゆく秋ぞ    関根千方
ひとつぶの露さへ命うるほせる    関根千方
秋耕やあれこれ思ふ春のこと     木下洋子
いつしかに身の軽くなる花野かな   金澤道子
草々に秋定まりぬ玩亭忌       澤田美那子
【入選】
たかだかと鷹渡りゆく玩亭忌     金澤道子
八十の手習ひをせん玩亭忌      澤田美那子
馬肥えてコロナ収束見えてきし    木下洋子
女ざかりは仕事ざかりや玩亭忌    木下洋子
月山の地酒にほろと玩亭忌      曽根崇
大切なわ行のゐとゑ玩亭忌      西川遊歩
今年酒競ひ並ぶや稲荷山       澤田美那子

•長谷川櫂選
【特選】
質の良き批評あれかし玩亭忌    神谷宣行
蛇穴に入るやジョイスを読むために 西村麒麟
墨をすり筆を浸して玩亭忌     おほずひろし
【入選】
花すすき白深まりぬ玩亭忌     仲田寛子
八十の手習ひをせん玩亭忌     澤田美那子
わが庭に小鳥来るころ玩亭忌    金澤道子
栃の樹の葉の散るころや玩亭忌   仲田寛子
てにをはの難しきこと玩亭忌    金澤道子
ひやおろし六腑に沁みる玩亭忌   升谷正博
浮舟のその後いかに玩亭忌     イーブン美奈子
鯉もまた日ざし好めり新松子    曽根崇
街路樹の色づく頃や玩亭忌     仲田寛子
月山の地酒にほろと玩亭忌     曽根崇
大切なわ行のゐとゑ玩亭忌     西川遊歩
咲きいそぐ秋の七草玩亭忌        曽根崇
ゆく秋の野球観戦玩亭忌         田中益美

第二句座(席題:零余子、霧)
•藤英樹選
【特選】
朝霧の渡りゆくなり高野槙                  わたなべかよ
雲裂けて霧ほとばしる羽黒山      曽根崇
むかご飯小三治の死を惜しむべく    西村麒麟
大いなるものの息する夜霧かな     長谷川櫂
みちのくのくがねのやうな零余子飯    園田靖彦
【入選】
霧ふかき横川へつづく石灯籠     木下洋子
一句詠むやうに零余子のこぼれたる  西川遊歩
霧の海引摺鐘はあの寺に       西川遊歩
霧の音馬と一緒に聞いてをり     西村麒麟
摘むよりもこぼるる数の零余子かな  金澤道子
朝霧の湖ながれゆく速さかな     吉田順子
天辺の霧まだ深き弥山かな      喜田りえこ

•長谷川櫂選
【特選】
器みな古く小さしむかご飯                      西村麒麟
山ひとつ揺らしてむかご摘みにけり    藤英樹
半分はこぼしつつ採る零余子かな     曽根崇
ささやきの小路で零余子買ひにけり    喜田りえこ
大宇陀や縁先いっぱい零余子干す     曽根崇

【入選】
零余子落つ音にも時の静かさよ     関根千方
目をつけし零余子どこにも見当たらず  森永尚子
籠り居の余生つくづく零余子飯     升谷正博
むかご飯小三治の死を惜しむべく    西村麒麟
零余子取るこぼれたものはそのままに  澤田美那子
霧を抜けまた霧に入る八合目      木下洋子
摘むよりもこぼるる数の零余子かな   金澤道子
みちのくのくがねのやうな零余子飯   園田靖彦

ネット投句(2021年9月30日)特選と選評

俳句的生活 投稿日:2021年10月9日 作成者: KAI2021年10月10日

・「老人の日とて牛肉焼いてみる」、この句はびくびくしながら詠んでいるところがダメ。推敲してください。

【特選】
引退はわれには在らず新酒汲む  04_宮城  長谷川冬虹
朝顔や入院のまま帰らざる  07_福島  渡辺遊太
山と積む根の無き言葉そぞろ寒  17_石川  松川まさみ
五臓六腑そろふ身照らせ月今宵  17_石川  松川まさみ
・照らす
五十歩ほど歩いて休む月の道  21_岐阜  古田之子
老人の日とて牛肉焼いてみる  26_京都  佐々木まき
母の忌の一日を妻と良夜かな  27_大阪  齊藤遼風
怒る母秋の夕焼より真つ赤  37_香川  丸亀葉七子
露の間と言ふと謂へども斯く老いき  44_大分  山本桃潤
曼珠沙華咲いた形で死んでゆく  46_鹿児島  大西朝子

古志広島ズーム句会(2021年10月3日)

俳句的生活 投稿日:2021年10月3日 作成者: KAI2021年10月4日

第一句座              
・矢野京子選 
【特選】
あやとりの梯子で月に登らんか   丸亀葉七子 
頭から銀の走れる太刀魚かな    長谷川櫂   
角伐りの鹿の目塞ぐ軍手かな    神戸秀子
香り立つ山の名前の今年酒     飛岡光枝
【入選】
やうやくの自粛解除やけふの月   安藤文  
どの家もコスモスの咲く村の道   伊藤靖子
宿題は後回しにて鯊釣りに     米山瑠衣  
落つるたび月ふるわせて添水かな  菅谷和子
栗ひとつ置いてけぼりや毬の中   斉藤真知子 
ポケットの木の実ころころ洗濯機  大場梅子
古びゆく手よ母に似て秋袷     高橋真樹子
芋の子の月の子となる今宵かな   大平佳余子
たましひの露のひと粒一句かな   長井亜紀
鬼の子や新しき蓑欲しき日も    斉藤真知子 
吊し柿痩せて甘味のいや増せり   城山邦紀
雁渡る子雁を竿の真ん中に     岡村美紗子
歌子さんの投句もうなし鰯雲    長谷川櫂

・長谷川櫂選 
【特選】
新しき首相やいかに秋刀魚焼く   安藤文   
また一行秋思のペンを走らせる   矢野京子
宵の浜砂蟹どもも月見かな     ストーン睦美
夜の底弾きて木の実降りしきる   城山邦紀
芋の子の月の子となる今宵かな   大平佳余子
親子二代互ひに祝ふ敬老日     米山瑠衣
【入選】
やうやくの自粛解除やけふの月   安藤文
藤袴今ひと時の旅の蝶       ももたなおよ
宿題は後回しにて鯊釣りに     米山瑠衣
白銀の光をまとひ新さんま     城山邦紀
乳母車下りて歩く子野菊晴     神戸秀子
椎の実の降りくるところ君眠る   大平佳余子
無花果やちょこんと二つ卓の上   安藤文
葉隠れに銀杏のまだあをあをと   飛岡光枝
古びゆく手よ母に似て秋袷     高橋真樹子
角伐りの鹿の目塞ぐ軍手かな    神戸秀子
本屋は大きな木陰秋の昼      夏井通江
潰されてまだぱたぱたと秋の蝶   安藤文
桐一葉落ちて大臣入れかはる    ももたなおよ
黄葉の木漏れ日を浴びとるランチ  伊藤靖子
十月来ねこにならひてストレツチ  石塚純子
哀史とは民の叫びよ白木槿     菅谷和子
花入れとなりし徳利露けしや    神戸秀子

第二句座(席題:新蕎麦、蛇笏忌)
・矢野京子選 
【特選】
しんとある黒き机や蛇笏の忌    飛岡光枝
俳諧は一気呵成や走り蕎麦     長谷川櫂
走り蕎麦ここは小さんの好きな席  菅谷和子
新蕎麦を望月のごと打ち延べん   長谷川櫂
【入選】
さきがけの黄菊一輪蛇笏の忌    神戸秀子
蛇笏忌や風ををりとる草の丈    ももたなおよ
十月の甲斐駒太し蛇笏の忌     石塚純子
山盧忌のけふわれ句座の末席に   石塚純子  
すこやかに色かへぬ松山廬の忌   大場梅子
山の日のくわつと背に差す蛇笏の忌 神戸秀子

・長谷川櫂選 
【特選】
さきがけの黄菊一輪蛇笏の忌    神戸秀子
蛇笏忌や深き淵より鯉動く     飛岡光枝
新蕎麦の香や脳天を駆け上がる   河本秀也
山登る後すがたや蛇笏の忌     飛岡光枝
山の日のくわつと背に差す蛇笏の忌 神戸秀子
【入選】
リニアカー試運転中山廬の忌    大平佳余子
我が家では玉ねぎ添へて走り蕎麦  安藤文
政争の決着つきし走り蕎麦     矢野京子
山盧忌のけふわれ句座の末席に   石塚純子
すこやかに色かへぬ松山廬の忌   大場梅子
新そばを水の音高く洗ひけり    夏井通江
蛇笏忌や夢の中なる山廬の地    土谷眞理子
新蕎麦を互ひにすすりいのちなが  上松美智子

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読売新聞「四季」から

麗けき大福餅のほとりかな     相生垣瓜人

 大福には人を幸せにする力がある。鏡餅の威厳もなく、桜餅の色香があるわけでもないが、白粉をはたいたあの福顔にまみえると、誰でも相好がゆるむだろう。それに大と福、たった二文字の、この命名のすばらしさ。「麗か」は春の季語。
『負暄』

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    これからのイベント

    • 4月11日(土)朝カルズーム講座「『おくのほそ道』をよむ」」
    • 4月12日(日)鎌倉ズーム句会
    • 4月13,14日(月、火)吉野山句会
    • 4月19日(日)金沢ズーム句会
    • 4月26日(日)太宰府天満宮奉納全国俳句大会
    • 4月29日(水、昭和の日)仙台ズーム句会
    • 5月3日(日)広島ズーム句会
    • 5月6日(水、振替休日)ネット投句スクーリング句会
    • 5月9日(土)朝カルズーム講座「『おくのほそ道』をよむ」」
    • 5月10日(日)鎌倉ズーム句会
    • 5月16日(土)「小林一茶」講演会(江東区総合区民センター)
    • 5月17日(日)金沢ズーム句会
    • 5月23日(土)朝カルズーム講座「1億人の俳句入門」
    • 5月24日(日)仙台ズーム句会

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    『「おくのほそ道」を読む 決定版』
    中公文庫
    800円+税
    2026年2月刊行


    『「おくのほそ道」を読む 決定版』
    ちくま文庫
    1,000円+税
    2025年5月刊行


    『四季のうた ウクライナの琴』
    中公文庫
    800円+税
    2025年1月刊行


    『長谷川櫂 自選五〇〇句』
    朔出版
    2200円+税
    2024年4月刊行


    『四季のうた 井戸端会議の文学』
    中公文庫
    800円+税
    2024年1月刊行


    『小林一茶』
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    2024年1月刊行


    『ふじさわびと』vol.26
    株式会社ふじさわびと
    無料配布
    2023年1月発行


    『四季のうた 雨ニモマケズ』
    中公文庫
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    2023年1月刊行


    『和の思想』
    岩波新書
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    2022年7月刊行


    『俳句と人間』(3刷)
    岩波新書
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    2022年1月刊行


    100分de名著『おくのほそ道』(10刷)
    NHK出版
    1,000円+税
    2014年10月刊行


    『四季のうた 美しい日々』
    中公文庫
    800円+税
    2022年1月刊行


    句集『太陽の門』
    青磁社
    2200円+税
    2021年8月刊行


    『四季のうた 天女の雪蹴り』
    中公文庫
    800円+税
    2021年1月刊行


    大岡信『折々のうた』選 俳句(二)
    長谷川櫂 編
    岩波新書
    780円+税
    2019年12月刊行


    『四季のうた 普段着のこころ』
    中公文庫
    800円+税
    2019年12月刊行


    大岡信『折々のうた』選 俳句(一)
    長谷川櫂 編
    岩波新書
    780円+税
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    『歌仙一永遠の一瞬』
    岡野弘彦、三浦雅士、長谷川櫂
    思潮社
    2200円+税
    2019年1月刊行


    『歌仙はすごい』
    辻原登、永田和宏、長谷川櫂
    中公新書
    880円+税
    2019年1月刊行


    『四季のうた 至福の時間』
    中公文庫
    700円+税
    2018年12月刊行


    『九月』
    青磁社
    1800円+税
    2018年8月刊行


    『Okinawa』
    Red Moon Press
    $15
    俳句 長谷川櫂
    英訳 デイヴィッド・バーレイ&田中喜美代(紫春)
    2018年5月刊行


    『俳句の誕生』(4刷)
    筑摩書房
    2300円+税
    2018年3月刊行


    『四季のうた 想像力という翼』
    中公文庫
    700円+税
    2017年12月刊行


    『芭蕉さん』
    俳句・芭蕉 絵・丸山誠司
    選句解説・長谷川櫂
    講談社
    1500円+税
    2017年3月刊行


    『震災歌集 震災句集』
    青磁社
    2000円+税
    2017年3月刊行


    『四季のうた 文字のかなたの声』
    中公文庫
    600円+税
    2016年12月刊行


    藤英樹著『長谷川櫂 200句鑑賞』
    花神社
    2500円+税
    2016年10月刊行


    『文学部で読む日本国憲法』
    ちくまプリマー新書
    780円+税
    2016年8月刊行


    『日本文学全集12』松尾芭蕉、与謝蕪村、小林一茶
    松浦寿輝、辻原登、長谷川櫂選
    河出書房新社
    2,600円+税
    2016年6月刊行


    『四季のうた 微笑む宇宙』
    中公文庫
    700円+税
    2016年3月刊行


    『芭蕉の風雅 あるいは虚と実について』
    筑摩選書
    1,500円+税
    2015年10月刊行


    『沖縄』
    青磁社
    1,600円+税
    2015年9月刊行


    『入門 松尾芭蕉』
    長谷川櫂 監修
    別冊宝島
    680円+税
    2015年8月刊行


    『歌仙一滴の宇宙』
    岡野弘彦、三浦雅士、長谷川櫂
    思潮社
    2000円+税
    2015年2月刊行


    『吉野』
    青磁社
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    2014年4月刊行
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