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俳句的生活

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古志鎌倉ズーム句会(2021年12月12日)

俳句的生活 投稿日:2021年12月13日 作成者: 田中 益美2021年12月13日

第一句座
•藤英樹選
【特選】
青空を圧倒しつつ富士眠る         神谷宣行
極月の顔の行き交ふ兜町       木下洋子
雪へさす古風な傘や吉右衛門     西村麒麟
このごろは冬至南瓜も四半分     金澤道子
大空の青々とまだ年ゆかず      長谷川櫂
手みやげの包みしつとり今川焼    田中益美
【入選】
鮟鱇の笑つてゐたる鍋の中      西村麒麟
故郷のこどものころの寒さかな    長谷川櫂
海鼠にも話したき事ある如く     西村麒麟
一夜さのくれなゐ沈む冬の水     葛西美津子
御空へと我が初顔をマスクとる    森永尚子
煤掃や今年巡りし神の数       澤田美那子
日本の元気なころのちゃんちゃんこ  升谷正博
国語からこころが消ゆる漱石忌    喜田りえこ

•長谷川櫂選
【特選】
顔見世の顔のひとつの消えにけり   升谷正博
葉を落としきり瞑想に入る冬木    金澤道子
海底の地震におどろく海鼠かな    吉田順子
【入選】
ふんはりと重なつてをリ朴落葉    おほずひろし
幸せに生きたつもりよ氷面鏡     魚返みりん
はららごの赤くこぼるるのつぺかな  葛西美津子
極月の顔の行き交ふ兜町       木下洋子
冬ざれや釣人に家無き如く      西村麒麟
なお五年夢つむがんと日記買ふ    園田靖彦
朴落葉あつと言ふ間に山暮るる    木下洋子
闘魂がはみ出してゐるラガーシャツ  澤田美那子
顔見世や御贔屓もはや三代目     澤田美那子
ぬくぬくと落葉の中や山一つ     藤原智子
豊かなる湯気にかこまれ冬至風呂   神谷宣行
大鍋で樹皮と煮る罠猟用意      西川遊歩
国語からこころが消ゆる漱石忌    喜田りえこ
先祖代々あとかたもなし根深汁      イーブン美奈子
仏壇の親しき人も煤払        澤田美那子
背のまるき太陽の塔日向ぼこ     木下洋子
闘病して得る鴛鴦のこころかな    神谷宣行

第二句座 (席題:手毬、狸汁)
•藤英樹選
【特選】
そつとまた取り出してみる手毬かな  藤原智子
金色の絲よりほつれ手毬かな     葛西美津子
掌に弾まぬ手毬うつくしき      葛西美津子
眼鏡みな曇ってをりぬ狸汁      仲田寛子
手毬唄ひとりふたりと思ひ出し    長井はるみ
忘れめや母のうたひし手まり唄    おほずひろし
【入選】
日の暮れていつしか一人手毬唄    升谷正博
従姉妹たち集つてをり手毬つく    田中益美
手毬唄先に逝きたる妹よ       澤田美那子
狸汁生姜にんにくざくと葱         葛西美津子
眼裏に浮かび来る母手毬唄      わたなべかよ
雪分けて父帰りくる狸汁       湯浅菊子
俳諧の力となれよ狸汁        園田靖彦
狸汁あとは雑魚寝の狸腹       澤田美那子

•長谷川櫂選
【特選】
煮て焼いて食つてやるなり狸汁       イーブン美奈子
幸あれと手毬へ一糸一糸かな        イーブン美奈子
雪降れば思ひ出すなり手毬唄         藤英樹
【入選】
そつとまた取り出してみる手毬かな   藤原智子
金色の絲よりほつれ手毬かな      葛西美津子
日の暮れていつしか一人手毬唄       升谷正博
手毬唄ひとりふたりと思ひ出し       長井はるみ
杣人の手斧捌くや狸汁           喜田りえこ
眼裏に浮かび来る母手毬唄         わたなべかよ
手毬唄四つの先を忘じけり         わたなべかよ
俳諧の力となれよ狸汁           園田靖彦
雪分けて父帰りくる狸汁          湯浅菊子
忘れめや母のうたひし手まり唄            おほずひろし

 

藤英樹句文集『わざをぎ』(青磁社)ができました

俳句的生活 投稿日:2021年12月13日 作成者: dvx223272021年12月26日

 
 古志同人、藤英樹さんの第二句集『わざをぎ』(青磁社)が刊行されました。以下は「はじめに」からの抜粋です。

 タイトルの「わざをぎ」とは、俳優・役者のことです。俳優の「俳」は、俳諧(俳句)の「俳」でもあり、この字には滑稽・戯れ言という意味かあります。
 私はかつて勤務先の新聞社で何年か古典芸能を取材していました。今も歌舞伎や能・狂言か好きでよく見’に行きます。そうした中で強く感じるのは、和歌や俳諧と古典芸能との親和性です。(以下略)

(俳句作品より)
大陽炎あそんでゐるや雪の上
月山の神も老いたり草虱
名月に恋する蟇の声ならん
ときをりは蛇となりけり月の僧
神々の楽奏でをる氷柱かな

12月7日「折々のことば」必読

俳句的生活 投稿日:2021年12月7日 作成者: KAI2021年12月7日

きょう12月7日(火)の朝日新聞「折々のことば」で野田宣雄(のだ・のぶお、政治学者、1933〜2020)の言葉を紹介しています。一部転載すると、

「私」の世界に繋留点をもたない思想は(中略)しょせん一時の流行に終わる。(『「歴史の黄昏」の彼方へ』、竹中亨ほか編)

 東西冷戦渦中の1960年代、政治抗争の時代の言葉ですが、いまなお、むしろ今だからこそいよいよ意味のある発言です。
 彼のいう「思想」を「言葉」さらに「俳句」と置き換えて読んでください。なんでもさらさらと俳句にする人がいますが、それでは「しょせん一時の流行」、ダメということです。
 ひとつの言葉、ひとつの俳句が自分とどうかかわっているか、自分のどこから生まれたのか、そこが大事。ずっと優等生だった人、安穏と暮らしている人はとくに。

古志ズーム句会(2021年12月5日)

俳句的生活 投稿日:2021年12月6日 作成者: KAI2021年12月6日

第一句座              
・矢野京子選 
【特選】
寒木の数だけしづけさ重ねけり     夏井通江
小春日の瓢箪振れば金平糖       飛岡光枝
雪掻きの雪の重さが故郷かな      ストーン睦美
追憶の糸をほぐして毛糸編む      ももたなおよ
日向ぼこ庭にしばしや聞き耳頭巾    米山瑠衣
【入選】
エバンスのワルツ踊れる冬帽子     高橋真樹子
しばらくは土に馴染まず朴落ち葉    石塚純子
トロ箱に四角四面や大鮟鱇       飛岡光枝
マスク捨て寒紅つけて外に出たし    大平佳余子
ゆつくりと煮ゆる湯豆腐待ちきれず   安藤文
遠吠えを忘れし犬と冬ごもり      神戸秀子
懐手勝手耳を決め込んで        丸亀葉七子
久女ともノラともならず年暮るる    ストーン睦美
枯蟷螂枯れゆくことを知らぬまま    斉藤真知子
降りつもる雪より白し千枚漬      大場梅子
手袋捨てなでてやりたいさすりたい   石塚純子
初日いま真白き山の上とほる      長谷川櫂
足跡の途切れたところに雪達磨     長井亜紀
着ぶくれて散歩の犬の伴をする     ストーン睦美
掴まれて物言ひたげな海鼠かな     斉藤真知子
冬の池黙りこくつてをりにけり     安藤文
冬麗のひと日を歩み退院す       城山邦紀
縄跳の波にそつくりひとクラス     神戸秀子
風日和切り干し芋はあめ色に      丸亀葉七子

・長谷川櫂選 
【特選】
しばらくは土に馴染まず朴落ち葉    石塚純子
遠吠えを忘れし犬と冬ごもり      神戸秀子
海鼠突く冷たき雨に打たれつつ     飛岡光枝
葛湯吹く手柄もたてず悪もせず     大場梅子
池干しや細く残れる水のみち      米山瑠衣
【入選】
牡丹焚き金の屏風が燃ゆるごと     菅谷和子
何縫ふやあまたの糸と冬ごもり     斉藤真知子
加湿器の音よりほかに音のなし     長井亜紀
降りつもる雪より白し千枚漬      大場梅子
笑顔の目きびしき寂聴冬の星      夏井通江
地下鉄の窓にあまたの冬の顔      斉藤真知子  
冬靴にしばしいこへるしじみ蝶     上松美智子
晩秋や残照巨大なホリゾント      林弘美
風日和切り干し芋はあめ色に      丸亀葉七子    

第二句座(席題:初日、冬ごもり )
・矢野京子選 
【特選】
君とならいついつまでも冬籠 ストーン睦美
冬ごもりいよいよ遠き故郷よ      米山瑠衣
渾沌といふ怪物と冬ごもり       長谷川櫂
【入選】
「太陽の門」をかたへに冬籠り     ももたなおよ
ひとつだけ誓いを立てむ初日の出    高橋真樹子
もろもろを紅にして初日の出      長井亜紀
空広くなりたる庭に初日かな      米山瑠衣 
初日の出いざ眉をかけ紅ささめ     高橋真樹子
初日の出いつもと同じ志        夏井通江
初日の出時空をゆつくり開きゆく    米山瑠衣
潮騒を聞きつつ迎ふ初日の出      伊藤靖子
富士見えて東京湾の初日かな      大場梅子
仏にもお目にかけやう初日今日    原京子

・長谷川櫂選 
【特選】
おおぞらにあたためられてて冬ごもり 高橋真樹子
どの家も冬を籠りてをるらしき     矢野京子
初日の出いつもと同じ志        夏井通江
雪原を染めて転がる初日かな      飛岡光枝
冬ごもりいよいよ遠き故郷よ      米山瑠衣
【入選】
コロナ禍の地球をてらす初日かな    斉藤真知子
ちはやぶる俳句の神と冬ごもり     菅谷和子
空広くなりたる庭に初日かな      米山瑠衣 
高々と上りて初日今年又        原京子
初日さす金紙銀紙の障子にも      大場梅子
初日差電車が川へかかるとき      神戸秀子
少年の頬はくれなゐ初日の出      長井亜紀
松の木の枝の先まで初日かな      斉藤真知子
短冊に春の一句や初日さす       矢野京子
冬ごもりしている場合ではなしか    土谷眞理子

古志仙台ズーム句会(2021年11月28日)

俳句的生活 投稿日:2021年11月29日 作成者: KAI2021年11月29日

第一句座              
・長谷川冬虹選
【特選】
最期まで演じきつたる穴惑          武藤主明
あかときを一万の鶴鳴き交はす        齋藤嘉子
寝転んで太平洋と日向ぼこ          平尾 福
画用紙をはみ出してゐる冬の虹        辻奈央子
唐突に話し始めるマスクかな         森 凜柚
湯気立てて素戔嗚尊里神楽          齋藤嘉子
【入選】
返り花隣家に人の住まぬまま         阿部けいこ
冬夕焼論敵が待つ地下の酒肆         石原夏生
けだものの息抱きしまま眠る冬        石川桃瑪
黒土に温まりをりし大根引く         上 俊一
研ぎあがる餅米の白寒々と          宮本みさ子
マスクせん君の近くにゆくために       森 凜柚
大根の正直ものの太つ腹           武藤主明
父母の来てゐるやうな小春の日        平尾 福
青空へ絶叫したる吊し鮭           武藤主明

・長谷川櫂選
【特選】
マスク外して伝へたき言葉かな        森 凜柚
一本の忘却を編む毛糸かな          三玉一郎
青空へ絶叫したる吊し鮭           武藤主明
唐突に話し始めるマスクかな         森 凜柚
【入選】
月山の笑ふがごとくしぐれ虹         長谷川冬虹
並べ置く猪口はとりどりお元日        谷村和華子
あかときを一万の鶴鳴き交はす        齋藤嘉子
全身で日を浴びてゐる枯木かな        森 凜柚
城址より壱岐や対馬や天高し         那珂侑子
城址より壱岐や対馬や天高し         那珂侑子
金色や銀杏見上ぐる顔もまた         辻奈央子
やつてくるへたな口笛奴は冬         上村幸三
研ぎあがる餅米の白寒々と          宮本みさ子
機上より見下ろすこれは鰯雲         那珂侑子
落葉してからつぽといふ空の青        佐伯律子
寝転んで太平洋と日向ぼこ          平尾 福
早も芽を立てて裸の牡丹の木         宮本みさ子
初しぐれ嘗て避難の峠かな          宮本みさ子
袴の子跳ぶ碁盤の儀七五三          川村杳平
月光の唄を奏でる冬木かな          川辺酸模
湯気立てて素戔嗚尊里神楽          齋藤嘉子

第二句座(席題:伊勢海老、セロリ、冬帽子)
・長谷川冬虹選
【特選】
伊勢海老の鎧兜に刃を入るる         三玉一郎
まつさらのセロリを齧る青き音        石川桃瑪
赤鬼のごとく伊勢海老焼かれけり       長谷川櫂
伊勢海老のがさりと出づる大盥        石川桃瑪
【入選】
真ん中の伊勢海老だれも箸ださず       上村幸三
割り切れぬことを割り切りセロリ噛む     森 凜柚
握りしめサクリ乳歯でセロリかな       谷村和華子
手を組んで弾む二人や冬帽子         川辺酸模
飼ひ犬がちらと目を遣る冬帽子        青沼尾燈子
目と鼻の顔となりけり冬帽子         川辺酸模
歯応への音ごとセロリ口へ入る        石川桃瑪

・長谷川櫂選
【特選】
伊勢海老の鎧兜に刃を入るる         三玉一郎
息子にも園児の日々あり冬帽子        長谷川冬虹
家のどの皿より大き伊勢海老よ        森 凛柚
【入選】
家のどの皿より大き伊勢海老よ        森 凛柚
伊勢海老も偕老同穴海ひろし         服部尚子
セロリ折る買い物袋に香の満ちて       阿部けいこ
ポンポンが弾んでゆくよ毛糸帽        谷村和華子
日本を晴れやかにせむ伊勢海老よ       佐藤和子
冬帽子手に高々と洋さん           齋藤嘉子
八十の歯がセロリ噛む揚げ餅も        宮本みさ子
妻の手に剣のごとくセロリかな        長谷川冬虹
西脇の小千谷をおもふ冬帽子         上村幸三

古志金沢ズーム句会(2021年11月21日)

俳句的生活 投稿日:2021年11月23日 作成者: dvx223272021年11月25日

第一句座(当季雑詠)
・鬼川こまち選
【特選】
降るならば波郷忌に降れ一の霜     篠原隆子
落葉して隠すものなき桜かな      田村史生
真ん中に小さき布団干しにけり     稲垣雄二
ひと山づつ下りくる雪や急がねば    酒井きよみ
かざす手に透く火のいろや忍冬忌    篠原隆子
襖絵の濤も吠ゆるか鑑真に       酒井きよみ
鐘楼の近くに笹子ゐるらしく      橋詰育子
赤銅の月わたりゆく荒野かな      安藤久美
【入選】
都鳥川の向かふは八十路かな      間宮伸子
まどろみてこの世のまほら蒲団かな   梅田恵美子
奥能登の時雨肴に酌みなほす      花井淳
夫逝きてころりと変はるおでん種    氷室茉胡
綿虫やそこそこに生き死んで行く    中野徹
冬麗の命を綱に窓を拭く        稲垣雄二
打ち直し新婚の香の布団かな      稲垣雄二
風よ吹くな蝶いま冬の海渡る      田中紫春
退院の三重丸や古暦          氷室茉胡
小夜しぐれ寝息の波の安らけく     松川まさみ
軒に積む薪に木の香や冬隣       稲垣雄二
幾重にも続く雪山句集編む       山本桃潤
よく晴れて水の紅葉や池四角      密田妖子
大蕪どこから刃入れやうぞ       泉早苗
展宏と鬼柚子の笑む展宏忌       泉早苗
枯蓮に小さき虹の懸かりをり      田村史生

・長谷川櫂選
【特選】
奥能登の時雨肴に酌みなほす      花井淳
祖父の硯乾くままなり冬に入る     密田妖子
白山のいま眠りゆく静けさよ      趙栄順
【入選】
ひと山に家散らばりて小春かな     橋詰育子
北国の小春日和へ出張す        田村史生
綿虫の心学ばん展宏忌         宮田勝
美しき秘仏開かれ冬に入る       田村史生
風よ吹くな蝶いま冬の海渡る      田中紫春
宮の鶏追ひかける子や七五三      近藤沙羅
軒に積む薪に木の香や冬隣       稲垣雄二
幾重にも続く雪山句集編む       山本桃潤
煮凝りて目玉飛び出す鰈かな      玉置陽子
暮早し冷え冷え硬き石畳        越智淳子

第二句座(席題:氷柱、春着)
・鬼川こまち選
【特選】
龍の棲む瀧の氷柱となりにけり     趙栄順
星と語るつらら夜毎に太りけり     泉早苗
男の世切り裂いていけ春小袖      稲垣雄二
突き刺さる氷柱は師の言葉なり     稲垣雄二
滴一滴月光こぼる氷柱かな       玉置陽子
綿飴が歩いて来たる春着かな      田村史生
【入選】
山の子に氷柱も馳走なりしかな     橋詰育子
かろやかや春着なき身の五十年     梅田恵美子
花で染め草で染めたる春着かな     長谷川櫂
くるくると廻す小袖や春着の子     氷室茉胡
戸のかげに恥づかしさうに春着の子   近藤沙羅
日輪のさすらふてゐる氷柱かな     趙栄順
白馬村青き空より大氷柱        梅田恵美子
襲名の役者は若き春着かな       越智淳子
この軒の氷柱太しや父遠し       篠原隆子
袖広げ衣桁に春を待つところ      山本桃潤

・長谷川櫂選
【特選】
樋割れて氷柱の並ぶ山家かな      橋詰育子
白馬村青き空より大氷柱        梅田恵美子
み熊野の闇に育ちし氷柱かな      玉置陽子
【入選】
十二歳花のつぼみの春着かな      趙栄順
北国や永遠に在れかし大氷柱      篠原隆子
お揃ひの春着が不満あねいもと     泉早苗
日輪のさすらふてゐる氷柱かな     趙栄順
土産とて氷柱一本根こそぎに      松川まさみ
傾きし軒より氷柱垂れにけり      安藤久美
綿飴が歩いて来たる春着かな      田村史生
交し合ふつららのやふな言葉かな    田村史生

ネット投句(2021年11月15日)特選と選評

俳句的生活 投稿日:2021年11月20日 作成者: KAI2021年11月20日

・主婦の座に踏ん反り返る蟇
・自分に安住すればラクダが針の穴をとおるより俳句は困難。
・かな遣いは自分で辞書で調べること。

【特選】
われさきと迎えにくるよ雪螢   01_北海道  高橋真樹子
木枯や聞こえぬ耳を欹てて  07_福島  渡辺遊太
あかあをき卓の林檎よ今朝の冬  14_神奈川  越智淳子
*上五、漢字に。
未完なる闇の形の鯨かな  14_神奈川  三玉一郎
朽ち果てて月光になる鯨かな  14_神奈川  三玉一郎
大いなる佐渡の晴れ間の日向ぼこ  15_新潟  安藤文
狼煙から佐渡へ海道冬ざるる  17_石川  花井淳
・下五、再検討。
烏瓜一つは命一つは死  23_愛知  稲垣雄二
一つ家の二人夜長をそれぞれに  26_京都  佐々木まき
冬の蝶いつまでも目が追うてをり  27_大阪  澤田美那子
焼芋や百歳にして母恋し  29_奈良  喜田りえこ
忘れたき一心で編む毛糸かな  30_和歌山  玉置陽子
しぐるるや病みてやはらか女の手  30_和歌山  玉置陽子

ネット投句(2021年10月31日)特選と選評

俳句的生活 投稿日:2021年11月18日 作成者: KAI2021年11月18日

【特選】
宇宙から帰る人あり十三夜  13_東京  森徳典
すさまじやすべて暗渠に吸ひこまれ  14_神奈川  金澤道子
かはいがるやうに無花果むきはじむ  17_石川  松川まさみ
生身魂妻に消えざる恋ごころ  20_長野  金田伸一
ガーゼ彩々わが病室のちんちろりん  20_長野  柚木紀子
膝から肘かさぶた七枚秋夕暮  20_長野  柚木紀子
身のうちの夢を怖るる長夜かな  21_岐阜  三好政子
桐一葉滑空をして着地せり  28_兵庫  髙見正樹
よく響く空つぽの胸木の実雨  30_和歌山  玉置陽子

古志鎌倉ズーム句会(2021年11月14日)

俳句的生活 投稿日:2021年11月15日 作成者: 田中 益美2021年11月15日

第一句座
•藤英樹選
【特選】
綿虫の一匹に話しかけてみん      藤原智子
展宏忌冬の桜の声を聞け        西村麒麟
花入れは花飾る毎枯れゆけり      西川遊歩
生きてゆく落葉のやうに呼吸して    森永尚子
その奥に白山眠る松林図        関根千方
たとふれば酢茎の味よわが齢      わたなべかよ
【入選】
長身を屈むる鴨居波郷の忌       わたなべかよ
しつとりと言葉降り積む展宏忌     園田靖彦
寂聴さん逝かれはらりと冬紅葉     イーブン美奈子
初雪の便りちらほら展宏忌       金澤道子
冬麗や掌に乗るほどの飛鳥仏      わたなべかよ
はろばろと響動もす海よ展宏忌     升谷正博
人間てふ管を涸らすな展宏忌      関根千方
純情を隠して照れて展宏忌       神谷宣行
せいのーと小春の空へ干すシーツ    喜田りえこ
•長谷川櫂選
【特選】
展宏忌冬の桜の声を聞け      西村麒麟
冬帽子まつさきに日の当たりけり  藤原智子
展宏忌めぐりきてほら花柊     葛西美津子
富岳より見え隠れしたる冬スミレ  魚返みりん
やや熱燗に展宏さんの忌なりけり   仲田寛子
【入選】
にこにこのお顔しか知らず展宏忌  澤田美那子
瀬戸の海に一句捧げん展宏忌    澤田美那子
戦争を挟みし昭和展宏忌      喜田りえこ
寂聴さん逝かれはらりと冬紅葉   イーブン美奈子
初雪の便りちらほら展宏忌     金澤道子
米沢は雪仕度済み展宏忌      藤英樹
いつの間にか消えてしまひし冬の蝶 おほずひろし
けふなぜかしづかな海や展宏忌   葛西美津子
蒼天の青どこまでも展宏忌     おほずひろし
一本が狂ひ咲きをり展宏忌     イーブン美奈子
化け物の虚子に見入られ展宏忌   西川遊歩
くちびる荒れて口笛冬の音     森永尚子
冬晴れほど楽しきものはなかりけり 森永尚子
その奥に白山眠る松林図      関根千方
テンゴクノサケハウマイカ展宏忌  神谷宣行
鮭上る大き頭をぶつけ合ひ     藤英樹

第二句座 (席題:懐手、鮫)
•藤英樹選
【特選】
群衆のすきを自在に鮫泳ぐ     長谷川櫂
小判鮫のごとき奴とは飲めぬなり  わたなべかよ
鮫一匹揚げて火を焚く浜辺かな   神谷宣行
懐手そらおそろしき男かな     イーブン美奈子
白き腹見せて大鮫船の下      曽根崇
空爆の前の静けさ鮫の海      神谷宣行
ざつくりと鮫に食はれし鉤の先   葛西美津子
【入選】
瞑想の淵に沈みぬ懐手       澤田美那子
干鮫の美味きところぞ土佐の国   森永尚子
反論を考えてゐる懐手       曽根崇
競られゐて鮫の目のなお恐ろしき  澤田美那子
鮫の目や森閑として無表情     長谷川櫂
久々の小町通りや懐手       金澤道子
笠智衆懐手してただ居りぬ     長井はるみ
宇和島は猛き町なり鮫喰らふ    おほずひろし
淡々と金の話や懐手        西村麒麟
•長谷川櫂選
【特選】
鮫来たれ妻の病巣食ひつくせ      神谷宣行
懐手そらおそろしき男かな       イーブン美奈子
淡々と金の話や懐手          西村麒麟
懐手してゐる国のありにけり      升谷正博
ざつくりと鮫に食はれし鉤の先     葛西美津子
【入選】
鮫捌く乙女の指や夕まぐれ     魚返みりん
干鮫の美味きところぞ土佐の国   森永尚子
鮫の身のあはれ真白や蒲鉾屋    葛西美津子
懐手ついに眠りに落ちにけり    関根千方
鮫一匹揚げて火を焚く浜辺かな   神谷宣行
子雀のあそび見てをり懐手     おほずひろし
鮫の眼が見ている水の暗さかな   森永尚子
懐手して顔ぶれの揃ふまで     金澤道子
笠智衆懐手してただ居りぬ     長井はるみ
宇和島は猛き町なり鮫喰らふ    おほずひろし
砂まみれうちあげられし小鮫かな  田中益美
空爆の前の静けさ鮫の海      神谷宣行
宇治橋を代々守る懐手       わたなべかよ

句集『太陽の門』インタビュー

俳句的生活 投稿日:2021年11月11日 作成者: KAI2021年11月11日

きょう(2021年11月10日、水)の朝日新聞夕刊2面に句集『太陽の門』についてのインタビューが掲載されています。書き手は西秀治記者。ぜひお読みください。

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読売新聞「四季」から

麗けき大福餅のほとりかな     相生垣瓜人

 大福には人を幸せにする力がある。鏡餅の威厳もなく、桜餅の色香があるわけでもないが、白粉をはたいたあの福顔にまみえると、誰でも相好がゆるむだろう。それに大と福、たった二文字の、この命名のすばらしさ。「麗か」は春の季語。
『負暄』

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