初句 日比谷公園君と歌ひし反戦歌 雅子(雑・恋)
二 企業戦士と持て囃されて 陽子(雑)
三 手にあまる親のお襁褓の取説書 りえこ(雑)
四
【付け句候補】
おつむは春でもおしもは阿修羅
老斑の手の捏ねる草餅
朝寝のあとはいつも昼酒
老たる猫に仔猫の生まる
ころり地蔵を巡る春の日
囀りのなか大樹木葬
春野さ迷ふ寝間着の翁
早も我が身に役立ちて
大石役に抜擢の義士祭
穴を出たての蛇と目が会ふ
春なつかしき泥んこ遊び
百人待ちの老人ホーム
子猫三匹縁の下に生る
青空を突く鳶の鳴き声
ヒトを憐む亀の看経
聖母マリアの踏絵つめたき
ふらここ揺らす恍惚の人
てふてふ追うて今日は何処まで
姨捨山を隠す春霖