九 おもしろう墨したたらす筆の先 一郎(雑)
十 秋の籬に閉関の札 嘉子(秋)
十一 野に下りて何を企む今日の月 妖子(秋・月)
十二
【付句候補】
うなる銃弾清秋の野に
秋の野に散る憂国の将
夜長につづる犯罪日誌
深谷ねぎ焼く冬遠からず
噴煙を目に露と散りけり
健やかなれと種瓢選る
柿の輸出を広げる野心
松茸狩りの名人となり
闇に白光する月夜茸
菊酒酌みつつ贐の詩
秋の釣瓶は城山に落つ
へそくり使ひスイストレイル
夫の髪ゆへ身にしむ形見
がつぷりと組む上との相撲
札束呑み込み蛇穴に入る
花野に響く示現流の声
釣り糸垂れて戦乱の策