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うたたね歌仙

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なづなの巻/初裏/折端

うたたね歌仙 投稿日:2021年1月27日 作成者: dvx223272021年1月28日

十一 花守の髭は千丈酒を酌む 祥子(春・花)
折端

べた付け、遣り句ばかり。

再募集。   

【付句候補】
・◯
・△
波洗ふたび馬蛤貝の穴(亜紀)
・×
霞たなびく歌垣の山
おたまじゃくしを両手で掬ふ
二重に見ゆるおぼろ夜の月
遥か海より春風届く
春の水にて禿頭(とくとう)冷やす
夫婦揃うて貪る朝寝
釣瓶濡らしてふれる春雨
千鳥ヶ淵の亀鳴くころか
命惜しめと亀の鳴くなる
語り明かしてうぐひすを聞く
朝寝むさぼる親のない鬼
床に散らばる菜飯のみどり
はやうとうとと佐保姫の夢
尾長鶏が告ぐ春のあけぼの
おぼろ夜に見る龍宮の夢
ほのぼのとなる新茶の香り
今宵は低く亀の鳴くなり
こけし夢見るみちのくの春

なづなの巻/初裏/十一

うたたね歌仙 投稿日:2021年1月26日 作成者: dvx223272021年1月27日

十   剪定いそぐ桃源の村  善子(春)
十一 花守の髭は千丈酒を酌む 祥子(春・花)

次は?    

【付句候補】
・◯
花守の髭は千丈酒を酌む
・△
百歳を矍鑠として花見酒(松太)
・×
もう誰もゐない山廬を花ふぶく
一つ湯に翁と媼花の夜
花ふぶき世界の空を吹きわたれ
水墨の空を流るる花吹雪
祈祷する五百羅漢に花の塵
行暮れて鬼の栖の花の山
にこやかに花簪をかざし来て
花びらは遊び惚けて花の空
深閑と雨やどりする花の下
花一輪耳に飾りて交はす歌
藁小屋に野良の子猫が五六匹
大灘をいづこの島の花ふぶき
迷ひ来てここはいづくの花の山
開け放つ蔵の奥へと花明かり
乳癌の歌手再デビュー花吹雪
遥かまで花の回廊つづきをり
初めての花見衣は間に合はず

なづなの巻/初裏/十

うたたね歌仙 投稿日:2021年1月25日 作成者: dvx223272021年1月26日

九  ふるさとの一杯の水飲みたしや 善子(雑)
十   剪定いそぐ桃源の村      善子(春)

次は?

【付句候補】
・◯
剪定いそぐ桃源の村
・△
山も真白に鮎汲みのころ(松太)
安達太良山へ春の雪降る(りえこ)
裏山の雪いつも残りて(森恵)
ジャングルに散る骨に蝶群れ(恭子)
・×
応援旗舞ふ春場所の風
銃に頓挫すアフガンの春
いつまで続く難民の日々
たたならぬ世に孕む五人め
黒い雨ふる広島の空
窓を煙れる木の芽草の芽
世界周遊足止めされて
煌めき昇る天の船星
清廉四角な父が豆腐屋
野山に川に風おほらかに
熟寝してゐる春昼の猫
初場所わかす平幕優勝
さいたま初の優勝力士
十年のちの福島の春

なづなの巻/初裏/九_再募集

うたたね歌仙 投稿日:2021年1月23日 作成者: dvx223272021年1月25日

八   恩赦に洩れし短夜の月    隆子(夏・月)
九  ふるさとの一杯の水飲みたしや 善子(雑)

次は?

【付句候補】
・◯
ふるさとの一杯の水飲みたしや
顔も知らぬ一人娘も母となり(光枝)
・△
都へと水平線に消ゆる舟(『平家物語』パクリ)(恭子)
・×
この両手そこへ届かぬ青芒
出す度にベストセラーの暴露本
小三治の小咄聞きて苦笑ひ
思想なほ深みてゆくが風の音
万緑の子共らの声こだまして
破かれた日記が一つ残されて
百姓に能を教えて島暮らし
初孫の歩き始むと文一行
浜を打つ黒潮の音聞く小島
コロナ禍で不急不用は足止めに
カストリに芯から酔へぬ銀座裏
楫の音かはつと目覚むる島の庵
極楽も地獄も見たる五十年
白鳥の湖きみの初舞台
かの国の元大統領みな牢に
連敗をなんとか止めて初勝利

なづなの巻/初裏/九

うたたね歌仙 投稿日:2021年1月22日 作成者: dvx223272021年1月22日

八   恩赦に洩れし短夜の月   隆子(夏・月)
九

再募集。

「洩れし」というのですから
恩赦を心待ちにしていた
それが実現しなかったので
落胆している。
そんな人物のイメージを描いてから
句をつけるないと
どれもトンチンカン。

【付句候補】
・◯
・△
・×
都恋ふる人を慰む島娘
痒いとこ姉さん女房は手が届き
光るべく光見つむるアマンダ・ゴーマン
離縁状焼いて待つ身のやるせなく
離れ猿鳴声響く遠き山
鎖されていつまで続くこの家居
分断の国の再生道険し
アマゾンの奥地を目指す貨客船
歌ひつぐ抵抗と自由の詩歌
あけらかんゴルフばかりの時の人
戒厳のなか船出する大統領
浮草の二つの祖国収容所
きのふから味も匂ひも分からない
提灯を掲げて民に応へ給ふ
浅黒き島の娘の肌匂ふ
政策の転換はかる新政権
浜晩夏学び続ける女学生
レバノンへまんまと逃げてのうのうと

なづなの巻/初裏/八

うたたね歌仙 投稿日:2021年1月21日 作成者: dvx223272021年1月22日

七  隠しようもなき背中の刀傷  善子(雑)
八   恩赦に洩れし短夜の月   隆子(夏・月)

次は?

【付句候補】
・◯
恩赦を祈る短夜の月
・△
世を忍ぶ屋台に夏の月(祥子)
・×
駄法螺遺して白亜館去る
退職刑事(デカ)へ組から祝い
六方真似て足踏み鳴らす
玄界灘へ煌々と月
藪蚊に追はれ月の道行き
縁側にくゆる蚊取線香
最高齢の新大統領
紙上騒然美妓との艶聞
親代々の茶掛けの古筆
明治と変はり警察官に
総監賞は名うてのSP
菊人形の花枯れはじむ
ハローワークに職探す日々
長生き悲しき憂国の士
退院祝ふ春の歌舞伎座
健さん偲ぶあかがねの月

なづなの巻/初裏/七_再募集

うたたね歌仙 投稿日:2021年1月21日 作成者: dvx223272021年1月21日

六   一番風呂の銭湯が好き   森恵(雑)
七  隠しようもなき背中の刀傷  善子(雑)

次は?

【付句候補】
・◯
隠しようもなき背中の刀傷
・△
アメリカは新大統領就任式(ひろし)
・×
月山の行者返しを夏の月
出奔のふるさと如何に星月夜
庄助も舌巻くほどの酒好きで
電線を埋める工事の通行止
半鐘が鳴るや飛び出す鉄火肌
鯖缶でちびりちびりの二合半
病院の屋上に鳴るバイオリン
路地伝ひ朝とれ魚を引き売りて
志ん生のラジオを聴きて飲む新酒
百年も一日のごとし誕生日
駆けつけて月下で交わす血盟書
柴又の今も英雄寅次郎
主さんは宵の旅籠で腹上死
結ひ上げてナンバーワンのご出勤
ちよんの間で遊んで帰る若旦那
江戸弁で無血開城物語り
ざくざくと切りし菖蒲の香も舟に
ひとまはり城をぐるりとランニング

なづなの巻/初裏/七

うたたね歌仙 投稿日:2021年1月19日 作成者: dvx223272021年1月20日

六   一番風呂の銭湯が好き   森恵(雑)
七

どうしましたか?

再募集。

【付句候補】
・◯
・△
金槌のやうに頑固な宮大工(松太)
・?
愛称のご隠居なるが曲者で
念願の赤富士の絵を手に入れて
煙突の煙まみれてスカイツリー
夜八時居酒屋早やも看板に
けふもまた昼の鰻重ウーバーで
建前のふるまひ酒を断つて
隠居して町の顔役いそいそと
蝶番日に日に緩ぶ街の貌
物干の竿で満月引き寄せて
幇間の去り行く路地に夏の月
復興の祈りの街に月冴ゆる
江戸前の鯔背な漁師月涼し
月照らす海に眠れる戦闘機
踊らんと白寿の幇間扇子閉ぢ
給食のコーヒー牛乳なつかしく
縁台にふたり並べば黙りこむ
移り住み日本人より日本人
情熱のエクセルシオールピアノ曲

なづなの巻/初裏/六

うたたね歌仙 投稿日:2021年1月17日 作成者: dvx223272021年1月19日

五  氷点下五十度を越す寒気団   櫂(冬)
六   一番風呂の銭湯が好き   森恵(雑)

次は?

【付句候補】
・◯
一番風呂の銭湯が好き
・△
熱燗交はす遠来の友(尾燈子)
ざぶざぶと来て流す友禅(陽子)
皇帝軍の無惨な末路(恭子)
いよいよ深き国境の河(光枝)
ゆうべの火事のあとを見に行く(ひろし)
終りの見えぬ抑留生活(一郎)
・×
貧民よそに軍事パレード
一夜明け逸るリフトの試運転
一党独裁粛清大国
千と一夜の砂漠は嵐
町ぢゆう香らせほうじ茶を炒る
笑い止まらぬ鬼滅の刃
裏は地球の熱ひてゐたる
朝もはよから作るカツ弁
群舞華やかボリショイバレエ
虚勢哀れや軍事パレート
密猟の血に染まる氷上
暖かすぎるスチーム列車

なづなの巻/初裏/五_再募集②

うたたね歌仙 投稿日:2021年1月16日 作成者: dvx223272021年1月17日

四   曙色に染まりゆく富士   雅子(雑)
五  氷点下五十度を越す寒気団   櫂(冬)

次は?

【付句候補】
・◯
・△
空つぽの新幹線がすれ違ひ(陽子)
・×
泣きそふな雷門の大提灯
福枡に筆太ぶとと墨の文字
東海道しぐれ易きよ宿場の灯
飛ばされてサンバの渦のただなかへ
大漁旗なびかせ帰るマグロ船
大仰に秘密とやらを聞かされて
最上階電気の消えぬ研究室
銀婚の夫婦貸切野天風呂
旅僧を谷の奥へと案内して
慰みに犬のロボット二匹飼ひ
折りたたみ傘を押し込む旅かばん
かたはらに亡き母のゐる夕涼み
言ひ出せぬ五輪の中止両天秤
力士から湯気立ちのぼる朝稽古
しづけさの一合の酒氷室守

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