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待望の『沖縄歳時記』が刊行されました

沖縄の歳時記の決定版『沖縄歳時記』(沖縄県現代俳句協会、文学の森)が刊行されました。これまで沖縄の歳時記といえば、『沖縄・奄美 南島俳句歳時記』(新報出版)でしたが、1995年の刊行、例句も解説もいささか古くなってしまっていました。

今度の『沖縄歳時記』は例句、解説ともに一新。とくに沖縄独自の季語のみをとりあげるのではなく、一般の季語も沖縄の視点から解説し、例句を選んでいます。

沖縄の旅行ガイドとしても大いに役に立つ歳時記です。

うたたね歌仙「うるはしの卯辰山の巻」満尾

うたたね歌仙「うるはしの卯辰山の巻」(2017年3月29日〜5月21日)

重大な修正があります。
初折の裏、最終の春の三句
秋になっていましたので春に直しました。
捌きのミスでした。

名残の裏の初句
ふたたび鎌倉が出てくるので
雪ノ下に。

初折十句目
鎌倉山に→うしろの山に

【初折の表】
発句 花を待つ吾がうるはしの卯辰山  村松二本(春)
脇   春の渚をたどる足あと       亜紀(春)
第三 拉致されてはや幾年か桜貝      光枝(春)
四   思ひ起こすは父母の顔       清栄(雑)
五  心優しき人になれよと望の月      櫂(秋・月)
六   けさも爽やか「折々のうた」   尾燈子(秋)

【初折の裏】
初句 歌仙巻く三人の声夕花野       酸模(秋)
二   天竺めざし我ら旅ゆく       酸模(雑)
三  竪琴を奏でる乙女木の下に     葉七子(雑)
四   親と親とがいがみあふ仲      松太(雑・恋)
五  連絡のスマホ没収雪しまく      茉胡(冬・恋)
六   咳払ひする試験監督        洋子(雑)
七  八十で運転免許思ひ立ち       光枝(雑)
八   野外映画へ月も涼しき       一郎(夏・月)
九  朝ぼらけ海を見つめる笠の人     酸模(雑)
十   うしろの山によぶこ鳥鳴く     酸模(春)
十一 花万朶わが子殺めん謀りごと    尾燈子(春・花)
折端  金剛杖にひびく春雷        一郎(春)

【名残の表】
初句 いざ行かん海割れて道現るる     洋子(雑)
二   凱旋門を難民の列         松太(雑)
三  華やかにパリコレクション開幕す   雅子(雑)
四   カフェ・ゴーギャンで九時の約束  雅子(雑・恋)
五  歩みつつ熱き口づけ丘の道     尾燈子(雑・恋)
六   積乱雲の湧きては崩れ       光枝(夏)
七  やうやうに登り来たりし富士の山   清栄(夏)
八   部長補佐にて定年退職       光枝(雑)
九  花束を抱へて降りる終電車      松太(雑)
十   家の中でも蟋蟀の鳴く       松太(秋)
十一 人類の滅びし地球月照らす     りえこ(秋・月)
十二  朝日きらめく小鳥来る家      清栄(秋)

【名残の裏】
初句 雪ノ下ひつそりと住む老女優     光枝(雑)
二   秘密みな知る愛玩の猫       まき(雑)
三  森八の黒やうかんが茶箪笥に     光枝(雑)
四   座布団の飛ぶ初日春場所     りえこ(春)
五  吹かれ来る花を浴びつつ舟の酒    松太(春・花)
挙句  日もながながと流す友禅       櫂(春)

六 光枝
五 松太
四 酸模
三 清栄 尾燈子
二 りえこ 一郎 雅子 洋子 櫂(捌き)
一 村松二本(発句)まき 亜紀 葉七子 茉胡

鎌倉句会(2017年5月21日)

席題=祭、蚕豆、扇風機

【特選】
癖つきしおのれの衣更へんとす  桃瑪
戻り来し風の嬉しき扇風機    一郎
灯を提げて人美しき祭かな    麒麟
扇風機暮しの匂ひかきまはす   孝予

【入選】
葉桜やひと月もたぬトウシューズ 秀子
動き出しさうな蚕豆おそろしき  秀子
夏さびし高きに白き花ひらく   玲子
蚕豆や豆のひとつは息絶えて   玲子
鳩の声さへも暑さとなりにけり  一郎
身の嵩の減る心地して更衣    桃瑪
扇風機羽根あるものと思ひしが  道子
箸づかひ覚えたての子豆ご飯   和子
ひとりでは微風も寒し扇風機   直子
風呂上り独占したき扇風機    益美
空豆の天突く莢を見にゆかん   宣行
扇風機唸りて風のぬるきかな   美津子
大神輿巌のごとく鎮まれり    英樹

蜂飼耳さんの大岡信読書案内

5月21日(日)の朝日新聞読書面「ひもとく」で蜂飼耳さんが大岡信の本を紹介しています。とりあげられているのは、

・『蕩児の家系』思潮社(近現代詩について)
・『折々のうた』岩波新書(第1巻)
・『うたげと孤心』岩波同時代ライブラリー(大和歌編)
・『菅原道真』岩波現代新書(いわば『うたげと孤心』の「唐歌編」)
・『大岡信詩集』思潮社(現代詩文庫)

次回の「うたたね歌仙」は「大岡信追悼ー詩人の留守の巻」

次回の「うたたね歌仙」第34巻は「大岡信追悼ー詩人の留守の巻」です。33巻が終わり次第始まります。 発句は、

    大岡信、永眠
しんかんと詩人の留守や蟇 上村幸三(夏)

参加される方は脇(夏)からお送りください。

「ネット投句」の会員は無料です。ネット投句の会員で参加希望者は歌仙の「参加申し込み」からあらかじめお申し込みください。
途中からの参加はできません。

「うたたね歌仙」の進行状況は「うたたね歌仙」のページからどなたでもごらんになれます。

みちのく合同句会/2017年5月14日/会津若松、御薬園

☆第一句座
【特選】
串長き鰊田楽会津ぶり       佐藤和子
水涼し明日餅になる米沈む     宮本みさ子
レコードに針置くやうに黒揚羽   武藤主明
根も莢も薬となりて乾びけり    岩井善子
あだたらにあだたらの空夏来る   甲田雅子
まだ泥のしづまりきらぬ植田かな  葛西美津子
さむしろの上で百草闘はす     北側松太
【入選】
ぼうたんの香に酔うてゐる牡丹かな 北側松太
代搔きの人につき来る鴉かな    岩井善子
磐梯の全容映る田植かな      宮本みさ子
雪渓は刃のごとし磐梯山      葛西美津子
夏の灯のしづかに炎ゆる会津かな  藤英樹
ひとひらの牡丹ほぐれて女かな   鈴木伊豆山

☆第二句座
【特選】
白虎隊大緑陰に眠りをり      藤英樹
草の中より二三本夏わらび     岩井善子
ゆるやかに風押しかへす牡丹かな  北側松太
【入選】
マッチ棒こぼせるごとく桜の実   北側松太
柏餅残りし一つみどり濃く     石原夏生
水満ちてやまとうるはし田を植うる 石原夏生
西出丸北出丸へと花吹雪      武藤主明
息吸うて身の青みゆく芽吹山    甲田雅子
薫風に鳶遊ばせて天守閣      北側松太
鶴ヶ城大万緑の中にあり      藤英樹
田植機の跡深々と水の底      宮本みさ子

☆第三句座
【特選】
三座目の力となれや柏餅      葛西美津子
【入選】
夏落葉かくも静かに散るものか   岩井善子
水音の会津いづこも桐の花     北側松太
湖暮れて葭切の声なほ止まず    藤英樹

ネット投句(2017年5月15日)選句と選評

①三玉さん、肩の力入り過ぎ。その結果、句が意味不明。
②落とした句の多くは意味不明の句。俳句以前の問題。
③かな遣い、旧かなの勉強のため、旧かなで。それぞれチェックしてください。

【特選】
映るもの仮の姿の泉かな  13_東京  井上じろ
ゆりの木の花は見上げるほかなき花  14_神奈川  金澤道子
蟻地獄地獄とあらば弔へり  14_神奈川  湯浅菊子
客なくば掃くこともなき夏落葉  14_神奈川  南川閏
①なくば、だと、もしなければ、の意味になるのでは。ないので、というには?
長旅に疲れし貌の昼寝覚  14_神奈川  南川閏
正確な時間寂しもたんぽぽ野  20_長野  柚木紀子
あけびの蔓まぼろしの実をつぎつぎに  20_長野  柚木紀子
水光る蛙の夜となりにけり  26_京都  佐々木まき
天辺は揺れてゐるらん桐の花  26_京都  横山幸子
ゆつくりとひと雫待つ新茶かな  27_大阪  澤田美那子
ジュラ紀より命かさねし昆布刈る  27_大阪  齊藤遼風

17日、銀座ナルニア国で「芭蕉の旅心」

絵本『芭蕉さん』(講談社)刊行記念の講演会“芭蕉の「旅心」”が5月17日(水)、銀座の教文館ナルニア国で開かれます。

日 時:2017年5月17日(水)午後6時~7時30分
第1部 芭蕉の「旅心」(講師:長谷川櫂)
第2部 絵本『芭蕉さん』にこめられた5つの謎(特別ゲスト:丸山誠司さん)
会 場:教文館6階ナルニア国店内
定 員:60名
参加費:1000円、当日受付でお支払いください。受付は5時40分から。準備のため、午後5時に一度閉店いたします。
申し込み:ナルニア国の店頭でもお申し込みいただけます!参加ご希望の方は、お電話でナルニア国へご連絡ください。定員に達した時点で受付を終了します。申込み電話番号:03-3563-0730(午前10時~午後8時)
サイン会:講演会終了後にサイン会が予定されています。サインをご希望の方は、当日ナルニア国にて『芭蕉さん』をお買い求めください。

「サライ」6月号は俳句特集

発売中の「サライ」(小学館)6月号で俳句を特集しています。「そうだ、俳句をはじめよう」。

そのなかで俳句の大きな流れについて書いておきましたので、ご一読ください。①芭蕉、蕪村の古典主義俳句②一茶、子規、虚子の近代大衆俳句、そして③楸邨、龍太の想像力の俳句へ。

自分がどのような流れの中にいて、今、どこにいるのか。これからどうすればいいのかがわかるはずです。

ネット投句/2017年4月30日/選句と選評

①説明で終らないように。その先に何があるか、大事。

【特選】
葉桜や三日見ぬ間の七十九歳  12_千葉  本川直子
骨壺のそつと置かれる春の中  13_東京  西川遊歩
@骨壺や、置かるる
蜷の道水より出て水に入る  14_神奈川  南川閏
@出でて
芝草に交じるかたきの草若し  20_長野  金田伸一
太陽の後ろ姿や大朝寝  23_愛知  稲垣雄二
@上々。
どれも皆明るき音や種袋  23_愛知  稲垣雄二
春の潮ひるがへる時ありにけり  27_大阪  安藤久美
亀鳴くやこころを過ぎし人あまた  27_大阪  古味瑳楓
豆の花時計に音のありし頃  27_大阪  澤田美那子
はなびらを吐きだす貝や昼の酒  27_大阪  齊藤遼風
@この句も上々。
父逝くよ麦の穂擦れのただ中を  27_大阪  齊藤遼風
神の裔出雲に多し桃の花  27_大阪  齊藤遼風
上千本より一斉に花吹雪  29_奈良  真知子眞知
黒き舌きりんのなめる春の空  37_香川  曽根崇