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俳句的生活

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ネット投句 2018年6月1日 選句と選評

俳句的生活 投稿日:2018年6月2日 作成者: KAI2018年6月2日

夏の緑の句が並んだ。

【特選】
山の家も我も老いたり夏木立  13_東京  柴田清栄
屏風絵のしぶきに濡れる涼しさよ  13_東京  大山アラン
弟の指はみどりに草矢打つ  13_東京  長井亜紀
紫陽花を昨夜の雨ごと切りくれし  14_神奈川  金澤道子
郭公をはるかに作る野菜棚  20_長野  金田伸一
蜘蛛の巣の始めの一糸一直線  23_愛知  稲垣雄二
真二つに青竹割つて鮎料る  27_大阪  安藤久美
神の尿たぷたぷたぷと田水はる  27_大阪  喜田りえこ
文机のあかりの端を守宮かな  27_大阪  古味瑳楓
鍋底でぷくと泡ふく青えんどう  27_大阪  内山薫
@ゑんどう
蹴りつけてかもめ飛立つ卯波かな  38_愛媛  岡崎陽市
ひとひとり光となりてヨット洗ふ  38_愛媛  岡崎陽市
代掻きの濁りに遊ぶ水馬  42_長崎  川辺酸模
褌(へこ)ひとつ牛を冷せし昔かな  42_長崎  川辺酸模
涼しさや散骨といふ良き始末  44_大分  山本桃潤

読売新聞「四季」5000回になりました

俳句的生活 投稿日:2018年5月29日 作成者: KAI2018年5月29日

読売新聞に毎日連載している詩歌コラム「四季」が5月28日(月)、5000回に達しました。2004年4月1日から書きはじめたので14年になります。

当日の朝刊の記念特集面に円覚寺の横田南嶺管長との対談が掲載されています。

理屈を破る 蛇笏賞選評

俳句的生活 投稿日:2018年5月26日 作成者: KAI2018年5月26日

毎年出る山のような句集や雑誌を読みながら、最近、危惧しているのは言葉の表面の「意味」だけ、それを「理屈」でつないだ俳句が目立つこと、もしかすると徐々に増えていることである。

「理屈の句」はわかりやすい。なぜなら俳句の読者も人間である以上、社会の中で理屈にまみれて生活しているからである。そうすると、ほんとうは理屈の網を破るために俳句という文学はあるのに、理屈の網の中にいるまま理屈で俳句を作り、読んでしまう。

蛇笏賞をはじめ数々の俳句の賞は本来、この理屈の網を突き破った稀有な句集、別の言い方をすれば目の前に新しい世界を切り開いてくれる一冊の句集を発見し顕彰するためにある。しかし現実は俳壇で人気のある、つまり理屈でできている句集を追認するだけに終わってしまいがちである。

瀬戸内寂聴氏の『ひとり』は長い作家生活を背景にした本格的な句集である。ところが多数意見によって「選考の対象外」とされたのはたいへん惜しい。

 釈迦の腑の極彩色に時雨けり
 湯豆腐や天変地異は鍋の外

これらの句から「俳人として生涯を終えたい」というメッセージを受け取った。

友岡子郷氏の『海の音』は現実から記憶のかなたへ、ときに生前死後の世界に遊ぶ。

 手毬唄あとかたもなき生家より
 母を知らねば美しきいなびかり

有馬朗人氏の『黙示』は、

 オーロラの翼に弾み春満月
 さつと手をあげて誕生仏となる

選考会ではこれらの句を褒める声があった。しかしどちらも理屈の句であると思う。これからの展開に注目したい。(角川文化振興財団「俳句」2018年6月号から転載)

東北合同福島句会(白河) 2018年5月20日

俳句的生活 投稿日:2018年5月24日 作成者: KAI2018年5月24日

*以下は第2句座

☆長谷川櫂選
【特選】
水の飯産土の物語せん            和子
恋いくつ畳み込まれてゐる日傘        和子
蟻の道地球の一部いつも飢餓         和子
みちのくの母となりけり粽結ふ        稔子
更地とは片蔭もなくなりしこと        十悟
    *
制服を透ける屍更衣             翠
みちのくの山百文の青芒           春男
梨の木にラジオ聞かせて受粉かな       主明

【入選】
花もたぬ木々の高さや藤の花         翠
行々子南湖は住みよき所なり         けいこ
若竹の奥若竹のしんと立つ          英樹
湖の眠りさまさん行々子           英樹
向かふにも葭切の国あるらしく        英樹
あち鳴けばこちらも鳴きをり行々子      英樹
薫風や田ごとに水のゆき渡り         弘司
日盛や道にのうのう昼寝犬          秀郎
夢に来て夫は無口や花林檎          由美子
花嫁の一具に父は桐の花           春男
福島の美酒に酔ひたる水鶏かな        主明
    *
島なせる藤の盛りを母郷とす         翠
柿若葉雀つぎつぎよく遊ぶ          けいこ
篠の子の焦げたる皮も朝餉かな        秀郎
新緑やうさぎを抱くに列をなし        弘司

☆永瀬十悟選
風の音きけば昔の田植唄           櫂
楽翁が大昼寝せし木陰かな          櫂
水に石立てて薫風生まれしむ         櫂
老鶯の湖天にこだましてをりぬ        翠
湖の眠りさまさん行々子           英樹
青嵐子規にみちのく紀行あり         英樹
この町に白き聖堂ばら香る          英樹
柿若葉あうらつめたきややをだき       健則
新緑や空へ飛ぶ水押へ飲む          弘司
早や夏の蜻蛉は沼をすれすれに        みさ子
田水張る夜は鏡の国となり          けいこ
ゆうちゃんのじいじいと田植学校田      けいこ
福島の美酒に酔ひたる水鶏かな        主明
この時と勝負に出たる扇子かな        主明
    *
新緑のこの新緑の白河に           英樹
四股浅く浮苗を挿す女かな          健則
楸邨の欅に掃かれ夏の雲           みさ子
葉桜をこぼれ雀の目小さし          みさ子
万緑の端賜りて茶会かな           主明

☆照井翠選
【特選】
漕ぎ終へて五月の光したたらす        健則
【入選】
水に石立てて薫風生まれしむ         櫂
浮島に光を集め五月来る           健則
参道の蕎麦打つ音や青時雨          雅子
薫風や高みに光る牛の群           弘司
廃線の果ては夏野に還りけり         弘司
青嵐湖面の波を洗い去る           春男
水底に影ふくらませ水馬           由美子
近くより遠くが光る代田かな         由美子
青空は手塩皿ほど山葵沢           和子
    *
七年目植田に故山もどりけり         十悟
薔薇散るや世界崩るるやうに散る       英樹
四股浅く浮苗を挿す女かな          健則
楸邨の欅に掃かれ夏の雲           みさ子
病院着するりと抜けて更衣          主明
万緑の端賜りて茶会かな           主明

5月23日(水)池袋ジュンク堂で「新しい一茶」

俳句的生活 投稿日:2018年5月23日 作成者: KAI2018年5月23日

お知らせするのを忘れていました。

    *

河出書房新社130周年記念企画「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」連続講義「作家と楽しむ古典」
第23回『小林一茶』トークイベント

日時:2018年05月23日(水) 19:00~(18:30開場)
会場:ジュンク堂書店 池袋本店
講師:長谷川 櫂(俳人)

2014年11月に刊行を開始した「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」(全30巻)。2016年1月の第Ⅱ期(全12巻)刊行開始を機に始まった、好評既刊の古典新訳を少人数でじっくりと読み解く連続講義。延べ700名以上の方にご参加いただき、ご好評いただいております。新訳をてがけた作家に、古典作品と新訳について、その難しさ・楽しさなどたっぷりと語っていただきます。

第23回の講師は、第12巻『松尾芭蕉 おくのほそ道/与謝蕪村/小林一茶/とくとく歌仙』収録の「小林一茶」を選定された長谷川櫂さんです。
12巻は、俳句・俳諧の魅力が詰まった格好の入門書。松尾芭蕉、与謝蕪村、小林一茶という3人の巨匠の魅力的な句を、松浦寿輝、辻原登、長谷川櫂という読み巧者が今の視点で読み解き、丸谷才一・大岡信を中心にした「とくとく歌仙」も合わせて、俳諧世界の奥行きも味わえる1冊です。
長谷川さんは、これまで子ども向けの俳句、ひねくれ者の俳句として侮られてきた一茶の俳句を、正当に評価し、俳句の歴史を一新することを目指して「新しい一茶」百句を選び評釈をされました。どのように選定に取り組まれたのか、本イベントでたっぷりと語っていただきます。

☆当日、長谷川さんとの意見交換も予定しておりますので、対象書籍(『松尾芭蕉 おくのほそ道/与謝蕪村/小林一茶/とくとく歌仙』松浦寿輝選・訳/辻原登選/長谷川櫂選/丸谷才一/大岡信/高橋治/河出書房新社刊)をご持参ください。
トークをより楽しんでいただけるよう、対象作品を読んできて、ご参加いただければ幸いです。
(書籍は当日店頭でもご購入できます。なお、サイン会は予定しておりません。)

☆ご参加の方から、事前に「小林一茶」および「日本文学全集」に関して感想・質問などを募集いたします。
下記メールアドレスまでお願いいたします。
当日、いただいた感想・質問をトークで紹介させていただく場合がございますので、ご承知おきください。
【感想・質問の送付先】kouhou@kawade.co.jp
※メールの件名に「5/23イベント参加」の旨をご明記ください。

記憶すべきこと

俳句的生活 投稿日:2018年5月21日 作成者: KAI2018年5月22日

五月の連休に山梨県境川村(現在、笛吹市境川町)にある飯田蛇笏、龍太の旧宅「山廬」を訪ねた。初夏の快晴の一日、途中、電車の窓からはまだ雪を冠った富士の山頂が連山の上に見えた。

龍太亡きあと、山廬は山廬文化振興会によって保存されていている。炉も机も昔のまま残る。その部屋で飯田家の今の当主、秀實さんから龍太の選句の話を聞いた。

龍太の時代、「雲母」の会員は四千人いて毎月五句ずつ投句してくる。つまり龍太は毎月、二万句の選句をした。投句者の名前はみない。句だけをみる。自分も驚く句をとる。媚びている句はとらない。すべて選び終えるには三日かかり、その後、しばしば体調を崩す。

あるとき家族が見かねて、到着したものから順に選句してはどうかと勧めたが、最初の一句から最後の一句まで同じ心で選句しなければと、「雲母」終刊まで自分のやり方を通した。まさに身を削る選句、鬼気迫るすさまじい話である。

この話を聞きながら、思い出した別の話がある。福田甲子雄(一九二七〜二〇〇五)は最後まで龍太のかたわらにいた人である。終戦後の昭和二十二年(一九四七年)、「雲母」に投句をはじめた。当時の主宰は蛇笏。多くて一句、ときには全没の歳月が十年つづいた。

二十歳底々の青年であることを思えば、そんなこともあったかと思うが、選者としての蛇笏もみごとなら、それでも投句をやめない甲子雄青年もみごと。たとえ一句も「雲母」に載らなくても、選句の役割は十二分に果たされていたといわなければならない。後年の甲子雄の名句、

 誕生も死も花冷えの寝間ひとつ     福田甲子雄
 濡紙に真鯉つつみて青野ゆく
 地獄絵の炎にとまる白蛾かな
 骨壷に五体収まる枯野かな
 わが額に師の掌おかるる小春かな

 このような重厚な句の数々も修練の日々の賜物であろうし、それを心に置いてこそ味わいが深まるというものだろう。最後の「わが額に」の句は病床の甲子雄を龍太が訪れたときの永遠の別れの句である。

「雲母」は「白露」「郭公」と姿を変え、今に至っている。それとともに蛇笏、龍太の精神は井上康明さんら次の世代に受け継がれゆく。これは「雲母」の人々にかぎらず、俳句をする人がみな記憶すべきことである。(「古志」6月号「俳句自在」を転載)

#025 俳句の無形文化遺産登録をめぐって(佐々木健一 )

俳句的生活 投稿日:2018年5月21日 作成者: dvx223272018年5月21日

近年、俳句関連で有形文化遺産に登録されたものを思い浮かべてみますと、白樺日記は文化遺産だと思います。
白樺日記とはシベリアに抑留中、戦友の死や冬の厳しさを詠んだ俳句を記したシラカバの樹皮。煙突のススを集めてインクにし、空き缶を切って作ったペンでシラカバの樹皮の内側に書き記されたものです。
抑留中は日記などの記録を残すことが厳しく制限されていたそうで、コムソモリスク近郊に抑留されていた瀬野修さんが、やりきれない気持ちをひそかに俳句で残し、ソ連兵の監視の目をかいくぐって日本に持ち帰ってきた記録です。
白樺日記は2016年10月にユネスコ世界記憶遺産に登録されました。

恥ずかしながら十九歳になったころに石原吉郎さんの詩集に関する批評や解説などを読むまでは、シベリア抑留についてまったく知りませんでした。
1945年(昭和20年)8月15日正午に、日NHK(日本放送協会)から放送された、昭和天皇による終戦の詔書(大東亜戦争終結ノ詔書)の音読放送については中学高校の日本史の授業で取り上げられて教えられましたが、シベリア抑留については丁寧に語られ教えられた記憶がありません。今ではどうなんでしょうね。

花であることでしか
拮抗できない外部というものが
なければならぬ
花へおしかぶさる重みを
花のかたちのまま
おしかえす
そのとき花であることは
もはや ひとつの宣言である

これは石原吉郎の代表作のひとつ「花であること」の前半です。
「花」と「拮抗」「外部」「重み」「宣言」使用されているひとつひとつの言葉の関係に、こんな詩がありうるのだと、強い印象を受け、俳句の取り合わせということ、コップに水をそそいでゆき溢れそうになるぎりぎりを緊張しながら見ているような、そんな感じだった気がします。
もしも、この詩はシベリア抑留について書かれた詩であると説明されていたならば「花」と他の言葉とのバランスはたやすく知識によって傾いてしまって、十九歳の私は詩とはなんだと悩んだりしなかったと思うのです。
白樺日記に書かれているのが俳句であることに、俳句はどれだけ大衆に親しまれ共にある文芸ジャンルであることかと思いつつ、白樺日記の有形文化遺産登録には賛成です。

彎曲し火傷し爆心地のマラソン

という金子兜太さんの一句。
これは毎年「原爆忌」の季語を使用して、俳句を詠み悼む活動で後世に戦争の惨禍を忘れずに伝えようと作られる俳句とはたしかにちがうと感じます。
悼むがゆえに沈黙し、つらいので語らずに、まったく違う季語や俳句で心を癒すという優しい逃避を拒む覚悟のような気力に、俳句はそれでいいんだ、と(本人の意図は今ではわからないが)指針となった気がするのです。
石原吉郎の詩と白樺日記の俳句は同じ歴史性はあれど、作品としての力がちがうようなものです。

戦争体験をした人たちが老いて亡くなっていくのは時代の流れですが、惨禍と悼む心をどのように伝え育むか、残していくかということを文化遺産に登録されなくとも歳時記に「原爆忌」という季語や例句を掲載して、またその季語で実体験はなくとも、句作するという活動を続けている人は、文化遺産に登録されなくても続けていくものと信じています。

俳句を文化遺産として登録する動きの中で、無形文化遺産に登録したがっているというのも不思議な感じがします。
世界遺産(世界文化遺産、世界自然遺産)、無形文化遺産、日本遺産と三つのうちの、無形文化遺産の登録を目指す意味合いより、むしろ日本遺産の意図の方が強い気がします。
世界遺産は、歴史的・自然的な価値のある遺産の開発や破壊、損傷から保護を目的としています。
白樺の皮がボロボロに朽ちてしまえば、まだあるうちに撮影された画像情報(写真など)が残ればましで、世代交代などで失われる可能性もあるわけです。
無形文化遺産は、グローバリゼーションの進展に伴い,世界各地で消滅の危機にある無形文化遺産(Intangible Cultural Heritage)の保護を目的としています。
「世界各地で消滅の危機にある」俳句という文芸ジャンルなのかということは、たしかに「大衆化」による危機はあるかもしれませんが、大衆に親しまれていなければ白樺日記の俳句もなかったとも思えます。俳句という文芸ジャンルがマンガほど大衆になじんではいないのはたしかではありますし、作品の言葉の変容はありますが「消滅の危機」は感じません。

日本遺産は、有形や無形の様々な文化財群を、地域が主体となって総合的に整備・活用し、国内だけでなく海外へも戦略的に発信していくことで、地域の活性化を図ることを目的としています。
日本遺産に登録すると先に世界文化遺産として保護されている文化財に影響があるかもしれず、だから、あいだを取って無形文化遺産で、そのジャンルに関わる有力団体も保護されるのでこれでよし、と決めたのではないかと疑いたくなります。

恋歌のひとつも知らず夏の海

百人一首の恋歌を読んで忘れて俳句を作りながら、途方に暮れてしまい指を折りながら船歌を思いながら季語の夏の海と書きながら、無形文化遺産に登録されたら、誰がこれを読んでくれるのか。
そんなことをふと思います。

恋歌など、ひとりの恋人に聞いてもらえればよい、とも思うときもあります。

ネット投句 2018年5月15日 選句と選評

俳句的生活 投稿日:2018年5月20日 作成者: KAI2018年5月20日

遅くなりました。

【特選】
ふくいくと知覧の新茶かなしけれ  12_千葉  若土裕子
菖蒲笛終りは髪に挿しにけり  13_東京  岡 恵
平成の空もなごりの五月鯉  27_大阪  古味瑳楓
妄想の国家転覆蟇  29_奈良  喜田りえこ
吹いてくる風も客なりふうりん屋  38_愛媛  岡崎陽市
落し文拾はれてまた捨てらるる  38_愛媛  豊田喜久子

古志鎌倉句会 2018年5月13日

俳句的生活 投稿日:2018年5月14日 作成者: fuji2018年5月20日

席題=母の日、蟇、百合

☆特選
今宵また水鶏の恋を聞かさるる   福
鎌倉の夜がうごくよ花卯木     久美
風雲の龍こぼしけん柿の花     祥子
思ひ出の中に咲きたる牡丹かな   順子
ほがらかにあぶな唄もて田植かな  靖彦
おそろしき愛ある母の日なりけり  英樹

☆入選
めぐりきてここに戻るや山の百合  美津子
穴子裂く羽田の沖に波寄せて    梅子
いとこきて夏の夕べを洗鯉     おほずひろし
人生に切れ字を入れよ更衣     片山ひろし
はや散りし白雲木の並木ゆく    のぶ子
突堤のはたてに春を惜しむ人    秀子
蚊遣香をろち這ふごと廊下ゆく   靖彦
お大師の水が育てし蕗摘まん    久美
人生の終りすさまじ天瓜粉     宣行
百合までも刈つてしまひぬ草刈機  福
白雲のかたはらにけさ薔薇咲けり  英樹

#024 俳句の定義づけについて(伊藤 空)

俳句的生活 投稿日:2018年5月8日 作成者: dvx223272018年5月9日

俳句が定義づけられても特に変わらない、私は大丈夫という心強いお考えもあると思いますが、今現在、或いは自分自身のこと以上にこの先子供たちが俳句を学び詠むときにどんな影響があるのかが気になります。

個性を重んじることの大切さが叫ばれてから既に長い時間が経っているように思われますが、残念ながらまだ実現しているとは到底いえないようです。「湾曲し」の句を例外や応用と片付けてしまうのではなく、俳句のど真ん中にある句であると子供たちに伝えていけるこれからであってほしいと願っています。

定型でなくてもいい。定型でなくても例外的に許されるのではない。それは子供たちへの力強いメッセージになるのではないでしょうか。絵画や音楽で前衛的なものは例外や応用などと考えている人はいないと思うのですが。

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読売新聞「四季」から

麗けき大福餅のほとりかな     相生垣瓜人

 大福には人を幸せにする力がある。鏡餅の威厳もなく、桜餅の色香があるわけでもないが、白粉をはたいたあの福顔にまみえると、誰でも相好がゆるむだろう。それに大と福、たった二文字の、この命名のすばらしさ。「麗か」は春の季語。
『負暄』

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    • 4月13,14日(月、火)吉野山句会
    • 4月19日(日)金沢ズーム句会
    • 4月26日(日)太宰府天満宮奉納全国俳句大会
    • 4月29日(水、昭和の日)仙台ズーム句会
    • 5月3日(日)広島ズーム句会
    • 5月6日(水、振替休日)ネット投句スクーリング句会
    • 5月9日(土)朝カルズーム講座「『おくのほそ道』をよむ」」
    • 5月10日(日)鎌倉ズーム句会
    • 5月16日(土)「小林一茶」講演会(江東区総合区民センター)
    • 5月17日(日)金沢ズーム句会
    • 5月23日(土)朝カルズーム講座「1億人の俳句入門」
    • 5月24日(日)仙台ズーム句会

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    句集『太陽の門』
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    『四季のうた 天女の雪蹴り』
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    大岡信『折々のうた』選 俳句(二)
    長谷川櫂 編
    岩波新書
    780円+税
    2019年12月刊行


    『四季のうた 普段着のこころ』
    中公文庫
    800円+税
    2019年12月刊行


    大岡信『折々のうた』選 俳句(一)
    長谷川櫂 編
    岩波新書
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    2019年11月刊行


    『歌仙一永遠の一瞬』
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    『歌仙はすごい』
    辻原登、永田和宏、長谷川櫂
    中公新書
    880円+税
    2019年1月刊行


    『四季のうた 至福の時間』
    中公文庫
    700円+税
    2018年12月刊行


    『九月』
    青磁社
    1800円+税
    2018年8月刊行


    『Okinawa』
    Red Moon Press
    $15
    俳句 長谷川櫂
    英訳 デイヴィッド・バーレイ&田中喜美代(紫春)
    2018年5月刊行


    『俳句の誕生』(4刷)
    筑摩書房
    2300円+税
    2018年3月刊行


    『四季のうた 想像力という翼』
    中公文庫
    700円+税
    2017年12月刊行


    『芭蕉さん』
    俳句・芭蕉 絵・丸山誠司
    選句解説・長谷川櫂
    講談社
    1500円+税
    2017年3月刊行


    『震災歌集 震災句集』
    青磁社
    2000円+税
    2017年3月刊行


    『四季のうた 文字のかなたの声』
    中公文庫
    600円+税
    2016年12月刊行


    藤英樹著『長谷川櫂 200句鑑賞』
    花神社
    2500円+税
    2016年10月刊行


    『文学部で読む日本国憲法』
    ちくまプリマー新書
    780円+税
    2016年8月刊行


    『日本文学全集12』松尾芭蕉、与謝蕪村、小林一茶
    松浦寿輝、辻原登、長谷川櫂選
    河出書房新社
    2,600円+税
    2016年6月刊行


    『四季のうた 微笑む宇宙』
    中公文庫
    700円+税
    2016年3月刊行


    『芭蕉の風雅 あるいは虚と実について』
    筑摩選書
    1,500円+税
    2015年10月刊行


    『沖縄』
    青磁社
    1,600円+税
    2015年9月刊行


    『入門 松尾芭蕉』
    長谷川櫂 監修
    別冊宝島
    680円+税
    2015年8月刊行


    『歌仙一滴の宇宙』
    岡野弘彦、三浦雅士、長谷川櫂
    思潮社
    2000円+税
    2015年2月刊行


    『吉野』
    青磁社
    1,800円+税
    2014年4月刊行
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    そのほかの本

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