東北合同福島句会(白河) 2018年5月20日
*以下は第2句座
☆長谷川櫂選
【特選】
水の飯産土の物語せん 和子
恋いくつ畳み込まれてゐる日傘 和子
蟻の道地球の一部いつも飢餓 和子
みちのくの母となりけり粽結ふ 稔子
更地とは片蔭もなくなりしこと 十悟
*
制服を透ける屍更衣 翠
みちのくの山百文の青芒 春男
梨の木にラジオ聞かせて受粉かな 主明
【入選】
花もたぬ木々の高さや藤の花 翠
行々子南湖は住みよき所なり けいこ
若竹の奥若竹のしんと立つ 英樹
湖の眠りさまさん行々子 英樹
向かふにも葭切の国あるらしく 英樹
あち鳴けばこちらも鳴きをり行々子 英樹
薫風や田ごとに水のゆき渡り 弘司
日盛や道にのうのう昼寝犬 秀郎
夢に来て夫は無口や花林檎 由美子
花嫁の一具に父は桐の花 春男
福島の美酒に酔ひたる水鶏かな 主明
*
島なせる藤の盛りを母郷とす 翠
柿若葉雀つぎつぎよく遊ぶ けいこ
篠の子の焦げたる皮も朝餉かな 秀郎
新緑やうさぎを抱くに列をなし 弘司
☆永瀬十悟選
風の音きけば昔の田植唄 櫂
楽翁が大昼寝せし木陰かな 櫂
水に石立てて薫風生まれしむ 櫂
老鶯の湖天にこだましてをりぬ 翠
湖の眠りさまさん行々子 英樹
青嵐子規にみちのく紀行あり 英樹
この町に白き聖堂ばら香る 英樹
柿若葉あうらつめたきややをだき 健則
新緑や空へ飛ぶ水押へ飲む 弘司
早や夏の蜻蛉は沼をすれすれに みさ子
田水張る夜は鏡の国となり けいこ
ゆうちゃんのじいじいと田植学校田 けいこ
福島の美酒に酔ひたる水鶏かな 主明
この時と勝負に出たる扇子かな 主明
*
新緑のこの新緑の白河に 英樹
四股浅く浮苗を挿す女かな 健則
楸邨の欅に掃かれ夏の雲 みさ子
葉桜をこぼれ雀の目小さし みさ子
万緑の端賜りて茶会かな 主明
☆照井翠選
【特選】
漕ぎ終へて五月の光したたらす 健則
【入選】
水に石立てて薫風生まれしむ 櫂
浮島に光を集め五月来る 健則
参道の蕎麦打つ音や青時雨 雅子
薫風や高みに光る牛の群 弘司
廃線の果ては夏野に還りけり 弘司
青嵐湖面の波を洗い去る 春男
水底に影ふくらませ水馬 由美子
近くより遠くが光る代田かな 由美子
青空は手塩皿ほど山葵沢 和子
*
七年目植田に故山もどりけり 十悟
薔薇散るや世界崩るるやうに散る 英樹
四股浅く浮苗を挿す女かな 健則
楸邨の欅に掃かれ夏の雲 みさ子
病院着するりと抜けて更衣 主明
万緑の端賜りて茶会かな 主明
