「ネット投句」投稿者のための夏冬恒例ズーム句会(軽井沢句会)を11月29日(土)に開きます。
午後1時30分から2座。投句はどちらも5句です。締切は前日28日(金)午後5時です。2時間後には投句一覧を掲載しますので、選句をお願いいたします。
躊躇せずにご参加ください。参加申し込みは「俳句的生活」お問い合せへ。
「ネット投句」投稿者のための夏冬恒例ズーム句会(軽井沢句会)を11月29日(土)に開きます。
午後1時30分から2座。投句はどちらも5句です。締切は前日28日(金)午後5時です。2時間後には投句一覧を掲載しますので、選句をお願いいたします。
躊躇せずにご参加ください。参加申し込みは「俳句的生活」お問い合せへ。
第一句座
矢野京子選
【特選】
命あるかぎり花なれ花びら餅 大場梅子
山眠り眠れぬ熊の彷徨へり ストーン睦美
展宏忌落葉すくへば日の匂ひ 石塚純子
地揺れて天も揺らぐや花びら餅 長谷川櫂
馥郁とラ・フランスあり展宏忌 神戸秀子
【入選】
すれ違ふ犬に嗅がるる小春かな 安藤文
熊よけの鈴がいつしか熊寄せに 岡村美沙子
妻子なき身は軽やかに旅はじめ 安藤文
何もかも枯れて安らふ蟷螂かな 斉藤真知子
蓬莱の山にいちりん梅便り 大場梅子
肩肘を張つてどうする三島の忌 金田伸一
船笛にやがてかき消え除夜の鐘 神戸秀子
ぎんなんを煎りてととのふ冬始 今村榾火
恙なく我がうまの年老の春 ももたなおよ
娘とふ甘えよさらば初鏡 瑞木綾乃
若水は社に湧きし不老水 斉藤真知子
日当りのひいふうみいよ晩白柚 加藤裕子
心の臓けふも打てよと初明かり 城山邦紀
長谷川櫂選(推敲例)
【特特選】
恙なく我がうまの年老の春 ももたなおよ
枯蓮の力尽きても立ち尽くす 斉藤真知子
馥郁とラ・フランスあり展宏忌 神戸秀子
【特選】
はぐれ寄る花貝ひとつ展宏忌 神戸秀子
寒き夜やおい車椅子眠つたか 瑞木綾乃
渓流をカヌーの躍る小春かな 石塚純子
花びら餅白よりもなほ透きとほる 高橋真樹子
咲きかけて白山茶花の昼しづか 加藤裕子
太陽に月に勤労感謝の日 矢野京子
【入選】
国守りて八十年や展宏忌 加藤裕子
閑かさや妻とふたりの歌留多取 今村榾火
命あるかぎり花なれ花びら餅 大場梅子
桔梗のこころざしとぞ展宏忌 今村榾火
日の本に愛子ひめみこ花びら餅 神戸秀子
すれ違ふ犬に嗅がるる小春かな 安藤文
妻子なき身は軽やかに旅はじめ 安藤文
何もかも枯れて安らふ蟷螂かな 斉藤真知子
左頬崩れし地蔵冬の蝶 石塚純子
蓬莱の山にいちりん梅便り 大場梅子
酒盛りに遊ぶ一句や展宏忌 瑞木綾乃
食ひ物にさるる俳諧展宏忌 安藤文
眠る山眠れぬ熊の彷徨へり ストーン睦美
冬将軍ヨモツヒラサカウクライナ ストーン睦美
孫やよしスマホにとどく初日の出 金田伸一
銀杏降る象のはな子の独居跡 岡村美沙子
誰か吹く口笛かこの木枯は 矢野京子
乱舞して自由な空を枯葉散る 城山邦紀
ぎんなんを煎りてととのふ冬初め 今村榾火
さびしさに吼ゆる鯨や展宏忌 大場梅子
茶の花のけさ一輪の白さかな 斉藤真知子
一徹の遊び心を展宏忌 城山邦紀
賜りし命まぶしや花びら餅 矢野京子
展宏忌いまさばいかに今の世を 上松美智子
亡き友も来て夜咄に加はりぬ ももたなおよ
逢ひたしと思へばそこに返り花 矢野京子
娘とふ甘えよさらば初鏡 瑞木綾乃
破れ傘胡麻和えにせよ展宏忌 岡村美沙子
新聞の広告寒き朝餉かな 安藤文
日当りにひいふうみいよ晩白柚 加藤裕子
関取や大どんぶりの玉子酒 大場梅子
第二句座(席題:猿回し、牡蛎)
矢野京子選
【特選】
荒波を受けて立たんと牡蠣を喰ふ ストーン睦美
猿舞うて扇ひらけば天下人 長谷川櫂
紅あはく娘盛りを猿回し 神戸秀子
【入選】
猿回しわれのよろけを真似されて ももたなおよ
牡蠣といふ瀬戸の恵みよ守るべし 瑞木綾乃
猿曳の猿のうらやむ鳶の空 今村榾火
人垣の揺れに揺るるや猿廻し 長谷川櫂
漁師いまゆらりと立ちて牡蠣筏 安藤文
長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
大阪の男でござる猿回し 矢野京子
紅あはく娘盛りを猿回し 神戸秀子
【入選】
猿回し気がのらぬ日も淡々と 斉藤真知子
縮みたる身を惜しみけり牡蠣雑炊 石塚純子
誉められてすぐにやる気に猿回し 斉藤真知子
猿回しいつしか猿の思ふまま 城山邦紀
猿回し猿に似つかぬ美青年 石塚純子
牡蠣啜る母のつめたき乳房かな 神戸秀子
唇に血を滲ませて牡蠣啜る ストーン睦美
選句のさい、1字も手を入れませんので、自分で十分推敲のうえ、投句してください。まず注意すべきは「ほかの人が読んでわかるか」です。旧仮名遣いは辞書で調べるように。
特選に選ぶのは、発想に見どころがあって、手を入れる余地のない句(十分推敲された句)です。
「俳壇」(本阿弥書店)に連載中の「二度目の俳句入門」をお読みあれ。とくに第1章を。
| 啄木のふるさとの山冬立てり | 宮城 | 長谷川冬虹 |
| くたびれて眠る京都のなが夜かな | 埼玉 | 下家正幸 |
| 幼子の口をそろえて亥の子唄 | 神奈川 | 片山ひろし |
| 虚空へと舞うひとひらや冬の蝶 | 新潟 | 高橋慧 |
| 翅に日をあてて休める冬の蝶 | 愛知 | 青沼尾燈子 |
| 烏賊刺の眼おそろし温め酒 | 広島 | 瑞木綾乃 |
| 熊突きや老ひたる人を搔き集め | 広島 | 瑞木綾乃 |
| 鮟鱇の惚けた顔で吊られけり | 高知 | 森脇杏花 |
| 鮟鱇の顎をつかみてつるし切り | 高知 | 森脇杏花 |
第一句座
新年詠または当季雑詠
・長谷川櫂選
【特選】推敲例
横たはる手負ひの猪か蘭奢待 安藤久美
皮はげば鮟鱇全身さくら色 酒井きよみ
山ひとつあら又ひとつ紅葉山 橋詰育子
角伐るや枕に寝かせ神の鹿 田村史生
春の戸のまだ閉ぢしまま花びら餅 稲垣雄二
【入選】
介抱のふた身ひとつや去年ことし 鬼川こまち
我が薄情噛みしめてゐる霙かな 松川まさみ
一歩出て旅人となる小春かな 宮田勝
大加賀やあなおもしろの能始 安藤久美
ネックレス切れて散らばる開戦日 鬼川こまち
大榾火崩れ火の鳥現れつ 駒木幹正
薄原しばらくここに眠らんか 橋詰育子
九条を据ゑたる国の初日かな 松川まさみ
双六や水晶の駒象牙の賽 田村史生
青きまま乾ぶカマキリ初時雨 密田妖子
猿廻し笑ふつとめを果たしけり 宮田勝
初富士や天地の間に浮かびをり 梅田恵美子
はやばやと芽吹きの気配掛け柳 泉早苗
湖は明けゆく空の初鏡 松川まさみ
あら汁に両手ぬくめる能登しぐれ 酒井きよみ
蓑虫は蓑一枚で生き通す 稲垣雄二
かんばしき肥ほどこして冬に入る 鬼川こまち
雪白の山のかがやき大旦 安藤久美
根の国の物語せよ帰り花 玉置陽子
よよと泣くをなごの獅子や村祭 梅田恵美子
あかあかの筆は梅室しぐれけり 安藤久美
干し柿や太陽を母霜を父 山本桃潤
母の歳超えて母恋ふ零余子飯 密田妖子
入るる刃に身動ぎもせず寒鮃 駒木幹正
第二句座
席題:「小春」、「山茶花」
・長谷川櫂選
【特選】推敲例
他愛なく横綱転ける小春かな 趙栄順
日本人平らな顔の小春かな 趙栄順
正倉の扉をひらく小春かな 田村史生
【入選】
散り敷いて銀のごとしや白山茶花 安藤久美
山茶花の花くらがりや母の家 安藤久美
片付きし妻の引き出し小春かな 花井淳
バスタオルけふの小春の匂いかな 川上あきこ
小春日や人来ては去る展宏碑 泉早苗
ぬつと来るどこぞの猫や小春の日 間宮伸子
忘却のごとく山茶花散りつづく 稲垣雄二
留守宅の山茶花の庭見て帰る 川上あきこ
小春日や山蘆に動く竹箒 飛岡光枝
おろおろと一日を過ごす小春かな 田村史生
命名の墨のかをれる小春かな 安藤久美
掃き寄せし山茶花のうえ猫眠る 藤倉桂
| 鰯雲水平線にわが故郷 | 埼玉 | 園田靖彦 |
| 冴ゆる夜天動説のただなかに | 千葉 | 安田勅男 |
| 次々に咲く返り花展宏忌 | 新潟 | 安藤文 |
| 弱視など疾うに慣れたり十三夜 | 長野 | 金田伸一 |
| ラブチェア野球の秋を惜しみつつ | 長野 | 金田伸一 |
| 生けるもの逝きしもの皆月のなか | 岐阜 | 梅田恵美子 |
| 蘆刈りて一節の笛作りけり | 愛知 | 稲垣雄二 |
| 秋風や傷なほ疼く蘭奢待 | 大阪 | 安藤久美 |
| すさまじき枯木一本蘭奢待 | 大阪 | 澤田美那子 |
| 栗きんとん栗の形に絞りけり | 大阪 | 澤田美那子 |
| 万感の天下の秋や杖一本 | 大阪 | 澤田美那子 |
| 一握の米を命と秋遍路 | 大阪 | 齊藤遼風 |
| 岸和田の幾百万の蝦蛄の穴 | 大阪 | 齊藤遼風 |
| 新米研ぐわが節指も美しや | 兵庫 | 藤岡美恵子 |
| これからと思ひし秋の別れかな | 和歌山 | 玉置陽子 |
| 非情なるこの世の空へ返り花 | 長崎 | 川辺酸模 |
| あの人もこの人もいる彼岸花 | 大分 | 田中扇山 |
| 重ねゆくこころの月や望の月 | 北海道 | 芳賀匙子 |
| うそ寒や要のゆらぐ大八島 | 石川 | 密田妖子 |
| 爽やかや無用の用を追ふ学者 | 長野 | 金田伸一 |
| 打ち延べて鋼の一句水の秋 | 大阪 | 安藤久美 |
| ゑのこ草風に必死の種こぼす | 大阪 | 澤田美那子 |
| 死ぬ時も五七五や零余子飯 | 奈良 | きだりえこ |
募集句
投 句 当季雑詠2句1組(3組まで)
応募料 1組2句 1000円
大会募集句応募用紙とともに、小為替を同封又は現金書留。※入選句結果を希望の方は110円切手3枚同封のこと。
応募締切 令和8年2月10日(月)当日消印有効
表 彰 太宰府天満宮賞、長谷川櫂賞、日本航空賞
応募先 〒 830-1122 北野郵便局留「太宰府天満宮奉納全国俳句大会」募集句係 上瀧玲子行
入選発表 大会当日 会場にて発表
選 者 長谷川櫂(朝日俳壇選者)、小澤實(「澤」主宰)、稲畑廣太郎(ホトトギス主宰)、川越歌澄(第1回北斗賞受賞)
・俳句大会
日 時 令和8年4月26日(土)9時30分より受付
会 場 太宰府天満宮 余香殿(御本殿に向かって左)太宰府市宰府4丁目7番1号
交 通 西鉄太宰府駅より徒歩5分。※車でお越しの方は周辺駐車場をご利用ください。
吟行地 太宰府天満宮及びその周辺(観世音寺・大宰府政庁跡等)
参加料 1000円(当日受付にて)
投句締切 12時15分(吟行句及び当季雑詠3句)
選 者 長谷川櫂、谷口慎也、古庄たみ子(客員選者)
金子清黙、月溪花代
第1部 11時~12時(於:余香殿)
基調講演 長谷川櫂先生 「おくのほそ道、三つの謎」
第2部 12時30分~16時30分(予定)
第一句座
•藤英樹選
【特選】
荒々と冬の匂ひに抱かれけり 葛西美津子
子育ての日々の遥けき小春かな 萬燈ゆき
ありがたうばかりの母や花柊 関根千方
初鏡九十の覚悟問はれをり 澤田美那子
【入選】
こんなにも仏がおはす柿の秋 森永尚子
冬将軍早よ来て熊を眠らせよ 関根千方
年重ね夫婦は河豚に似てきたる 田中益美
毛筆で届く一筆初時雨 仲田寛子
ストーブやお尻まん丸赤ん坊 田中益美
綿虫やあれが母との最後の旅 萬燈ゆき
けさ冬のローズマリーに青き花 葛西美津子
表札は今も夫の名冬ぬくし 金澤道子
さりながらこの世まばゆし花びら餅 長谷川櫂
肩に落つ白髪払ひて冬に入る 仲田寛子
神のごと富士は立ちたり今朝の冬 神谷宣行
•長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
荒々と冬の匂ひに抱かれけり 葛西美津子
翁ゆく時雨るる宇宙果てもなし 神谷宣行
退りゆく日差し大事に干菜吊る 金澤道子
錦木のけさの紅新しき 藤原智子
静かさや人をはなるる浮寝鳥 仲田寛子
【入選】
母の忌や父を招きて湯豆腐に 神谷宣行
スポーツ紙三紙抱へて日向ぼこ 藤英樹
眠りゐる山のかをりか蘭奢待 きだりえこ
着ぶくれて河豚の夫婦の二人かな 田中益美
餅花のゆるる単純老の春 澤田美那子
晴れやかな一日二日惜しみけり 藤原智子
綿虫やあれが母との終の旅 萬燈ゆき
けさ冬のローズマリーに青き花 葛西美津子
柿紅葉一枚のせて柿届く 金澤道子
冬ざれのまつ赤なポスト投函す 葛西美津子
ぽつねんと白鷺一羽冬の川 おほずひろし
冬紅葉狂気の画家の筆激し おほずひろし
毟られし羽毛漂ふ冬の庭 葛西美津子
二十年子ら三人と墓洗ふ 土井頼温
会ひにゆく母いまもあり冬桜 萬燈ゆき
子育ての日々の遥けき小春かな 萬燈ゆき
包丁す弾けさうなる鰤の腹 澤田美那子
しぐるるやざくとえぐれる蘭奢待 きだりえこ
狛亀の甲羅冷たし十三夜 久嶋良子
ありがたうばかりいふ母花柊 関根千方
冬に入る肩の白髪を払ひけり 仲田寛子
九十の覚悟はいかに初鏡 澤田美那子
眺めても着てもうれしき春着かな 関根千方
神のごと富士は立ちたり今朝の冬 神谷宣行
父逝きてやがて十年冬桜 萬燈ゆき
第二句座 (席題:埋火、お年玉)
•藤英樹選
【特選】
永らへて己に包むお年玉 萬燈ゆき
胸中になほ埋火のごときもの イーブン美奈子
お年玉うけとる孫の大きな手 吉田順子
【入選】
一年の無病息災お年玉 きだりえこ
何もかも埋み火にして去りたまふ 長谷川櫂
歳ひとつ天に賜るお年玉 神谷宣行
父母へ詫び状添へてお年玉 きだりえこ
埋火やここに飴山全句集 関根千方
お年玉に添え書きのあるうれしさよ 仲田寛子
•長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
歳ひとつ天に賜るお年玉 神谷宣行
舞い降りて鶴は我が田のお年玉 神谷宣行
年玉の袋うつくし懐に 藤英樹
【入選】
埋火にしんと冷えきしひとりかな 葛西美津子
永らへし己に包むお年玉 萬燈ゆき
埋火のまつ赤な命惜しみけり 森永尚子
埋火やここに飴山全句集 関根千方
かんかんと熾る備長埋めけり 葛西美津子
ありがたや子孫曾孫にお年玉 金澤道子
日経新聞11月2日「日曜随想」に「名前をつける話」が載っています。黒田杏子さんや夫婦の姓にかかわる話です。どうぞお読みください。
第一句座
長谷川冬虹選
【特選】
鬼出でよわれと遊ばん大花野 上村幸三
母いまは冬の光となりたまふ 長谷川櫂
俤や一つ二つ三つ望の月 青沼尾燈子
芒原追はれるやうに下りて行く 平尾 福
鵙日和田に突き立てし竿一本 上 俊一
【入選】
そのむくろ枝に戻して法師蝉 服部尚子
生き下手で七十八年夜半の月 青沼尾燈子
ふるさとの墓末枯れてざらざらす 宮本みさ子
秋来るかくるかと待ちぬ秋は過ぐ 那珂侑子
亡き人と語らひながら日向ぼこ 平尾 福
わが塒覗きに来たる朝の霧 平尾 福
一焚きにほろと崩るる子持鮎 長谷川櫂
旧姓は近くて遠し柿を剥く 谷村和華子
家ごとの柿一村の吊し柿 上 俊一
大観の朦朧体や秋惜しむ 石川桃瑪
長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
あをあをと酢橘の心作句せん 齋藤嘉子
秋来るかくるかと待てば秋は行く 那珂侑子
人あはれ熊またあはれ冬の里 長谷川冬虹
【入選】
この国をいよよみじかき秋が行く 上村幸三
そのむくろ枝に戻しぬ法師蝉 服部尚子
秋の薔薇夫の丹精また一輪 谷村和華子
秋の波高さ競ひて打ち寄せる 宮本みさ子
葛咲くや荒みて国の荒るる中 上村幸三
今朝冬や猫が飛び乗るキーボード 服部尚子
ハロウィンへ行きそこなひし南瓜かな 武藤主明
作りたし酢橘のかをり立つ一句 齋藤嘉子
岩手山初冠雪と学長日記 長谷川冬虹
【第二句座】 (席題:通草、狐、小春日)
長谷川冬虹選
【特選】
腹の底見せるがごとく通草開く 上村幸三
小春日を繭の如くにまとひけり 及川由美子
一等の札高々と小春空 佐伯律子
あけびの実呵々大笑や新首相 齋藤嘉子
【入選】
小春日や怒らなかつた父のこと 青沼尾燈子
狐の子交じってゐたる隠れん坊 平尾 福
遠くから熊を見てゐる狐かな 三玉一郎
宿酔の脳にしみじみ小春日よ 上 俊一
化かされて狐と山野歩きけり 佐伯律子
銀狐今宵尾を立て月に吠ゆ 石川桃瑪
オルガンを聴きゐる猫や小春の日 平尾 福
動かざる象の耳こそ小春かな 谷村和華子
長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
あけび蔓編むは一冬仕事なり 武藤主明
懐かしの瀬音の宿の通草かな 上村幸三
小春日のぬくき日差しは妻ならん 青沼尾燈子
【入選】
古希過ぎし野性の女通草喰ふ 及川由美子
きたきつねヘッドライトに振り向きぬ 臼杵政治
遠くから熊を見てゐる狐かな 三玉一郎
腑を見せて通草は開きけり 上村幸三
米櫃にあけび埋め置く二三日 宮本みさ子
後悔の傷口ひらくあけびかな 三玉一郎
坐る度老いる二人や小六月 臼杵政治
手から手へ深紫のあけびの実 齋藤嘉子