古志広島ズーム句会(2025年11月23日)
第一句座
矢野京子選
【特選】
命あるかぎり花なれ花びら餅 大場梅子
山眠り眠れぬ熊の彷徨へり ストーン睦美
展宏忌落葉すくへば日の匂ひ 石塚純子
地揺れて天も揺らぐや花びら餅 長谷川櫂
馥郁とラ・フランスあり展宏忌 神戸秀子
【入選】
すれ違ふ犬に嗅がるる小春かな 安藤文
熊よけの鈴がいつしか熊寄せに 岡村美沙子
妻子なき身は軽やかに旅はじめ 安藤文
何もかも枯れて安らふ蟷螂かな 斉藤真知子
蓬莱の山にいちりん梅便り 大場梅子
肩肘を張つてどうする三島の忌 金田伸一
船笛にやがてかき消え除夜の鐘 神戸秀子
ぎんなんを煎りてととのふ冬始 今村榾火
恙なく我がうまの年老の春 ももたなおよ
娘とふ甘えよさらば初鏡 瑞木綾乃
若水は社に湧きし不老水 斉藤真知子
日当りのひいふうみいよ晩白柚 加藤裕子
心の臓けふも打てよと初明かり 城山邦紀
長谷川櫂選(推敲例)
【特特選】
恙なく我がうまの年老の春 ももたなおよ
枯蓮の力尽きても立ち尽くす 斉藤真知子
馥郁とラ・フランスあり展宏忌 神戸秀子
【特選】
はぐれ寄る花貝ひとつ展宏忌 神戸秀子
寒き夜やおい車椅子眠つたか 瑞木綾乃
渓流をカヌーの躍る小春かな 石塚純子
花びら餅白よりもなほ透きとほる 高橋真樹子
咲きかけて白山茶花の昼しづか 加藤裕子
太陽に月に勤労感謝の日 矢野京子
【入選】
国守りて八十年や展宏忌 加藤裕子
閑かさや妻とふたりの歌留多取 今村榾火
命あるかぎり花なれ花びら餅 大場梅子
桔梗のこころざしとぞ展宏忌 今村榾火
日の本に愛子ひめみこ花びら餅 神戸秀子
すれ違ふ犬に嗅がるる小春かな 安藤文
妻子なき身は軽やかに旅はじめ 安藤文
何もかも枯れて安らふ蟷螂かな 斉藤真知子
左頬崩れし地蔵冬の蝶 石塚純子
蓬莱の山にいちりん梅便り 大場梅子
酒盛りに遊ぶ一句や展宏忌 瑞木綾乃
食ひ物にさるる俳諧展宏忌 安藤文
眠る山眠れぬ熊の彷徨へり ストーン睦美
冬将軍ヨモツヒラサカウクライナ ストーン睦美
孫やよしスマホにとどく初日の出 金田伸一
銀杏降る象のはな子の独居跡 岡村美沙子
誰か吹く口笛かこの木枯は 矢野京子
乱舞して自由な空を枯葉散る 城山邦紀
ぎんなんを煎りてととのふ冬初め 今村榾火
さびしさに吼ゆる鯨や展宏忌 大場梅子
茶の花のけさ一輪の白さかな 斉藤真知子
一徹の遊び心を展宏忌 城山邦紀
賜りし命まぶしや花びら餅 矢野京子
展宏忌いまさばいかに今の世を 上松美智子
亡き友も来て夜咄に加はりぬ ももたなおよ
逢ひたしと思へばそこに返り花 矢野京子
娘とふ甘えよさらば初鏡 瑞木綾乃
破れ傘胡麻和えにせよ展宏忌 岡村美沙子
新聞の広告寒き朝餉かな 安藤文
日当りにひいふうみいよ晩白柚 加藤裕子
関取や大どんぶりの玉子酒 大場梅子
第二句座(席題:猿回し、牡蛎)
矢野京子選
【特選】
荒波を受けて立たんと牡蠣を喰ふ ストーン睦美
猿舞うて扇ひらけば天下人 長谷川櫂
紅あはく娘盛りを猿回し 神戸秀子
【入選】
猿回しわれのよろけを真似されて ももたなおよ
牡蠣といふ瀬戸の恵みよ守るべし 瑞木綾乃
猿曳の猿のうらやむ鳶の空 今村榾火
人垣の揺れに揺るるや猿廻し 長谷川櫂
漁師いまゆらりと立ちて牡蠣筏 安藤文
長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
大阪の男でござる猿回し 矢野京子
紅あはく娘盛りを猿回し 神戸秀子
【入選】
猿回し気がのらぬ日も淡々と 斉藤真知子
縮みたる身を惜しみけり牡蠣雑炊 石塚純子
誉められてすぐにやる気に猿回し 斉藤真知子
猿回しいつしか猿の思ふまま 城山邦紀
猿回し猿に似つかぬ美青年 石塚純子
牡蠣啜る母のつめたき乳房かな 神戸秀子
唇に血を滲ませて牡蠣啜る ストーン睦美
