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俳句的生活

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うたたね歌仙/福島の悲惨の巻 満尾

俳句的生活 投稿日:2026年8月5日 作成者: dvx223272026年8月5日

《連衆》玉置陽子、松川まさみ、松井恭子、高橋慧、三玉一郎、川辺酸模、青沼尾燈子、安藤文、谷口正人、飛岡光枝、佐藤森恵、西川遊歩、中野美津子、湯浅菊子、夜寺耕太、北側松太、長谷川櫂(捌)
二〇二六年四月十五日~八月四日

【初折の表】  
発句  原発忌我らの力及ばざりき     長谷川冬虹(春)
脇    首都煌々と春雨の中       恭子(春)
第三  月の裏朝寝の夢にまざまざと    文(春)
四    気鬱に十粒陀羅尼助丸      光枝(雑)
五   山姥が水化粧する紅葉山      陽子(秋)
六    彦星を待つ岩鼻の空       松太(秋)
【初折の裏】
初句  乙三を今宵の月に偲びては     文(秋・月)
二    一生苦しむ戦さの記憶      陽子(雑)
三   砂浜の珊瑚は骨か黙したり     森恵(雑)
四    エデンの園をとうに追はれて   櫂(雑)
五   再婚の夫にわが子殺さるる     陽子(雑・恋)
六    裏の山から梟の声        酸模(冬)
七   炭焼きは七日七晩月浴びて     陽子(冬・月)
八    骨身にしみる孫氏兵法      光枝(雑)
九   青ざめて大統領は逃げ帰る     櫂(雑)
十    よなぼこり舞ふ日本列島     酸模(春)
十一  ひとひらのはなびら浮かぶ水鏡   慧(春・花)
折端   桜餅にも関ヶ原あり       美津子(春)
【名残の表】
初句  新幹線車窓の富士の上機嫌     光枝(雑)
二    金婚の旅愛犬連れて       光枝(雑・恋)
三   襲はるるも襲ふも地獄銭まみれ   光枝(雑)
四    菩提樹の枝蛇の衣ゆれ      光枝(夏)
五   清らかな空気をまとひ百合祭    美津子(夏)
六    微かに残る前世の記憶      美津子(雑)
七   神々しき雲チベットの峰流る    一郎(雑)
八    横車おすアメリカ惨敗      櫂(雑)
九   豪快に左上手の千代の富士     櫂(雑)
十    新米の俵つぎつぎと積み     光枝(秋)
十一  待ち侘びる愛子天皇けふの月    陽子(秋・月)
十二   白桃ひとつほのぼのと笑む    遊歩(秋)
【名残の裏】
初句  あでやかにシャンソン歌ふ美青年  文(雑)
二    蜥蜴の走る原爆の街       恭子(夏)
三   震度七天地崩壊絶え間なき     遊歩(雑)
四    目を見開きて泣く雛の顔     光枝(春)
五   スカイツリーすつくと立てる花筵  文(春・花)
挙句   避難生活十五年の春       陽子(春)

古志広島ズーム句会(2026年8月2日)

俳句的生活 投稿日:2026年8月2日 作成者: dvx223272026年8月2日

第一句座
矢野京子選
【特選】
ほうたるや熱き骨壺冷ゆるまで       岡村美沙子
ナガサキ忌祈りの指を絡め組み       高橋真樹子
海峡を行くも帰るもできぬ夏        ストーン睦美
ケロイドも八十一歳原爆忌         矢田民也
【入選】
故郷の闇のいづこか水鶏鳴く        長谷川櫂
遠花火想ひ出ばかり咲いて散る       城山邦紀
夾竹桃敗戦の日の赤さかな         石塚純子
大地震の事も知らずに蝉鳴けり       斉藤真知子
子に星の名を教えたる夏遠き        矢田民也
口閉ざす日の多きかな八月来        石塚純子
松濱軒かの河骨も地震に折れ        加藤裕子
心まで隠してしまふサングラス       斉藤真知子
原爆忌やがて叙事詩となる祈り       ももたなおよ
語り部は孫の代へと原爆忌         大場梅子
鶴を折る指のおとろへ原爆忌        神戸秀子
第三次大戦中の原爆忌           岡村美沙子
海も山も壊るる国へ帰省かな        長谷川櫂
もの言はぬ夜釣りの人と月の中       安藤文
爆心地血肉のいろの花カンナ        瑞木綾乃

長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
ウクレレを弾いては夏を惜しみけり     大場梅子
火の海に炎ゆる赤子や原爆忌        加藤裕子
もの言はぬ夜釣りの男月の中        安藤文
八月や墓標のビルの林立す         矢野京子
【入選】
駐屯地夾竹桃の花ざかり          矢野京子
広島は今朝もヒロシマ雲の峰        矢野京子
大地震の事など知らずけさの蝉       斉藤真知子
星の名を子に教へしも遥かな夏       矢田民也
河骨や松濱軒は地震に折れ         加藤裕子
北斎の富嶽の藍の涼しさよ         瑞木綾乃
給水車炎天をいざ熊本へ          矢野京子
鶴を折る指おろおろと原爆忌        神戸秀子
さつきから宙にとどまる鬼やんま      安藤文
ゆく夏や心をゑぐる大地震         大場梅子
花カンナ血と肉のいろ爆心地        瑞木綾乃
おとうとの蜻蛉のとまる忌日かな      高橋真樹子

第二句座(席題:夕立、空蝉)
矢野京子選
【特選】
空蝉や風の重さを宿しをり         高橋真樹子
この服は雨を呼ぶ服夕立雲         加藤裕子
蝉の殻転がつてゐる原爆図         長谷川櫂
【入選】
蝉の殻あり戦争を憎みけり         長谷川櫂
むなしさをしつかと掴む蝉のから      城山邦紀
空蝉を何にせんとや蟻運ぶ         岡村美沙子
空蝉のなほも輝く眼かな          高橋真樹子
声あげて鳴く夜もあらん蝉の殻       長谷川櫂

長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
また一人被爆者おくる大夕立        瑞木綾乃
からからと蝉の抜け殻転がり来       ももたなおよ
夕立や大波寄する浮御堂          大場梅子
【入選】
一匹の空蝉昇る花茗荷           上松美智子
しもたやの軒を借りたる白雨かな      大場梅子
街洗ふ夕立見てをり東口          矢田民也
サンダルで駅に駆け込む白雨かな      石塚純子

ネット投句(2026年7月31日)特特選、特選

俳句的生活 投稿日:2026年8月1日 作成者: dvx223272026年8月5日
【特特選】
夜の秋むかし小町の君逝きぬ 大阪 木下洋子
水道の水のぬるさも残暑かな 東京 楠原正光
引く波やいつも淋しきラムネ玉 神奈川 丸山分水
風穴の氷室は樹々の根の下に 愛知 宗石みずえ
炎天をかの日郵便配達人 長崎 ももたなおよ
【特選】
球児らは闘志秘めたる青林檎 宮城 長谷川冬虹
手花火の消えれば故郷闇深し 茨城 袖山富美江
容赦なく炎帝とほる地震の街 千葉 若土裕子
静かなる赤子の目覚めひつじ草 東京 高橋由紀子
七十や心太にも咽せ返り 神奈川 臼杵政治
流灯のひしめく闇へ人の声 新潟 谷卯木
玄関を大きく開けて帰省せり 石川 清水薫
天龍の流れてここへ冷素麺 大阪 安藤久美
この島の極暑の牢に一億人 大分 竹中南行

*入選は「ネット投句」のページに掲載しています。

古志仙台ズーム句会(2026年7月26日)

俳句的生活 投稿日:2026年7月27日 作成者: dvx223272026年7月27日

第一句座
長谷川冬虹選
【特選】
犬はみな涼しい場所を知つてゐる        平尾 福
火の国は水のまほらや心太           川辺酸模
倒木にかつと火のいろ梅雨きのこ        甲田雅子
雷鳥の雛ごと渡す双眼鏡            臼杵政治
【入選】
室外機だけが物言ふ酷暑かな          臼杵政治
ぼうふりを金魚は息を吸ふやうに        臼杵政治
父母のありし昔へ帰省かな           長谷川櫂
山峡の夏をゆたかに最上川           川村杳平
腹太き馬を引きゆく夏野かな          飛岡光枝
菊の井の水に放ちて心太            飛岡光枝
俳諧の真ん中にある夏炉かな          上村幸三
海山に行かずひと夏家鼠            及川由美子
天鵞絨の風湧く夏の芒原            臼杵政治
思ひ出の帯がゆらめく金魚かな         三玉一郎

長谷川櫂選(推敲例)
【特々選】
箪笥から若き日のまま藍ゆかた         佐藤和子
【特選】
一反の上布のしかと軽さかな          長井はるみ
夏草やクルスを覆ふ釘隠し           阿部けいこ
山ふぐは涼しく皿に盛られたり         武藤主明
炎熱の神のふるまふ暑さかな          上村幸三
【入選】
黒光る封人の家夏炉焚く            甲田雅子
山峡の夏をゆたかに最上川           川村杳平
敗戦忌愛国心の成れの果            三玉一郎
地獄から迎へにきたか蝉の殻          川辺酸模
花ざかり蓮の田んぼを日照り雨         甲田雅子
炎天や友を訪ぬる道遠く            川辺酸模
火の国は水のまほらや心太           川辺酸模
桃太郎より鬼を称ふる祭かな          齋藤嘉子
炎天を回してゐるや観覧車           佐伯律子
水馬を揺らして行きぬ遊覧船          平尾 福

第二句座(席題:玉虫、浜茄子、神輿)
長谷川冬虹選
【特選】
足どりの揃はぬ軽き神輿かな          佐伯律子
締込に惚れなおしたる神輿かな         長井はるみ
ぎらぎらと太陽を乗せ神輿来る         上村幸三
【入選】
玉虫や真の恋は秘めてこそ           長谷川櫂
玫瑰や砂に埋もれし家ひとつ          飛岡光枝
若衆の声の気負ひて大神輿           石川桃瑪
素戔嗚尊の暴るる神輿担ぎけり         齋藤嘉子
玉虫や錦の鎧背に負へる            石川桃瑪
氏子らも神もずぶ濡れ荒神輿          武藤主明
神輿所にさあ掻つ込んでしらす飯        長井はるみ

長谷川櫂選(推敲例)
【特々選】
はまなすや人魚の休むえぼし岩         三玉一郎
【特選】
玉虫のかんとぶつかる竹林           飛岡光枝
ぶら下がる子供らもゐて神輿かな        武藤主明
戦争のなき世をかつぐ神輿かな         三玉一郎
【入選】
素戔嗚尊の暴るる神輿担ぎけり         齋藤嘉子
玉虫の翅は被曝の深緑             宮本みさ子
閻王の前玉虫のとまりけり           上村幸三
担がれて神も驚く神輿ぶり           武藤主明
玉虫は地獄の炎抜け来たり           上村幸三
氏子らも神もずぶ濡れ荒神輿          武藤主明
玉虫はきみのこころを映しけり         三玉一郎
はまなすの骨と見まごふ白き花         佐伯律子
玉虫は太陽の翅ひろげ飛ぶ           甲田雅子
朽ち木かへせば百の玉虫帯を成す        齋藤嘉子

古志祇園会句会(2026年7月17日)

俳句的生活 投稿日:2026年7月22日 作成者: dvx223272026年7月22日

 参加者21名。
 結果は次のとおりです。
 ☆特特選、◎特選、○特選

第一句座

氷室茉胡選

◎生稚児の小さき唇一文字に      田中ゆみ子
◎鉾建や雌雄の蝶を縄絡め       玉置 陽子
◎一途なる男のよけれ保昌山      長谷川 櫂
◎次の世もをみながよろし長刀鉾    安藤 久美
◎もう曳き手務まらぬ父半ズボン    木下 風民
○曳初めの鉾たかだかと風を受く    田中ゆみ子
○海峡の戦火鎮めん大船鉾       玉置 陽子
○まづ母へ不老長寿の鉾粽       田村 史生
○祇園会や絹の道なほ息づけり     田中ゆみ子
○祇園会の連衆は誰も茹で上がり    田村 史生
○宵山や暗がりに来て折り返す     神蛇  広
○宵まつり紙燭ゆるるも京の色     安藤 久美
○思い出は暑さときみの祭髪      三玉 一郎
○ばりばりとこの世へ開く日傘     飛岡 光枝
○いつせいに男のけぞり鉾廻す     安藤 久美
○鉾次々京のきほひのとどまらず    安藤 久美
○殺戮の世に一本の鉾立てる      きだりえこ
○トランプの増やせし厄へ鉾粽     木下 洋子

長谷川櫂選

☆かの世から来て棒を振る子供かな   三玉 一郎
◎蘇民将来子孫代々草を刈る      渡辺 竜樹
◎大阪の鱧を休ます京の水       玉置 陽子
◎一年を軽しと受くる粽かな      きだりえこ
◎須佐之男に仕へる乙女祭髪      稲垣 雄二
◎鉾粽戦争除けはなかりけり      稲垣 雄二
◎殺戮の世に一本の鉾立てよ      きだりえこ
◎脱ぎ捨てて長の字うねる浴衣かな   安藤 久美
◎鉾も山も炎となりて通りゆく     渡辺 竜樹
○一塊の氷の上に落し鱧        飛岡 光枝
○鉾進む洛中洛外軋みけり       渡辺 竜樹

第二句座

氷室茉胡選

◎祇園会や今年は何を目に止めん    木下 風民
◎三尺寝したき町家の屏風かな     藤  英樹
◎生稚児を見上ぐる母のきほひかな   木下 風民
◎戻り鉾労ふ声の迎へけり       木下 洋子
○いさむ男よそほふ女鉾祭       花井  淳
○鱧づくし今宵ひと夜の長者ぶり    玉置 陽子
○人波に浮かぶがごとく山や鉾     神蛇  広
○芦刈山恋の嘆きをいまさらに     長谷川 櫂
○人形稚児こどものままに年老いぬ   長谷川 櫂
○今年また芦刈山に待ち合はす     三玉 一郎
○鉾粽この世はなべてがらんどう    きだりえこ
○鰻丼を掻き込み向ふ句会かな     田村 史生
○保昌山を背に赤子撮る若きパパ    谷村和華子
○祭鱧食って土産は鱧の皮       稲垣 雄二
○鉢巻や汗を忘れて鉾を組む      木下 洋子
○鉾立や婿が締めたる縄すがし     安藤 久美

長谷川櫂選

☆生稚児の紅さす口もやがて塵     稲垣 雄二
◎東山どこも動かず鉾廻る       藤  英樹
◎洗面器祭のあとの金魚かな      田村 史生
◎夏惜しむ心で神輿洗ひけり      藤  英樹
◎生涯にひとりの人を保昌山      玉置 陽子
◎欠け急ぐ月を惜しむか月の鉾     玉置 陽子
◎宵山や真葛原の火照りなほ      土佐 欣也
◎炎昼の暗きにひさぐ一保堂      安藤 久美
○塩なじむ若狭の鯖や後祭       花井  淳
○宵山の屏風の裏に鬼や住む      稲垣 雄二
○一本の芦の嘆きを芦刈山       飛岡 光枝

古志金沢ズーム句会(2026年7月19日)

俳句的生活 投稿日:2026年7月20日 作成者: dvx223272026年7月20日

第一句座
当季雑詠

鬼川こまち選

【特選】
帚木のくれなゐ梅雨の明けにけり     間宮伸子
百日の優しさはじめ百日紅        近藤沙羅
白銀の月打ち返す夜の濯ぎ        玉置陽子
告げられし病としばし端居かな      安藤久美
炎天のひと日をしまふヴィシソワーズ   川上あきこ
厚き胸平和祈念原爆ひろばの像      田中紫春

【入選】
襟ゆるく老いの背なかや藍浴衣      松川まさみ
サングラス外して父の顔となる      田村史生
風鈴の遠音や星のまたたける       松川まさみ
我が体蝕む癌と昼寝をす         土谷眞理子
白南風の尻尾か庭に風が吹く       近藤沙羅
敵味方汗も涙もがしと抱き        田中紫春
遠回りの暮らしも良けれ捩れ花      川上あきこ
引越せぬ列島ねぶる暑さかな       安藤久美
父の手を払ひ駆け出す蛍の夜       稲垣雄二
青空やガラスのビルに鉾柱        花井淳
遠泳の子らに未来のごとく島       安藤久美
 
・長谷川櫂選

【特選】推敲せよ
やすやすと老ゆるもよろしパナマ帽    安藤久美
赤き舌列島ねぶる暑さかな        安藤久美
年寄りてどなたも歩くプールかな     氷室茉胡

【入選】
サングラス外せばもとの父の顔      田村史生
少女Aいま老女A木下闇         鬼川こまち
いつのまに靴紐解けてゐる極暑      氷室茉胡
蝉鳴くや新聞受けに朝来たる       清水薫
国分寺見えて遥かな夏野かな       橋詰育子
龍穴を抜くる早瀬に川床料理       泉早苗
箱眼鏡竜宮城の屋根の見ゆ        山本桃潤
甕の水死んで孑孑生まれけり       稲垣雄二

第二句座
 席題:「蝦蛄」、「昆布」
鬼川こまち選

【特選】
昆布干すたちまち浜は海の底       稲垣雄二
昆布漁棹入道雲を突き刺さむ       藤倉桂
昆布干す光まみれを引きづりて      藤倉桂

【入選】
タンカーゆく松帆の浦の蝦蛄料理     泉早苗
オホーツクの白波たぐる昆布漁      玉置陽子
白き粉を噴いて涼しき新昆布       長谷川櫂
知床や熊とたたかひ昆布干す       橋詰育子
鋏の刃折れんばかりに新昆布       長谷川櫂
昆布干す女は背に赤子負ひ        藤倉桂
昆布引く千波万波たぐり寄せ       玉置陽子

・長谷川櫂選

【特選】推敲例
昆布刈る長きは波に持ち去られ      間宮伸子
知床や熊とたたかひ昆布干す       橋詰育子
甲冑の失せて裸の蝦蛄一貫        安藤久美

【入選】
闘ひに挑むかのごと蝦蛄を剥く      清水薫
タンカーゆく松帆の浦の蝦蛄喰らふ    泉早苗
蝦蛄を食ふ真白な歯のおそろしく     酒井きよみ
海底に昆布の緑森を成す         山本桃潤
知床の浜に小屋たて昆布刈る       橋詰育子
昆布刈暴るる海に育ちては        山本桃潤
昆布干す光まみれを引きづりて      藤倉桂
熊よけの大鈴鳴らし昆布干す       田村史生

ネット投句(2026年7月15日)特選

俳句的生活 投稿日:2026年7月19日 作成者: dvx223272026年7月19日
直系は愛子天皇朝の蝉 宮城 長谷川冬虹
太陽を奪ひて繋いでシュートせよ 宮城 長谷川冬虹
もう誰も起こしてくれぬ昼寝かな 神奈川 臼杵政治
戦へる影ぼろぼろの麦藁帽 愛知 稲垣雄二
すこやかに詩は育ちつつ昼寝覚 大阪 古味瑳楓
水揺れて鮑二本の角を出す 岡山 梶田忠志
我が庭はほつたらかしの大夏野 大分 山本桃潤

*入選は「ネット投句」のページに掲載しています。

古志鎌倉ズーム句会(2026年7月12日)

俳句的生活 投稿日:2026年7月13日 作成者: 田中 益美2026年7月13日

第一句座
•藤英樹選
【特選】
赤ん坊の機嫌よろしき天瓜粉         木下洋子
西口はデートの終はり夕焼雲          佐藤森恵
大坂のネオンの海へ涼み船          西川遊歩
【入選】
好物を案外しらず初盆会           萬燈ゆき
人の世のなべて半分草むしる         園田靖彦
梅を干す戦争の世であればこそ        きだりえこ
刃を入れて花と咲きたる祭鱧          趙栄順
一刀で彫るほほゑみの涼しさよ        長谷川櫂
炎天や我を忘れし母を訪ふ           趙栄順

•長谷川櫂選 (推敲例)
【特々選】
暁の寺の夜空へ涼み舟             西川遊歩
葛水や日光菩薩立ちたまふ           きだりえこ
大阪の昔は知らず冷し酒            葛西美津子
【特選】
世界まだ輝きしころアロハシャツ       きだりえこ
傲慢なトランプ下がる糸瓜棚         イーブン美奈子
水中花散るにはあらず穢れけり        吉田順子
風神が息吹きかけるヨットかな         きだりえこ
大阪のネオンの海へ涼み船           西川遊歩
【入選】
七夕や幾度祈らば戦止む           澤田美那子
日が暮れて七夕竹へ風が吹く         金澤道子
また増えし薬地獄や蟻地獄          神谷宣行
梅雨明けて熱き太陽暴れ出づ         神谷宣行
白南風や塩きらきらとゆで卵         葛西美津子
朝顔の花も線香煙たがる           藤英樹
飴玉の地球をねぶる蟇            森永尚子
炎天や我を忘れし母を訪ふ          趙栄順

第二句座 (席題:百合、蚊)
•藤英樹選
【特選】
白き手や縞あざやかな蚊とまる        葛西美津子
山百合の花高々と咲き交はす         長谷川櫂
山百合に足触れさうなリフトかな       金澤道子
【入選】
自決する魂叫ぶ崖の百合           木下洋子
手のひらに重たき百合の莟かな        おほずひろし
水替へてブラウスにまた百合花粉       金澤道子
玄関をうろつく蚊の二三匹          藤原智子
純白のいのち眩しき百合開く         きだりえこ
いつの間に移動してある蚊遣香         田中益美
蚊を叩く一人になりしエレベーター      久嶋良子
朝見れば赤ん坊三つ蚊にさされ        田中益美

•長谷川櫂選 (推敲例)
【特選】
藪蚊縞蚊群れて愛すや我が庭を       神谷宣行
大仏の螺髪に憩ふ藪蚊かな         きだりえこ
山百合や湖の名は忘れたり           森永尚子
純白のいのち眩しく百合ひらく        きだりえこ
うかつにもへなへなの蚊に逃げらるる     仲田寛子
【入選】
蚊のたてる声にも怯ゆ防空壕        きだりえこ
自決する老婆が叫ぶ崖の百合        木下洋子
手のひらに重たき百合の莟かな       おほずひろし
あかあかと鬼のあばたの百合の花      西川遊歩
玄関をうろつく藪蚊二三匹         藤原智子
百合の香に生者も死者も集ふかな      趙栄順
見えぬ蚊が耳元を飛ぶ真暗闇        イーブン美奈子
花束の百合香を放つ誕生日          吉田順子
蚊を叩く一人つきりのエレベーター     久嶋良子
払つても打つても薮蚊食らひつく      木下洋子

古志広島ズーム句会(2026年7月5日)

俳句的生活 投稿日:2026年7月5日 作成者: dvx223272026年7月6日

第一句座

矢野京子選
【特選】
金髪の美輪大神や原爆忌         長谷川櫂
折鶴に千の手思ふ原爆忌         矢田民也
形代に何度も息を吹きかけし       大場梅子
【入選】
ナガサキ忌枇杷茶と氷水筒に       ももたなおよ
川音も馳走の一つ川床涼み        斉藤真知子
淡海の客人は月夜半の夏         高橋真樹子
つままれて一つときめく桜ん坊      長谷川櫂
遺影抱くあれが穂高だ山開き       城山邦紀
母ちゃんと唄ひし人よ灼くる世に     神戸秀子
短夜や草の大陸まだ明けず        長谷川櫂
病むひとを助く我が手か月涼し      瑞木綾乃
夏氷鋸ひくたびに飛び散つて       斉藤真知子

長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
きれぎれの母の記憶よ夾竹桃       ストーン睦美
降りつづく雨があがれば祭鱧       矢野京子
河骨の二つ佇み相寄らず         矢野京子
国ぢゆうがすでに戦前大西日       神戸秀子
推敲の力の足らず冷奴          高橋真樹子
【入選】
水筒に枇杷茶と氷長崎忌         ももたなおよ
けふも買ふ笊盛りの魚五月雨       神戸秀子
前髪を切つて涼しき犬の顔        今村榾火
越前の空を映せり植田原         上松美智子
家中がしんかんとして昼寝覚       城山邦紀
合歓の花今宵は妻を眠らせじ       安藤文
水面に脚をとらるる水馬         斉藤真知子
長生きを我は願はず茅の輪かな      矢野京子
白南風や回転焼きの列につく       今村榾火
幾万の火の玉の飛ぶ原爆忌        ももたなおよ
夏の夜やすこし老いたる指惜しむ     瑞木綾乃
山開きあれが穂高だ遺影抱く       城山邦紀
国棄てし南の島の海の家         今村榾火
もの思ふ濡れ縁のあり夕河鹿       矢野京子

第二句座(席題:蛇、さくらんぼ)
矢野京子選
【特選】
水鏡覗けば蛇でありにけり        神戸秀子
こどもらはみんな地球のさくらんぼ    長谷川櫂
アメリカンチェリー大胆に甘し      ストーン睦美
【入選】
蛇の衣大事に入れる財布かな       上松美智子
原始から天下無敵や蛇交む        城山邦紀
さくらんぼ父縁側で種飛ばす       岡村美沙子
中年の倅恋せよさくらんぼ        矢田民也
いつの日か愛子天皇さくらんぼ      長谷川櫂

長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
原始から天下無敵や蛇交む        城山邦紀
被爆樹や蛇の化身の枝がある       ももたなおよ
ネズミ丸呑み梁に寝そべる大蛇かな    上松美智子
中年の倅恋せよさくらんぼ        矢田民也
【入選】
半分は鳥に採らるるさくらんぼ      ももたなおよ
木の根かとおもへば蛇のよこたはる    大場梅子
さくらんぼ大人になつたつもりの子    矢野京子
バス停や樹上より蛇落ちて来て      ももたなおよ
増水の川を斜めに蛇泳ぐ         今村榾火
なかよしになれさうもなきさくらんぼ   大場梅子
アメリカンチェリー大胆に甘し      スト-ン睦美

ネット投句年間賞/夏は山下たまきさん

俳句的生活 投稿日:2026年7月2日 作成者: dvx223272026年7月2日
【年間賞】
振り絞る言の葉一つ水俣忌 熊本 山下たまき
【次点】
春の夜の眠りの螺旋下りけり 大分 山本桃潤
厄介な我が身そのまま更衣 愛知 稲垣雄二
森中が水びたしなりえぞはるぜみ 北海道 芳賀匙子
老いてなお妖しき夢や花石榴 千葉 麻生十三
父の日も無言の父でありにけり 新潟 安藤文
ヨイトマケの唄は空耳夏の空 大阪 木下洋子
先ず開くどす黒き百合沖縄忌 兵庫 藤岡美恵子
大地震や辛苦の民の夏山河 兵庫 加藤百合子
しんかんと沖縄の地へ下がり花 大分 竹中南行
【候補】
遠き世の舟繋ぎあり楠若葉 熊本 山下たまき
置きどころなき身をけふは花の中 愛知 稲垣雄二
腸へチューブ一本春は行く 兵庫 吉安とも子
老眼でよければどうぞ目借時 京都 氷室茉胡
薫風や色即是空の筆の先 奈良 きだりえこ
決然と戦さを拒む桜かな 和歌山 玉置陽子
とくとくと筍の吸ふ水の音 大分 竹中南行
死してなほ戦ふきみのサングラス 神奈川 三玉一郎
母の日や何があらうと我が味方 石川 松川まさみ
蛍烏賊深海は星ふぶくかな 大阪 安藤久美
風を得て眼みひらく鯉幟 北海道 柳一斉
凍解けていま碧眼の大雪間 宮城 長谷川冬虹
掘り出して見れば哀れや蟻地獄 岡山 梶田忠志
堂々と手術痕ある裸かな 神奈川 臼杵政治
共白髪眠るに惜しき梅雨の月 石川 松川まさみ
箱庭に少女は母を埋めけり 奈良 中野美津子
白南風やひしと組み上ぐ真田紐 和歌山 玉置陽子
畳から百足湧き出る古家かな 奈良 中野美津子
草深くひかり消したる蛍かな 広島 瑞木綾乃

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読売新聞「四季」から

イタリアの旗をかかげしヨットかな 今井杏太郎

 トマトの赤とモツァレラ・チーズの白とバジリゴの緑。イタリアの旗はおいしそうな色の取り合わせ。イタリア料理店がこの旗を掲げるのはきっとそのせいだろう。オリーブ・オイルであえて塩と黒胡椒をふれば、たちまち一品のサラダ。『海鳴り星』

9月23日(水) 古志名月ズーム句会

  • 9月23日(水、秋分の日)、午後1時30分から2座行います。
  • 月の句を10句ご用意ください。席題はありません。
  • 会費は2,000円(参加者にはあとで振込口座をお知らせいたします)
  • 申込締切=9月15日
  • 古志の同人・会員でないと参加できません。

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    スカイプ・ズームを利用した講座で、全国、海外どこからでも参加できます。
    ご希望の講座の定員(25人)に空きがない場合、
    「ウェイティング」に登録されます。
    なお参加できるのは古志会員だけです。

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      古志の会員ではありません。古志の会員です。
      参加を希望する講座にチェックを入れてください。
      花の浪花の読書会30分で学ぶ俳句の歴史皆でよむ「飴山實全句集」ワークショップ大岡信著「『詩人・菅原道真 うつしの美学』を読む」

      これからのイベント

      • 7月18日(土)HAIKU+
      • 7月19日(日)金沢ズーム句会
      • 7月25日(土)朝カルズーム講座「1億人の俳句入門」
      • 7月26日(日)仙台ズーム句会
      • 8月2日(日)広島ズーム句会
      • 8月8日(土)朝カルズーム講座「『おくのほそ道』をよむ」」
      • 8月9日(日)鎌倉ズーム句会
      • 8月11日(火、山の日)ネット投句スクーリング句会
      • 8月16日(日)金沢ズーム句会
      • 8月22日(土)朝カルズーム講座「1億人の俳句入門」
      • 8月23日(日)仙台ズーム句会
      • 9月6日(日)広島ズーム句会
      • 9月12日(土)朝カルズーム講座「『おくのほそ道』をよむ」」
      • 9月13日(日)鎌倉ズーム句会
      • 9月19日(土)きごさい+
      • 9月20日(日)金沢ズーム句会
      • 9月23日(水、秋分の日)中秋の名月句会
      • 9月26日(土)朝カルズーム講座「1億人の俳句入門」
      • 9月27日(日)仙台ズーム句会

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      『「おくのほそ道」を読む 決定版』
      中公文庫
      800円+税
      2026年2月刊行


      『「おくのほそ道」を読む 決定版』
      ちくま文庫
      1,000円+税
      2025年5月刊行


      『四季のうた ウクライナの琴』
      中公文庫
      800円+税
      2025年1月刊行


      『長谷川櫂 自選五〇〇句』
      朔出版
      2200円+税
      2024年4月刊行


      『四季のうた 井戸端会議の文学』
      中公文庫
      800円+税
      2024年1月刊行


      『小林一茶』
      河出文庫
      800円+税
      2024年1月刊行


      『ふじさわびと』vol.26
      株式会社ふじさわびと
      無料配布
      2023年1月発行


      『四季のうた 雨ニモマケズ』
      中公文庫
      800円+税
      2023年1月刊行


      『和の思想』
      岩波新書
      980円+税
      2022年7月刊行


      『俳句と人間』(3刷)
      岩波新書
      860円+税
      2022年1月刊行


      100分de名著『おくのほそ道』(10刷)
      NHK出版
      1,000円+税
      2014年10月刊行


      『四季のうた 美しい日々』
      中公文庫
      800円+税
      2022年1月刊行


      句集『太陽の門』
      青磁社
      2200円+税
      2021年8月刊行


      『四季のうた 天女の雪蹴り』
      中公文庫
      800円+税
      2021年1月刊行


      大岡信『折々のうた』選 俳句(二)
      長谷川櫂 編
      岩波新書
      780円+税
      2019年12月刊行


      『四季のうた 普段着のこころ』
      中公文庫
      800円+税
      2019年12月刊行


      大岡信『折々のうた』選 俳句(一)
      長谷川櫂 編
      岩波新書
      780円+税
      2019年11月刊行


      『歌仙一永遠の一瞬』
      岡野弘彦、三浦雅士、長谷川櫂
      思潮社
      2200円+税
      2019年1月刊行


      『歌仙はすごい』
      辻原登、永田和宏、長谷川櫂
      中公新書
      880円+税
      2019年1月刊行


      『四季のうた 至福の時間』
      中公文庫
      700円+税
      2018年12月刊行


      『九月』
      青磁社
      1800円+税
      2018年8月刊行


      『Okinawa』
      Red Moon Press
      $15
      俳句 長谷川櫂
      英訳 デイヴィッド・バーレイ&田中喜美代(紫春)
      2018年5月刊行


      『俳句の誕生』(4刷)
      筑摩書房
      2300円+税
      2018年3月刊行


      『四季のうた 想像力という翼』
      中公文庫
      700円+税
      2017年12月刊行


      『芭蕉さん』
      俳句・芭蕉 絵・丸山誠司
      選句解説・長谷川櫂
      講談社
      1500円+税
      2017年3月刊行


      『震災歌集 震災句集』
      青磁社
      2000円+税
      2017年3月刊行


      『四季のうた 文字のかなたの声』
      中公文庫
      600円+税
      2016年12月刊行


      藤英樹著『長谷川櫂 200句鑑賞』
      花神社
      2500円+税
      2016年10月刊行


      『文学部で読む日本国憲法』
      ちくまプリマー新書
      780円+税
      2016年8月刊行


      『日本文学全集12』松尾芭蕉、与謝蕪村、小林一茶
      松浦寿輝、辻原登、長谷川櫂選
      河出書房新社
      2,600円+税
      2016年6月刊行


      『四季のうた 微笑む宇宙』
      中公文庫
      700円+税
      2016年3月刊行


      『芭蕉の風雅 あるいは虚と実について』
      筑摩選書
      1,500円+税
      2015年10月刊行


      『沖縄』
      青磁社
      1,600円+税
      2015年9月刊行


      『入門 松尾芭蕉』
      長谷川櫂 監修
      別冊宝島
      680円+税
      2015年8月刊行


      『歌仙一滴の宇宙』
      岡野弘彦、三浦雅士、長谷川櫂
      思潮社
      2000円+税
      2015年2月刊行


      『吉野』
      青磁社
      1,800円+税
      2014年4月刊行
      ----------

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