↓
 

俳句的生活

長谷川櫂のサイト

投稿ナビゲーション

← 古い投稿
新しい投稿 →

古志広島ズーム句会(2021年1月3日)

俳句的生活 投稿日:2021年1月4日 作成者: KAI2021年1月4日

第一句座              
・矢野京子選 
【特選】
初暦かしこみかしこみ表紙取る    石塚純子
開戦日桜錨に憧れき         米山瑠衣
初鏡去年の顔は忘れけり       ストーン睦美
歳晩や夫よ花道参ろうぞ       ももたなおよ    
瀬戸内のみかんのやうな初日かな   大場梅子
【入選】
獅子舞ふや獅子の白息太々と     飛岡光枝
犬のことばかりや友の年賀状     ストーン睦美
赤牛をそこここ阿蘇の初景色     神戸秀子
声宿る雪にしたがひ雪下ろし     高橋真樹子
千年を生きたる歌と春を待つ     斉藤真知子
金沢の雪一塊や蕪鮓         長谷川櫂
夢殿を夢より覚ます煤払ひ      菅谷和子
ラグビーのスクラム動くしじまかな  飛岡光枝
羽子板の姫打ち出さん初鼓      大平佳余子
恨み言絡めて大根おろし餅      ストーン睦美
どこまでが本気嘘ん気雪合戦     高橋真樹子
初句会みんなで富士へ登る意気    岡村美紗子
初山河牛の歩みを一歩より      城山邦紀

・長谷川櫂選 
【特選】
寒紅を秘めていづこの浜の貝     神戸秀子 
雑煮椀鯊の尾頭はみ出しぬ      原京子
よく笑ふ花びら餅の娘たち      大場梅子
氷瀑の中を一滴したたれり      城山邦紀
読み人のひと声に舞ふ歌留多かな   斉藤真知子
初鏡去年の顔は忘れけり       ストーン睦美
にこにこと初日出で来よ大八州    石塚純子
オーロラにオリオンみゆる大旦    上松美智子
ペンギンの嘴につららや水の星    米山瑠衣
夢殿を夢より覚ます煤払ひ      菅谷和子
初硯かぐはしき墨なめらかに     菅谷和子
佐保姫はまどろみゐたり花びら餅   神戸秀子
やや濃ゆし磐長姫の花びら餅     神戸秀子
荒海の鰤をひと切れ雑煮椀      斉藤真知子
【入選】
獅子舞ふや獅子の白息太々と     飛岡光枝
終りなき始まりのうた初句会     矢野京子
しづかなる時を編みこみ毛糸編む   夏井通江
犬のことばかりや友の年賀状     ストーン睦美
初暦かしこみかしこみ表紙取る    石塚純子
開戦日桜錨に憧れき         米山瑠衣
寒卵富士の裾野の放し飼ひ      飛岡光枝
手をとほす春着の袖に母の紋     矢野京子
赤牛をそこここ阿蘇の初景色     神戸秀子
新暦贔屓力士に貼り替へて      原京子
一本の新巻鮭のたのもしく      飛岡光枝
昼酒に道を逸れたり絵双六      矢野京子
広島のドームこころに初句会     神戸秀子
おほいなる宝船あり空をゆく     長井亜紀
年玉を渡す子の丈仰ぎつつ      ストーン睦美
人と会ふ約束もなし初鏡       斉藤真知子
ラグビーのスクラム動くしじまかな  飛岡光枝
家居してこれぞ正しきお正月     矢野京子
はるばると夫と十年雑煮かな     長井亜紀
寝正月時は金とやこれ如何      ももたなおよ
ウオーキングコースに社初詣     石塚純子
新しき顔つくりけり初鏡       上松美智子
末つ子はいつも腹ぺこ開戦日     米山瑠衣
夫の声大きく元気根深汁       夏井通江
餅ふくる引きも切らずに感染者    ストーン睦美
蓬莱の島にいちりん梅ひらく     大場梅子
初山河牛の歩みを一歩より      城山邦紀

第二句座(席題:月冴ゆる、どんど焼き)
・矢野京子選 
【特選】
どんど焼き焼くには惜しき君の文    菅谷和子
どんど焼き二十日の月を焦がしけり   長谷川櫂
とんど焼き平凡な日の美しくあれ    夏井通江
【入選】
どんど果て山の獣や声近く       高橋真樹子
暗き波打寄する彼方月冴ゆる      伊藤靖子
磯どんど海幸彦は煤だらけ       ももたなおよ
左義長や身に焚き込めん火の命     米山瑠衣
大どんど万のマスクを投げ入れよ    神戸秀子
男来てまづ尻炙るどんど焼き      石塚純子
武蔵野のはずれこがすやどんど焼き   大平佳余子

・長谷川櫂選 
【特選】
左義長や大磯の浜とどろかす      大場梅子
積み上げてわが一生のどんど燃ゆ    城山邦紀
頬染めて眠る子どもやどんど焼     長井亜紀
【入選】
どんど焼きこの一年を穢すまじ     石塚純子
どんど焼き焼くには惜しき君の文    菅谷和子
どんど焼き蜜柑も餅もこんがりと    上松美智子
とんど焼く火群は天へ駆け上る     矢野京子
どんど焼願かけ札は塵と舞ひ      米山瑠衣
胸の子のまなこ痛がるどんどかな    神戸秀子 
月冴ゆるダム湖の底に村ありき     米山瑠衣
犬小屋に身じろぎの音月冴ゆる     石塚純子
降る雪にあがる火の粉やどんど焼き   菅谷和子
磯どんど海幸彦は煤だらけ       ももたなおよ
左義長や身に焚き込めん火の命     米山瑠衣
少しずつ忘るる母とどんど焼き     高橋真樹子
丈高く積みしむかしよどんど焼き    林弘美
神おはすどんどの櫓青々と       長井亜紀
天辺で達磨の笑ふどんど焼き      大平佳余子
眉凛々し少年たちのどんどかな     大場梅子
武蔵野のはずれこがすやどんど焼き   大平佳余子

ネット投句、年間賞Ⅳは山本桃潤さん

俳句的生活 投稿日:2021年1月2日 作成者: dvx223272021年1月2日

【年間賞】
思想こそ国の柱よ竜の玉       大分 山本桃潤

【次点】
書初の大書は墨の枯るるまで     神奈川 片山ひろし
はや誰か参りし後のけさの春     兵庫 千堂富子

【候補】
水面の黙より氷り始めけり      神奈川 三玉一郎
木枯らしや揺れる屋台で酌み交はす  神奈川 土屋春樹
ちやんちやんこふはりとはおり水仕事 岐阜 夏井通江
大年やそろりそろりと参ろうぞ    香川 元屋奈那子
人の目に腸さらす寒さかな      長崎 川辺酸模
初茜大屋根小屋根わかちあふ     奈良 喜田りえこ

ネット投句(2020年12月31日)選句と選評

俳句的生活 投稿日:2021年1月1日 作成者: KAI2021年1月1日

・新年明けましておめでとうござます。

【特選】
微動だにせぬ閑かさや大嚔  07_福島  渡辺遊太
だんだんに遺言めきて日記果つ  11_埼玉  園田靖彦
数ページむしりとりたる古日記  11_埼玉  園田靖彦
ぬめぬめと滑る昆布を結びけり  11_埼玉  上田雅子
宇宙ごみ闇に漂ふ寒さかな  12_千葉  池田祥子
・闇を
ぎこちなく六尺離れて年の礼  13_東京  横山直典
・離れ
東京が頭を垂れる除夜の鐘  13_東京  岡田定
怪物のひととせやつと歩み去る  13_東京  西川遊歩
・一年
冬の水しづかに冬を映しけり  14_神奈川  三玉一郎
書初の大書は墨の枯るるまで  14_神奈川  片山ひろし
人の息大地の息や寒造  17_石川  花井淳
しわしわの命も命初笑ひ  23_愛知  稲垣雄二
すつぽんと大根抜くごと年新た  23_愛知  稲垣雄二
蓮枯れて名残の骨の幾許ぞ  26_京都  佐々木まき
授かりし男女の双子竜の玉  26_京都  氷室茉胡
鏡餅単純にして静かなる  27_大阪  澤田美那子
静けさに神宿るらん鏡餅  27_大阪  澤田美那子
はや誰か参りし後のけさの春  28_兵庫  千堂富子
初茜大屋根小屋根わかちあふ  29_奈良  喜田りえこ
碧落や潜んでをるは冬将軍  37_香川  丸亀葉七子
・碧落に
人類の大転換や注連飾る  44_大分  土谷眞理子
・人類は大転換へ。動きを。

【入選】
故郷の旧町名に正月来  01_北海道  高橋真樹子
・へ
ががいもの種髪に見惚れ十二月  01_北海道  芳賀匙子
やどりぎのぼんぼりほのか初御空  01_北海道  芳賀匙子
・ほのか、ダメ。
自意識だ?犬にでもやれ枯野行く  01_北海道  柳一斉
宴果てて港に降れる雪を見に  01_北海道  柳一斉
雪折や任にあらざる新総理  04_宮城  長谷川冬虹
煤逃げて山幸句集三読す  04_宮城  長谷川冬虹
・句集山幸
繭玉やくるくる回る女の子  05_秋田  佐藤一郎
・繭玉と?
初雪や面影橋を僧ひとり  05_秋田  佐藤一郎
・ひとりゆく。坊さんでなくてよろし。
冬菫雪の中より目覚めけり  11_埼玉  上田雅子
華やぎも無きまま屠蘇を祝ひけり  11_埼玉  上田雅子
冬川に水輪ときおり何棲むや  11_埼玉  藤倉桂
・ときをり。自分でなされたし。
コロナ禍や大根炊き上ぐ飴色に  11_埼玉  藤倉桂
・飴の色
聞きなれし声に振り向く除夜詣  12_千葉  若土裕子
初夢の仄とうれしき名残かな  12_千葉  若土裕子
疫年のとどのつまりや除夜の鐘  12_千葉  谷口正人
片づきしことなき今年除夜の鐘  12_千葉  谷口正人
・こと何もなし
軽トラに青竹匂ふ年用意  12_千葉  池田祥子
北に向かふ蝶の危ふし冬の海  12_千葉  麻生十三
耳遠き犬とながむる冬の虹  13_東京  岡田栄美
雪の町かすかに夕日ありにけり  13_東京  岡惠
葛湯吹く花の匂ひと言はれしが  13_東京  岡惠
庭先に年酒冷やす亭主かな  13_東京  市村さよみ
・年酒を。庭先に、あいまい。庭に出し?
味薄き今年のごまめまなこ澄む  13_東京  市村さよみ
今日よりは今年よりはと年の暮れ  13_東京  森徳典
新植のブナの木眠る山眠る  13_東京  森徳典
ここらみなわが庭柚子の風呂に入る  13_東京  神谷宣行
年行くや羽ばたきさうな金閣寺  13_東京  西川遊歩
クリスマステネシーワルツ独りうたう  13_東京  長尾貴代
・ふ
伊勢海老を網から外す手際かな  13_東京  楠原正光
ビル街にスケート場の灯りかな  13_東京  楠原正光
・ビル街の、灯りけり
日記買ふまず命日と誕生日  13_東京  堀越としの
遺しゆく日々いとほしや除夜の鐘  13_東京  堀越としの
リハビリに花を咲かせんお屠蘇くむ  13_東京  櫻井滋
老い二人命百まで屠蘇祝ふ  13_東京  櫻井滋
ブラインド一枚ずつ拭く年の暮れ  14_神奈川  伊藤靖子
・づつ。自分で。
青森の雪の町より来し林檎  14_神奈川  伊藤靖子
年の湯や母しづかにて子もしづか  14_神奈川  越智淳子
冬夕焼早め早めの厨ごと  14_神奈川  遠藤初惠
処方薬まず受けとりに年用意  14_神奈川  遠藤初惠
・まづ。自分で。
ユーミンの歌にさくさく年用意  14_神奈川  原田みる
枯草を抜けば豊けき大地の香  14_神奈川  原田みる
・豊かな。ふつうに。
舟一隻茫々として冬に入る  14_神奈川  三浦イシ子
・たるや
まづ緊急外来番号年用意  14_神奈川  松井恭子
天地のすみに菜園注連飾る  14_神奈川  松井恭子
付句にて繋りし年惜みけり  14_神奈川  松井恭子
綿虫や誰か来そうで誰も来ず  14_神奈川  水篠けいこ
ゴム草履冷たき朝の厠かな  14_神奈川  水篠けいこ
胸ひろげ帰帆のごとく白鳥来  14_神奈川  中丸佳音
白光に白菜ゆだね静かなり  14_神奈川  湯浅菊子
鴛鴦のどれが夫婦か花鳥園  14_神奈川  那珂侑子
破魔矢受く誰を射るではなけれども  14_神奈川  片山ひろし
初富士を夫婦で仰ぐ露天風呂  14_神奈川  片山ひろし
朝霜や魚板一打にて動く  17_石川  花井淳
一束として大根の白きかな  17_石川  岩本展乎
・にして
人の死を山と数へし年越へん  17_石川  松川まさみ
尾白鷲人間界の病み覗く  19_山梨  小泉雅恵
・病深く
梟のブックエンドにわが句集  20_長野  金田伸一
・梟や
荘厳にオルガン抜ける寒気かな  20_長野  大島一馬
・荘厳の、とほる
順に山やま眠るつもり「生得の位」  20_長野  柚木紀子
やすらかな心となりぬ毛糸編み  21_岐阜  夏井通江
・む
冬雲の遊ぶらし照り翳る部屋  21_岐阜  三好政子
・照り翳る部屋冬雲の遊ぶらし
後ろざまに身を投げて打つ除夜の鐘  21_岐阜  三好政子
・後ろへと
野に畑に人いなくなる初景色  22_静岡  池ヶ谷章吾
・誰もをらざる
初席の撥ねてこの店鴨蒸籠  23_愛知  臼杵政治
扉開け去年と今年を入れ替へる  23_愛知  服部紀子
薪足して言葉少なく冬籠り  23_愛知  野口優子
搗き立てのあんころ餅や小晦日  23_愛知  野口優子
冬木立山の子細のあらはなる  26_京都  佐々木まき
年惜しむ母と面会出来ぬまま  26_京都  氷室茉胡
かたくなに開かぬ抽斗年の暮  27_大阪  安藤久美
柚子風呂や借りものの身を労はらん  27_大阪  安藤久美
蓬莱へ船乗り継がむ年の暮れ  27_大阪  古味瑳楓
冬日向残してゆづるベンチかな  27_大阪  高角みつこ
初雪のはやも闇夜を横降りに  27_大阪  高角みつこ
心細しと文が届きぬクリスマス  27_大阪  内山薫
・手紙届きぬ
新しき年の力や豆の餅  27_大阪  木下洋子
・常套
無頼にはなれぬ父居る炬燵かな  27_大阪  齊藤遼風
雪積むややさしきものの形して  28_兵庫  加藤百合子
ゆく年やコロナの傷の満身に  28_兵庫  天野ミチ
・を
初夢や覚むればテレビ鳴っており  28_兵庫  髙見正樹
・つ。自分で。
暁闇の厨の灯し大晦日  29_奈良  喜田りえこ
・灯る
鰹節揃へ安心年の暮  29_奈良  田原春
招きくるる息子家族やクリスマス  29_奈良  田原春
疫よ去れこの寒梅を盾とせん  33_岡山  齋藤嘉子
・疫病へ梅一輪を
もう少し生きてゐたしや福寿草  37_香川  曽根崇
天狗岳の風来て柿の熟るるなり  38_愛媛  古志溢子
雪見酒夫唯今別世界  42_長崎  ももたなおよ
煤逃げと大きテレビに入りゆく  42_長崎  ももたなおよ
ひやひやと刺さる視線や大嚔  42_長崎  川辺酸模
煤逃げの男ら集ふコンペかな  42_長崎  川辺酸模
与願印の御手重からん煤払  44_大分  竹中南行
初めてや夫と二人の年越よ  44_大分  土谷眞理子
・は

古志仙台ズーム句会(2020年12月27日)

俳句的生活 投稿日:2020年12月29日 作成者: KAI2020年12月29日

第一句座              
・長谷川冬虹選 
【特選】
行く先を決めかねてゐる冬の蜂      佐伯律子
冬の水吸ふて黒々寒蜆          佐伯律子
赤べこの頷いてゐる年始         那珂侑子
何もせぬことが今年の年用意       辻奈央子
煤逃げて今年納めの句会かな       平尾 福
小春日の鳩になりたる子供かな      武藤主明
【入選】
枯蓮や金釘流の恋の文          服部尚子
大海を泳ぎきつたる真鱈かな       佐伯律子
雪の夜やおもちやの兵隊動き出す     及川由美子
凍蝶や重たき翅をたたみけり       谷村和華子
払ひたる煤も今年を闘へり        辻奈央子
赤ん坊笑へば我も初笑          長谷川櫂
煮含めて吾八十の年用意         鈴木伊豆山
仕事終へ夜が聖夜に切り替はる      森 凛柚
コンビニで買ひしケーキも聖菓かな    森 凛柚

・長谷川櫂選 
【特選】
ゆつくりと戻すぜんまい年の暮      阿部けいこ
返信もこれまた酔筆年の暮        伊藤 寛
木も花もひたと沈黙初氷         石川桃瑪
青空の地球にぽつと冬菫         川辺酸模
枯蓮や泥のぬくきに眠りけり       上 俊一
残生に花よあれかし初御空        川辺酸模
老い二人命まぶしむ柚子湯かな      川辺酸模
【入選】
雪催ひ笠を目深に石狐          武藤主明
赤き実を封じ込めたる氷柱かな      長谷川冬虹
松葉蟹前後左右に歩きけり        平尾 福
松島の潮たたふる牡蠣啜る        平尾 福
マスク取り入れ歯外して雪見酒      川村杳平
新しき日課となりぬマスク洗ふ      那珂侑子
凩や振り向きながら去りし猫       金谷 哲
からつ風原発帰還ほど遠く        甲田雅子
餅に海苔醤油のかをる嗚呼日本      石原夏生
赤べこの頷いてゐる年始         那珂侑子
凍み豆腐月の光に吊るしけり       甲田雅子
蝦夷の鮭美男なるぞと贈り来つ      甲田雅子
何もせぬことが今年の年用意       辻奈央子
凍蝶や重たき翅をたたみけり       谷村和華子
塩引を跨ぐこの猫罰あたり        服部尚子
燃料よし保存食よし冬籠り        及川由美子
煮含めて吾八十の年用意         鈴木伊豆山
豊麗線かくれてうれしマスクかな     那珂侑子

第二句座(席題:年忘れ 薺 木菟)
・長谷川冬虹選 
【特選】
木菟の子のすでに知恵ある眼かな     森 凛柚
掘り上げて雪の底より薺かな       武藤主明
厨より祖父の声して薺打つ        石川桃瑪
唱へ言無言で唱へ薺打つ         佐藤和子
七草のなづなを笑ふ鈴菜かな       平尾 福
【入選】
せりなづなまた一年を初めけり      長谷川櫂
メモ書きの句作の山や年忘れ       阿部けいこ
孫たちに打つてみせたる薺かな      伊藤 寛
ほうほうと闇に呼ばはる木菟よ      上 俊一
ひつそりと世を捨てしごと年忘れ     辻奈央子
白川郷屋根に賜る薺かな         鈴木伊豆山
木星と土星出会ひぬ年忘れ        上 俊一
それぞれの笑顔を思ふ年忘れ       谷村和華子

・長谷川櫂選 
【特選】
孫たちに打つてみせたる薺かな      伊藤 寛
みちのくの水で肥えたる薺かな      辻奈央子
七草のなづなを笑ふ鈴菜かな       平尾 福
きよらかな粥にきらめく薺かな      及川由美子
【入選】
みみづくの鳴くたび闇は深まりぬ     辻奈央子
木菟や眠りはぐれし床のなか       川辺酸模
木兎やほらふき男猟師とは        上村幸三
メモ書きの句作の山や年忘れ       阿部けいこ
木菟の子のすでに知恵ある眼かな     森 凛柚
忘れたきことは忘れず年忘れ       上村幸三
次の世はぺんぺん草か酒呷る       川村杳平
掘り上げて雪の底より薺かな       武藤主明
少年の秘密の森や木菟鳴く        及川由美子
年忘れ傘寿の夫へ大吟醸         佐藤和子
みみづくの首をのばして世に鳴けり    甲田雅子
言いわけのまま酔いつぶれ年忘れ     上村幸三
厨より祖父の声して薺打つ        石川桃瑪
ズーム句会南北縦断年忘れ        長谷川冬虹
ひつそりと世を捨てしごと年忘れ     辻奈央子
何もかも白紙にしたし年忘れ       那珂侑子
恒例の父の説法年忘れ          佐伯律子
年忘れするを忘れてゐたりけり      平尾 福
独酌に年忘れする悪太郎         青沼尾燈子
木菟やまばたくことを忘れけり      谷村和華子
唱へ言無言で唱へ薺打つ         佐藤和子
使者として闇の国より木菟来たり     石川桃瑪
白川郷屋根に賜る薺かな         鈴木伊豆山
木星と土星出会ひぬ年忘れ        上 俊一
囃されて薺打ちたる年男         長谷川冬虹

古志金沢ズーム句会(2020年12月20日)

俳句的生活 投稿日:2020年12月25日 作成者: dvx223272020年12月26日

第一句座
・鬼川こまち選
【特選】
時雨雲切れて天狼なほ遠く    密田妖子
鰤捌くヒラリヒラリと刃を返し    酒井きよみ
鰤千尾韋駄天となり氷見が浦    篠原隆子
さすらひの神の仮寝か牡蠣の殻    長谷川櫂
白山は大白鳥よかがやけり    安藤久美
【入選】
曾祖父の机に聞くや冬怒涛    山本桃潤
兎当番敷藁替ふる年用意        酒井きよみ
着ぶくれて心の隙間ふさぎけり    中野徹
歳晩のかまぼこ工場湯気まみれ    酒井きよみ
切干の干からびて知る値打かな    中野徹
白山の眠りの奥に湧く水よ    長谷川櫂
走りたゐビニール袋の落葉かな    山本桃潤
触れてみん熊の爪あと残る?    梅田恵美子
煮凝りや働きづめの母の味    佐々木まき
恋の鶴雪のすがたに消えゆけり    篠原隆子
白山の寝息たちまち氷けり    齋藤嘉子
一羽二羽群れて白鳥灯りかな    趙栄順
冬満月ざんぶと心洗はれて    玉置陽子
東洋のまなざし深きマスクかな    長谷川櫂
飾売り実はひとつだにこぼすまじ    安藤久美

・長谷川櫂選
【特選】
綿虫の消えては増ゆるしじまかな    玉置陽子
白山は大白鳥よかがやけり    安藤久美
孵したる百のめだかと冬籠    鬼川こまち
【入選】
歳晩のかまぼこ工場湯気まみれ    酒井きよみ
離るとき静かなちから木の葉ちる    篠原隆子
点と降り線と降る雪いちめんに     宮田勝
朝市の声はなやかや能登時雨      趙栄順
鰤捌くヒラリヒラリと刃を返し    酒井きよみ
箔を打つ音の聞こゆる霜夜かな    稲垣雄二
煮凝りや働きづめの母の味    佐々木まき
山眠る積もる木の葉を香らせて     梅田恵美子
のどぐろののどくろぐろや返り花    稲垣雄二
まどろみて雪の声聞く蒲団かな    梅田恵美子
枯蓮や龍のねむれる天龍寺       安藤久美
なまなまと光るぬかるみ雪催      松川まさみ
せりせりと雪水踏んで聖歌隊    鬼川こまち
飾売り実はひとつだにこぼさじと    安藤久美
酔仙の詩句読み下す襖かな    宮田勝
雪の田に一羽降り立つ鴉かな    高橋慧
かの峠越えて塩鰤買はれゆく    酒井きよみ

第二句座(席題=懐手、虎落笛)
・鬼川こまち選
【特選】
懐手解きてはるかをめざしけり    齋藤嘉子
懐手ときてたちまち尉と婆    玉置陽子
懐手解きたつぷりと筆に墨    齋藤嘉子
良き思案あるかのごとく懐手    玉置陽子
淡海よりやって来たるか虎落笛    近藤沙羅
【入選】
生きてゐることは滑稽ふところ手    趙栄順
懐手心の傷を抱きつつ        花井淳
懐手解くべし沖に鰤の涛        篠原隆子
懐手して憂ふか昭和の棄てしもの    篠原隆子
黒竹の闇より黒し虎落笛        玉置陽子
もの言わぬことも大事や懐手    中野徹
虎落笛憶良の歌を吹き出でる    稲垣雄二
懐手をんなだんまり決めこみぬ    松川まさみ

・長谷川櫂選
【特選】
今詩の生まれんとする懐手    稲垣雄二
もの言わぬことも大事や懐手    中野徹
懐手解きたつぷりと筆に墨    齋藤嘉子
【入選】
懐手解くべし沖に鰤の涛        篠原隆子
コロナ禍をひととせおそれ虎落笛    宮田勝
虎落笛能登先端に乾物屋        花井淳
妻の手にいつしか触れず懐手      趙栄順
乾びたる誰が矢立や虎落笛    密田妖子
良き思案あるかのごとく懐手    玉置陽子
搗きあがるまでまわりみな懐手    鬼川こまち

ネット投句(2020年12月15日)特選と選評

俳句的生活 投稿日:2020年12月17日 作成者: KAI2020年12月20日

高齢化時代の俳句の鉄則
1)孫に溺るるなかれ
2)老いを嘆くなかれ
3)思ひ出に浸るなかれ

【特選】
すきま風縦横無尽の家に住む  13_東京  長尾貴代
疫病や真っ赤に染まる冬の暁  13_東京  畠山奈於
・つ
風倒の櫻を見舞ふ冬木中  14_神奈川  中丸佳音
殺戮の果のしづけさ鷹一つ  14_神奈川  三玉一郎
木枯らしや揺れる屋台で酌み交はす  14_神奈川  土屋春樹
ちやんちやんこふはりとはおり水仕事  21_岐阜  夏井通江
スウェターよりまだ出でこぬか母の首  27_大阪  内山薫
大年やそろりそろりと参ろうぞ  37_香川  元屋奈那子
人の目に腸さらす寒さかな  42_長崎  川辺酸模
熱燗や今日の身を置く高瀬舟  44_大分  竹中南行

ネット投句(2020年11年30日)特選と選評

俳句的生活 投稿日:2020年12月15日 作成者: KAI2020年12月15日

・もう一度基礎固めを。

【特選】
手付かずの一日おそろし古日記  11_埼玉  園田靖彦
古伊万里の和蘭陀はるか返り花  12_千葉  池田祥子
二人死にひとり誕生神の留守  13_東京  西川遊歩
わらつとの納豆売りや雪の朝  14_神奈川  伊藤靖子
極月や関所の如き検温器  14_神奈川  原田みる
・ごとく。この違いは?
水面の黙より氷り始めけり  14_神奈川  三玉一郎
カンカンと炭新しき炉端かな  28_兵庫  加藤百合子
時雨忌やこれより道を分つ君  29_奈良  喜田りえこ
思想こそ国の柱よ竜の玉  44_大分  山本桃潤
じやぶじやぶと発句を洗へ寒の水  44_大分  山本桃潤
歌仙とは詩の旅なり冬銀河  44_大分  土谷眞理子

古志鎌倉ズーム句会(2020年12月13日)

俳句的生活 投稿日:2020年12月15日 作成者: 田中 益美2020年12月15日

第一句座
•藤英樹選
【特選】
生と死の怒濤ひととせ流れゆく    西川遊歩
ほうとして春となりゆく野山かな   長谷川櫂
ヴィーナスの腋毛まぶしき初湯かな  森永尚子
りゅうぐうの夢を拾はん大枯野    澤田美那子
顔剃つて顔ぴかぴかや年の暮     葛西美津子
初鏡君が愛せし女かな        森永尚子
水餅や水替ふるたび淡くなり     澤田美那子
銀屛の中を風吹く抱一忌       西村麒麟
箒木は箒となりぬ霜の朝       澤田美那子
さすらひの白こそよけれ初鷗     長谷川櫂
なにひとつ持たずに冬に入りにけり  喜田りえこ
【入選】
大根やどこを切つても水光る     藤原智子
媼とは思へぬはやさ大根引く     曽根崇
目貼して人を淘げる国の影      升谷正博
句を詠まん自粛はいらぬ冬の月    吉田順子
はふはふとさます肉まん日短     仲田寛子
冬の雲寝釈迦の踵柔らかに      喜田りえこ
惜しみけり待つを楽しむ一年を    神谷宣行
今生の熊むさぼりし林檎かな     仲田寛子
柚子風呂やこころこの世へおき忘れ  喜田りえこ
雪積もれまだまだ生を楽しまん    吉田順子
大樽に霰遊ぶや蕪鮓         葛西美津子
人なかや頬骨高くインバネス     森永尚子

•長谷川櫂選
【特選】
わが旅の終はりは知らず冬至風呂   金澤道子
落葉して明るくなりし机かな     曽根崇
初鏡君が愛せし女かな        森永尚子
たましひの節もゆるぶや蕪汁     関根千方
大樽に霰遊ぶや蕪鮓         葛西美津子
【入選】
大根やどこを切つても水光る     藤原智子
人なかや頬骨高くインバネス     森永尚子
ガタの来し体を浸す柚子湯かな    わたなべかよ

第二句座
席題=氷柱、牡蠣
•藤英樹選
【特選】
幸せの匂ひでありし牡蠣フライ    森永尚子
朝の日に氷柱りんりん鳴り始む    葛西美津子
丸太組む梁けぶらせて牡蠣を焼く   曽根崇
夜通しの風に太りし氷柱かな     金澤道子
早起きの子らの歓声軒氷柱      園田靖彦
かんてきに身を乗り出して牡蠣焼かん 喜田りえこ
【入選】
あつぱれや華厳の滝の大氷柱     喜田りえこ
登校のどの子もまつ赤氷柱の手    澤田美那子
松島の松も馳走や牡蠣の膳      わたなべかよ
氷柱打つ音より朝の始まりぬ     西村麒麟
潮さびの磯屋にぎやか牡蠣を焼く   曽根崇

•長谷川櫂選
【特選】
牡蠣打ちて打ちて牡蠣殻山高し    金澤道子
焼牡蠣の匂ひの中を神参り      澤田美那子
一本の氷柱よろこぶ子どもかな    藤原智子
撫でてみよ牡蛎やすやすと口あくる  川村玲子
生牡蠣や海の潤ひしたたらす     神谷宣行
【入選】
杖で薙ぐ五本六本軒氷柱       葛西美津子
惜しみけり日に日に痩せてゆくつらら 川村玲子
ひもすがら湯気立つてをり牡蠣の小屋 藤英樹
牡蠣焼くや丸太の梁をけぶらせて    曽根崇
新しき朝の光の氷柱かな       イーブン美奈子
夜通しの風に太りし氷柱かな     金澤道子
松島の松も馳走や牡蠣の膳      わたなべかよ
氷柱打つ音より朝の始まりぬ      西村麒麟
夜の更けて氷柱のできるころかいな  木下洋子
コンと折る氷柱の音の軽さかな    おほずひろし
かんてきに身を乗り出して牡蠣焼かん 喜田りえこ

広島ズーム句会(2020年12月6日)

俳句的生活 投稿日:2020年12月7日 作成者: KAI2020年12月7日

第一句座
・矢野京子選
【特選】
煤払つばめの巣にもかるく触れ    神戸秀子
秋の野の日差しも鍋に草木染     百田直代
別れけりかさと枯葉の手を重ね    飛岡光枝
今少し生きてくれぬか枯蟷螂     高橋真樹子
初鏡命の果てを写すべく      長谷川櫂
【入選】
木枯やじぐざぐじぐざぐ自転車こぐ  夏井通江
役名で呼ばれてゐる子クリスマス   長井亜紀
炊きあがる飯に芯ある開戦日     斉藤真知子
一年の嘘ころげゆく空つ風      石塚純子
白鳥来水面に銀の影おとし      飛岡光枝
五千万病みし地球や冬重し      原京子
手探りに何やらつかむ炬燵かな    石塚純子
蹴り出され冷ゆるしかなき湯婆かな  斉藤真知子
牡蛎育つ月のしづくを吞み込んで   大場梅子
初氷伊賀は紐組む音に覚め      神戸秀子

・長谷川櫂選
【特選】
煤払つばめの巣にもかるく触れ    神戸秀子
老人のおでこに口に冬の蠅      上松美智子
一斉にざぼんぽんかんわが狭庭    岡村美沙子
【入選】
新年や異国の友へズームイン     林弘美
ビニール傘透けて顔ある時雨かな  飛岡光枝    
空の青掴まんとする冬芽かな     城山邦紀
ふくろふや首まで浸かる槙の風呂   神戸秀子
心から生まるる言葉霜の花      菅谷和子
白鳥来水面に銀の影おとし      飛岡光枝
抜きたての大根の葉の裏は棘     夏井通江
午後からは薄日さし入る風邪心    矢野京子
超音波検査の闇は冬の海       ストーン睦美
冬の蠅殺気感じてとびたちぬ     上松美智子
凩にさらはれさうな心かな     斉藤真知子
秋の野の日差しを鍋に草木染     百田直代
洛北の旅の馳走の炭火かな      石塚純子
一筋の緑を翅に枯蟷螂        城山邦紀

第二句座(席題=ずわい蟹、数へ日)
・矢野京子選
【特選】
ずわい蟹食ふに作法もあるものか   百田直代
数へ日の車窓ひと時白き富士     石塚純子
数へ日や次なる夢をぬくめつつ    大場梅子
【入選】
ずわい蟹雪降る海の王者たれ     長谷川櫂
城崎に直哉をたどる松葉蟹      大場梅子
数へ日やおもちや片づくのはいつか  城山邦紀
数へ日やひと日松籟聞くことも    神戸秀子
数へ日の雑巾固く絞りけり      石塚純子
数へ日や増ゆる買い物メモばかり   百田直代

・長谷川櫂選
【特選】
ずわい蟹食ふに作法もあるものか 百田直代
越前の蟹あかあかと外は雪      矢野京子
香箱蟹甲羅の酒の波打てる      飛岡光枝
殺気立つ市場にどかと松葉蟹     大場梅子
数へ日の車窓ひと時白き富士     石塚純子
数へ日や次なる夢をぬくめつつ    大場梅子
ずわい蟹夫に不慣れでありしころ   高橋真樹子
【入選】
籠一杯越前ガニの売られゆく     林弘美
到来のズワイガニなり甲羅焼く    林弘美
ズワイガニ旅の夕餉の湯気のなか   夏井通江
ずわい蟹ばりと脚もぐ雪のなか    飛岡光枝
ずわい蟹荒海に雪降りつづく     長井亜紀
ずわい蟹雪をかむりて糶られけり   斉藤真知子
どす黒き能登の波浪や松葉蟹     河本秀也
まつば蟹脚の一本もげにけり     米山瑠衣
越前の海は大時化ずわい蟹      米山瑠衣
金沢の市場にぎやかずわいがに    伊藤靖子
城崎の荒海育ちずわい蟹       菅谷和子
湯に入れて阿鼻叫喚のずわい蟹    斉藤真知子

仙台ズーム句会(2020年11月22日)

俳句的生活 投稿日:2020年11月25日 作成者: KAI2020年11月25日

第一句座              
・長谷川冬虹選 
【特選】
死について考へてゐる放屁虫     石原夏生
山芋や考古学者のやうに掘る     金谷 哲
みちのくにオリオンの歌聴きに来よ  平尾 福
雪吊りやひかり千本束ねたり     武藤主明
隣人を驚かしたる大嚔        平尾 福
【入選】
太ぶととむらさき大根奥会津     甲田雅子
竹林の竹あをあをと氷りけり     長谷川櫂
青首の大根一本残る田よ       服部尚子
惜命の杖こだまする花野かな     鈴木伊豆山
熊の来て空の匂ひを嗅ぎにけり    平尾 福
小春日の北欧家具の木目かな     森 凛柚
蟷螂の枯れて野を食ひ風を食ひ    石川桃瑪
若き日の一途なる目をマスクかな   長谷川櫂
分校を埋め尽くさんと黄落す     武藤主明
引き籠る苦楽を語れ鬼の子よ     石原夏生

・長谷川櫂選
【特選】
木の葉髪一本ごとに惜しみけり    那珂侑子
冬晴れの宇宙にひびく杵の音     宮本みさ子
蓑虫やおのが稼ぎの蓑の中      上村幸三
みちのくにオリオンの歌聴きに来よ  平尾 福
凩やしばし休ますペンの先      川辺酸模
【入選】
窓際の猫と目が合ふ小春かな     金谷 哲
朝の水飲めば冬空身のうちに     及川由美子
湯冷めして会心の句を忘れけり    辻奈央子
縄飛びの子もその影も宙に浮く    金谷 哲
惜命の杖こだまする花野かな     鈴木伊豆山 
死について考へてゐる放屁虫     石原夏生
コロナ禍を横目に蝿の日向ぼこ    川辺酸模
小春日の北欧家具の木目かな     森 凛柚
雪吊りやひかり千本束ねたり     武藤主明
朴落葉子どもが拾ひ仮面とす     佐藤和子
全力で生きて愛せよ冬りんご     谷村和華子
恋人は磁石のごとくクリスマス    森 凛柚
もの言へる自由嬉しや冬木の芽    川辺酸模
隣人を驚かしたる大嚔        平尾 福

第二句座(席題=千鳥 蕪 炬燵)
・長谷川冬虹選 
【特選】
磯千鳥風に抗ひ転げつつ       上 俊一
風の日の諍いおさむかぶら蒸し    服部尚子
大禅は大愚に似たり大蕪       長谷川櫂
頭空つぽにする時間炬燵かな     森 凛柚
執着を捨てて蕪のごとくあれ     石原夏生
【入選】
海近く千鳥の声や魂を呼ぶ      甲田雅子
夕映えの国引きの浜千鳥鳴く     青沼尾燈子
千枚に漬けこむ蕪の寒さかな     鈴木伊豆山
かぶら漬け振る舞ひて君帰すまじ   辻奈央子
友二人逝きて九年浜千鳥       川村杳平
交りは水より淡き蕪かな       長谷川櫂

・長谷川櫂選
【特選】
千枚に漬けこむ蕪の寒さかな     鈴木伊豆山
被災地の蕪一束を浅漬けに      金谷 哲
さらわれし千鳥をもどせ寄する波   服部尚子
千鳥すだく声飛び散りぬ三番瀬    石川桃瑪
蕪汁出せば機嫌のよい男       伊藤 寛
みちのくに名酒その名も浜千鳥    石原夏生
妻の味むすめが作る蕪汁       川村杳平
【入選】
句会果て少し悔しき蕪汁       長谷川冬虹
大学子横座に眠る炬燵かな      佐伯律子
毀誉褒貶動ずるなかれ大蕪      長谷川冬虹
夕映えの国引きの浜千鳥鳴く     青沼尾燈子
掘炬燵ぬくもり残す朝かな      阿部けいこ
深々と炬燵に夢を見る子かな     伊藤 寛
磯千鳥風に抗ひ転げつつ       上 俊一
蕪洗ふいつになつても親は親     佐伯律子
かぶら漬け振る舞ひて君帰すまじ   辻奈央子
焦りたる頭の中千鳥走り回る     森 凜柚
ことこととやがて透明蕪かな     谷村和華子
水切りの石に飛び立つ川千鳥     佐伯律子
いつからか常の寝床の炬燵かな    上 俊一
友二人逝きて九年浜千鳥       川村杳平
車置いて千鳥の浜を歩きけり     伊藤 寛
ごろ寝して酔ひの深まる炬燵かな   川辺酸模
執着を捨てて蕪のごとくあれ     石原夏生
雪の来て蕪漬けるころ母の里     平尾 福
コロナ禍や一人ぼつちの掘炬燵    武藤主明
闇の瀬へ声のこぼるる浜千鳥     石川桃瑪
三が日だけの炬燵と決めてをり    那珂侑子
この年を振り返りゐる炬燵かな    青沼尾燈子

投稿ナビゲーション

← 古い投稿
新しい投稿 →

読売新聞「四季」から

麗けき大福餅のほとりかな     相生垣瓜人

 大福には人を幸せにする力がある。鏡餅の威厳もなく、桜餅の色香があるわけでもないが、白粉をはたいたあの福顔にまみえると、誰でも相好がゆるむだろう。それに大と福、たった二文字の、この命名のすばらしさ。「麗か」は春の季語。
『負暄』

いどばた歌仙のサイトへ

吉野山歳時記2025年版ダウンロード

祇園祭歳時記2024年版ダウンロード

メニュー

  • 長谷川櫂のプロフィール
  • スタッフ
  • お問い合せ
  • 管理

ズーム句会申込

ズーム句会に参加したい人は、こちらからお申し込みください。ただし、古志の会員・同人であることが条件です。

「古志ネット講座」申し込み

スカイプ・ズームを利用した講座で、全国、海外どこからでも参加できます。
ご希望の講座の定員(25人)に空きがない場合、
「ウェイティング」に登録されます。
なお参加できるのは古志会員だけです。

    お名前 (必須)


    郵便番号 (必須)


    ご住所 (必須)


    お電話番号


    メールアドレス (必須)


    古志の会員以外は参加できません。
    古志の会員ではありません。古志の会員です。
    参加を希望する講座にチェックを入れてください。
    花の浪花の読書会『折々のうた』600句を覚えよう!30分で学ぶ俳句の歴史皆でよむ「飴山實全句集」ワークショップ大岡信著「『詩人・菅原道真 うつしの美学』を読む」

    古志ネット講座一覧

    これからのイベント

    • 3月22日(日)金沢ズーム句会
    • 3月28日(土)朝カルズーム講座「1億人の俳句入門」
    • 3月29日(日)仙台ズーム句会
    • 4月4日(土)朝カルズーム講座「1億人の俳句入門」
    • 4月5日(日)広島ズーム句会
    • 4月11日(土)朝カルズーム講座「『おくのほそ道』をよむ」」
    • 4月12日(日)鎌倉ズーム句会
    • 4月13,14日(月、火)吉野山句会
    • 4月19日(日)金沢ズーム句会
    • 4月26日(日)太宰府天満宮奉納全国俳句大会
    • 4月29日(水、昭和の日)仙台ズーム句会

    俳句世界遺産への意見

    俳句世界遺産の問題について、ご意見を「お問合せ」からお寄せください。賛否にかかわらず、有意義な意見はこのサイトで紹介します。

    お気に入り

    • 古志
    • きごさい歳時記
    • きごさいBASE
    • 中譯 櫂200句
    • 長谷川櫂をよむ
    • カフェきごさい
    • 大岡信研究会
    • 俳句翻訳サイト
    • 青磁社
    • TAGS WKGPTY
    • やまゆり倶楽部
    • TSUJIMURA / Cafe Kiton
    • こよみのページ
    • red moon press

    検索


    『「おくのほそ道」を読む 決定版』
    中公文庫
    800円+税
    2026年2月刊行


    『「おくのほそ道」を読む 決定版』
    ちくま文庫
    1,000円+税
    2025年5月刊行


    『四季のうた ウクライナの琴』
    中公文庫
    800円+税
    2025年1月刊行


    『長谷川櫂 自選五〇〇句』
    朔出版
    2200円+税
    2024年4月刊行


    『四季のうた 井戸端会議の文学』
    中公文庫
    800円+税
    2024年1月刊行


    『小林一茶』
    河出文庫
    800円+税
    2024年1月刊行


    『ふじさわびと』vol.26
    株式会社ふじさわびと
    無料配布
    2023年1月発行


    『四季のうた 雨ニモマケズ』
    中公文庫
    800円+税
    2023年1月刊行


    『和の思想』
    岩波新書
    980円+税
    2022年7月刊行


    『俳句と人間』(3刷)
    岩波新書
    860円+税
    2022年1月刊行


    100分de名著『おくのほそ道』(10刷)
    NHK出版
    1,000円+税
    2014年10月刊行


    『四季のうた 美しい日々』
    中公文庫
    800円+税
    2022年1月刊行


    句集『太陽の門』
    青磁社
    2200円+税
    2021年8月刊行


    『四季のうた 天女の雪蹴り』
    中公文庫
    800円+税
    2021年1月刊行


    大岡信『折々のうた』選 俳句(二)
    長谷川櫂 編
    岩波新書
    780円+税
    2019年12月刊行


    『四季のうた 普段着のこころ』
    中公文庫
    800円+税
    2019年12月刊行


    大岡信『折々のうた』選 俳句(一)
    長谷川櫂 編
    岩波新書
    780円+税
    2019年11月刊行


    『歌仙一永遠の一瞬』
    岡野弘彦、三浦雅士、長谷川櫂
    思潮社
    2200円+税
    2019年1月刊行


    『歌仙はすごい』
    辻原登、永田和宏、長谷川櫂
    中公新書
    880円+税
    2019年1月刊行


    『四季のうた 至福の時間』
    中公文庫
    700円+税
    2018年12月刊行


    『九月』
    青磁社
    1800円+税
    2018年8月刊行


    『Okinawa』
    Red Moon Press
    $15
    俳句 長谷川櫂
    英訳 デイヴィッド・バーレイ&田中喜美代(紫春)
    2018年5月刊行


    『俳句の誕生』(4刷)
    筑摩書房
    2300円+税
    2018年3月刊行


    『四季のうた 想像力という翼』
    中公文庫
    700円+税
    2017年12月刊行


    『芭蕉さん』
    俳句・芭蕉 絵・丸山誠司
    選句解説・長谷川櫂
    講談社
    1500円+税
    2017年3月刊行


    『震災歌集 震災句集』
    青磁社
    2000円+税
    2017年3月刊行


    『四季のうた 文字のかなたの声』
    中公文庫
    600円+税
    2016年12月刊行


    藤英樹著『長谷川櫂 200句鑑賞』
    花神社
    2500円+税
    2016年10月刊行


    『文学部で読む日本国憲法』
    ちくまプリマー新書
    780円+税
    2016年8月刊行


    『日本文学全集12』松尾芭蕉、与謝蕪村、小林一茶
    松浦寿輝、辻原登、長谷川櫂選
    河出書房新社
    2,600円+税
    2016年6月刊行


    『四季のうた 微笑む宇宙』
    中公文庫
    700円+税
    2016年3月刊行


    『芭蕉の風雅 あるいは虚と実について』
    筑摩選書
    1,500円+税
    2015年10月刊行


    『沖縄』
    青磁社
    1,600円+税
    2015年9月刊行


    『入門 松尾芭蕉』
    長谷川櫂 監修
    別冊宝島
    680円+税
    2015年8月刊行


    『歌仙一滴の宇宙』
    岡野弘彦、三浦雅士、長谷川櫂
    思潮社
    2000円+税
    2015年2月刊行


    『吉野』
    青磁社
    1,800円+税
    2014年4月刊行
    ----------

    そのほかの本

    ©2026 - 俳句的生活
    ↑