| 寒晴や地球の哀しみ吸ひ上げよ | 千葉 | 若土裕子 |
| リハビリの文字の歌ふや年賀状 | 神奈川 | 松井恭子 |
| 正月やいまだに黒き髪を梳く | 長野 | 金田伸一 |
| 雪降るはうれし溶くるは尚うれし | 岐阜 | 三好政子 |
| 遠き日の箪笥の環の鳴る寒さ | 岐阜 | 三好政子 |
| 抱へゐる子より大きな福袋 | 大阪 | 安藤久美 |
| 息白し一番乗りの部活室 | 大阪 | 深森佳鶴 |
| 小豆粥ほのぼのとして花の色 | 大阪 | 澤田美那子 |
| まづ点けるストーブあかく頼もしく | 兵庫 | 天野ミチ |
| 寒風に揺られうつぼの天日干し | 高知 | 森脇杏花 |
| お陰様お互ひ様や雑煮餅 | 大分 | 竹中南行 |
2月11日(水)古志雪のズーム句会
- 2月11日(水)午後1時30分から5句2座行います。
- 雪の句を10句を予め投句してください。席題はありません。
- 会費は2,000円(参加者にはあとで振込口座をお知らせいたします)
- 申込締切=2月8日
- 古志の同人・会員でないと参加できません。
新装版『飴山實全句集』が刊行されました
飴山實生誕100年を記念して『新装版 飴山實全句集』(朔出版)が刊行されました。
絶版状態になっていた花神社版を文庫版化、『おりいぶ』『少長集』『辛酉小雪』『次の花』『花浴び』の5句集と未収録作品を収録しています。大岡信の跋文、長谷川櫂の新装版あとがき「薫る飴山實の言葉たち」、年譜、索引が載っています。
全国の書店、amazon、朔出版などで購入できます。1600円(税別)。
https://saku-pub.com/books/ameyama.html
いつも手もとにあって、末長く愛読されんことを!
古志広島ズーム句会(2026年2月1日)
第一句座
矢野京子選
【特選】
初富士に裏も表もなかりけり 矢田民也
恐ろしき人間の手へ子猫かな 長谷川櫂
蝋梅やかすかに明日を灯しけり 高橋真樹子
【入選】
この里の訛あるらし笹子鳴く 矢田民也
街頭演説聴く人のなき寒さかな 安藤文
この寒さならやひの鬼震えけり 斉藤真知子
待ちきれず春待つ鳥の騒がしく 大場梅子
退院の君と一歩や梅ふふむ 瑞木綾乃
捌かれてなほ猛々し眼の鮪 ももたなおよ
蜆舟鋤簾の音の寒さかな 長谷川櫂
立春大吉稼ぐ以上に使はむか 上松美智子
二階まで灯をあかあかと鬼やらひ 神戸秀子
梅日和隣りに母のゐるごとし 加藤裕子
高らかな米寿の名乗り初句会 金田伸一
歌かるたアメリカの空華やぎぬ 城山邦紀
妻の煮る大根うまし夜の雨 矢田民也
長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
けさは来ぬ狸の親子寒施行 神戸秀子
歌かるたアメリカの空はなやかに 城山邦紀
掛けてすぐ巣箱を覗く柄長かな 神戸秀子
鳥蹴つて芽吹く冬芽の真紅 石塚純子
麦踏のまた折り返す山の畑 神戸秀子
【入選】
街頭演説聴く人もなき寒さかな 安藤文
退院の君と一歩を梅ふふむ 瑞木綾乃
降りしきる雪をちからに冬木の芽 金田伸一
鬼やらひ鬼となりしは桃太郎 城山邦紀
妻の煮る大根うまき寒さかな 矢田民也
風邪引いて一日雪を眺めけり 安藤文
第二句座(席題:山焼き、猫の恋)
矢野京子選
【特選】
山焼きの伊豆に流人のごとく我 神戸秀子
漱石の旧居に熱き猫の恋 今村榾火
恋猫のけさはしづかに椅子の上 長谷川櫂
【入選】
山焼いて来しこその腕君を抱く 高橋真樹子
傍に来て欠伸してゐる猫の恋 今村榾火
火の神に仕へ男ら山を焼く 加藤裕子
眼裏に山焼きの火やひとり酌む 石塚純子
山を焼く激しき声を交わしつつ 石塚純子
長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
焼け焦げて若草山の甦る 城山邦紀
火の神に仕へ男ら山を焼く 加藤裕子
【入選】
山焼いて来しこその腕君を抱く 高橋真樹子
やぶれては膝に戻りぬ猫の恋 高橋真樹子
山焼いて輝くばかり大地あり 矢野京子
恋猫の隻眼となり帰りけり 安藤文
ひめみこの膝にまだ恋知らぬ猫 神戸秀子
大阿蘇を山焼きの火の走りゆく 斉藤真知子
大空を焦がさんばかりお山焼き ももたなおよ
むくむくとわらびぜんまい山を焼く 大場梅子
古志仙台ズーム句会(2026年1月25日)
第一句座
長谷川冬虹選
【特選】
悠久の一瞬留め瀧氷る 川辺酸模
正直な餅屋をほめる雑煮かな 長谷川櫂
亡き母のこゑ聞きたくて初電話 那珂侑子
目鼻なき女神のかほの鏡餅 長谷川櫂
【入選】
日脚伸ぶ母の命日近づきぬ 那珂侑子
埋火は夕べの雪を聴いてゐる 平尾 福
雪女八雲を訪ね来たのやら 武藤主明
人類の冬を看たまふ寝釈迦かな 青沼尾燈子
雪霏々と棟方志功の黒と白 阿部けいこ
日脚伸ぶ思い立つ日の旅支度 石川桃瑪
やがて吾も一片の塵冬銀河 川辺酸模
かんじきで来し人もあり初句会 齋藤嘉子
埋火や火箸でならす胸の内 武藤主明
長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
食細くなれど腹減る冬籠 青沼尾燈子
果てしなく言葉の海の氷りけり 三玉一郎
あらためて炬燵掘りけり父母の部屋 上 俊一
産土の春蘭に我ひざまづく 佐藤和子
目覚めては寒肥を吸ふ大地かな 齋藤嘉子
お互ひに見飽きた顔と冬籠り 三玉一郎
【入選】
埋火は夕べの雪を聴いてをり 平尾 福
一輪の蝋梅かほる花見山 佐伯律子
鳥が鳥呼びて啄む枯葎 阿部けいこ
並ぶのが苦行のはじめ初詣 上 俊一
梅一輪香りはきみを包みけり 三玉一郎
なにやかや緑いとしや七日粥 上村幸三
春の雪校舎は今も瓦礫かな 宮本みさ子
初日記今年訪ねん国数ふ 長谷川冬虹
万札を小銭にくづす初詣 上 俊一
吐く息の湯気の如しや寒稽古 石川桃瑪
第二句座(席題:寒鯉、春寒し、蕗の薹)
長谷川冬虹選
【特選】
寒鯉の一打の後のしじまかな 齋藤嘉子
蕗の薹この国をまた初めから 長谷川櫂
晴々と老の軽さよ蕗のたう 上村幸三
【入選】
蕗のたう動物園の半日向 長井はるみ
寒鯉や沈みて己が翳の上 谷村和華子
寒鯉の互ひに間合ひ取りながら 武藤主明
蕗の芽やあたりをつけて雪を掘る 及川由美子
寒鯉のどれもひもじき口開けて 宮本みさ子
念入りに犬嗅いでゐる蕗のたう 平尾 福
腹へつてまだ寒鯉になり切れず 平尾 福
長谷川櫂選(推敲例)
【特々選】
錦鯉色とりどりに凍りけり 三玉一郎
寒鯉のどれもひもじき口ひらく 宮本みさ子
【特選】
熊さめぬ間に摘まむ蕗の薹 臼杵政治
春寒やぴしぴしと剪る桃の枝 齋藤嘉子
寒鯉の動けば遅る泥けむり 齋藤嘉子
【入選】
山下る轟音の川春の蕗 宮本みさ子
春寒や固き荷を解く四畳半 佐伯律子
蕗の薹蔵王颪に育ちけり 三玉一郎
おもむろに向きをかへたり寒の鯉 谷村和華子
寒鯉の一打の後のしじまかな 齋藤嘉子
愚かさに愚かさ重ね春寒し 三玉一郎
寒鯉を土産にくるむドンゴロス 青沼尾燈子
念入りに犬の嗅ぎけり蕗の薹 平尾 福
鯉こくに寒鯉一尾包丁す 長谷川冬虹
歳月に置いてけぼりや蕗の薹 臼杵政治
きょう「大岡信の詩を読んで語る会」
2026年1月からの大岡信研究会の新企画をご案内します。「大岡信の詩を読んで語る会」は毎回第三水曜日午後8時から約1時間、一人のプレゼンターが選んだ大岡信の詩を朗読し、参加者がご感想を語り合う会です。ご参加を希望される方は、こちらから 申し込みください。会員の参加費は無料です。会員でない方の参加費は1000円です。
第1回(終了)
日時:2026年1月21日(水)午後8時から1時間
詩の題名:「地名論」
プレゼンター:西川敏晴(大岡信研究会会長)
第2回
日時:2026年2月18日(水)午後8時から1時間
詩の題名:「げに懐かしい曇天」
プレゼンター:越智淳子(大岡信研究会運営委員)
第3回
日時:2026年3月18日(水)午後8時から1時間
詩の題名:「雪童子」
プレゼンター:長谷川櫂(大岡信研究会運営委員)
第4回
日時:2026年4月15日(水)午後8時から1時間
詩の題名:「水底吹笛」
プレゼンター:飛岡光枝(大岡信研究会運営委員)
古志金沢ズーム句会(2026年1月12日)
第一句座
当季雑詠
・長谷川櫂選
【特特選】推敲例
氷の扉あけて戦争始まりぬ 趙栄順
初帚しづかに大気入れかはる 酒井きよみ
鯛焼はモナリザの笑み浮かべたる 玉置陽子
【特選】推敲例
誰か笑ふこゑに覚めたりけさの春 酒井きよみ
掌にしんと「こころ」や読始む 飛岡光枝
張り詰めて二個の接点寒卵 松川まさみ
野老掘る蓬莱山の谷深く 酒井きよみ
大海鼠文句を言はずへつらはず 稲垣雄二
朽ちてゆく五臓六腑に柚子湯かな 土谷眞理子
【入選】
汲み上げて月のかけらの氷魚かな 玉置陽子
寒芹の一株をもて粥を炊く 花井淳
へなへなと地べたに萎む獅子頭 安藤久美
新年会世塵まみれの孫楽し 間宮伸子
大旦声出して読む全句集 田村史生
七日粥紅のすずなの晴れやかに 間宮伸子
加賀万歳城下の町名とうとうと 鬼川こまち
福笹を取り合ふ人や初戎 田村史生
第二句座
席題:「日脚伸ぶ」、「寒蜆」
・長谷川櫂選
【特選】推敲例
花ひらくやうに次々寒蜆 近藤沙羅
透き通る刃の水に寒蜆 稲垣雄二
影淡く空の鳥かご日脚伸ぶ 松川まさみ
【入選】
寒しじみ命と命響きあふ 藤倉桂
わが星に何はともあれ日脚伸ぶ 駒木幹正
大粒の氷の交じる寒蜆 安藤久美
知らぬ間に治る腰痛日脚伸ぶ 氷室茉胡
御僧は湖賊の末や寒蜆 泉早苗
日脚伸ぶ国分寺まで歩かんか 橋詰育子
一病をなだめて二椀寒蜆 泉早苗
寒しじみざくと一椀寿 飛岡光枝
寒蜆若きこそ身を養へと 安藤久美
なほ緩むこころを如何に日脚伸ぶ 松川まさみ
果てもなく我が身老ゆるか日脚伸ぶ 藤倉桂
古志鎌倉ズーム句会(2026年1月11日)
第一句座
•藤英樹選
【特選】
大寒の竹伐る音を山廬かな 長谷川櫂
寒立馬黒き目に雪降りしきる 葛西美津子
御降の音消ゆ加賀の甃 神谷宣行
【入選】
春立つや名も馥郁と酒匂川 長谷川櫂
九十九髪にも初髪の思ひあり 澤田美那子
七種や百歳へ向け旅支度 神谷宣行
冬晴や枝を鳴らして四十雀 長谷川櫂
大寒の竹林射貫く光りかな 葛西美津子
能登暮れて更地のなかの冬灯 関根千方
雪の舞ふ十日戎の人の中 木下洋子
•長谷川櫂選 (推敲例)
【特選】
食うて寝て炬燵地獄をぬけられず 田中益美
待ちわびし全句集あり大旦 木下洋子
節料理あとは人生ゲームかな 田中益美
【入選】
強きものからありつきぬ寒施行 園田靖彦
初髪や九十九髪にも思ひあり 澤田美那子
七種や動き出したる大クレーン おおずひろし
毎年や心底冷ゆる宵戎 木下洋子
雪舞ふや十日戎の人の上 木下洋子
福笹は欲の数だけ重くなり 澤田美那子
力こめて搗きたての餅實の句 きだりえこ
まつ白な富士山立てり年新た 金澤道子
第二句座 (席題:氷魚、暖房)
•藤英樹選
【特選】
雪原を切り裂いてゆく暖房車 おほずひろし
うつすらと昼の月あり氷魚汲む 金澤道子
微かなる命にくもる氷魚かな 長谷川櫂
【入選】
犇めきて目玉ばかりや氷魚の群 きだりえこ
石油ストーブいつも薬缶のお湯がわき 吉田順子
宿の犬暖炉の我をかぎまはる 森永尚子
東京へ皆うたたねの暖房車 おほずひろし
いちまいの鱗すらなき氷魚かな 関根千方
氷魚漁の氷の舟を上がりけり イーブン美奈子
•長谷川櫂選 (推敲例)
【特選】
日の光月の光を氷魚かな 藤原智子
雪の白氷の白や氷魚汲む 葛西美津子
湖の水の色なる氷魚汲む 金澤道子
【入選】
ストーブの前に手かざす一家族 仲田寛子
満州の家ぬくかりし暖炉かな 森永尚子
着いてすぐ暖炉へ山のホテルかな 仲田寛子
東京へ皆うたたねの暖房車 おほずひろし
氷魚汲む四角の網の軽さかな 土井頼温
暁の氷魚奉る弁財天 澤田美那子
比良山の雪より白き氷魚かな きだりえこ
人は去り暖房だけが動くかな 田中益美
きごさいBASE 松本幸四郎さんがエッセイ
季語と歳時記の会(きごさい)の年刊雑誌「きごさい」は2026年からデジタル「きごさいBASE」に移行しました。
新企画「四季のエッセイ」第1回は歌舞伎役者の松本幸四郎さんに「『歌舞伎』に感じる季節」を寄稿していただきました。
古志広島ズーム句会(2026年1月4日)
第一句座
矢野京子選
【特選】
初日の出八十年を一歩から 大場梅子
どつかりと餅しづもれる雑煮かな 安藤文
願ひ聞く神も忙しや初詣 斉藤真知子
産土に身を浮かべたる初湯かな 今村榾火
絵双六瓦礫となりし街とほる 長谷川櫂
【入選】
オリオンを背負ひてたどる家路かな ストーン睦美
空と海の狭間開きて初日の出 ストーン睦美
書初や花柄襷の乙女たち 加藤裕子
新年の抱負を孫に問はれをり 石塚純子
別嬪の柚子もたのしむ冬至風呂 金田伸一
読初やふと百合の香の夢十夜 神戸秀子
夜更かしの間に沖へ宝船 斉藤真知子
母おもふ西に大きな冬の月 加藤裕子
福笑ひ総理の顔に似てきたり 今村榾火
追憶の空にきらりといかのぼり 城山邦紀
顔にさす初日まばゆく推敲す 長谷川櫂
長谷川櫂選(推敲例)
【特々選】
蓬莱を飾りて柱しづかなり 高橋真樹子
数の子に入れ歯カツカツこうるさや 岡村美沙子
全句集肌身離さず寝正月 安藤文
【特選】
お降がりのみるみる白くなりにけり 安藤文
爪飛んで畳に光る寒さかな 石塚純子
夜更かしの港出てゆく宝船 斉藤真知子
言の葉の花も実もあれ全句集 高橋真樹子
ただごとと誰が一声や初句会 石塚純子
きびしさに耐へて花咲く初句会 大場梅子
元日や家事の合間も推敲す 高橋真樹子
【入選】
初夢や句帳に並ぶ駄句の山 斉藤真知子
ねこの首唐草模様春着かな 矢野京子
命のたすき繋ぎ繋ぐもお年玉 石塚純子
ひんがしに美ケ原初景色 金田伸一
お降りや白く暮れつつ丸の内 石塚純子
書初や花柄たすき乙女たち 加藤裕子
賽を振る地球双六独裁者 ストーン睦美
身を浮かべたる産土の初湯かな 今村榾火
別嬪の柚子とたのしむ冬至風呂 金田伸一
親なしとなりて撃たれし子熊かな 神戸秀子
鎌倉や水仙の香もあらたまる 神戸秀子
あつぱれや卒寿の歯もて海鼠噛む 矢田民也
雑炊や生みたて卵かつと割り 神戸秀子
口は笑ひ目は泣きゐるや福笑 城山邦紀
第二句座(席題:初髪、雪)
矢野京子選
【特選】
初髪や電車に花が咲きにけり 石塚純子
初髪の人とうれしき昇降機 今村榾火
新雪や新しき道欲しいまま ストーン睦美
【入選】
初髪の母を雪女かとおもふ 神戸秀子
ちりめんの梅やさくらや年の髪 神戸秀子
小雪舞ふ初売の列長々と 加藤裕子
初髪や鏡離れぬ孫娘 岡村美沙子
初髪や髪一本も無駄にせず 斉藤真知子
初髪や朱の大櫛の昔より 長谷川櫂
長谷川櫂選(推敲例)
【特々選】
正月やいまだに黒き髪を梳く 金田伸一
初髪やどのひとすぢも無駄ならず 斉藤真知子
【特選】
清らかな滑らかな子の初髪よ 瑞木綾乃
ちりめんの梅やさくらや年の髪 神戸秀子
初髪にしろがねの鶴揺れてをり 加藤裕子
【入選】
雪玉を丸めこどもに返りけり 高橋真樹子
初髪の花が電車に咲きにけり 石塚純子
雪よりも真白き雪の兎かな 高橋真樹子
この寝ぐせどうにもならぬ初髪や ももたなおよ
初髪を大胆な色に染めにけり ストーン睦美
初髪に人も振り向くいい女 上松美智子
初髪や祖母にいなせな姉のゐて 今村榾火
母結うてくれし初髪触るる勿れ 大場梅子
初髪の人とうれしき昇降機 今村榾火
初髪や鏡離れぬ孫娘 岡村美沙子
初髪に似合ひの服が見つからず 斉藤真知子
豪雪やふるさとに母ひとり住む 石塚純子
抱きとりし子の初髪の香りけり 矢野京子
ネット投句年間賞/冬は金田伸一さん
| *年間賞/冬 | ||
| ラブチェア野球の秋を惜しみつつ | 長野 | 金田伸一 |
| *次点 | ||
| 岸和田の幾百万の蝦蛄の穴 | 大阪 | 齊藤遼風 |
| 去年今年こころはいつも旅支度 | 埼玉 | 園田靖彦 |
| 初夢に顔を忘れた父の声 | 大阪 | 深森佳鶴 |
| *候補 | ||
| 熊突きや老ひたる人を掻き集め | 広島 | 瑞木綾乃 |
| 楮蒸して釜をさすりて家捨て来 | 愛知 | 宗石みずえ |
| 家中が神の居場所や注連飾る | 兵庫 | 吉安とも子 |
| もう何も言はなくなつた朴落葉 | 兵庫 | 福田光博 |
| 口からの言葉貧しや日記買ふ | 兵庫 | 藤岡美恵子 |
| ジャコメッティの歩く男ら枯蓮 | 石川 | 松川まさみ |
| 始まりは見えぬ戦争冬籠り | 青森 | 清水俊夫 |
| 打ち延べて鋼の一句水の秋 | 大阪 | 安藤久美 |
| 次々に咲く返り花展宏忌 | 新潟 | 安藤文 |
| 八十年隻眼で来し海鼠かな | 愛知 | 青沼尾燈子 |
| 激流に棒杭のごと冬籠る | 愛知 | 稲垣雄二 |
| 生けるもの逝きしもの皆月のなか | 岐阜 | 梅田恵美子 |
| 竹林の竹に老若冬の黙 | 神奈川 | 越智淳子 |
| もうしばしこの世の夢を初暦 | 長崎 | 川辺酸模 |
| 初山河闘ふための言葉あれ | 奈良 | きだりえこ |
| 老人の一言を聞け開戦日 | 大阪 | 澤田美那子 |
| マティスの真赤な部屋へ冬籠 | 和歌山 | 玉置陽子 |
| 六尺の広さに遊ぶ蒲団かな | 大分 | 竹中南行 |
| 重ねゆくこころの月や望の月 | 北海道 | 芳賀匙子 |
| うそ寒や要のゆらぐ大八島 | 石川 | 密田妖子 |
| 大年の最終列車過ぎて闇 | 長崎 | ももたなおよ |
