古志鎌倉ズーム句会(2026年3月8日)
第一句座
•藤英樹選
【特選】
おぼろ夜の匂ひとなりて父母は 森永尚子
今ごろは柳絮飛ぶころわが大連 園田靖彦
【入選】
三味線草摘みてなぐさむ日ありき 森永尚子
アネモネのまだ眠たげな莟かな 長谷川櫂
山姥の目を逃れてや流し雛 長谷川櫂
朝ぼらけ声嗄れ果てて猫の恋 久嶋良子
魞挿すや比良の青竹雪をはね 土井頼温
武蔵野や空のはづれに山笑ふ 関根千方
一椀のおぼろにひらく貝の殻 葛西美津子
くしやみして鼻の先より陽炎へる 関根千方
•長谷川櫂選 (推敲例)
【特選】
大甕の閑かな泥へ蓮根分 葛西美津子
【入選】
残生といへど長しよ雛飾る 澤田美那子
桜餅白波寄する由比ヶ浜 金澤道子
雪はねて比良の青竹魞を挿す 土井頼温
第二句座 (席題:烏貝、霞 )
•藤英樹選
【特選】
み吉野の霞の上に朝の句座 萬燈ゆき
ひそやかに蔵王のふもと烏貝 イーブン美奈子
きのふ雪けふは霞へ棹をさす イーブン美奈子
【入選】
み吉野のわけても朝の霞かな 萬燈ゆき
百代の血筋なにやら霞かな 園田靖彦
烏貝こぼす真珠の小さきこと 越智淳子
からす貝バケツ一杯シェフが買ひ 西川遊歩
烏よりなほ黒々と烏貝 長谷川櫂
遠霞目覚めの近き吉野山 澤田美那子
烏貝いまだ冷たき泥の中 森永尚子
鬱然と泥の中から烏貝 長谷川櫂
山襞をそろりそろりと霞かな 葛西美津子
戦中はありがたかりしを烏貝 澤田美那子
•長谷川櫂選 (推敲例)
【特選】
戦乱の世を逃れてや烏貝 関根千方
烏貝つめたき泥を舐めゐしか 関根千方
烏貝一つ冷たき泥の中 森永尚子
戦中はありがたかりき烏貝 澤田美那子
【入選】
なんとまあ真珠を抱いて烏貝 神谷宣行
烏貝こぼす真珠の小さきこと 越智淳子
