ネット投句(2023年6月15日)選句と選評
①心に響く俳句を詠む。
・言いたいことを詠む。
・わかるように詠む。
・理屈に陥らないように詠む。
②俳句は発想にはじまり推敲に終わる。
・発想のダメな句はさっさと捨てる。
・発想にみどころのある句は何度も推敲する。
| 【特選】 | ||
| 友達がひとりゐたころ夏の雲 | 神奈川 | 三玉一郎 |
| 東京の地下に街あり梅雨に入る | 神奈川 | 片山ひろし |
| 殺生は世の常なれど泥鰌鍋 | 石川 | 花井淳 |
| 立葵花積み上げて大空へ | 岐阜 | 古田之子 |
| 今命呑んで静かや蟻地獄 | 愛知 | 稲垣雄二 |
| 園閉まり薔薇のおしやべり始まりぬ | 岡山 | 齋藤嘉子 |
| 【入選】 | ||
| 翔平の兜目深に夏の空 | 北海道 | 村田鈴音 |
| 還暦や伸びしろありと走る夏 | 北海道 | 村田鈴音 |
| 托卵の悲しからずや閑古鳥 | 北海道 | 芳賀匙子 |
| 風鈴をひさしく吊らず老いを生く | 北海道 | 柳一斉 |
| いちまいの水輪ひろがる落花かな | 青森 | 清水俊夫 |
| 蔵王嶺や高きも低きも青山河 | 宮城 | 長谷川冬虹 |
| 蔵王山登れど登れど夏木立 | 宮城 | 長谷川冬虹 |
| 一枚の紙の軽さよ白団扇 | 埼玉 | 園田靖彦 |
| 口明けて老いの眠りや夏の月 | 埼玉 | 園田靖彦 |
| 古代戦士村を出づるや麦嵐 | 埼玉 | 佐藤森恵 |
| 蓴菜の花沼に静寂もどりたり | 千葉 | 若土裕子 |
| 返答を決めかねてゐる団扇風 | 千葉 | 池田祥子 |
| 薫風やメトロ上がればお堀端 | 千葉 | 木地隆 |
| 土砂降りのででむしゆらりと向きを変へ | 東京 | 横山直典 |
| 現役の時の名刺よ黴の花 | 東京 | 神谷宣行 |
| モテすぎて未だ独身夏ツバキ | 東京 | 長尾貴代 |
| プーチンと呼んでごきぷり追ひ詰める | 東京 | 畠山奈於 |
| 海の日や苦海に沈む汚染水 | 東京 | 櫻井滋 |
| みちのくや禁断の地も梅雨に入る | 東京 | 櫻井滋 |
| 金目鯛氷と共に届きけり | 神奈川 | 伊藤靖子 |
| 梅雨寒や昼餉は急きょ煮麺に | 神奈川 | 遠藤初惠 |
| 鮓ならば食うちゃると云ふ床の父 | 神奈川 | 植木彩由 |
| 花あふち近づけばなほはるかなる | 神奈川 | 中丸佳音 |
| 桑の実に口染め遠き日に遊ぶ | 神奈川 | 中丸佳音 |
| 供花一輪明るき墓にさつきあめ | 神奈川 | 島敏 |
| 山深き平家の里の朴葉鮨 | 神奈川 | 片山ひろし |
| 四万十の清流育ち鮎の鮓 | 神奈川 | 片山ひろし |
| 香水やせいいつぱいの母の見栄 | 新潟 | 安藤文 |
| 湖見えるカフェのテラスや五月晴 | 新潟 | 安藤文 |
| うつとりと大瑠璃を聴く岩一つ | 富山 | 酒井きよみ |
| 梅雨に入るいよよやさしき囲炉裏の火 | 石川 | 松川まさみ |
| 栗咲くや夜空重たく被さり来 | 石川 | 松川まさみ |
| 少数派の道を今日まで心太 | 石川 | 清水薫 |
| 赤松や憤怒の幹へ大夕焼 | 石川 | 密田妖子 |
| けふもまた郭公遠く啼くくばかり | 長野 | 金田伸一 |
| 郭公のなぜいつまでも遠き空 | 長野 | 金田伸一 |
| アマリリス炎となりて咲きにけり | 岐阜 | 古田之子 |
| 足らざるを埋めきし一生蛍追ふ | 岐阜 | 三好政子 |
| コーラス後看取りの話梅雨に入る | 岐阜 | 三好政子 |
| 峠道梅雨の晴れ間の風来たる | 岐阜 | 梅田恵美子 |
| 虻つけて木曽の馬くる暑さかな | 岐阜 | 梅田恵美子 |
| 帰省子に老犬の尾のやれ忙し | 静岡 | 湯浅菊子 |
| 蘇る海の御霊よ夜光虫 | 静岡 | 湯浅菊子 |
| 雲の峰抜いて高々雲の峰 | 愛知 | 稲垣雄二 |
| この星の太古の息吹大夏野 | 愛知 | 稲垣雄二 |
| 夕凪や風神様もごろ寝して | 愛知 | 臼杵政治 |
| 夕凪や周防も安芸も等しなみ | 愛知 | 臼杵政治 |
| 夕凪や仏を削る鑿の音 | 愛知 | 臼杵政治 |
| 新じゃがやヒマラヤの塩土佐の塩 | 愛知 | 宗石みずえ |
| 土用干し亡き人想ふ文庫本 | 愛知 | 青沼尾燈子 |
| 古戦場札だけが立つ夏野かな | 愛知 | 青沼尾燈子 |
| シトラスの香水似合ふ人でありし | 京都 | 三原尚子 |
| 蘭鋳とマスターだけの喫茶店 | 京都 | 三原尚子 |
| 揚羽二羽今朝も来てゐる花薊 | 京都 | 諏訪いほり |
| ありがたきバナナ年金生活者 | 京都 | 氷室茉胡 |
| 団地古り人も老いたり溝浚へ | 京都 | 氷室茉胡 |
| ふらここや男も漕ぎて空を観る | 大阪 | 山中紅萼 |
| 木も草も沈思の色に梅雨深し | 大阪 | 澤田美那子 |
| まくなぎの湧くや消ゆるや空の色 | 大阪 | 澤田美那子 |
| 床ずれの妻に優しき麦の秋 | 大阪 | 齊藤遼風 |
| 六月の恋はガス弾国会前 | 大阪 | 齊藤遼風 |
| みやうみやうと海猫の島神の島 | 兵庫 | 加藤百合子 |
| 草茂り団地総出の大掃除 | 兵庫 | 天野ミチ |
| 麦藁のソフト帽なり色は青 | 兵庫 | 天野ミチ |
| 子の柩に飛ばぬ折鶴麦の秋 | 兵庫 | 藤岡美恵子 |
| 暑中見舞ひ滲むインクの青さかな | 兵庫 | 福田光博 |
| 青嵐送電線の鳴り止まず | 兵庫 | 髙見正樹 |
| 梅雨に濡るジュラルミン像美術館 | 兵庫 | 髙見正樹 |
| 夏木立十重に二十重に春日山 | 奈良 | きだりえこ |
| 鈍空へ泰山木の花一つ | 奈良 | きだりえこ |
| 潮風の四方八方蛸を干す | 奈良 | きだりえこ |
| 燈花会の灯のゆらぎも夏の果 | 奈良 | 柏木博 |
| 素揚げしてからくれなゐの子蟹かな | 和歌山 | 玉置陽子 |
| 竹婦人いのち短き人ばかり | 和歌山 | 玉置陽子 |
| シャワーにて汗ばむ病躯流しけり | 岡山 | 北村和枝 |
| アボガドの種から三年若葉かな | 長崎 | ももたなおよ |
| 大鯰ダム決壊に大怒り | 長崎 | ももたなおよ |
| ゆりかごの愚図れる声もみどりの夜 | 長崎 | 川辺酸模 |
| 生きづらき濁世の庭に茄子の花 | 長崎 | 川辺酸模 |
| ジョッキーも小さくなりぬ老いて夏 | 大分 | 山本桃潤 |
| 金輪際病魔閉塞蟻地獄 | 大分 | 竹中南行 |
