姫はじめの巻/名裏/三
十二 賭けて大敗こほろぎ相撲 陽子(秋)
【名裏】
初句 闇の果て第九惑星あるらしく 尾燈子(雑)
二 玉手箱から煙たちのぼる 松太(雑)
三 八十を過ぎてまうけし子が三たり 松太(雑)
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【付句候補】
・⚪︎
還暦を過ぎてまうける子が三たり
・△
鳴きながら蓬莱山へ向かう鶴(中野美津子)
産土は牛も住めない村となり(酸模)
子供らの肩に重たき長寿国(恭子)
ビートルズ熱狂ライブの只中に(遊歩)
・×
紙芝居次の一枚見入る子ら
鷹化して誰も彼もが鳩となれ
白鳩の現れ出でて青空へ
友情も信頼もみな泡と消ゆ
信頼のとも綱切れて政治不信
熱熱の紅茶に浸すマドレーヌ
身に余る酒池肉林は一睡に
また流行る父のお古のラッパズボン
ほかほかの肉まん買ひし中華街
齢問ふ世間へ放つバカヤロー
拉致されし子供の帰り待つ夫婦
まだ慣れぬスマホで探すアルバイト