姫はじめの巻/名表九 再募集④
【名表】
六 チェーホフとその美しき妻 酸模(雑・恋)
七 木漏れ日の微笑みだけが残りけり 光枝(雑)
八 白露ゆるる夕顔の花 陽子(夏)
九
古色蒼然。
再募集。
【付句候補】
・⚪︎
・△
・×
短夜や若き女のすすり泣き
清々し荒れたる庭に薫風が
西日さす葬列長く鐘を曳く
あんじんへホスピス病棟別世界
老人が老人なじる大統領選
早乙女の流れにすすぐ脛眩し
誰が行水浴びしか盥伏せてあり
愛し子を残して逝きし母の詩
縁のした百年前の骨眠る
鵙高音闇切り裂きてあと静寂
檜扇に嫉妬の炎燃え移る
藍甕の布引きだせる蒼い爪
旅人へ道教えるも垣根越し
夜遅く来て明け方に帰る人
呆けたる母の語りに涙して
日雇ひの仕事を終へて銭湯に
多彩なる大河ドラマの王朝本
学校へ仕事へ行く前田草取
鳥辺山昇る煙に袖絞る
はりつめて篠笛の韻いづこより