| 長谷川櫂 選 | |
| 一座目 | |
| 【特選】 | |
| 雪の夜の来る人もなき雁木かな | 岩井善子 |
| 厳寒や若草山はうづくまる | 梅田恵美子 |
| 雪を来て雪を帰るや傘一つ | 平尾福 |
| 【入選】 | |
| 訪ね来し人はかすかに雪匂ふ | 岩井善子 |
| 新聞の今届く音朝の雪 | 青沼尾燈子 |
| 雪国やあの世この世と吹雪きけり | 上村幸三 |
| 遠き遠き雪の国から列車来る | 北側松太 |
| 春の雪夜更けのコインランドリー | 岩井善子 |
| 風花の空透き通る日暮かな | 北側松太 |
| 恐ろしきものを連れ来る春の雪 | きだりえこ |
| ざぐざぐと雪踏んできて芹を摘む | 北側松太 |
| 奥の院雪解始まるひと雫 | 玉置陽子 |
| 大寺の屋根を雪崩るる音すごし | 梅田恵美子 |
| みの虫の蓑より雪の雫かな | 岩井善子 |
| 父を育て母を育てし深雪かな | 上村幸三 |
| 白梅を隠してしまふ今朝の雪 | 平尾福 |
| 春の雪窓辺へ移す母の骨 | 飛岡光枝 |
| * | |
| 二座目 | |
| 【特選】 | |
| 格子から舞ひ込む雪に仁王像 | 岩井善子 |
| 流れくる雪塊に乗る石叩 | 北側松太 |
| 編みさしの葛の籠も雪安居 | 玉置陽子 |
| 【入選】 | |
| 野施行や雪を汚して鳥獣 | 岩井善子 |
| こんなにも風花舞ふか二月堂 | きだりえこ |
| 春の雪あかやきいろの金花糖 | 飛岡光枝 |
| 深々と雪に埋もれて年を守る | 平尾福 |
| どか雪や命を奪ひふりつづく | 上村幸三 |
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ネット投句(1月31日)特選
| 凍てし頬たたいて顔を取りもどす | 北海道 | 芳賀匙子 |
| 降る雪や箕を編む父の背は悠か | 千葉 | 安田勅男 |
| セーターを解きつつ過去へ戻りゆく | 千葉 | 若土裕子 |
| 四畳半獄舎のごとく凍てにけり | 千葉 | 麻生十三 |
| 冬の朝命に触れる聴診器 | 東京 | 岡田定 |
| 寒の水一腑無きこと思ひ出づ | 石川 | 松川まさみ |
| 戦争が背にのしかかる炬燵かな | 愛知 | 稲垣雄二 |
| 大寒の酒蔵に満つ酒の声 | 愛知 | 稲垣雄二 |
| 湯豆腐や仏も鬼も妻もゐて | 愛知 | 稲垣雄二 |
| 人類の冬を見たまふ寝釈迦かな | 愛知 | 青沼尾燈子 |
| 雲腸も程よく焼けぬ女かな | 広島 | 瑞木綾乃 |
*入選は「ネット投句」のページに掲載しています。
*2月22日の「ネット投句」のスクーリング句会、みなさんご参加ください。「ネット投句」会員は参加費無料です。
ネット投句(1月15日)特選
| 寒晴や地球の哀しみ吸ひ上げよ | 千葉 | 若土裕子 |
| リハビリの文字の歌ふや年賀状 | 神奈川 | 松井恭子 |
| 正月やいまだに黒き髪を梳く | 長野 | 金田伸一 |
| 雪降るはうれし溶くるは尚うれし | 岐阜 | 三好政子 |
| 遠き日の箪笥の環の鳴る寒さ | 岐阜 | 三好政子 |
| 抱へゐる子より大きな福袋 | 大阪 | 安藤久美 |
| 息白し一番乗りの部活室 | 大阪 | 深森佳鶴 |
| 小豆粥ほのぼのとして花の色 | 大阪 | 澤田美那子 |
| まづ点けるストーブあかく頼もしく | 兵庫 | 天野ミチ |
| 寒風に揺られうつぼの天日干し | 高知 | 森脇杏花 |
| お陰様お互ひ様や雑煮餅 | 大分 | 竹中南行 |
*入選は「ネット投句」のページに掲載しています。
*2月22日の「ネット投句」のスクーリング句会、みなさんご参加ください。「ネット投句」会員は参加費無料です。
古志広島ズーム句会(2026年2月1日)
第一句座
矢野京子選
【特選】
初富士に裏も表もなかりけり 矢田民也
恐ろしき人間の手へ子猫かな 長谷川櫂
蝋梅やかすかに明日を灯しけり 高橋真樹子
【入選】
この里の訛あるらし笹子鳴く 矢田民也
街頭演説聴く人のなき寒さかな 安藤文
この寒さならやひの鬼震えけり 斉藤真知子
待ちきれず春待つ鳥の騒がしく 大場梅子
退院の君と一歩や梅ふふむ 瑞木綾乃
捌かれてなほ猛々し眼の鮪 ももたなおよ
蜆舟鋤簾の音の寒さかな 長谷川櫂
立春大吉稼ぐ以上に使はむか 上松美智子
二階まで灯をあかあかと鬼やらひ 神戸秀子
梅日和隣りに母のゐるごとし 加藤裕子
高らかな米寿の名乗り初句会 金田伸一
歌かるたアメリカの空華やぎぬ 城山邦紀
妻の煮る大根うまし夜の雨 矢田民也
長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
けさは来ぬ狸の親子寒施行 神戸秀子
歌かるたアメリカの空はなやかに 城山邦紀
掛けてすぐ巣箱を覗く柄長かな 神戸秀子
鳥蹴つて芽吹く冬芽の真紅 石塚純子
麦踏のまた折り返す山の畑 神戸秀子
【入選】
街頭演説聴く人もなき寒さかな 安藤文
退院の君と一歩を梅ふふむ 瑞木綾乃
降りしきる雪をちからに冬木の芽 金田伸一
鬼やらひ鬼となりしは桃太郎 城山邦紀
妻の煮る大根うまき寒さかな 矢田民也
風邪引いて一日雪を眺めけり 安藤文
第二句座(席題:山焼き、猫の恋)
矢野京子選
【特選】
山焼きの伊豆に流人のごとく我 神戸秀子
漱石の旧居に熱き猫の恋 今村榾火
恋猫のけさはしづかに椅子の上 長谷川櫂
【入選】
山焼いて来しこその腕君を抱く 高橋真樹子
傍に来て欠伸してゐる猫の恋 今村榾火
火の神に仕へ男ら山を焼く 加藤裕子
眼裏に山焼きの火やひとり酌む 石塚純子
山を焼く激しき声を交わしつつ 石塚純子
長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
焼け焦げて若草山の甦る 城山邦紀
火の神に仕へ男ら山を焼く 加藤裕子
【入選】
山焼いて来しこその腕君を抱く 高橋真樹子
やぶれては膝に戻りぬ猫の恋 高橋真樹子
山焼いて輝くばかり大地あり 矢野京子
恋猫の隻眼となり帰りけり 安藤文
ひめみこの膝にまだ恋知らぬ猫 神戸秀子
大阿蘇を山焼きの火の走りゆく 斉藤真知子
大空を焦がさんばかりお山焼き ももたなおよ
むくむくとわらびぜんまい山を焼く 大場梅子
古志仙台ズーム句会(2026年1月25日)
第一句座
長谷川冬虹選
【特選】
悠久の一瞬留め瀧氷る 川辺酸模
正直な餅屋をほめる雑煮かな 長谷川櫂
亡き母のこゑ聞きたくて初電話 那珂侑子
目鼻なき女神のかほの鏡餅 長谷川櫂
【入選】
日脚伸ぶ母の命日近づきぬ 那珂侑子
埋火は夕べの雪を聴いてゐる 平尾 福
雪女八雲を訪ね来たのやら 武藤主明
人類の冬を看たまふ寝釈迦かな 青沼尾燈子
雪霏々と棟方志功の黒と白 阿部けいこ
日脚伸ぶ思い立つ日の旅支度 石川桃瑪
やがて吾も一片の塵冬銀河 川辺酸模
かんじきで来し人もあり初句会 齋藤嘉子
埋火や火箸でならす胸の内 武藤主明
長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
食細くなれど腹減る冬籠 青沼尾燈子
果てしなく言葉の海の氷りけり 三玉一郎
あらためて炬燵掘りけり父母の部屋 上 俊一
産土の春蘭に我ひざまづく 佐藤和子
目覚めては寒肥を吸ふ大地かな 齋藤嘉子
お互ひに見飽きた顔と冬籠り 三玉一郎
【入選】
埋火は夕べの雪を聴いてをり 平尾 福
一輪の蝋梅かほる花見山 佐伯律子
鳥が鳥呼びて啄む枯葎 阿部けいこ
並ぶのが苦行のはじめ初詣 上 俊一
梅一輪香りはきみを包みけり 三玉一郎
なにやかや緑いとしや七日粥 上村幸三
春の雪校舎は今も瓦礫かな 宮本みさ子
初日記今年訪ねん国数ふ 長谷川冬虹
万札を小銭にくづす初詣 上 俊一
吐く息の湯気の如しや寒稽古 石川桃瑪
第二句座(席題:寒鯉、春寒し、蕗の薹)
長谷川冬虹選
【特選】
寒鯉の一打の後のしじまかな 齋藤嘉子
蕗の薹この国をまた初めから 長谷川櫂
晴々と老の軽さよ蕗のたう 上村幸三
【入選】
蕗のたう動物園の半日向 長井はるみ
寒鯉や沈みて己が翳の上 谷村和華子
寒鯉の互ひに間合ひ取りながら 武藤主明
蕗の芽やあたりをつけて雪を掘る 及川由美子
寒鯉のどれもひもじき口開けて 宮本みさ子
念入りに犬嗅いでゐる蕗のたう 平尾 福
腹へつてまだ寒鯉になり切れず 平尾 福
長谷川櫂選(推敲例)
【特々選】
錦鯉色とりどりに凍りけり 三玉一郎
寒鯉のどれもひもじき口ひらく 宮本みさ子
【特選】
熊さめぬ間に摘まむ蕗の薹 臼杵政治
春寒やぴしぴしと剪る桃の枝 齋藤嘉子
寒鯉の動けば遅る泥けむり 齋藤嘉子
【入選】
山下る轟音の川春の蕗 宮本みさ子
春寒や固き荷を解く四畳半 佐伯律子
蕗の薹蔵王颪に育ちけり 三玉一郎
おもむろに向きをかへたり寒の鯉 谷村和華子
寒鯉の一打の後のしじまかな 齋藤嘉子
愚かさに愚かさ重ね春寒し 三玉一郎
寒鯉を土産にくるむドンゴロス 青沼尾燈子
念入りに犬の嗅ぎけり蕗の薹 平尾 福
鯉こくに寒鯉一尾包丁す 長谷川冬虹
歳月に置いてけぼりや蕗の薹 臼杵政治
古志金沢ズーム句会(2026年1月12日)
第一句座
当季雑詠
・長谷川櫂選
【特特選】推敲例
氷の扉あけて戦争始まりぬ 趙栄順
初帚しづかに大気入れかはる 酒井きよみ
鯛焼はモナリザの笑み浮かべたる 玉置陽子
【特選】推敲例
誰か笑ふこゑに覚めたりけさの春 酒井きよみ
掌にしんと「こころ」や読始む 飛岡光枝
張り詰めて二個の接点寒卵 松川まさみ
野老掘る蓬莱山の谷深く 酒井きよみ
大海鼠文句を言はずへつらはず 稲垣雄二
朽ちてゆく五臓六腑に柚子湯かな 土谷眞理子
【入選】
汲み上げて月のかけらの氷魚かな 玉置陽子
寒芹の一株をもて粥を炊く 花井淳
へなへなと地べたに萎む獅子頭 安藤久美
新年会世塵まみれの孫楽し 間宮伸子
大旦声出して読む全句集 田村史生
七日粥紅のすずなの晴れやかに 間宮伸子
加賀万歳城下の町名とうとうと 鬼川こまち
福笹を取り合ふ人や初戎 田村史生
第二句座
席題:「日脚伸ぶ」、「寒蜆」
・長谷川櫂選
【特選】推敲例
花ひらくやうに次々寒蜆 近藤沙羅
透き通る刃の水に寒蜆 稲垣雄二
影淡く空の鳥かご日脚伸ぶ 松川まさみ
【入選】
寒しじみ命と命響きあふ 藤倉桂
わが星に何はともあれ日脚伸ぶ 駒木幹正
大粒の氷の交じる寒蜆 安藤久美
知らぬ間に治る腰痛日脚伸ぶ 氷室茉胡
御僧は湖賊の末や寒蜆 泉早苗
日脚伸ぶ国分寺まで歩かんか 橋詰育子
一病をなだめて二椀寒蜆 泉早苗
寒しじみざくと一椀寿 飛岡光枝
寒蜆若きこそ身を養へと 安藤久美
なほ緩むこころを如何に日脚伸ぶ 松川まさみ
果てもなく我が身老ゆるか日脚伸ぶ 藤倉桂
古志広島ズーム句会(2026年1月4日)
第一句座
矢野京子選
【特選】
初日の出八十年を一歩から 大場梅子
どつかりと餅しづもれる雑煮かな 安藤文
願ひ聞く神も忙しや初詣 斉藤真知子
産土に身を浮かべたる初湯かな 今村榾火
絵双六瓦礫となりし街とほる 長谷川櫂
【入選】
オリオンを背負ひてたどる家路かな ストーン睦美
空と海の狭間開きて初日の出 ストーン睦美
書初や花柄襷の乙女たち 加藤裕子
新年の抱負を孫に問はれをり 石塚純子
別嬪の柚子もたのしむ冬至風呂 金田伸一
読初やふと百合の香の夢十夜 神戸秀子
夜更かしの間に沖へ宝船 斉藤真知子
母おもふ西に大きな冬の月 加藤裕子
福笑ひ総理の顔に似てきたり 今村榾火
追憶の空にきらりといかのぼり 城山邦紀
顔にさす初日まばゆく推敲す 長谷川櫂
長谷川櫂選(推敲例)
【特々選】
蓬莱を飾りて柱しづかなり 高橋真樹子
数の子に入れ歯カツカツこうるさや 岡村美沙子
全句集肌身離さず寝正月 安藤文
【特選】
お降がりのみるみる白くなりにけり 安藤文
爪飛んで畳に光る寒さかな 石塚純子
夜更かしの港出てゆく宝船 斉藤真知子
言の葉の花も実もあれ全句集 高橋真樹子
ただごとと誰が一声や初句会 石塚純子
きびしさに耐へて花咲く初句会 大場梅子
元日や家事の合間も推敲す 高橋真樹子
【入選】
初夢や句帳に並ぶ駄句の山 斉藤真知子
ねこの首唐草模様春着かな 矢野京子
命のたすき繋ぎ繋ぐもお年玉 石塚純子
ひんがしに美ケ原初景色 金田伸一
お降りや白く暮れつつ丸の内 石塚純子
書初や花柄たすき乙女たち 加藤裕子
賽を振る地球双六独裁者 ストーン睦美
身を浮かべたる産土の初湯かな 今村榾火
別嬪の柚子とたのしむ冬至風呂 金田伸一
親なしとなりて撃たれし子熊かな 神戸秀子
鎌倉や水仙の香もあらたまる 神戸秀子
あつぱれや卒寿の歯もて海鼠噛む 矢田民也
雑炊や生みたて卵かつと割り 神戸秀子
口は笑ひ目は泣きゐるや福笑 城山邦紀
第二句座(席題:初髪、雪)
矢野京子選
【特選】
初髪や電車に花が咲きにけり 石塚純子
初髪の人とうれしき昇降機 今村榾火
新雪や新しき道欲しいまま ストーン睦美
【入選】
初髪の母を雪女かとおもふ 神戸秀子
ちりめんの梅やさくらや年の髪 神戸秀子
小雪舞ふ初売の列長々と 加藤裕子
初髪や鏡離れぬ孫娘 岡村美沙子
初髪や髪一本も無駄にせず 斉藤真知子
初髪や朱の大櫛の昔より 長谷川櫂
長谷川櫂選(推敲例)
【特々選】
正月やいまだに黒き髪を梳く 金田伸一
初髪やどのひとすぢも無駄ならず 斉藤真知子
【特選】
清らかな滑らかな子の初髪よ 瑞木綾乃
ちりめんの梅やさくらや年の髪 神戸秀子
初髪にしろがねの鶴揺れてをり 加藤裕子
【入選】
雪玉を丸めこどもに返りけり 高橋真樹子
初髪の花が電車に咲きにけり 石塚純子
雪よりも真白き雪の兎かな 高橋真樹子
この寝ぐせどうにもならぬ初髪や ももたなおよ
初髪を大胆な色に染めにけり ストーン睦美
初髪に人も振り向くいい女 上松美智子
初髪や祖母にいなせな姉のゐて 今村榾火
母結うてくれし初髪触るる勿れ 大場梅子
初髪の人とうれしき昇降機 今村榾火
初髪や鏡離れぬ孫娘 岡村美沙子
初髪に似合ひの服が見つからず 斉藤真知子
豪雪やふるさとに母ひとり住む 石塚純子
抱きとりし子の初髪の香りけり 矢野京子
新装版『飴山實全句集』が刊行されました
飴山實生誕100年を記念して『新装版 飴山實全句集』(朔出版)が刊行されました。
絶版状態になっていた花神社版を文庫版化、『おりいぶ』『少長集』『辛酉小雪』『次の花』『花浴び』の5句集と未収録作品を収録しています。大岡信の跋文、長谷川櫂の新装版あとがき「薫る飴山實の言葉たち」、年譜、索引が載っています。
全国の書店、amazon、朔出版などで購入できます。1600円(税別)。
https://saku-pub.com/books/ameyama.html
いつも手もとにあって、末長く愛読されんことを!
ネット投句(12月31日)特選
| さつさつとはらへぬ雪を悲しめり | 北海道 | 芳賀匙子 |
| 始まりは見えぬ戦争冬籠り | 青森 | 清水俊夫 |
| 去年今年こころはいつも旅支度 | 埼玉 | 園田靖彦 |
| 真つ先に駆けて来し春花びら餅 | 愛知 | 稲垣雄二 |
| 腕広げ胸に抱へる初御空 | 愛知 | 稲垣雄二 |
| 能登や能登塩でいただく寒造 | 大阪 | 安藤久美 |
| 初夢に顔を忘れた父の声 | 大阪 | 深森佳鶴 |
| 家中が神の居場所や注連飾る | 兵庫 | 吉安とも子 |
| 口からの言葉貧しや日記買ふ | 兵庫 | 藤岡美恵子 |
| 初山河闘ふための言葉あれ | 奈良 | きだりえこ |
| 大年の最終列車過ぎて闇 | 長崎 | ももたなおよ |
古志仙台ズーム句会(2025年12月28日)
第一句座
長谷川冬虹選
【特選】
今日の日もやがて幻冬銀河 川辺酸模
半生は雪と戦ふ覚悟せり 武藤主明
寝返りをうつて赤子の初笑ひ 武藤主明
飛んで来て写楽のかほの初烏 長谷川櫂
霜枯れの土竜のしるす点と線 佐藤和子
【入選】
鯖船は無事か豊後へ火事見舞ひ 臼杵政治
梟に肩を叩かれ退職す 三玉一郎
飴色の泡ぐつぐつと大根煮る 臼杵政治
乾鮭や獣のごとく吊したり 武藤主明
この日まで生き存へて日向ぼこ 及川由美子
樅の木の身震ひせしか雪落とす 長谷川櫂
二日まだ海は眠つてゐるらしく 平尾 福
朝夕に筑波ある日々根深汁 上村幸三
杉たちは雪の噂をしてをりぬ 平尾 福
長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
冴え冴えとブルース歌ふ女かな 川辺酸模
埋火や老いて燻る欲一つ 臼杵政治
数へ日や妻の怒りは突然に 上村幸三
【入選】
雪嶺へ朝日は翼広げけり 谷村和華子
狐火やはや原発の再稼働 武藤主明
飴色の泡ぐつぐつと大根煮る 臼杵政治
乾鮭を獣のごとく吊しけり 武藤主明
第二句座 (席題:除夜の鐘、初詣、楪)
長谷川冬虹選
【特選】
初詣押すな押すなと福の神 平尾 福
寛解を希ふこの身よ初詣 臼杵政治
【入選】
除夜の鐘盆地の底を突上げり 武藤主明
楪やゆづるべきもの何もなく 平尾 福
楪や黙り見てゐる婿の顔 青沼尾燈子
除夜の鐘七つ八つで寝てしまふ 平尾 福
初詣して万全の旅支度 三玉一郎
初詣ネイルアートの花模様 阿部けいこ
楪や厚き葉ポトリと落としけり 阿部けいこ
長谷川櫂選(推敲例)
【特々選】
ゆずり葉や豊かに明ける歌の国 上村幸三
【特選】
除夜の鐘十も数へず眠りけり 川辺酸模
楪やゆづるべきもの何もなく 平尾 福
鎌倉の闇鳴り交はす除夜の鐘 谷村和華子
【入選】
門前に餓鬼の面々除夜の鐘 及川由美子
年ごとに石段険し初詣 川辺酸模
除夜の鐘七つ八つで寝てしまふ 平尾 福
初詣して万全の旅支度 三玉一郎
寛解を希ふこの身よ初詣 臼杵政治
除夜の鐘共に聞く君ありてこそ 齋藤嘉子
