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ネット投句(2024年3月31日)特選と入選

ネット投句 投稿日:2024年4月27日 作成者: dvx223272024年6月16日

★印は特選

★ 春愁のしくと手の甲あたりより 北海道 芳賀匙子
★ 花に吸はれて人の死ぬらし四月馬鹿 北海道 芳賀匙子
海駅にデコポン春は真昼間 北海道 芳賀匙子
鴎鳴く地震の港や春寒し 北海道 柳一斉
★ 白鳥帰るもの言はぬ国より言へぬ国へ 宮城 長谷川冬虹
腹黒き仲で結ばる目刺かな 埼玉 園田靖彦
軒先になじみの燕来りけり 埼玉 園田靖彦
光太郎忌鑿で鉛筆削りたり 埼玉 佐藤森恵
★ 月の夜に旅する雲かな西行忌 千葉 安田勅男
掌にひんやり脈打つ雨蛙 千葉 若土裕子
春愁や人に語れぬ病持ち 千葉 麻生十三
我が旅の終はりはみえず花暦 千葉 麻生十三
菜の花や大地に黄色塗りたくり 千葉 木地隆
青き踏む始めおどおど後闊歩 千葉 木地隆
だるま市子供の店番だるまの子 東京 横山直典
花冷えや永遠の別れの「お元気で」 東京 岡田定
いつだつて先に謝るわらび餅 東京 森凜柚
立ち並ぶ高層ビルや花曇 東京 楠原正光
★ 国ゆれて桜前線たじろげり 東京 櫻井滋
★ 春場所やざんばら髪で優勝す 東京 櫻井滋
ふるさとの山なら平気花粉症 神奈川 臼杵政治
花追ひて一日仕事せしやうに 神奈川 越智淳子
朝桜ひかり吸ひつつ開きゆく 神奈川 越智淳子
手配犯の逮捕記事読む余寒かな 神奈川 遠藤初惠
愛してはくれぬ桜を愛しけり 神奈川 三玉一郎
宇宙船過りゆくなり桜餅 神奈川 松井恭子
鷹鳩と化して豊島屋大賑わい 神奈川 植木彩由
曾祖母の手縫ひし端切れ吊し雛 神奈川 藤澤迪夫
一弁のうらがへり落つ紫木蓮 神奈川 藤澤迪夫
ふる里の金柑かかへ帰京せり 神奈川 那珂侑子
春嵐やつと羽田に着きにけり 神奈川 那珂侑子
治聾酒と云って重ねる盃の数 神奈川 片山ひろし
長城の土も混じるか黄砂降る 神奈川 片山ひろし
★ 月の夜は月に恋する栄螺かな 富山 酒井きよみ
ひと夜干し炙るさよりの捩れけり 富山 酒井きよみ
★ 大胡座かきて白山笑ふなり 石川 花井淳
爆ぜ散るや母のこころの花篝 石川 松川まさみ
蕗の薹あをき命のかたちかな 石川 北村修
一線に長良長堤春の雲 岐阜 三好政子
うれしさよ人に知られで蕗のたう 静岡 湯浅菊子
万年の眠り怠り亀の鳴く 静岡 湯浅菊子
★ お辞儀して陽炎となる遍路かな 愛知 稲垣雄二
形見なり知らざる母の春ショール 愛知 宗石みずえ
行春ややつてみやうか生前葬 京都 氷室茉胡
末黒野は落胆捨てに来るところ 京都 氷室茉胡
ひく波はゆふぐれの色さくら貝 大阪 安藤久美
恋猫の喧嘩を買うて吠える犬 大阪 山中紅萼
又平が浮かれて踊る花筵 大阪 木下洋子
行き三分帰り五分咲き山桜 大阪 木下洋子
壺焼のがたと傾く灰かぐら 大阪 澤田美那子
菓子暦まためぐりきて桜餅 大阪 澤田美那子
★ たゆたへる白き花見る朝寝かな 大阪 齊藤遼風
馬の仔の母の乳房へ二歩三歩 兵庫 加藤百合子
新も旧もふた月愛でる雛かな 兵庫 加藤百合子
黄金の風吹き荒れる花ミモザ 兵庫 吉安とも子
何も何も私を置いて茎立ちぬ 兵庫 藤岡美恵子
百千鳥しきりに山をくすぐるや 兵庫 藤岡美恵子
逆潮に抗う小船春の瀬戸 兵庫 髙見正樹
豆飯や香らぬ鼻のもどかしさ 兵庫 髙見正樹
草木に深まる色や暮の春 兵庫 髙見正樹
花うぐひ美しきまま焼かれたり 奈良 中野美津子
吉野駅よりの谷あひ二輪草 奈良 田原眞知
大鯉のゆらりと揺する花の影 奈良 田原眞知
紙雛うち重なりて水の上 和歌山 玉置陽子
ひとひらの花びらとなり紙雛 和歌山 玉置陽子
紀ノ川の青に染まりぬ紙雛 和歌山 玉置陽子
胸中に薔薇窓のあり聖五月 広島 森恵美子
鶯の声の外れてもう一回 長崎 ももたなおよ
黒板に寄せ書きそしてスイトピー 長崎 ももたなおよ
★ 初花や眠りて病魔二年目に 大分 竹中南行

ネット投句スクーリングズーム句会のお知らせ

ネット投句 投稿日:2024年4月26日 作成者: dvx223272024年5月3日

参加者にご案内を発信しました。
参加される方でお知らせが届いていない方は右サイドの「お問い合せ」からご連絡ください。

ネット投句(2024年3月15日)特選と入選

ネット投句 投稿日:2024年4月13日 作成者: dvx223272024年6月16日

★印は特選

ふるさとは大団円の畦火かな 北海道 芳賀匙子
四時起きの友の丸めし桜餅 北海道 芳賀匙子
白樺の跡形もなき生家かな 北海道 柳一斉
速球のミットに吸はれ風光る 北海道 柳一斉
指で振り手で振りオザワ春を逝く 青森 清水俊夫
(三・一一)夜来の雪震災の夜も春の雪 宮城 長谷川冬虹
花冷えや電池の切れし腕時計 茨城 袖山富美江
つれそうて早や五十年草の餅 埼玉 園田靖彦
★ 春泥を独り言ちつつトルストイ 埼玉 佐藤森恵
嚴島柱にきざむ彼岸潮 千葉 安田勅男
菜の花はまつさかりなり一茶来る 千葉 若土裕子
雛飾りラインで届く孫の顔 千葉 春藤かづ子
家並み抜け私鉄沿線春の来ぬ 千葉 青山果楠
初任地や桜蕾はまだ硬く 千葉 谷口正人
青空を揺るがさんとや花ミモザ 千葉 池田祥子
頬刺しや父の好まぬもの好む 千葉 麻生十三
大空に投げてさびしき夏蜜柑 千葉 麻生十三
蝶が来たモネの時空を連れてきた 千葉 木地隆
だるま市子供の店番だるまの子 東京 横山直典
古希なれど今日からはれて新社員 東京 岡田定
地震の国ひと日ひと日が震災忌 東京 神谷宣行
防波堤ぶつかる波も春の海 東京 楠原正光
木斛の大樹春禽大合唱 東京 畠山奈於
水透きて鴨の朱の脚春を呼ぶ 東京 畠山奈於
麦笛や畦みちを行く疎開の日 東京 櫻井滋
金柑をもぐ小鳥らの来ぬうちに 神奈川 伊藤靖子
土つきの大根とネギ頂きぬ 神奈川 伊藤靖子
式場へ野焼きの煙る故郷かな 神奈川 臼杵政治
犬も人も立ち話している春の辻 神奈川 遠藤初惠
飽くるまで打たれてみたし滝桜 神奈川 三浦イシ子
春の月柩の窓を開けてやろ 神奈川 三玉一郎
遠を見る樹上の鷺や春兆す 神奈川 中丸佳音
野仏の頬に流るる春の雨 神奈川 島敏
白き闇出でてひいなの眩しかろ 神奈川 藤澤迪夫
けふも又夫と一緒に老の春 神奈川 那珂侑子
蕗味噌の香のぷんぷんと厨かな 新潟 安藤文
漆黒の能登の瓦や春の雪 新潟 高橋慧
春蘭や後山に残る二人掛け 石川 花井淳
思い出に囲まれ子らの卒業す 石川 北村おさむ
今のうち掻かんか春のどか雪は 長野 金田伸一
春の谷雪崩の響きすさまじく 岐阜 古田之子
谷けずり岩ころがして雪解水 岐阜 古田之子
移らふは一鳥万朶の紅梅に 岐阜 三好政子
雪嶺の光の一望後山かな 岐阜 梅田恵美子
我が顔を映す瞳や春の駒 静岡 湯浅菊子
★ 地に落ちて椿の骸花のまま 愛知 稲垣雄二
花曇りと名づけて石の指輪かな 京都 諏訪いほり
★ 失せしものに肌の弾力蕨餅 京都 氷室茉胡
織りあげて風のかるさよ春ショール 大阪 安藤久美
若き日には夢でありしを大朝寝 大阪 澤田美那子
泣きぐせは妻の得手なり鳥雲に 大阪 齊藤遼風
そちこちに雛を飾り独りかな 兵庫 加藤百合子
さくらがい有平糖と思ひしが 兵庫 藤岡美恵子
湾奥へ曳かるる艀遅日かな 兵庫 髙見正樹
★ 春寒のこころに今も難破船 奈良 きだりえこ
★ はくれんは白を解きて花となる 奈良 きだりえこ
★ 散り敷きてはくれん白のただなかに 奈良 きだりえこ
★ いつまでも家に居る娘と雛祭 奈良 中野美津子
世情には疎き病躯や春寒し 岡山 北村和枝
吟行も句会も知らず木の芽風 岡山 北村和枝
如意輪寺塔の先だけ花の上 岡山 齋藤嘉子
目つむれば吉野の小径花の中 岡山 齋藤嘉子
贐の言葉も出でず桜餅 広島 鈴木榮子
鳥雲に入るや海見て黙祷す 長崎 ももたなおよ
妻はいま朝寝の夢の中らしく 長崎 川辺酸模
良き人として生きること飴山忌 大分 山本桃潤
厨口潮の香りの栄螺売り 大分 山本桃潤
★ 過ぎて知る運や不運や草の餅 大分 竹中南行

ネット投句(2024年2月29日)特選と入選

ネット投句 投稿日:2024年4月10日 作成者: dvx223272024年6月16日

★印は特選

★ 容赦なく記憶白濁ゆきげかわ 北海道 芳賀匙子
白鳥の灰色一羽残しけり 北海道 芳賀匙子
黒板の広くて長し春休み 北海道 柳一斉
椿餅句の声聴きて推敲す 宮城 長谷川冬虹
山までの風さえぎらず豆の花 茨城 袖山富美江
春暁や意識不明の指動く 埼玉 園田靖彦
センバツに向かう球児や能登の富士 千葉 安田勅男
闇の底春来にけらし土にほふ 千葉 青山果楠
荒波と寒鱈汁と越の酒 千葉 青山果楠
胃カメラを飲みて俳句をひねる春 千葉 谷口正人
水温む君硬直の足撫でん 千葉 池田祥子
春泥にゆつくり進む予後の足 千葉 池田祥子
★ 蝶が来る寄り道したりキスしたり 千葉 木地隆
満面の微笑み返しふきのとう 東京 岡田定
うららかや手つき膝つき床掃除 東京 小野早苗
バス一駅歩こうと言ふ春うらら 東京 畠山奈於
★ 春惜しむ駿河台なる老ホテル 東京 櫻井滋
ゆれる国春と冬とが日替りに 東京 櫻井滋
二百余年堂跡守るやぶ椿 神奈川 遠藤初惠
故郷は菜の花の黄に染まるころ 神奈川 遠藤初惠
福島を食ひ尽したる原発忌 神奈川 三玉一郎
春の海いのちの果がしんかんと 神奈川 三玉一郎
河豚提灯撫でつ左遷の話かな 神奈川 植木彩由
人影のなき椅子あまた春寒し 神奈川 島敏
ひと葉載せうすらひ縁をはなれたり 神奈川 藤澤迪夫
何もかもメールの世界春寒し 神奈川 那珂侑子
取らで置くたつた一つの蕗のたう 神奈川 那珂侑子
伊豆の海見下ろす宿の蜆汁 神奈川 片山ひろし
★ 能登の雛圧死焼死の別れあり 富山 酒井きよみ
くらくらと黄なる純粋花みもざ 石川 松川まさみ
肩に蝶恐竜の骨さがしをり 石川 松川まさみ
大地震に耐へしぶらんこ子等を待つ 石川 清水薫
淡雪や名前四文字で八十年 石川 清水薫
天上のタクト見たしや春の雪 長野 金田伸一
さてもさても二月の雪の止めどなし 長野 金田伸一
お供への鰯焼きをり山の講 岐阜 古田之子
★ 初蝶は心ふるはせ大空へ 岐阜 梅田恵美子
春の雪口あけ仰ぐ赤ん坊 岐阜 梅田恵美子
春の雪小鯛の酢漬夕餉かな 岐阜 梅田恵美子
姿見の奥の我が身や春愁 静岡 湯浅菊子
雪うさぎ一夜の命もらひけり 愛知 稲垣雄二
古希越えて心乱るる春の雪 愛知 稲垣雄二
為政者よしやきつとなされ建国日 愛知 臼杵政治
病室へおういおういと花辛夷 愛知 青沼尾燈子
★ 弟子にユダ居らず寝釈迦となり給ふ 京都 氷室茉胡
犬の鼻艷やかなれば春近し 大阪 山中紅萼
つらら垂るマンハッタンのテッペンより 大阪 齊藤遼風
★ 五濁悪世おんひらひらと春の風 兵庫 加藤百合子
恥の政治家を選びし民や春寒し 兵庫 加藤百合子
★ 未来に僕はいますか明日も雪 兵庫 魚返みりん
忽に塵紙の山や花粉症 兵庫 天野ミチ
笑い皺けふも増やさんねこやなぎ 兵庫 藤岡美恵子
菜の花や海に落ちゆく断崖の 兵庫 福田光博
ふらここや月の涙のにわたずみ 奈良 きだりえこ
耕して惚れ惚れ見やる畝三つ 奈良 きだりえこ
★ 冴え返り洗濯ばさみ砕け散る 奈良 中野美津子
★ 原発に囲まれ眠る原発忌 奈良 中野美津子
田に落ちし児を笑ひたる田螺かな 奈良 中野美津子
新聞に包む紅梅優先席 奈良 田原眞知
父母の恩とこしなへ蜆汁 岡山 齋藤嘉子
この子今ほら立ち上がり青き踏む 岡山 齋藤嘉子
★ この道や遥かなれども青き踏む 広島 森恵美子
野に遊ぶひかがみといふ脆きもの 広島 森恵美子
雪解けのごとくに君は癒えにけり 広島 森恵美子
紅梅がもう散り始む母の忌よ 長崎 ももたなおよ
春風や誰彼となくお福分け 大分 竹中南行
初めての風初めての空へ蝶 大分 竹中南行

ネット投句(2024年2月15日)特選と入選

ネット投句 投稿日:2024年3月30日 作成者: dvx223272024年6月16日

★印は特選

春泥をこいでよくばりリュック行く 北海道 芳賀匙子
鶯餅おほきな口にのまれさう 北海道 芳賀匙子
墨を磨る音を聴きをる雪明り 北海道 柳一斉
二月果つガザでは果てぬホロコスト 青森 清水俊夫
いちまいのベールのように春の風 青森 清水俊夫
嫁ぎ来てこの四十年雛飾る 宮城 長谷川冬虹
政界に年に一度の野焼あれ 埼玉 園田靖彦
サキスフォン曲傷だらけ春嵐 埼玉 佐藤森恵
栴檀の実ようやく落ちて寒に入る 千葉 芦野アキミ
青空がおいでおいでと寒紅梅 千葉 安田勅男
被災地の春待つ心一入に 千葉 若土裕子
幼な子の猫に挨拶春隣り 千葉 青山果楠
曲がりたる能登の線路を春一番 千葉 谷口正人
おでん酒一駅前で寄る一合 千葉 木地隆
★ あかぎれは砲弾の傷より痛し 東京 岡田定
北窓を開ければ壱岐よ曾良の島 東京 神谷宣行
春立つや泣いて飛び出す母の胎 東京 神谷宣行
すみません母の接頭語寒桜 東京 長尾貴代
ありがとうはもう言わないで母の春 東京 長尾貴代
鬼やらひやおら取り出す鬼の面 東京 楠原正光
忘るまじ元日地震のありし能登 東京 畠山奈於
下萌にピンクの花を見つけたり 東京 堀越としの
東京に大雪の朝征爾逝く 東京 櫻井滋
★ 浮きが揺れ影また揺れて長閑かな 神奈川 臼杵政治
小さき小さき董に会へるまはり道 神奈川 遠藤初惠
首傾げちよいと手を出し猫の子は 神奈川 遠藤初惠
楽しみは朝桜また夕桜 神奈川 三浦イシ子
フルートは春の口笛恋を呼ぶ 神奈川 三玉一郎
ぱつぱつと仕付を解く春コート 神奈川 植木彩由
早春の月や角の取れたる父の肩 神奈川 植木彩由
翠黛の丹沢の嶺々春立てり 神奈川 中丸佳音
豆を撒く父に似しこゑいづこより 神奈川 中丸佳音
みちのべの小花をちこち春立ちぬ 神奈川 藤澤迪夫
千本の梅の遅速を見てまはる 神奈川 片山ひろし
ダンボール机に能登の受験生 新潟 安藤文
地に立ちて大白鳥の重さかな 新潟 高橋慧
凍湖は岸より溶けて日永かな 新潟 高橋慧
★ 鬼やらひ能登の鬼ども生きとるか 富山 酒井きよみ
炉あかりや爺のあぐらは子の王座 富山 酒井きよみ
益荒男は能登救援へ春動く 石川 花井淳
熊穴を出で白山が動き出す 石川 清水薫
避難所へたとえ小さくも雛飾り 石川 清水薫
冬木立天を指すもの支えるもの 石川 北村おさむ
能登の人あをさ両手に訪ね来る 石川 北村おさむ
★ さてもなほ火を持たせんか春暖炉 長野 金田伸一
ことし又二月の雪が滝と降る 長野 金田伸一
遠来の友と二月の雪見酒 長野 金田伸一
雪野原狐が通る大浅間 長野 大島一馬
犬駆ける冬野は草の種だらけ 岐阜 古田之子
鷹二つ金華山上騰翻す 岐阜 三好政子
いちはやきミモザの花の虚空かな 岐阜 梅田恵美子
富士見えぬ富士見峠や冬帽子 岐阜 梅田恵美子
来春は大吟醸なれ種ひたす 静岡 湯浅菊子
水温む花まんだらの花屋かな 愛知 稲垣雄二
砂浜にガラスの欠片まるく春 愛知 宗石みずえ
鉄塔に作業員あり春立ちぬ 愛知 宗石みずえ
ふり向けばもうそこにない冬の虹 愛知 青沼尾燈子
紅茶の缶早春の空の色をして 京都 諏訪いほり
★ 幾筋かは恋の通ひ路田螺径 京都 氷室茉胡
★ 水仙のその雪の香を手向けけり 大阪 安藤久美
神戸愛し水仙の香は手向けの香 大阪 安藤久美
戦場に戦車の轍菜の花忌 大阪 齊藤遼風
義仲寺にいかなる縁菜の花忌 大阪 齊藤遼風
理念なき政治は滅ぶ月朧 兵庫 加藤百合子
空港に旧正月の人溢れ 兵庫 天野ミチ
ひとの庭ピンクの梅に足留めて 兵庫 天野ミチ
鳴きさうに喉の粉散る鶯餅 兵庫 藤岡美恵子
姉妹とて道はそれぞれ水仙花 兵庫 藤岡美恵子
悲しみをポケットに詰め春の海 兵庫 福田光博
公園の池に薄氷魚の影 兵庫 髙見正樹
山腹に紅梅の色見頃かな 兵庫 髙見正樹
春暁の人の影ある厨口 奈良 きだりえこ
紅白を競ふ梅持つ長者ぶり 奈良 きだりえこ
★ 北陸の女の指に水温む 奈良 中野美津子
斑雪蹴りながら行く子供かな 奈良 中野美津子
春寒の市に飛び交う中国語 奈良 中野美津子
川音や梅の匂ひの谷間より 奈良 田原眞知
囀の千筋もつるる深空かな 和歌山 玉置陽子
切り分けてからくれなゐや乾び鮭 和歌山 玉置陽子
★ 痛苦とは生あるあかし春時雨 岡山 北村和枝
春を待つ俳句に命支へられ 岡山 北村和枝
下萌ゆるはずの地面のなかりけり 岡山 齋藤嘉子
薄氷やわが掌になじむ花鋏 広島 森恵美子
みすずの忌春の海鳴り遥かにす 広島 森恵美子
地震戦さ力いっぱい豆を撒く 広島 鈴木榮子
囀や小澤指揮するレクイエム 長崎 ももたなおよ
サンマルコ広場に春がきて踊る 長崎 ももたなおよ
★ 百の春死ぬることさへ母忘る 長崎 川辺酸模
今覚めし大地に一人麦を踏む 長崎 川辺酸模
★ 春大根提げて和尚は歩行禅 大分 山本桃潤
酒汲んで転ぶ一茶や春の月 大分 山本桃潤
大空にひらくる河口初雲雀 大分 竹中南行

ネット投句(2024年1月31日)特選と入選

ネット投句 投稿日:2024年2月19日 作成者: dvx223272024年6月16日

★印は特選

窓開かぬ風の朝なり流氷来 北海道 芳賀匙子
立春の何かこつでなし鴉かな 北海道 芳賀匙子
月光に音を閉じこめ冬の滝 北海道 柳一斉
雪原を行けど雪原その先も 青森 清水俊夫
★ 入院の夜退院の朝古暦 宮城 長谷川冬虹
戦争災禍疫禍に不正鬼やらふ 宮城 長谷川冬虹
白鳥のずしりと重き白さかな 茨城 袖山富美江
日脚伸ぶ肘までめくる柄のシャツ 茨城 袖山富美江
★ またもとの深き眠りへ寒の鯉 埼玉 園田靖彦
能登包む満点の星虎落笛 千葉 安田勅男
手袋のうさぎがひとつバックより 千葉 菊地原弘美
震災のどこへ逃げたか炬燵猫 千葉 若土裕子
針供養一軒残る畳屋さん 千葉 若土裕子
剪定や木々の香りを楽しめり 千葉 春藤かづ子
一草に新芽の一つ初日の出 千葉 青山果楠
寒月や我れ此の星の只の人 千葉 青山果楠
鹿島灘煙突白煙初詣 千葉 谷口正人
春隣深呼吸せよと友の文 千葉 池田祥子
悴める手に暖かき繦かな 千葉 池田祥子
甘露煮の鮒の煮凝り酒は燗 千葉 麻生十三
惚けても惚けても生く春隣 千葉 麻生十三
薬喰吾が青春の鯨肉 千葉 木地隆
雪の原風の行方は浅間山 東京 岡田定
★ 母死すや胸に風花ひらと舞ふ 東京 神谷宣行
雨の朝運河の国の花辛夷 東京 楠原正光
松飾り日ごろ無人と見えし家 東京 畠山奈於
湯の匂ひ昏き通りに猫の恋 東京 堀越としの
下萌えや老骨に喝地の温み 東京 櫻井滋
牡蛎焼けば故郷の潮滴らす 神奈川 伊藤靖子
風花やけふ少年の大人びぬ 神奈川 越智淳子
書初めの宿題持ちて孫来たり 神奈川 遠藤初惠
冬ざれや小鳥の死あり道の端 神奈川 遠藤初惠
うねりつつ炎盛るや飾り焚き 神奈川 遠藤初惠
生は死の前の一時日向ぼこ 神奈川 三玉一郎
宿直の餅焼く匂ひ春近し 神奈川 松井恭子
水中を光のあそぶ薄氷 神奈川 松井恭子
隙間風匂へば能登の海のこと 神奈川 植木彩由
★ 大朝寝花と死の字のどこか似る 神奈川 中丸佳音
山頂に海を見て来てしらす丼 神奈川 中丸佳音
冬ざれや深夜バス待つ長き列 神奈川 土屋春樹
ともあれど掻つ込みめしの寒卵 神奈川 島敏
両の手に息かけ寒の駅ピアノ 神奈川 藤澤迪夫
手のひらをかはす風花花かんざし 神奈川 藤澤迪夫
こぼれ米啄み止まず寒雀 神奈川 片山ひろし
ランドセル選ぶ母子や春よ来い 神奈川 片山ひろし
セーターに着られてゐるや喜寿の母 新潟 安藤文
ずたずたとなりし道路や山笑ふ 新潟 安藤文
羽ばたきて白鳥光をこぼしけり 新潟 高橋慧
倒壊の下に声するままに凍つ 富山 酒井きよみ
被災者救援者くたくたや能登の地震 富山 酒井きよみ
水温む避難所になほ幾千人 石川 花井淳
こんな世を見つつ逝くのか寒茜 石川 松川まさみ
新聞の日々に重たく能登は凍つ 石川 清水薫
浮寝鳥余震余震に寝つかれず 石川 清水薫
八代亜紀の遺声しみじみ寒十日 石川 密田妖子
意のままにならぬ一つやみずつぱな 石川 密田妖子
十二時にどつと集まる子の御慶 長野 金田伸一
岩と立つ一人横綱初相撲 長野 金田伸一
枝先の分かれ分かれて冬日和 長野 大島一馬
球体の月昇りゆく冬野かな 長野 大島一馬
逢へぬ日の続く散歩やほとけのざ 岐阜 古田之子
★ 目薬を注して目瞑る寒さかな 岐阜 三好政子
★ 一文字口閉ぢしまま能登の牡蠣 岐阜 梅田恵美子
大寒の零れしままの漆かな 岐阜 梅田恵美子
★ 荒れ荒れて波の花飛ぶ能登の闇 愛知 稲垣雄二
揺れ止まぬ大地に探す春小袖 愛知 稲垣雄二
雪しまくこの世にけぢめつけるごと 愛知 青沼尾燈子
凍て虻となりて来たるも沈黙す 愛知 青沼尾燈子
天災も人災も見つ富士三日 京都 諏訪いほり
★ 初鏡母が写つたかと思ふ 京都 氷室茉胡
目覚むれば孫と一つの布団かな 京都 氷室茉胡
丹田で割りし薪もて初湯かな 大阪 安藤久美
冬空の枝に雀等鎮もりて 大阪 山中紅萼
僅かずつ動く大地や涙凍つ 大阪 山中紅萼
梅探る蛤御門のあたりまで 大阪 澤田美那子
飛梅の飛んでひとひら梅ヶ枝餅 大阪 澤田美那子
冬にこそくれなゐにほふ苺かな 大阪 澤田美那子
産土の大根干す友湖西線 大阪 齊藤遼風
雪降れば雪見の支度余呉の湖 大阪 齊藤遼風
どれ程の竜が潜むや竜の玉 兵庫 吉安とも子
被災地や粕汁の椀握り緊め 兵庫 天野ミチ
先見えぬ嘆きは深し寒波来る 兵庫 天野ミチ
霜晴れや草木にならひ天仰ぐ 兵庫 藤岡美恵子
★ 冬深し底はくれなゐ輪島塗 奈良 きだりえこ
★ 山焼きの火を邪鬼たちと眺めけり 奈良 中野美津子
老衰の兎まどろむ冬日和 奈良 中野美津子
冬晴れの天に昇るや家兎 奈良 中野美津子
朝日子や水仙花まで一メートル 奈良 田原眞知
熱の子の母を離さぬ霜夜かな 和歌山 玉置陽子
長病みの布団やまひの匂ひかな 岡山 北村和枝
シャベル持ち底冷えの底人捜す 岡山 齋藤嘉子
投函の前の静けさ梅莟む 広島 森恵美子
起き上がれ倒れし能登の鏡餅 広島 鈴木榮子
冬の地震ハレもケの日も容赦なく 長崎 ももたなおよ
★ 鮟鱇は顎を残して喰はれけり 長崎 川辺酸模
父の忌や供花に一枝寒の梅 長崎 川辺酸模
入院の母打ち遣つて日向ぼこ 長崎 川辺酸模
ぴりぴりと震へる障子大地震 大分 山本桃潤
★ 赤恥もいまや身に添ひ日向ぼこ 大分 竹中南行
★ 寒梅や揺るる大地がわれらの地 大分 竹中南行
松過の鴨にぽうつと目をあづけ 大分 竹中南行

ネット投句(2024年1月15日)特選と入選

ネット投句 投稿日:2024年2月19日 作成者: dvx223272024年6月16日

★印は特選

★雪嶺の襞を深めて青き空 北海道 柳一斉
 婆様とかばかりの火鉢なでしかな 北海道 芳賀匙子
 えんぶりの舞のはじまり頭振り 青森 清水俊夫
 人日や生きざま老ひざま死にざま 青森 清水俊夫
 さざんかや君の笑顔と四十年 宮城 長谷川冬虹
 この齢あらひざらひに初日記 埼玉 園田靖彦
 火の女神くねりくねらせどんどかな 埼玉 園田靖彦
★年玉でもの買ふときの嬉しさよ 千葉 谷口正人
 静けさに弓弦のうなる弓始 千葉 安田勅男
 老犬に毛布被せる夜寒かな 千葉 青山果楠
★我知らぬ母の話を女正月 千葉 池田祥子
 旅先の子より届くや金目鯛 千葉 池田祥子
 居眠りの母美しき炬燵かな 千葉 麻生十三
 股引の伸びたるゴムや老いの春 千葉 麻生十三
★元日や戻り来たりし旅の龍 千葉 若土裕子
 安定剤飲みてより不安やウメモドキ 東京 長尾貴代
 おはようとサザンカに言ふ空の青 東京 堀越としの
 水仙や灯台の白波の白 東京 櫻井滋
 美しき雪は悲しや震災地 神奈川 伊藤靖子
 正月は大嫌いだったと女同士 神奈川 遠藤初惠
 かの一日忘られてあり古暦 神奈川 三浦イシ子
 風花や炬燵に老いる猫と母 神奈川 松井恭子
 姉の声妣と紛ひぬ初電話 神奈川 中丸佳音
 黙契を交はすがごとく春を待つ 神奈川 島敏
 年立つや地震の一撃食らひけり 神奈川 片山ひろし
 奥能登の余震の続く寒さかな 神奈川 片山ひろし
 どの蓮も枯れて折れたる影ばかり 神奈川 片山ひろし
★大佐渡の不機嫌な空ふゆごもり 新潟 安藤文
 大雪をものともせずにどんどかな 新潟 安藤文
 どんど焚くはるかに能登をおもひつつ 新潟 安藤文
 雪晴間ひねもす響く雫音 新潟 高橋慧
 森深く名も無き滝の凍りをり 新潟 高橋慧
 年立つやわれら地震の上に栖む 富山 酒井きよみ
 能登一国氷つきたり大地震 富山 酒井きよみ
 被災地に追討ちかくる猛吹雪 富山 酒井きよみ
★半壊の蔵動き出す寒造り 石川 花井淳
 能登杜氏の静かな不屈寒づくり 石川 花井淳
 先づ地震の暮らし問ひあふ初句会 石川 松川まさみ
 いま何が吾にできるか能登は雪 石川 清水薫
 連絡の未だとれずに能登凍つる 石川 清水薫
 数え日の女は人を寄せつけず 石川 北村修
 一段を登りてあらた初景色 石川 北村修
 大島をどうだどうだと爺の春 長野 金田伸一
 背の順のいつかなだらかお年玉 長野 金田伸一
 大地震や日ごと荒れゆく餅の肌 長野 大島一馬
 荒れ野越え荒れ田を越えて除夜の鐘 岐阜 古田之子
 元日や地震警報けたたまし 岐阜 三好政子
 初鏡かすれし眉に墨ひかむ 岐阜 梅田恵美子
 褞袍着てジュリアン/ソレル死するまで 愛知 臼杵政治
 投句面ばりばり披く冬の朝 愛知 臼杵政治
 叱られて初泣きすぐに初笑ひ 愛知 臼杵政治
 九十九里一気に掃ひからっ風 愛知 宗石みずえ
 老夫婦の諍ひのそば犬の冬 愛知 青沼尾燈子
 冬の朝歩む老犬老夫婦 愛知 青沼尾燈子
 たれかれの誕生日まず初暦 京都 諏訪いほり
 残り福まだあるかしら我が余生 京都 氷室茉胡
 檜屑投げ入れ杣の初湯かな 大阪 安藤久美
 陶製の古き湯婆も果大師 大阪 木下洋子
★目出度さは髭の先まで飾り海老 大阪 澤田美那子
 鉛筆の音もしづかに初句会 大阪 澤田美那子
 日の丸にアイロンあてし開戦日 大阪 齊藤遼風
★かすむ眼の整うてゆく初景色 兵庫 加藤百合子
 哀しみの疾走するや夜の雪 兵庫 魚返みりん
 心地良き初湯に長居妻の声 兵庫 高見正樹
 病室のベランダに二羽寒雀 兵庫 高見正樹
 この胸の焔燃やせよどんど焼き 兵庫 福田光博
 姉は山茶花妹は寒椿 奈良 きだりえこ
 締納めこの世大事と思ふかな 奈良 きだりえこ
 けふもまた汚されてゆく根雪かな 奈良 中野美津子
 歌留多切る母の手子らを釘づけに 奈良 田原眞知
 床擦れの身を持てあます冬の夜半 岡山 北村和枝
 下手くそな垣直しては冬籠 岡山 齋藤嘉子
 春を呼ぶ音や火の粉やどんど焼 岡山 齋藤嘉子
 あるだけの毛布送らむ被災地へ 広島 森恵美子
 有難や大寒に出る蛇口の湯 広島 鈴木榮子
 初鏡母の長着に義母の帯 長崎 ももたなおよ
 粥柱弱気の虫も払ふべく 大分 竹中南行

ネット投句年間賞(冬)は芳賀匙子さん

ネット投句 投稿日:2024年1月19日 作成者: dvx223272024年1月24日
・年間賞
すさまじや枝をそがれし木はわたし 北海道 芳賀匙子
【作者のコメント】
拾って頂き有難うございます。不思議なよろこびです。
放った句にすさまじくたたられてゆく所存です。
・次点
一年が瞼を閉じる除夜の鐘 東京 岡田定
背景の暮れてゆきけり冬帽子 広島 森恵美子
順序などないか柩に残菊に 兵庫 藤岡美恵子
・候補
蟷螂や半分枯れて夢ごこち 岐阜 梅田恵美子
南瓜切る妻に乙女の力あり 愛知 稲垣雄二
夜学の灯ここにこの国救ふ者 大分 山本桃潤
大年やいまだ固めず辞世の句 長野 金田伸一
竜の玉竜生まれんと今光る 大阪 澤田美那子
除夜の鐘逝きしあの知者あの賢者 長崎 ももたなおよ

ネット投句(2023年12月31日)特選と入選

ネット投句 投稿日:2024年1月19日 作成者: dvx223272024年2月19日

★印は特選

手ゆびより脳天にのむ冬真水 北海道 芳賀匙子
春を待つ土偶三体こしらへて 北海道 芳賀匙子
音のなき音を聴きゐる雪の夜 北海道 柳一斉
読み返す今年の日記除夜の鐘 北海道 柳一斉
年逝くやまづは頼らむ徳俵 青森 清水俊夫
★ 熱燗やまづ故郷の話から 埼玉 佐藤森恵
生涯の一句目指さん大旦 千葉 若土裕子
数ヘ日の心いたらぬ事ばかり 千葉 池田祥子
我がたつき紙縒りのごとし去年今年 千葉 麻生十三
★ 一年が瞼を閉じる除夜の鐘 東京 岡田定
政権は金で買ふもの大旦 東京 神谷宣行
洋上をかもめ群れ飛ぶ初景色 東京 楠原正光
夫語る母の思ひ出毛糸繰る 東京 堀越としの
戦争の世紀断ち切れ年あらた 東京 櫻井滋
小粒とて柚子はもぎたて冬至風呂 神奈川 越智淳子
霜の夜やたいそう遠き夫の耳 神奈川 遠藤初惠
先づ富士の山にはじまる初暦 神奈川 三浦イシ子
何の花びらサラダに散らし年忘れ 神奈川 中丸佳音
ロッジ発つ前に珈琲山眠る 神奈川 藤澤迪夫
始めればどんどん進む煤払 神奈川 那珂侑子
はればれと淑気をまとひ散歩かな 新潟 安藤文
初凪や佐渡から届く波頭 新潟 高橋慧
★ 先生ら箒で払ふ子らの雪 富山 酒井きよみ
吹雪く日や六年生を先頭に 富山 酒井きよみ
雪の夜や水団煮ゆる自在鉤 富山 酒井きよみ
★ 白山の白限りなき初御空 石川 花井淳
雪積むや深々眠るものの上 石川 松川まさみ
アルバムの中の生家や嫁が君 石川 清水薫
帰省子に家の沸き立つ三が日 石川 密田妖子
★ 大年やいまだ固めず辞世の句 長野 金田伸一
漬物の重し減らしつ師走かな 長野 大島一馬
振り返る狐師走の月の道 長野 大島一馬
年末の河原にひとつテントの灯 岐阜 古田之子
★ 子等を待つ心のおどる初鏡 岐阜 梅田恵美子
きらきらと宇宙の塵や雪の原 岐阜 梅田恵美子
去年今年嘆き尽きざるこの世かな 岐阜 梅田恵美子
戦争を生き延びて今冬大樹 愛知 稲垣雄二
ペン一本あらたまの年迎へたり 愛知 青沼尾燈子
どうマフラー巻いても似合ふ貴方かな 京都 氷室茉胡
達筆を継ぎたるは姉筆始 京都 氷室茉胡
味しみてゆく蒟蒻と年の夜 大阪 安藤久美
陶製の古き湯婆も果大師 大阪 木下洋子
み吉野の山から山へ初鴉 大阪 木下洋子
★ 竜の玉竜生まれんと今光る 大阪 澤田美那子
★ 宝船敷きていよいよ眠られず 大阪 澤田美那子
七人の孫の来りて師走かな 大阪 齊藤遼風
★ 枯葎一雨毎に地に帰る 兵庫 吉安とも子
枯菊の色失いてより薫る 兵庫 吉安とも子
文旦割く果肉琥珀に透きとほり 兵庫 魚返みりん
★ しがみつくこの手いつまで七五三 兵庫 藤岡美恵子
とげの傷ちと沁むも良し冬至の湯 兵庫 藤岡美恵子
海苔を掻く岩の上にも波洗ふ 兵庫 福田光博
齢かな師走の街に疲れ気味 兵庫 髙見正樹
彷徨える寒灯ひとつ犬の首 兵庫 髙見正樹
束の間の霰の音や日の差せる 兵庫 髙見正樹
背中から湯気立ち昇るラガーマン 奈良 中野美津子
書き込みし大きな文字や古暦 奈良 田原眞知
なきがらへ差す寒紅のうつろひぬ 和歌山 玉置陽子
み熊野の夕日引き据ゑ飾臼 和歌山 玉置陽子
旅人の詩を心に大冬木 和歌山 玉置陽子
物増ゆる炬燵の上も廻りにも 岡山 北村和枝
機上より大陸の山夏のまま 広島 鈴木榮子
★ 除夜の鐘逝きしあの知者あの賢者 長崎 ももたなおよ
義母が逝き遠のく大正除夜の鐘 長崎 ももたなおよ
子ども等の涙あふるる去年今年 長崎 ももたなおよ
★ 吹き荒れし風の塒か枯蓮 長崎 川辺酸模
着ぶくれて用を足すのも一大事 長崎 川辺酸模
着ぶくれて世間話の輪の中へ 長崎 川辺酸模
★ 流氷に乗つてうつかり白熊来 大分 山本桃潤
両陛下畏れ多くも竜の玉 大分 山本桃潤
筑後川寒鯉捕るは褌で 大分 山本桃潤
★ 病得てからのいのちや大晦日 大分 竹中南行
一年を笑ひ飛ばして餅しぶき 大分 竹中南行

ネット投句(2023年12月15日)選句と選評

ネット投句 投稿日:2023年12月30日 作成者: dvx223272023年12月30日

★印は特選

はしよること覚え掃除も年の暮 北海道 芳賀匙子
枝々の千々に走れる冬の空 北海道 柳一斉
ストーブにペタと押しつけスルメ焼く 青森 清水俊夫
父母は彼岸におはす除夜の鐘 宮城 長谷川冬虹
赤テント半券三枚古日記 埼玉 園田靖彦
へくそかずら花良し実良し名もしかり 千葉 芦野アキミ
寛解のうれしき便り冬の虹 千葉 若土裕子
新蕎麦を打ちて振る舞ふ嬉しさよ 千葉 谷口正人
日向ぼこ何かをじつと待つごとく 千葉 池田祥子
我が舎利の行方は何処空っ風 千葉 麻生十三
数へ日や母に残る日あといくつ 東京 神谷宣行
冬ざれや小鳥飛び立つときは群れ 東京 畠山奈於
雑煮祝ふ万の病も息災に 東京 櫻井滋
両隣みな若者ら忘年会 神奈川 越智淳子
一輪の力のかぎり返り花 神奈川 三浦イシ子
雪女一人の男奪ひ合ふ 神奈川 三玉一郎
焼芋を畑の夫へこれが愛 神奈川 松井恭子
雑巾のごと身を絞らるる寒さかな 神奈川 島敏
柚子の香を鼻さきに身を沈めたり 神奈川 藤澤迪夫
ぶかぶかの父のセーター着る母よ 新潟 安藤文
金銀で栄えし佐渡や山眠る 新潟 安藤文
流木の真白き骸冬に入る 新潟 高橋慧
父からの小さき観音煤払 富山 酒井きよみ
毛糸編むあとしばらくの待ち時間 石川 松川まさみ
凩に口笛の音定まらず 石川 清水薫
人間をかなり生きたり漱石忌 長野 金田伸一
蒲柳の身生きて候としのくれ 長野 金田伸一
なほ若く老いをつづけん粥柱 長野 金田伸一
焚付けの杉葉の香る冷えし朝 岐阜 古田之子
雪女郎はだしで夜をさまよふか 愛知 稲垣雄二
冬麗や見開く天の大まなこ 愛知 稲垣雄二
★ 連れて行けとクローゼットの冬帽子 愛知 臼杵政治
母と来し師走の匂ひ銀座線 愛知 臼杵政治
★ 怖きものなし八十のふくと汁 京都 氷室茉胡
捨てし恋捨てられし恋散紅葉 京都 氷室茉胡
星屑を掻き集め行く熊手かな 京都 氷室茉胡
大土佐をまるごと擂らん生姜汁 大阪 安藤久美
こわごわに胃カメラ検査雪紛い 大阪 山中紅萼
★ 鴛鴦やいつか一人になる二人 兵庫 加藤百合子
鳴き砂に足跡いくつセロリ噛む 兵庫 魚返みりん
眠る山起こさんばかり窯赤し 兵庫 藤岡美恵子
短日や落ちしボタンも付けぬまま 兵庫 藤岡美恵子
しぐるるや馬関海峡ひと跨ぎ 兵庫 齊藤遼風
★ 浮き沈み見てきし赤いコートかな 奈良 きだりえこ
★ 戦乱の空たかだかと大根干す 奈良 きだりえこ
★ 大綿のどれが母やら子どもやら 奈良 きだりえこ
空気など読まない夫と冬の夜 奈良 中野美津子
花鳥の小径辿らむ蓬莱山 和歌山 玉置陽子
球根へ頬よせ眠る蜥蜴かな 和歌山 玉置陽子
★ 病みゐても句を詠む気力冬牡丹 岡山 北村和枝
ヘルパーに縋りをりけり年用意 岡山 北村和枝
かばかりの管で生きをる海鼠かな 岡山 齋藤嘉子
手に手紙それも忘れて日向ぼこ 岡山 齋藤嘉子
秋篠寺冬田の道の尽きしとこ 岡山 齋藤嘉子
舷のごとき鎖骨や風邪心地 広島 森恵美子
推敲す夫の褞袍を羽織りたる 広島 森恵美子
義母の骨抱いて墓へと枯るる中 長崎 ももたなおよ
一臼は妻の実家へ餅を搗く 長崎 川辺酸模
遠き日の埋み火燻る夕べかな 長崎 川辺酸模
片足は現し世に置き冬籠 大分 竹中南行
黄泉にても輪になりをらん落葉焚 大分 竹中南行

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日時=2026年2月22日(日)13時30分~15時30分
会費=ネット投句の会員であれば無料。会員以外は2000円
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