古志祇園会句会(2019年7月17日)
・第一句座
【特選】
肩車の子に祭鉾廻りけり もも子
宵山の髪の乱れを愛すかな 瞳
訪ね来て浮世の外れ木賊山 忠雄
さびさびて銀の屏風も宵祭 久美
夫婦和合の粽求めん芦刈山 茉胡
七月の京は朱色やコンチキチン 初男
一風呂を浴びしごとくに裸鉾 洋子
乾坤の力満ちきて真木立つ 嘉子
生稚児ややがて恋する紅の口 雄二
愛想よく蟷螂山の来たりけり 一郎
たてよこに鉾見て歩く暑さかな 忠雄
長刀鉾に続く蟷螂楽し気に 美那子
【入選】
手に受けてなつかしき香や鉾粽 もも子
菊水鉾われにもくれよひと雫 育子
放浪の姿となりて鉾帰る 忠雄
京の夏半分ゆけり前祭 幸子
玉の汗花と散らせて辻回し 悦子
頼もしや幼もわかる鱧の味 幸子
長刀鉾深く息して動き出づ 洋子
射干の花のすくなきよろしさよ 美那子
長刀鉾立ちて大路を払ひけり もも子
長刀の光こぼしつ鉾立てり 淳
老いてもやコンチキチンにときめくや 瞳
蟷螂山山一番に羽広げ 光枝
迷ひきて蕪村の家や宵祭 豊
水打つて棒振踊はじめから 久美
金色の菊したたるや菊水鉾 光枝
・第二句座
【特選】
夏蝶も蟷螂山を回しけり 一郎
凌霄の辻に現れ戻り鉾 光枝
【入選】
こんりんざい鳴らぬ琴なり涼しかり 光枝
昏きより鉦や太鼓や宵まつり りえこ
百越えし母の長寿を鉾粽 雄二