kai says:2012年2月19日 at 9:30 AM
日曜日の朝日新聞には「globe」(グローブ)という別刷りが入っています。朝食の前におもしろい記事を拾って読むのですが、困ったことに全ページ横書きなのです。日本語は横書きもできますが、縦書きが本来の姿。これを横書きにすると字と字のすきまから大事なものが砂のようにこぼれてしまうような気がします。ステーキでもサラダでもどろどろに溶かして裏濾ししたような感じといえばいいでしょうか。
とはいっても、おいしい料理は食べたい。いや、おもしろい記事は読みたい。この問題を一挙に解決するいい方法をいつだったか発見しました。それは横書きで書かれた新聞を90度右回転させるのです。すると、不思議なことに(というか当然のことながら)縦書きになる。そんな文章、読めるのかと思うかもしれませんが、これがふつうの縦書きの文章と同じようにすらすらと読めるのです。試してみてください。
ひとつひとつの文字はみごとに横に寝てしまいますが、これを読んでゆく目の感触がそう悪くはない。砂浜のざらざらした砂の上を歩くときの足の裏の感覚、あるいは料理に交じっている粗引きの胡椒の粒を噛み砕くときの感じに似ています。そんな感触を味わいながら、けさは「globe」の「パリの書連から 知的で詩的な言葉遊び」という記事を読みました。
ここまで書いてきてふとわが身を振り返ると、このサイトもすべて横書きではありませんか。ここでは俳句も連句も横書きになってしまいます。インターネットが横書き文化圏で生まれたシステムなのでそうなっているのでしょうが、日本の技術をして縦書きのインターネットが開発できないはずがありません。このままにしておくのは技術者たちの怠慢。いつかきっと縦書きのインターネットが登場することを期待しています。
