古志仙台ズーム句会(2025年11月30日)
第一句座
長谷川冬虹選
【特選】
枯れてゆく己に耐へる枯木かな 三玉一郎
母のこと帯に語りて冬椿 佐藤和子
剪定終ふ冬よく眠れ桃の木よ 齋藤嘉子
己が身を空に投げ出す枯木かな 三玉一郎
【入選】
顔の泥落し田の神旅立ちぬ 齋藤嘉子
ゆるぎなき榾火飴山全句集 三玉一郎
代々の炬燵櫓や亥の子餅 佐藤和子
原色で地に還りたり柿落葉 上 俊一
胎の子を撫づれば応ふ冬林檎 谷村和華子
花びら餅眼前のものみな幻 長谷川櫂
冬深し犬安らぎて壺の中 青沼尾燈子
いのちとはしづかに濡るる蕪かな 上村幸三
長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
星たちの集まつてくる枯木かな 平尾 福
釣針の返しの酷さ大鮃 上 俊一
屠蘇なめて深く眠りぬ寿 臼杵政治
いささかの後ろめたさや冬籠 武藤主明
いのちなりしづかに冷ゆる蕪かな 上村幸三
【入選】
顔の泥落し田の神旅立ちぬ 齋藤嘉子
枯れてゆく己に耐へる枯木かな 三玉一郎
天守より見る雪吊りの日和かな 甲田雅子
己が身を空に投げ出す枯木かな 三玉一郎
ゆつくりと這うて日向へ枯蟷螂 谷村和華子
鬼の子は声を限りに鳴いてをり 青沼尾燈子
小春日や張り子の午のよく乾く 佐藤和子
胸までの大長靴や蓮根掘り 上 俊一
冬深し犬安らかな壺の中 青沼尾燈子
【第二句座】 (席題:裏白、千鳥、初詣)
長谷川冬虹選
【特選】
裏白は影のごとくに干乾びぬ 長谷川櫂
浜千鳥あるか無しかの脚の跡 谷村和華子
【入選】
裏白の乾びに触れし幼き日 谷村和華子
ポケットに投げ餅ふたつ初詣 宮本みさ子
群千鳥一羽遅れて飛びにけり 川辺酸模
うらじろや婦唱夫随の共白髪 青沼尾燈子
北風のさらつて行きし千鳥かな 平尾 福
まつすぐに海風の来し初詣 谷村和華子
長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
裏山の裏白もはや絶滅す 上 俊一
裏白はいよいよ白し餅の粉 上 俊一
北風のさらつて行きし千鳥かな 平尾 福
【入選】
乾きても羊歯の白銀あるかぎり 宮本みさ子
床の間の歯朶の清らにしだれけり 佐藤和子
十五年被災の浜の群千鳥 長谷川冬虹
今年また欲にひかれて初詣 平尾 福
