イラクの新聞、俳句と氷室茉胡さんを紹介
2022年12月19日付けのイラクの新聞「アル・サバーハ」紙が俳句と氷室茉胡(古志同人、氷室真)さんを紹介しています。記事は次のとおりです。
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日本には俳句を競う団体がある。日本の文化団体が国際的な俳句のコンクールを始めた。俳句を国際的なものにしようとする団体がある。俳句は日本だけでなく外国にも普及している。
俳句の内容については、特にアジアの国々から批判されたこともある。それでも俳句には隠喩的、象徴的な表現があり、また俳句は様々な美的、詩的形式を取る。この俳句の形式が世界にも広まった。俳句の本家は日本だが、今では国際的になった。 国際コンクールも始まった。
東京にいたイラク人(この記事の作者)は幾つかの俳句の団体の人達に会い、彼らは俳句の重要性について語った。キムラ・トシオ氏が伝統的な俳句は自然を扱い、現代の俳句はこれを踏襲すると言う。他に伝統的な俳句に変化をもたらす人たちもいると言う。キムラ氏は800年前からあった連歌のことを言う。連歌は最初の人の歌を次の人が受ける形をとる。特に市民階級や金持ち階級で人気があった。
ホッタさんは、俳句は日常的なもので特に若い人も自分のことを表現するのに用いる、と言う。 俳句に似た和歌は7世紀からあった。150年前にルネサンスのようなものがあり、俳句も古き形式を保持しながら新しきを求めるようになった。そして日本でも外国でも盛んになった。俳句のコンクールは33もある。有名な緑茶の会社が後押ししているのもある。この会社は選ばれた俳句を製品に載せる。製品は200万箱もある。俳句会の説明があり、冊子となって結果が出るという説明もある。
京都は古い日本の首都で、寺や塔、山と水の土地である。多くの俳句は京都を描く。京都には俳句を国際的なレベルにもっていこうとする動きがある。平和を旨とする団体の大会があり 特にアラブ諸国、特にエジプト、カタール、ヨルダンなどへの 働きかけをしている。一つのコンクールでは、参加者は700人以上で、五大陸、40国を代表する。俳句の数5000句。特にアメリカ、フランス、ブラジルなどが強い興味を示す。
この記事の作者は、元裁判官の氷室真氏に会った。賞を受けた有名な俳人。氷室氏は、俳句は江戸時代に広まり、明治時代以降、若い人が興味を示したと言う。また氷室氏は俳句会の様子を説明した。参加者が選ぶこと、選者がいることなどを。(ホトトギス同人、東中乱さん訳)