古志鎌倉ズーム句会(2022年2月13日)
第一句座
•藤英樹選
【特選】
龍太忌のとほき空から雪解風 仲田寛子
妖艶に紅かくやくと花椿 湯浅菊子
白山の機嫌うかがひ雪下す 園田靖彦
龍太忌の桃の剪定はじまりぬ 長谷川櫂
紅梅は夢のごとしや龍太の忌 長谷川櫂
夕暮といふひとときの春障子 澤田美那子
龍太忌の後山ほつほつ蕗のたう わたなべかよ
春の山どつしりとして龍太の忌 おほずひろし
【入選】
かくれなき山峡の春龍太の忌 升谷正博
早春の坂のぼり行く龍太の忌 わたなべかよ
龍太忌の空をゆたかに花辛夷 澤田美那子
春セーター老いの乳房のかるがると 森永尚子
梅一輪氷の風にひらきけり 森永尚子
手も足も伸びて蛙の小さきかな イーブン美奈子
夢の世の夢のごとしや雛あられ 萬燈ゆき
めざめゆく甲斐の山々龍太の忌 木下洋子
•長谷川櫂選
【特選】
春霞どの山みても龍太の忌 おほずひろし
大阪で見上ぐる月も龍太の忌 澤田美那子
苧環の花のゆかしき後山かな 葛西美津子
【入選】
紅ばかり子は拾ひつつ雛あられ 萬燈ゆき
木々の芽にみなぎる力龍太の忌 金澤道子
龍太忌の空をゆたかに花辛夷 澤田美那子
龍太忌のまだ莟なる梅健気 曽根崇
滔滔と大海原へ雪解水 喜田りえこ
龍太亡きこの十五年冴返る 藤英樹
梅一輪氷の風にひらきけり 森永尚子
一粒づつ食ぶはもどかし雛あられ 萬燈ゆき
龍太忌や心に梅の一句あり 藤英樹
春風や龍太を探す甲斐の空 喜田りえこ
雪折れの木々の嘆きを龍太の忌 萬燈ゆき
この店の白ひといろの雛あられ 萬燈ゆき
龍太忌や山盧の土間に靴あふれ 西川遊歩
鳥一羽翔んでゐるなり春休み おほずひろし
あられ炒る鉄鍋熱し龍太の忌 田中益美
春寒や触れずに開くエレベーター 木下洋子
第二句座(席題:春暁、鳥の巣)
•藤英樹選
【特選】
春暁や金の小皿と銀の箸 喜田りえこ
橅の木の大空間に巣箱かな 長谷川櫂
大枝を揺らして鷺の巣組かな 関根千方
鷲の巣や誰も行けざる大空に 長谷川櫂
春暁や難民テント犇いて 木下洋子
春暁や大地の傷は癒えたるか 藤原智子
夕さりの風に遊ばれ小鳥の巣 葛西美津子
【入選】
鳥の巣にいよよ飛び出すころの声 園田靖彦
ハンガーに育むいのち鴉の巣 曽根崇
解体車いつの間にやら鳥の巣に 田中益美
春暁や再び眠る淵深く 澤田美那子
鬼瓦守るや雀一家の巣 西川遊歩
春暁や夢のきれぎれ拾ひをり 魚返みりん
ぶらさがる鳥の巣三つ四つかな イーブン美奈子
春暁の波やわらかき防波堤 升谷正博
目覚むれば春曙の吉野山 喜田りえこ
干潮を待ちて鷹の巣見にゆかん 金澤道子
鴉の巣ラピスラズリの欠片あり 葛西美津子
鳥の巣や何か異なものはみ出して 長井はるみ
•長谷川櫂選
【特選】
小鳥の巣ならんこんなに柔らかく イーブン美奈子
干潮を待ちて鷹の巣見にゆかん 金澤道子
あかあかと燃ゆる鳥の巣夕日中 藤英樹
【入選】
大枝を揺らして鷺の巣組かな 関根千方
鬼瓦守るや雀一家の巣 西川遊歩
落ちさうで落ちぬ鳥の巣崖の上 藤英樹
松林高きところに古巣かな おほずひろし
ぶらさがる鳥の巣三つ四つかな イーブン美奈子
