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俳句的生活

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ネット投句年間賞(夏)は森恵美子さん

俳句的生活 投稿日:2024年7月20日 作成者: dvx223272024年7月20日
*年間賞
向日葵や片乳の母生きたまへ 広島 森恵美子
*次点
巣立鳥森は緑の大き籠 岐阜 三好政子
あの顔で清流が好き山椒魚 京都 氷室茉胡
*候補
殺戮の三千世界仏生会 奈良 きだりえこ
うららかに伸びする猫の長さかな 石川 松川まさみ
さう君が生きやうとしたあの夏へ 神奈川 三玉一郎
飛魚の翅を切られて売られをり 兵庫 吉安とも子
一滴に深山開く新茶かな 和歌山 玉置陽子
風鈴も国に捧げし時代あり 愛知 稲垣雄二
万緑の中へと眠りゆく母よ 大阪 安藤久美
にぎやかや青鷺の巣の木の天辺 北海道 芳賀匙子
古代蓮眠りさめしも戦なほ 千葉 池田祥子
タワマンに吹き上げられし蝉一匹 東京 岡田定
ラブチェア来たり八十路の六月に 長野 金田伸一
旅人や弥陀の御手に三尺寝 愛知 青沼尾燈子
原始より生ふる桂か風薫る 京都 諏訪いほり

ネット投句(2024年6月30日)特選

俳句的生活 投稿日:2024年7月20日 作成者: dvx223272024年7月20日
くるほしきアカシアの香天麩羅にす 北海道 芳賀匙子
つぶすごとその日暮らしに栗の花 北海道 芳賀匙子
古代蓮眠りさめしも戦なほ 千葉 池田祥子
タワマンに吹き上げられし蝉一匹 東京 岡田定
夜の雲涼しく高く大仏殿 神奈川 越智淳子
だうもかうも錆の鉄鎖や沖縄忌 石川 松川まさみ
ラブチェア来たり八十路の六月に 長野 金田伸一
ほたる来よそつちの闇は戦争ぞ 愛知 稲垣雄二
旅人や弥陀の御手に三尺寝 愛知 青沼尾燈子
原始より生ふる桂か風薫る 京都 諏訪いほり
あの顔で清流が好き山椒魚 京都 氷室茉胡
梔子の咲くや相槌にも疲れ 京都 氷室茉胡
田植機も時折り腰を伸ばしけり 大阪 安藤久美
九十を越えんと茅の輪くぐりけり 大阪 澤田美那子
我慢することを覚へて燕の子 奈良 きだりえこ
夜遊びの果ては轢死や蝸牛 奈良 きだりえこ
安つぽい部屋となりたり水中花 岡山 齋藤嘉子

*入選は「ネット投句」をごらんください。

ネット投句(2024年6月15日)特選

俳句的生活 投稿日:2024年7月20日 作成者: dvx223272024年7月20日
にぎやかや青鷺の巣の木の天辺 北海道 芳賀匙子
郭公のをらねばさみし鳴けばなほ 北海道 芳賀匙子
存はば九十余歳父の日よ 宮城 長谷川冬虹
黴もまた齢を重ね蔵の内 兵庫 吉安とも子
向日葵や片乳の母生きたまへ 広島 森恵美子
大いなる我も罪人髪洗ふ 広島 森恵美子

*入選は「ネット投句」をごらんください。

古志広島ズーム句会(2024年7月7日)

俳句的生活 投稿日:2024年7月7日 作成者: dvx223272024年7月7日

第一句座
・矢野京子選
【特選】
眠たげな汗の子汗の胸に抱く       岡村美沙子
サイダーや鏡を見ねば老い忘れ      菅谷和子
百円玉握る手固き夜店かな        ストーン睦美
カルデラといふ箱庭に阿蘇五岳      矢田民也
誰かけさ硯の上に柚子の花        長谷川櫂
【入選】
腰折れの身なぞまつぴら百合真白     金田伸一
街中が匂ひ出したる炎暑かな       原京子
背伸びして少女の削るかき氷       駒木幹正
妻もまた松蝉に耳澄ませをり       長谷川櫂
しやがむ背に葉影ゆれをりトマト摘み   夏井通江
豆の木を昇りて天に昼寝せん       駒木幹正
我儘を言ふは夫だけさくらんぼ      瑞木綾乃
下山して互ひに蛭を取り合うて      原京子
新妻の寝相の悪さ蚊遣豚         安藤文
煮炊きからすこしはなれて籐寝椅子    大場梅子
疲れ鵜の貌まざまざと吾に似て      矢田民也
ガマ掘ればまた人の骨沖縄忌       斉藤真知子
夏足袋や終の旅路の母痩せて       加藤裕子
老いていま遊び盛りや祭笛        石塚純子

・長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
緑陰や赤児に乳房惜しみなく       城山邦紀
乳のあたり形代あてて納めけり      大平佳余子
凌霄花桶三杯の花拾ふ          上松美智子
【入選】
対岸にマンション並ぶ吊忍        神戸秀子
争いは真つ平御免ひきがへる       斉藤真知子
眠たげな汗の子汗の胸に抱く       岡村美沙子
サイダーや鏡を見ねば老い忘れ      菅谷和子
黙々とりんごの摘果日焼顔        ももたなおよ
煮炊きからはなれてやつと籐寝椅子    大場梅子
ガマ掘ればまた人の骨沖縄忌       斉藤真知子

第二句座(席題:七夕、ボート)
・矢野京子選
【特選】
七夕竹葉ずれの音も運びゆく       斉藤真知子
少年の友は真白きボートかな       長谷川櫂
君となら空の海へとボート漕ぐ      大場梅子
【入選】
織姫に捧げる歌のまだ出来ず       斉藤真知子
ボート漕ぐ昔ここらに特攻艇       ももたなおよ
子の書きし犬の願ひを星祭        駒木幹正
折り紙の色をつくして七夕竹       夏井通江
七夕竹庭より伐りて叱られし       原京子
天守閣はるかに見上げ貸ボート      高橋真樹子
ボート番恋のなりゆき見てをりぬ     大場梅子
人類の欲望数多七夕竹          ストーン睦美

・長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
子の書きし犬の願ひを星祭        駒木幹正
岸遠く二人漂ふボートかな        石塚純子
ままならぬ恋乗せてゐるボートかな    矢田民也
【入選】
反逆の心もすこしボート漕ぐ       矢野京子
折り紙の色をつくして七夕竹       夏井通江
七夕やわが彦星も老いにけり       菅谷和子
ボート漕ぐ腕の太さの眩しけれ      ストーン睦美
七夕や混沌として都知事選        安藤文
七夕や水こんこんと不老の井       神戸秀子
ボート番恋のなりゆき見てをりぬ     大場梅子
紙と笹かすかな音や星祭         夏井通江

古志仙台ズーム句会(2024年6月23日)

俳句的生活 投稿日:2024年6月24日 作成者: dvx223272024年6月24日

第一句座              
長谷川冬虹選
【特選】
野馬駈けの帰り馬行く青田かな        佐伯律子
梅干の昭和の色に染まりたる         武藤主明
夕立の匂ひだけして過ぎにけり        齋藤嘉子
太陽が磨きあげたるさくらんぼ        谷村和華子
どちらからともなく送る団扇風        三玉一郎
【入選】
立葵消滅都市に名を連ね           武藤主明
ペン塚に新聞部員楸邨忌           佐藤和子
蛍を子どもに分けてもらひけり        平尾 福
風鈴をきのふの軒に吊るしけり        長谷川櫂
翡翠のぢつと見つめるおのれかな       上村幸三
地下水を分け合ふこゑの植田村        佐藤和子
薄皮をつるんと剝いて枇杷の肉        上 俊一
滝もまた滝にあそんでをりにけり       三玉一郎
子供歌舞伎祭り終へたる面構へ        齋藤嘉子

長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
ゆつくりと吹きて大きなしゃぼん玉      阿部けいこ
旅人や阿弥陀の御手に三尺寝         青沼尾燈子
大皿は王冠のごとさくらんぼ         長谷川冬虹
人間は肉の塊ハンモック           三玉一郎
どちらからともなく送る団扇風        三玉一郎
【入選】
くちなしや一人の時は一人の香        辻奈央子
打水の桶に夕焼の入り来たり         辻奈央子
新緑の道を熊よけ鈴がゆく          那珂侑子
野馬駈けの帰り馬行く青田かな        佐伯律子
もうゐない人の声する田植かな        川辺酸模
夕立の匂ひだけして過ぎにけり        齋藤嘉子
沖縄に耳を澄ませや慰霊の日         川辺酸模
未だ癒えぬ島の御魂や沖縄忌         川辺酸模
被曝せし顔へ死化粧紅の花          宮本みさ子

第二句座(席題:河鹿、涼み、夏みかん)
長谷川冬虹選
【特選】
どさどさと勝手に落ちる夏蜜柑        臼杵政治
ふくらませ宇宙を鳴らす河鹿かな       三玉一郎
花巻の闇うるはしと河鹿鳴く         長谷川櫂
【入選】
木の下に若き庭師の涼みをり         青沼尾燈子
ランプ消ゆ河鹿の声の寝床かな        上村幸三
夏みかんごはんに混ぜて鰹ずし        服部尚子
仏壇にごろんと置かれ夏みかん        阿部けいこ
影飛んで草に消えたる河鹿かな        辻奈央子
本陣の山高々と涼み台            甲田雅子
遠河鹿夢とうつつの間なる          及川由美子
夏蜜柑持て余したる雨の宿          平尾 福
明けてくる色に重なり夏蜜柑         辻奈央子

長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
死ぬ順を考へてをり夕涼み          平尾 福
ゆつくりと竿をうしろへ涼み舟        上村幸三
すぐわかる河鹿の声や山育ち         佐伯律子
【入選】
どさどさと勝手に落ちる夏蜜柑        臼杵政治
剣豪を癒せし宿や夕河鹿           武藤主明
なつみかんのやうな子を抱き句会かな     三玉一郎
野良猫の恋にも飽きて夕涼み         川辺酸模
初めての談山神社河鹿笛           佐藤和子
夏みかんごはんに混ぜて鰹ずし        服部尚子
辣韭漬け二つ三つや宵涼み          青沼尾燈子
河鹿鳴く湯治の谷の一日目          那珂侑子
本陣の山高々と涼み台            甲田雅子
河原風虫も涼みに出てきたり         服部尚子
暗がりに息深々と涼みかな          上村幸三

ネット投句(2024年5月31日)特選

俳句的生活 投稿日:2024年6月17日 作成者: dvx223272024年6月17日
蝦夷春蝉さざなみのごと緑かな 北海道 芳賀匙子
二輪草一緒に死ぬることあらず 岐阜 梅田恵美子
風鈴も国に捧げし時代あり 愛知 稲垣雄二
万緑の中へと眠りゆく母よ 大阪 安藤久美
せつせつと汀ありけり初螢 広島 森恵美子
大切な空間ま白きシャツを着る 広島 森恵美子

*入選は「ネット投句」をごらんください。

古志金沢ズーム句会(2024年6月16日)

俳句的生活 投稿日:2024年6月17日 作成者: dvx223272024年6月17日

第一句座
 当季雑詠
・鬼川こまち選

【特選】
名刀は何もまとはず涼しさよ       長谷川櫂
ひとひらがほどけ怒濤の牡丹かな     趙栄順
山ひとつ動かしてゐる団扇かな      趙栄順
奥能登や卯波真白き鎮魂歌        玉置陽子
六月の花嫁のごと母逝きぬ        安藤久美
狩行逝く吾なら青に咲く四葩       氷室茉胡

【入選】
無花果の葉影は故郷みどり色       山本桃潤
過ぎし日は還らず噴水の滂沱       田中紫春
抗がん剤薬か毒か水中花         土谷眞理子
万緑や青春は吹き抜けし風        田中紫春
涼しさや呉須一滴の花ひらく       長谷川櫂
青萩の大きく撓ひ吾を揺らす       近藤沙羅
憂ひなどパセリもろともみじん切り    稲垣雄二
病む母に夏の窓あり開け放つ       飛岡光枝
世の中を放り出したる団扇かな      長谷川櫂
枇杷たわわ百歳にして独り住む      密田妖子
帰省子の畳の上にころがへり       宮田勝
水羊羹かの一切れが別れとは       長谷川櫂
池の面の空に昇るや夏の雲        越智淳子
鼓門無音どよみて梅雨入かな       越智淳子

・長谷川櫂選

【特選】推敲例
滴りて水面を穿つ水の玉         趙栄順
奥能登の卯波は白き鎮魂歌        玉置陽子
新しき妻のごとしよ冷蔵庫        安藤久美
六月の花嫁のごと母逝きぬ        安藤久美
天蚕のかがやく緑脱皮四度        間宮伸子

【入選】
推敲の一字をさぐり明易し        泉早苗
古庭や今朝新しく花みかん        川上あきこ
螢籠ひと世といへど短かさよ       橋詰育子
葭切の葭にしづまる夕べかな       橋詰育子
抗がん剤薬は毒か水中花         土谷眞理子
白山を動かしてゐる団扇かな       趙栄順
藍褪せていよいよ涼し麻のれん      松川まさみ
嬉しさは五つの色の奈良団扇       藤倉桂
たたまれしままの籐椅子母の部屋     梅田恵美子
而して戦乱の世へ古団扇         鬼川こまち
この星の一点にいゐる天道虫       田中紫春
途中から力を込めて西瓜割る       宮田勝
バスを待つ日傘の影にひとりづつ     飛岡光枝

第二句座
 席題:「かき氷」、「凌霄花」
・鬼川こまち選

【特選】
かき氷二人ひとつの涼しさよ       花井淳
かき氷ただ一口のため並ぶ        田中紫春
晴天の寂しき狂女凌霄花         藤倉桂
鉾町は雨に洗はれ凌霄花         飛岡光枝
匙いつぽん富士山にさし氷水       飛岡光枝
のうぜんの呑みこんでゆく山家かな    酒井きよみ
ざくざくとくづすが嬉しかき氷      越智淳子

【入選】
かき氷山の中腹から匙を         間宮伸子
白山を匙で崩すやかき氷         稲垣雄二
天上へなら連れゆかれても凌霄花     川上あきこ
苺氷初めて食べし日の遠き        近藤沙羅
凌霄花吾にもありぬ嫉妬心        間宮伸子
のうぜんの花咲きほこる廃工場      松川まさみ
のうぜんは血の花散つて地を染めり    稲垣雄二
のうぜんを屋根に登らせしづかなり    近藤沙羅
のうぜんの花太陽を溢れきて       松川まさみ
凌霄花母の残せし帯の色         清水薫
かき氷憂さもろともに冷やしをり     趙栄順

・長谷川櫂選

【特選】推敲例
かき氷二人ひとつの静かさよ       花井淳
かき氷炎の舌で触れてみよ        稲垣雄二
初恋や肩に力のかき氷          梅田恵美子
人生の休暇はてなしかき氷        山本桃潤

【入選】
歯にしみる齢かしこしかき氷       橋詰育子
のうぜんの花咲きほこれ廃工場      松川まさみ
凌霄花呑みこんでゆく山家あり      酒井きよみ
のうぜんやながらへてなほ恋心      田中紫春
かき氷夢醒めるごと溶けにけり      趙栄順
のうぜんの花太陽に憧れて        松川まさみ
凌霄に一雨ほしき夕べかな        安藤久美
かき氷路面電車の通りけり        梅田恵美子

ネット投句(2024年5月15日)特選

俳句的生活 投稿日:2024年6月16日 作成者: dvx223272024年6月16日
母の日や枝いつぱいの薔薇の花 宮城 長谷川冬虹
さう君が生きやうとしたあの夏へ 神奈川 三玉一郎
巣立鳥森は緑の大き籠 岐阜 三好政子
この星を忘れがたしと田螺鳴く 大阪 齊藤遼風
飛魚の翅を切られて売られをり 兵庫 吉安とも子
一滴に深山開く新茶かな 和歌山 玉置陽子

*入選は「ネット投句」をごらんください。

古志広島ズーム句会(2024年6月2日)

俳句的生活 投稿日:2024年6月2日 作成者: dvx223272024年6月2日

第一句座              
・矢野京子選  
【特選】
涼風を入れて始まる厨かな    夏井通江
木立ぬく画美鳥の声明易し    大平佳余子
蚊帳を吊る夢に父母若かりし   矢田民也
葛焼いて切り並べたる涼しさよ  長谷川櫂
朴の花茅舎浄土に降りつもれ   大場梅子
【入選】
うまかりし煮物のはなし母の日は 石塚純子
余り苗貰つてうれし学校田    神戸秀子
子に書きし短き手紙みどりの夜  斉藤真知子
サラダにも卓にも飾り花山葵   菅谷和子
ほこほこと鮎の子を焚く淡海かな 長谷川櫂
街路樹の枇杷の黄色やバスが来る 原京子
優勝の朝刊風の香りけり     瑞木綾乃
青竹に盛ればご馳走冷素麺    菅谷和子
調律やピアノの音も更衣     安藤文
冷や酒や九十の母と酌み交わす  ストーン睦美
日傘もて太陽と地球隔てけり   ストーン睦美
麦秋や雲雀まだまだ鳴き足らず  加藤裕子
さざ波の絶ゆることなき植田かな 金田伸一 
夏柳伐られて風の行方かな    今村榾火
父の日や父の愛した鯨肉     伊藤靖子

・長谷川櫂選 (推敲例)
【特選】
生きすぎて己に飽きぬ山椒魚   斉藤真知子
父の日や父は写真の中にのみ   矢野京子
満開の藤の巨木の宇宙かな    林弘美
夢に吊る蚊帳に父母若かりき   矢田民也
ためらへる我を一突き心太    菅谷和子
【入選】 
アカシアの花咲く街に父眠る   林弘美
山桃の青き実を踏む山路かな   駒木幹正
鶺鴒は小走りが好き五月晴    駒木幹正
調律やピアノの音も更衣     安藤文
大楠の揺れて頼もし夏に入る   斉藤真知子
鳩一羽ホームを歩く暑さかな   安藤文
戦後はた戦前なるか昼寝覚    矢田民也
単衣着て挑むかるたや夏の陣   ストーン睦美
朴の花茅舎浄土に散りつもれ   大場梅子
枇杷の実や見え隠れする分厚い葉 伊藤靖子
ラベンダー百万株を一望す    高橋真樹子

第二句座(席題:黴、洗膾)
・矢野京子選 
【特選】
検鏡す黴に万華の宇宙あり    駒木幹正
モナリザは黴の世に咲く花のごと 神戸秀子
黴の花咲かせどうする議事堂よ  大場梅子

【入選】
大胆な一句を所望洗鯉      長谷川櫂
黴生ゆる家も家族も捨て去らん  瑞木綾乃
黴の宿老舗の宿といはれても   大平佳余子
営林は祖父の天職洗鯉      駒木幹正
北国の誉ぞホッケ活き作り    高橋真樹子
紅の身の涼しさよ洗鯉      長谷川櫂
黴さへも正倉院に眠るなり    加藤裕子

・長谷川櫂選 (推敲例)
【特選】
黴を詠むことの楽しき暮しかな  金田伸一 
黴生ゆる家も家族も大事かな   瑞木綾乃
モナリザは妖しき花や黴の世に  神戸秀子 
黴びてこそ正岡子規の全集は   伊藤靖子
黴の香に安らぐ我を怪しみぬ   石塚純子
黴の世に正倉院の眠るなり    加藤裕子
【入選】
顕微鏡黴の万華の宇宙あり    駒木幹正
青竹の打ち合ふ音を洗鯉     菅谷和子
黴の中まだ新しき俳句あり    高橋真樹子
営林は祖父の天職洗鯉      駒木幹正
満足の今日の株価や洗ひ食ふ   加藤裕子
俎にのつてたちまち洗膾かな   矢田民也
たちまちに雨の上がりし洗膾かな 神戸秀子
登り来て深山の宿や洗鯉     ももたなおよ
北国の誉ぞホッケ活き作り    高橋真樹子
湖のけふはしづかに洗鯉     斉藤真知子   
山青き佐久にふるまふ洗鯉    石塚純子
洗鯉九重の水の湧く里に     菅谷和子
また一盃大吟醸や洗ひ鯉     斉藤真知子

古志仙台ズーム句会(2024年5月26日)

俳句的生活 投稿日:2024年5月27日 作成者: dvx223272024年5月27日

第一句座              
長谷川冬虹選
【特選】
蜥蜴出づ石ひんやりと残りをり        谷村和華子
はつなつの苔の杣道水匂ふ          及川由美子
見つけられ困つた顔の青大将         平尾 福
大夕焼け流れのゆるぶ最上川         甲田雅子
【入選】
青空が夢をみてゐる五月かな         長谷川櫂
マンションの十一階へ夏の蝶         那珂侑子
いくつかの名を持つ猫や南風吹く       平尾 福
田水張り磐梯山を近づけり          武藤主明
野馬追と聞かばそぞろや相馬の血       佐伯律子
古書市にページを捲る若葉風         臼杵政治
大地から怒り受けとるはだしかな       三玉一郎

長谷川櫂選(推敲例)
【特々選】
置かれたるぬる茶ひと口夏は来ぬ       青沼尾燈子
道楽の果て慎ましく新茶汲む         川村杳平
ごろ寝して聴く船底の卯波かな        上 俊一
【特選】
吹く風や滴りどれもみな残像         三玉一郎
目覚めては時に角出せ蝸牛          上 俊一
国滅ぶ五月の空の青さかな          長谷川冬虹
音のなき一日の家に夕立かな         上村幸三
育てたる牡丹の花を棺かな          宮本みさ子
足に手に大地の怒る田植かな         三玉一郎
【入選】
万緑の月山が見ゆ新句集           川村杳平
銭洗ふ笊へ一枚椎若葉            佐伯律子
マンションの十一階へ夏の蝶         那珂侑子
初夏や枝いつぱいに白き花          長谷川冬虹

出し抜けにほろろ打つ雉土塁址        佐藤和子
幸せの花粉まみれや花むぐり         平尾 福
初夏や大オーロラを贈りもの         長谷川冬虹
長靴を泥にとらるる田植かな         武藤主明
一滴の目薬あふれ夏はじめ          上村幸三
大夕焼流れてゆるき最上川          甲田雅子
凍み餅に一息をつく田植かな         臼杵政治
噴水やシュプレヒコール叫びし日       臼杵政治
五百句の山脈しんと岩清水          上村幸三
脳みそをアツプデートや土用干        川辺酸模
朝靄の流るる音を山の宿           甲田雅子
二人居に大き過ぎたり夏の空         三玉一郎
帯なして花栗香る山路かな          及川由美子
野馬追と聞くもそぞろや相馬の血       佐伯律子
風やんで蛇の蛻(もぬけ)のつと動く     石川桃瑪
母の日や包みは花の野良着かな        齋藤嘉子
アカシアの花から花へ山の雨         甲田雅子
滅びゆく地球にふたり冷奴          川辺酸模
卯の花や毬突きし日はつい昨日        及川由美子
山椒魚今日は機嫌がよいらしく        平尾 福
女死して晒一反遺しけり           齋藤嘉子

第二句座(席題:鮎、更衣、鉄線花)
長谷川冬虹選
【特選】
鉄線やわが寸土にも垣築き          上 俊一
えいと捨つ無用のスーツ更衣         上 俊一
選ばれてやがて悲しき囮鮎          武藤主明
愚図愚図と迷ひて今日の更衣         臼杵政治
捨て切れぬシャツまた仕舞ふ更衣       武藤主明
【入選】
朝まだき煌々として鮎の宿          及川由美子
アイロンの蒸気の白し更衣          佐藤和子
衣替え済ませた顔の守宮かな         平尾 福
鮎釣に繰り出すこゑの夜明けかな       佐藤和子
休暇中舎監ひとりと鉄線花          服部尚子
焼き鮎やここから飛騨に入る村        服部尚子
水音に迎へらるるや鮎の宿          谷村和華子
山深く光の底を鮎すすむ           三玉一郎
父の魚籠鮎おるごとく揺れてをり       甲田雅子

長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
衣かへて夜風に妻を見失ふ          三玉一郎
花一つ散つて鉄線残りけり          平尾 福
偏屈は今更ならず更衣            武藤主明
【入選】
鵜が鮎の夢見るころや長良川         青沼尾燈子
鉄線は長々と伸び人絶えて          上 俊一
鵜も鮎も逃ぐる術なし篝舟          青沼尾燈子
柿渋で染めて投網や鮎の漁          佐伯律子
焼き鮎やここから飛騨に入る村        服部尚子
更衣またさらばへし腕(かひな)かな      青沼尾燈子

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読売新聞「四季」から

今年てふ未来ありけり初鏡      田辺麦甫

 これから来る時間を未来というと、何だか輝いているような気がする。それはこの言葉の音の力。美しいmとrの子音があり、aiもある。それに対して過去という言葉は最後の母音oで沈みこむ。初鏡は年が明けて初めてのぞきこむ鏡。『鳥渡る』

2月11日(水) 古志雪中ズーム句会

  • 2月11日(土)、午後1時30分から二座行います。
  • 雪の句を十句ご用意ください。席題はありません。
  • 会費は2,000円(参加者にはあとで振込口座をお知らせいたします)
  • 申込締切=1月31日
  • 古志の同人・会員でないと参加できません。

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    「ウェイティング」に登録されます。
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      これからのイベント

      • 1月24日(土)朝カルズーム講座「1億人の俳句入門」
      • 1月25日(日)仙台ズーム句会
      • 2月1日(日)広島ズーム句会
      • 2月7日(土)HAIKU+
      • 2月8日(日)鎌倉ズーム句会
      • 2月11日(水、建国記念日)雪中ズーム句会
      • 2月14日(土)朝カルズーム講座「『おくのほそ道』をよむ」」
      • 2月15日(日)金沢ズーム句会
      • 2月22日(日)ネット投句のスクーリング
      • 2月23日(月、天皇誕生日)句会仙台ズーム句会
      • 2月28日(土)朝カルズーム講座「1億人の俳句入門」
      • 3月1日(日)広島ズーム句会
      • 3月7日(土)朝カルズーム講座「『おくのほそ道』をよむ」」
      • 3月8日(日)鎌倉ズーム句会
      • 3月14日(土)きごさい全国小中学生俳句大会(東京、白川清澄公園)
      • 3月22日(日)金沢ズーム句会
      • 3月28日(土)朝カルズーム講座「1億人の俳句入門」
      • 3月29日(日)仙台ズーム句会

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      『「おくのほそ道」を読む 決定版』
      ちくま文庫
      1,000円+税
      2025年5月刊行


      『四季のうた ウクライナの琴』
      中公文庫
      800円+税
      2025年1月刊行


      『長谷川櫂 自選五〇〇句』
      朔出版
      2200円+税
      2024年4月刊行


      『四季のうた 井戸端会議の文学』
      中公文庫
      800円+税
      2024年1月刊行


      『小林一茶』
      河出文庫
      800円+税
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      『ふじさわびと』vol.26
      株式会社ふじさわびと
      無料配布
      2023年1月発行


      『四季のうた 雨ニモマケズ』
      中公文庫
      800円+税
      2023年1月刊行


      『和の思想』
      岩波新書
      980円+税
      2022年7月刊行


      『俳句と人間』(3刷)
      岩波新書
      860円+税
      2022年1月刊行


      100分de名著『おくのほそ道』(10刷)
      NHK出版
      1,000円+税
      2014年10月刊行


      『四季のうた 美しい日々』
      中公文庫
      800円+税
      2022年1月刊行


      句集『太陽の門』
      青磁社
      2200円+税
      2021年8月刊行


      『四季のうた 天女の雪蹴り』
      中公文庫
      800円+税
      2021年1月刊行


      大岡信『折々のうた』選 俳句(二)
      長谷川櫂 編
      岩波新書
      780円+税
      2019年12月刊行


      『四季のうた 普段着のこころ』
      中公文庫
      800円+税
      2019年12月刊行


      大岡信『折々のうた』選 俳句(一)
      長谷川櫂 編
      岩波新書
      780円+税
      2019年11月刊行


      『歌仙一永遠の一瞬』
      岡野弘彦、三浦雅士、長谷川櫂
      思潮社
      2200円+税
      2019年1月刊行


      『歌仙はすごい』
      辻原登、永田和宏、長谷川櫂
      中公新書
      880円+税
      2019年1月刊行


      『四季のうた 至福の時間』
      中公文庫
      700円+税
      2018年12月刊行


      『九月』
      青磁社
      1800円+税
      2018年8月刊行


      『Okinawa』
      Red Moon Press
      $15
      俳句 長谷川櫂
      英訳 デイヴィッド・バーレイ&田中喜美代(紫春)
      2018年5月刊行


      『俳句の誕生』(4刷)
      筑摩書房
      2300円+税
      2018年3月刊行


      『四季のうた 想像力という翼』
      中公文庫
      700円+税
      2017年12月刊行


      『芭蕉さん』
      俳句・芭蕉 絵・丸山誠司
      選句解説・長谷川櫂
      講談社
      1500円+税
      2017年3月刊行


      『震災歌集 震災句集』
      青磁社
      2000円+税
      2017年3月刊行


      『四季のうた 文字のかなたの声』
      中公文庫
      600円+税
      2016年12月刊行


      藤英樹著『長谷川櫂 200句鑑賞』
      花神社
      2500円+税
      2016年10月刊行


      『文学部で読む日本国憲法』
      ちくまプリマー新書
      780円+税
      2016年8月刊行


      『日本文学全集12』松尾芭蕉、与謝蕪村、小林一茶
      松浦寿輝、辻原登、長谷川櫂選
      河出書房新社
      2,600円+税
      2016年6月刊行


      『四季のうた 微笑む宇宙』
      中公文庫
      700円+税
      2016年3月刊行


      『芭蕉の風雅 あるいは虚と実について』
      筑摩選書
      1,500円+税
      2015年10月刊行


      『沖縄』
      青磁社
      1,600円+税
      2015年9月刊行


      『入門 松尾芭蕉』
      長谷川櫂 監修
      別冊宝島
      680円+税
      2015年8月刊行


      『歌仙一滴の宇宙』
      岡野弘彦、三浦雅士、長谷川櫂
      思潮社
      2000円+税
      2015年2月刊行


      『吉野』
      青磁社
      1,800円+税
      2014年4月刊行
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