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ネット投句(2024年7月15日)特選と入選

ネット投句 投稿日:2024年8月17日 作成者: dvx223272024年8月17日

★印は特選

花いけの手の痕跡の涼しさよ 北海道 芳賀匙子
水の輪を残し翡翠もうゐない 青森 清水俊夫
葭切や父の遺せし文房四宝 宮城 長谷川冬虹
夕焼けや放り出されし三輪車 茨城 袖山富美江
花魁草蝶ぶらさがるを待ち侘びる 茨城 町川悠水
宇宙線グラス貫き冷し酒 埼玉 佐藤森恵
炎天へ覚悟の日傘さして出る 埼玉 上田雅子
ゆるゆるとこの夏超えん白団扇 千葉 池田祥子
東京が太古に戻る雷雨かな 東京 岡田定
太鼓腹いまや皺腹水着かな 東京 神谷宣行
★ 生き方の異なる母の髪洗ふ 神奈川 植木彩由
雑草に桃色の花草いきれ 神奈川 伊藤靖子
洗はれて眼を閉ぢる老牛よ 神奈川 臼杵政治
ほたるぶくろに容れをくほどの隠しごと 神奈川 中丸佳音
百年を生きるは辛し蝸牛 神奈川 島敏
体温の吹き出してゐる暑さかな 神奈川 島敏
木苺の熟れる頃また訪ねたし 神奈川 藤澤迪夫
冷房の嫌ひな夫は二階へと 神奈川 那珂侑子
★ 散り敷きて今日の命や凌霄花 新潟 高橋慧
花合歓は眠り始める夕まぐれ 新潟 高橋慧
かみなりの通り道なりこの難所 富山 酒井きよみ
大のぼりかかげて能登や祭船 石川 花井淳
胡瓜揉むこの手の平と七十年 石川 花井淳
雪渓の青き光が眼に弾く 石川 山本健夫
風向きを変へてくれぬか扇風機 石川 清水薫
★ かすむ目にもつと光を雲の峰 長野 金田伸一
水底を影走りけりあめんぼう 長野 金田伸一
落雷や口開けて指す目の薬 長野 金田伸一
ひと夏を貨物列車の刻む朝 長野 大島一馬
殻出て蝶は豹紋翅広ぐ 岐阜 古田之子
蝶出しぬけがら風に揺れており 岐阜 古田之子
八階が羽根休めの場黒鶫 岐阜 三好政子
主食の如朝採りのミニトマト 岐阜 三好政子
しろがねの雫まみれや梅雨の芝 岐阜 梅田恵美子
★ 三伏や顔まつかにし卯の花炒る 静岡 湯浅菊子
夏草に紛れ寂しき萩の花 静岡 湯浅菊子
★ 夏帽子大地に置きて黙祷す 愛知 稲垣雄二
鬼ゆりはかつと開いて鬼の口 愛知 稲垣雄二
老人の痛み自慢や梅雨晴間 愛知 服部滝伸
数百も今は三匹めだかの子 愛知 服部滝伸
白南風やハネムーンの地一人訪ふ 京都 氷室茉胡
これよりの茹だる百日冷さうめん 大阪 安藤久美
水鳥のけたたましきは筑後川 大阪 齊藤遼風
玉ねぎの縄かけ手力老いしかな 兵庫 藤岡美恵子
きうりの一本漬旨し酒肆の夜 兵庫 福田光博
蜩の聞える窓辺待つ手術 兵庫 髙見正樹
色違い双子姉妹の着る浴衣 兵庫 髙見正樹
★ 寝返りの骨が軋むや夏の夜 奈良 きだりえこ
冷房を避けて寝返り昼深し 奈良 きだりえこ
あの頃の母の齢や瓜を揉む 和歌山 玉置陽子
明易や屏風の中の和歌浦 和歌山 玉置陽子
浅葱色の羽広がりて蝉生まる 岡山 齋藤嘉子
慈雨の中喜び云ふて別れけり 広島 森恵美子
大西瓜まづ冷蔵庫整理せむ 広島 鈴木榮子
楊桃の熟すや蛇の雨宿り 高知 森脇杏花
★ 妻死さば我は骨なし古団扇 長崎 川辺酸模
塵払ふ父の形見の扇風機 長崎 川辺酸模
冷やし酒己が正体探るべく 大分 山本桃潤
東京湾夏を探せるヨットかな 大分 山本桃潤
金婚の愛の清しさ沙羅双樹 大分 山本桃潤

ネット投句年間賞(夏)は森恵美子さん

ネット投句 投稿日:2024年7月20日 作成者: dvx223272024年7月20日
*年間賞
向日葵や片乳の母生きたまへ 広島 森恵美子
*次点
巣立鳥森は緑の大き籠 岐阜 三好政子
あの顔で清流が好き山椒魚 京都 氷室茉胡
*候補
殺戮の三千世界仏生会 奈良 きだりえこ
うららかに伸びする猫の長さかな 石川 松川まさみ
さう君が生きやうとしたあの夏へ 神奈川 三玉一郎
飛魚の翅を切られて売られをり 兵庫 吉安とも子
一滴に深山開く新茶かな 和歌山 玉置陽子
風鈴も国に捧げし時代あり 愛知 稲垣雄二
万緑の中へと眠りゆく母よ 大阪 安藤久美
にぎやかや青鷺の巣の木の天辺 北海道 芳賀匙子
古代蓮眠りさめしも戦なほ 千葉 池田祥子
タワマンに吹き上げられし蝉一匹 東京 岡田定
ラブチェア来たり八十路の六月に 長野 金田伸一
旅人や弥陀の御手に三尺寝 愛知 青沼尾燈子
原始より生ふる桂か風薫る 京都 諏訪いほり

ネット投句(2024年6月30日)特選と入選

ネット投句 投稿日:2024年7月20日 作成者: dvx223272024年7月21日

★印は特選

★ くるほしきアカシアの香天麩羅にす 北海道 芳賀匙子
★ つぶすごとその日暮らしに栗の花 北海道 芳賀匙子
青空の裾に夏山波の音 北海道 柳一斉
田植え機は無人植田に風渡る 青森 清水俊夫
岩間より虚空震はす夕河鹿 宮城 長谷川冬虹
朝曇り好きな匂ひのハミガキ粉 茨城 袖山富美江
ナイターの照明消えて闇深し 茨城 袖山富美江
心電図今日はおだやか梅雨上がる 埼玉 園田靖彦
雲の峰二人の墓に夫ひとり 埼玉 上田雅子
蒼海は血のはてなるや沖縄忌 千葉 安田勅男
噴水よ風の意のまま疲れたか 千葉 若土裕子
離乳食ほんのひとさじ冷奴 千葉 若土裕子
炎帝や日傘分け合ふ老夫婦 千葉 青山果楠
★ 古代蓮眠りさめしも戦なほ 千葉 池田祥子
姉の忌の雨あをあをと合歓の花 千葉 池田祥子
孑孑のあがいて沈む我が身かな 千葉 麻生十三
残されし母の日傘をさして行く 千葉 麻生十三
万緑や生命の系譜ゆるぎなく 千葉 木地隆
★ タワマンに吹き上げられし蝉一匹 東京 岡田定
我はピエロ裸足で地球の鞠に乗り 東京 神谷宣行
跳ね返る土のにほひの夕立かな 東京 楠原正光
凌霄花四方に乱れて雨を待つ 東京 櫻井滋
義母に子を託し一日の夏休み 神奈川 臼杵政治
★ 夜の雲涼しく高く大仏殿 神奈川 越智淳子
海霧這ふ街路行き交ふライトの黄 神奈川 遠藤初惠
手術室前の九時間梅雨に入る 神奈川 遠藤初惠
ありがたき天地人や梅を干す 神奈川 三浦イシ子
背高のアガパンサスや六月尽 神奈川 植木彩由
薄荷刈お茶に浮かべて共白髪 神奈川 谷村和華子
野茨の棘よ香りよ旧友よ 神奈川 中丸佳音
きりきりとねぢれて捩り花ま直ぐ 神奈川 中丸佳音
妻避けて我のみ襲ふやぶ蚊かな 神奈川 土屋春樹
一振りのパセリの香るスープかな 新潟 安藤文
風鈴を一つ吊るして眠りけり 新潟 安藤文
ひつじ草至仏山より雲湧きぬ 新潟 高橋慧
梅届く厨仕事はまったなし 新潟 高橋慧
白浴衣おのずと宵の風立ちぬ 富山 酒井きよみ
句作りのはじめは右脳はつ鰹 石川 花井淳
大気にも浮力ありけり百合の花 石川 花井淳
★ だうもかうも錆の鉄鎖や沖縄忌 石川 松川まさみ
沖縄忌丸めしセロファン戻る音 石川 松川まさみ
熊鈴や家路急がす青あらし 石川 北村おさむ
ハンバーグ鯰の口で食らいつく 石川 密田妖子
★ ラブチェア来たり八十路の六月に 長野 金田伸一
老いてこそ昼風呂はよし梅雨の雷 長野 金田伸一
桜の実赤きを食みをり子連れ熊 岐阜 古田之子
迸る雪解の水や岩魚棲む 岐阜 梅田恵美子
水の中濡れて乾びし水中花 岐阜 梅田恵美子
断末魔のいわなの貌やひと口に 岐阜 梅田恵美子
可哀やな猿の曲芸炎天下 静岡 湯浅菊子
老鶯の恥むばかりやケキョケキョと 静岡 湯浅菊子
★ ほたる来よそつちの闇は戦争ぞ 愛知 稲垣雄二
★ 旅人や弥陀の御手に三尺寝 愛知 青沼尾燈子
木の下に若き庭師や三尺寝 愛知 青沼尾燈子
辣韭漬け二つ三つや宵涼み 愛知 青沼尾燈子
★ 原始より生ふる桂か風薫る 京都 諏訪いほり
梅雨の庭ゆり一輪の朱を点ず 京都 諏訪いほり
★ あの顔で清流が好き山椒魚 京都 氷室茉胡
★ 梔子の咲くや相槌にも疲れ 京都 氷室茉胡
★ 田植機も時折り腰を伸ばしけり 大阪 安藤久美
ふるさとの草の匂ひの茅の輪かな 大阪 安藤久美
笹百合や自給し暮らす山の里 大阪 山中紅萼
冷奴墓の話で盛り上がり 大阪 木下洋子
★ 九十を越えんと茅の輪くぐりけり 大阪 澤田美那子
謹呈といふ二字読めず父の日よ 大阪 齊藤遼風
六月の花の命や三尺寝 大阪 齊藤遼風
定家葛の花の薫るに行きあたり 兵庫 加藤百合子
聖地巡礼炎暑に逝ける人あまた 兵庫 加藤百合子
醒ヶ井の流れ花藻の流れかな 兵庫 吉安とも子
此処も又中山道や花藻咲く 兵庫 吉安とも子
十薬や夜をとりもどす白き花 兵庫 福田光博
★ 我慢することを覚へて燕の子 奈良 きだりえこ
★ 夜遊びの果ては轢死や蝸牛 奈良 きだりえこ
あぢさゐは枯れて卒塔婆小町かな 奈良 きだりえこ
人間は入るべからず草茂る 奈良 中野美津子
五月雨を見下ろしてゐる五十階 和歌山 玉置陽子
瞑想の奥夕顔の花開く 和歌山 玉置陽子
★ 安つぽい部屋となりたり水中花 岡山 齋藤嘉子
万緑やわが瞳孔を真白き帆 広島 森恵美子
振り上げる鋏のリズム潮招 高知 森脇杏花
鳰の雛泳ぎ始めし浮巣かな 高知 森脇杏花
梅雨明けや沖縄いまも不発弾 長崎 ももたなおよ
めざむれば妻の抱きけり竹婦人 長崎 川辺酸模
迷ひ出て火焔地獄の蚯蚓かな 長崎 川辺酸模
共生に遠き人の世苔の花 大分 竹中南行

ネット投句(2024年6月15日)特選と入選

ネット投句 投稿日:2024年7月19日 作成者: dvx223272024年7月19日

★印は特選

★ にぎやかや青鷺の巣の木の天辺 北海道 芳賀匙子
★ 郭公のをらねばさみし鳴けばなほ 北海道 芳賀匙子
★ 存はば九十余歳父の日よ 宮城 長谷川冬虹
風にのり笛の音聞こゆ夏祭り 茨城 袖山富美江
一匹の金魚すいすい金盥 茨城 袖山富美江
雑草と対話数刻滝の汗 千葉 青山果楠
日焼け止め塗る子の前を羽抜鶏 千葉 池田祥子
ドライブや植田はるかに朱鷺の舞ふ 東京 安藤文
小窓から光の礫夏の朝 東京 岡田定
もう治る顔の痙攣夏雲よ 東京 長尾
反作用あれど断薬雲の峰 東京 長尾
ハンカチや思い出せない贈り主 神奈川 伊藤靖子
げじげじも平気になれり老いの坂 神奈川 越智淳子
かたはらに目覚まし時計の昼寝かな 神奈川 三浦イシ子
わたくしに汚れしわたし籐寝椅子 神奈川 三玉一郎
紫陽花の大きな鞠を褒めてゆく 神奈川 片山ひろし
山水を引いて峠の心太 新潟 高橋慧
水中花置き忘れたる夢いづこ 石川 松川まさみ
入梅や積み上がりたる棚の本 石川 北村修
ぱったりと団扇落として目覚めけり 石川 密田妖子
二反歩を終へて去りゆく田植機よ 長野 金田伸一
草刈機ひとなぎごとの南無阿弥陀 岐阜 古田之子
はんこ屋も花屋もなくなり夏つばめ 岐阜 古田之子
夏真昼貨車疾駆岐阜駅通過 岐阜 三好政子
五月雨晴れ間晴れ間に蝶の影 静岡 湯浅菊子
滴りの永劫回帰なるべしや 静岡 湯浅菊子
母は父に抱かるるごと籐寝椅子 愛知 稲垣雄二
老衰を耐へ耐へてゐる犬の夏 愛知 青沼尾燈子
此の夏を此の犬と経る縁かな 愛知 青沼尾燈子
山繭の一つ転がり新樹光 京都 諏訪いほり
オリーブの咲いて句会に異邦人 京都 氷室茉胡
醤油樽ごろりと夏に入りにけり 大阪 安藤久美
若竹や竹の落葉のただ中に 大阪 澤田美那子
あぎと上ぐ泰山木は父の花 大阪 齊藤遼風
六月の天にたゆたふ美智子の忌 大阪 齊藤遼風
横一線田植ゑの尻の近づき来 兵庫 加藤百合子
★ 黴もまた齢を重ね蔵の内 兵庫 吉安とも子
一塊の黴となりしや味噌の蔵 兵庫 吉安とも子
夏痩せて言ふこと聞かぬ我が身体 兵庫 天野ミチ
今日あたり夕餉早めて蛍見に 兵庫 藤岡美恵子
咲き継いで紫陽花寺となりにけり 奈良 きだりえこ
東大寺空を掠めて夏燕 奈良 きだりえこ
涼しさや友の句集の浅葱色 奈良 中野美津子
紀ノ海の初鰹なり寿 和歌山 玉置陽子
青蜥蜴ひやりと我を一瞥す 和歌山 玉置陽子
藺草刈若き夫婦の三尺寝 岡山 齋藤嘉子
★ 向日葵や片乳の母生きたまへ 広島 森恵美子
★ 大いなる我も罪人髪洗ふ 広島 森恵美子
私に日日草の日々来る 広島 森恵美子
玉ねぎのひと皮剥けばまぶし珠 広島 鈴木榮子
土佐越えのバス今はなく夏の雲 高知 森脇杏花
幾度も天掴まんと噴水は 大分 山本桃潤

ネット投句(2024年5月31日)特選と入選

ネット投句 投稿日:2024年6月17日 作成者: dvx223272024年6月17日

★印は特選

★ 蝦夷春蝉さざなみのごと緑かな 北海道 芳賀匙子
湯ざましの湯のちよろちよろと古茶いれる 北海道 芳賀匙子
眼差しにふかき愁ひや麦の秋 北海道 柳一斉
栗の葉の裏輝かせ夏は来ぬ 青森 清水俊夫
(悼唐十郎)叫び跳ぶ汗飛び来る紅テント 宮城 長谷川冬虹
アイリスの花の剣に討たれたる 宮城 長谷川冬虹
餌まきて金魚に機嫌とる日かな 茨城 袖山富美江
ウンブリア風に吹かれて麦の秋 埼玉 佐藤森恵
山靴の紐結びおり朴の花 千葉 春藤かづ子
楓若葉風呂好きの母ひとり入る 東京 長尾貴代
いくたびも初心にかへる青ふくべ 神奈川 植木彩由
花は葉に東京タワーもやや老いぬ 神奈川 中丸悦子
白山の総身を巡る清水かな 石川 清水薫
遠きよし近きなほよし郭公來 長野 金田伸一
五月雨や深き緑の奥底へ 長野 大島一馬
★ 二輪草一緒に死ぬることあらず 岐阜 梅田恵美子
★ 風鈴も国に捧げし時代あり 愛知 稲垣雄二
鮎も鵜も逃ぐる術なし篝舟 愛知 青沼尾燈子
更衣またさらばひし腕(かひな)かな 愛知 青沼尾燈子
★ 万緑の中へと眠りゆく母よ 大阪 安藤久美
青嵐いとし子のごと母を抱く 大阪 安藤久美
螢火の誘ふ闇の深さかな 大阪 山中紅萼
かたつむりの中ではきつと速い方 大阪 木下洋子
まほろばや青々と田のあるかぎり 大阪 澤田美那子
雨を呼ぶ色となりけり七変化 大阪 澤田美那子
柿若葉いつも豆腐のある暮し 大阪 澤田美那子
植え終えて水の鎮もる水田かな 兵庫 吉安とも子
蕉翁の宿廃れをり青楓 兵庫 福田光博
明易し基地を出てゆくタグボート 兵庫 髙見正樹
廃屋や泰山木の花見ゆる 兵庫 髙見正樹
豆ご飯義理を欠ひてもまづ養生 奈良 きだりえこ
更衣へて乳房軽しと思ふかな 奈良 きだりえこ
魂がしろがねに揺れ飲む噴井 岡山 齋藤嘉子
まつすぐにあなたのもとへ青田道 岡山 齋藤嘉子
★ せつせつと汀ありけり初螢 広島 森恵美子
★ 大切な空間ま白きシャツを着る 広島 森恵美子
賜りし新茶の針葉こぼすまじ 広島 鈴木榮子
かろやかに朝を頒つや更衣 大分 竹中南行
桑の実やいまも我慢を美徳とす 大分 竹中南行

ネット投句(2024年5月15日)特選と入選

ネット投句 投稿日:2024年6月16日 作成者: dvx223272024年7月26日

★印は特選

かうかうと梟囀る夜中かな 北海道 芳賀匙子
墨の香の立ちくるを待つ花の雨 北海道 柳一斉
ゆく春やあの建物に友はゐた 青森 清水俊夫
★ 母の日や枝いつぱいの薔薇の花 宮城 長谷川冬虹
母の掌は魔法の手当母の日よ 宮城 長谷川冬虹
薫風や荷物少なき学生寮 茨城 袖山富美江
半分は母に渡せしバナナかな 茨城 袖山富美江
かつぱらつぱとこどもらのこゑ梅雨に入る 埼玉 佐藤森恵
戦争やかつて血染めの夏帽子 埼玉 上田雅子
また永き眠りの大樹百千鳥 千葉 安田勅男
花あやめ垣に咲かせて逝かれけり 千葉 池田祥子
穀象や我も米食い生きており 千葉 麻生十三
一日の明日があれば更衣 千葉 麻生十三
ハンカチを頭に広げ花をゆく 千葉 木地隆
逝く春や柩車に向ひ「また会わん」 東京 岡田定
流れ来し記憶の欠片桜貝 東京 神谷宣行
下手なりに進歩するかと茗荷竹 東京 長尾貴代
初任地は第二の故郷りんご咲く 東京 櫻井滋
古寺や大甕あちこち蓮の花 神奈川 越智淳子
今年限り今年限りと青梅買ふ 神奈川 遠藤初惠
郷里より一本の電話青嵐 神奈川 遠藤初惠
老いぬれば急かされもせず古茶新茶 神奈川 三浦イシ子
★ さう君が生きやうとしたあの夏へ 神奈川 三玉一郎
サングラスあの日の夏が今年また 神奈川 三玉一郎
子を思ふ母の忌五月五日くる 神奈川 三玉一郎
分入れば一人と数多夏祭 神奈川 植木彩由
白い花ばかり咲かせて立夏かな 神奈川 谷村和華子
八重桜の真下は冥し日は真上 神奈川 中丸佳音
貼り紙の「売切れ御免」柏餅 神奈川 藤澤迪夫
いちじくの葉のあをあをと朔太郎忌 新潟 安藤文
魂帰るふるさと山河夏の月 新潟 高橋慧
草いきれ子供の頃の川遊び 新潟 高橋慧
早乙女の面影のあり花あやめ 富山 酒井きよみ
早乙女の菅笠かむるとき美し 富山 酒井きよみ
鯉のぼりたためば一つ大目玉 石川 松川まさみ
ぐるぐると恋する虻は円を舞ふ 石川 清水薫
留守番の犬吠えてゐるこいのぼり 石川 北村修
違和感の腰に巣食ふや梅雨深し 石川 密田妖子
封切りしばかりの八女の新茶かな 長野 金田伸一
晒布巻く渡世は知らず腹当てす 長野 金田伸一
筍に天と結べる細き糸 長野 大島一馬
★ 巣立鳥森は緑の大き籠 岐阜 三好政子
蛙の子水を鳴らして泳ぎをり 岐阜 梅田恵美子
落人の置き残しけり楮釜 愛知 宗石みずえ
青鷺の吾よりものを想ふ貌 愛知 青沼尾燈子
願はくば茅花のやうな白髪欲し 京都 諏訪いほり
あやめ挿す風流傘は大路へと 大阪 木下洋子
★ この星を忘れがたしと田螺鳴く 大阪 齊藤遼風
白雨して百済観音夢の中 大阪 齊藤遼風
★ 飛魚の翅を切られて売られをり 兵庫 吉安とも子
飛魚の空の青さの中へ飛ぶ 兵庫 吉安とも子
笑ひたくなるほど緑豆ごはん 兵庫 魚返みりん
墓洗ふここもそこらも蚊天国 兵庫 魚返みりん
初めての泥に騒ぎて田植かな 兵庫 天野ミチ
初端午笑顔泣顔ちまき食ぶ 兵庫 福田光博
あめんぼの来し方知れず水溜 兵庫 髙見正樹
潔く生きたき日には夏帽子 奈良 きだりえこ
子が育て母が懸けるや葵草 奈良 きだりえこ
山の水吸うて清らか茄子の花 奈良 中野美津子
★ 一滴に深山開く新茶かな 和歌山 玉置陽子
水中花人魚恋して泡となり 長崎 ももたなおよ
白玉にしばし和めや母百寿 長崎 川辺酸模
寂しさを当てに一人の冷やし酒 大分 山本桃潤

ネット投句(2024年4月30日)特選と入選

ネット投句 投稿日:2024年6月12日 作成者: dvx223272024年7月26日

★印は特選

じやあじやあとじやけんの鳥も春の鳥 北海道 芳賀匙子
日曜だ朝だ桜を見にゆかむ 北海道 柳一斉
花吹雪風は桜の色となり 青森 清水俊夫
おづおづとやがて堂々囀れり 宮城 長谷川冬虹
逝く友の男気一本春惜しむ 埼玉 園田靖彦
残り花散りしや寝間に風の音 千葉 谷口正人
桜散り人も散りぢり長閑けしや 千葉 木地隆
水浴びす烏の黒さ夏はじめ 東京 小野早苗
柿の種つまんで春を惜しみけり 東京 神谷宣行
行く春や手書きの詩集遺品より 東京 神谷宣行
沖合の舟がかくれる卯波かな 東京 楠原正光
参道を異国人うめ夏きたる 神奈川 伊藤靖子
吉良殿の御恩西尾に茶摘唄 神奈川 臼杵政治
江ノ電を待つ間見とれる卯波かな 神奈川 越智淳子
今日からは太陽が父夏燕 神奈川 三玉一郎
夏蝶の橋をくぐってまた越えて 神奈川 植木彩由
コンバインならぬ戦車が麦の秋 神奈川 土屋春樹
姉在さばくぎ煮が届く頃なりし 神奈川 土屋春樹
春愁の五臓六腑に沁みわたる 神奈川 島敏
うれしくて行つたり来たり春の蝶 神奈川 那珂侑子
父の日は妻に祝うてもらいけり 神奈川 那珂侑子
★ 常節をあはびの子だと笑ふ人 神奈川 片山ひろし
治聾酒と云っては過ごす盃の数 神奈川 片山ひろし
目覚めてもまだ夢の中春の山 新潟 高橋慧
まず開きし花を目がけて小鳥来る 新潟 高橋慧
一望の代田しづかに田植待つ 富山 酒井きよみ
青空へによつと白山風薫る 石川 花井淳
★ うららかに伸びする猫の長さかな 石川 松川まさみ
五つまで打てて喝采紙風船 石川 清水薫
散る花の思ふところに落ちにけり 石川 北村おさむ
花明り被災の叔母にぬいぐるみ 石川 北村おさむ
見に戻りくれる人あり花辛夷 長野 金田伸一
散歩道カーブミラーに花吹雪 岐阜 古田之子
豌豆は少し甘めに卵とぢ 岐阜 三好政子
休みつつ渓流くだる花いかだ 岐阜 梅田恵美子
アップデートしたき体や更衣 岐阜 梅田恵美子
★ 小綬鶏のちよつとこいとや木下闇 静岡 湯浅菊子
★ 母の息いつぱい詰めて紙風船 愛知 稲垣雄二
桜鯛捌けば鱗飛花落花 愛知 稲垣雄二
めざし焼く目玉の跡が炎噴く 愛知 稲垣雄二
いとほしと思へぬ蛆も幼ななり 愛知 宗石みずえ
犬と寝て総身に受ける春の月 愛知 青沼尾燈子
みちのくの孤立みごとな瀧桜 愛知 青沼尾燈子
父の日のかくも無色に過ぎにけり 愛知 青沼尾燈子
★ 鯉幟吹きあまる尾に力あり 大阪 安藤久美
★ 牛蛙恋句またもやボツとなり 大阪 木下洋子
新茶くむ長句短句と紡ぎつつ 大阪 木下洋子
家中に春闌の酢のかをり 大阪 澤田美那子
茄子植えて誰にもあてにされてゐず 大阪 澤田美那子
黒板の反戦の二字卒業す 大阪 齊藤遼風
百千鳥ひつくり返すおもちや箱 兵庫 加藤百合子
ほうとして降りくる言葉まつ日永 兵庫 加藤百合子
花を守る人ありてこそ花の山 兵庫 吉安とも子
吹く風の花の色なる吉野山 兵庫 吉安とも子
曼荼羅の真中の如来春の行く 奈良 きだりえこ
★ ほぐれつつ火柱となる牡丹かな 和歌山 玉置陽子
ずたずたの心抱きて朝寝かな 和歌山 玉置陽子
土佐和紙の手ざはり海芋開きつつ 岡山 齋藤嘉子
生れてすぐ保育器の中菖蒲葺く 広島 森恵美子
目刺し食べよ我も食べなむ共白髪 広島 鈴木榮子
亡き母の時計が動き出す朧 長崎 ももたなおよ
白砂の浜辺に一人春惜しむ 長崎 川辺酸模
土出でて行方は知らず大蚯蚓 長崎 川辺酸模
列島の背骨うねうね山笑ふ 大分 竹中南行

ネット投句(2024年4月15日)特選と入選

ネット投句 投稿日:2024年6月1日 作成者: dvx223272024年6月16日

★印は特選

欠落の春をうめては埃かな 北海道 芳賀匙子
三日月を寝かせるやうに雛しまふ 北海道 芳賀匙子
相手には相手のつがふ春憂ひ 北海道 柳一斉
級友を見送る少女班雪山 北海道 柳一斉
花に酔ひ酒に酔ひマーラーに酔ふ 青森 清水俊夫
花殻を摘みてわれこそ椿守 宮城 長谷川冬虹
山羊汁に蓬どつさり首里の夜 宮城 長谷川冬虹
抜きんでて声の澄みたるさへづりよ 埼玉 園田靖彦
薪能爆ぜる音まで朧にて 千葉 安田勅男
雨樋の詰まる生家は竹の秋 千葉 若土裕子
人泳ぎ真鯛は睨むスーパーは春 千葉 青山果楠
父思い母を思いて桜かな 千葉 麻生十三
師の教へ生かせぬ一句朧かな 東京 神谷宣行
風船が届いて今日は誕生日 東京 楠原正光
恙なく母の年越へ柏餅 東京 櫻井滋
枯れ林緑を帯びる雨の後 神奈川 伊藤靖子
ゆつくりと杖つく先に菫かな 神奈川 臼杵政治
お隣も俳人かしら花筏 神奈川 植木彩由
瑠璃色の空より零る桜花 神奈川 島敏
常備薬確とバッグに春の旅 神奈川 那珂侑子
散りてなほ花弁ひとつの重さかな 新潟 高橋慧
雲を出づお玉杓子は身を揺りて 石川 松川まさみ
湧き出づる人を眺むる桜かな 岐阜 梅田恵美子
透明傘はらりはらりと花の雨 静岡 湯浅菊子
つくづくしつくつくつくと戦場へ 愛知 稲垣雄二
いぬふぐり静かに生きし父の墓 愛知 宗石みずえ
みちのくに能登を気遣ふ初桜 愛知 青沼尾燈子
馬酔木咲くほの暗き門にビクター犬 京都 諏訪いほり
花衣どつと吐き出すツアーバス 京都 氷室茉胡
難波津はまこと大きな花筏 大阪 安藤久美
幼子が話しかけゐるチューリップ 大阪 木下洋子
英語に呑まれ日本語消ゆる日や朧 兵庫 加藤百合子
校庭に響く球音残り花 兵庫 高見正樹
★ 二人静賀茂の流れに寄する肩 兵庫 福田光博
★ 殺戮の三千世界仏生会 奈良 きだりえこ
一斉に一山の花しだれたる 奈良 中野美津子
しだれつつ虚空を濯ぐ桜かな 和歌山 玉置陽子
酢で締めて花にくもるや鯖一片 和歌山 玉置陽子
ひとつずつ鱗開きてしゃくなげ花 広島 鈴木榮子
★ カステラで妻とお茶せむ花疲れ 長崎 川辺酸模
★ てんと虫知らせる報は終戦と 大分 山本桃潤

軽井沢新緑句会(2024年5月4日)特選と入選

ネット投句 投稿日:2024年5月4日 作成者: dvx223272024年6月16日

・長谷川櫂選

一座目
【特選】
筍に激しき思ひあるごとし 梅田恵美子
太き根を折ればアスパラガス弾む 上田雅子
新しき人となりけり更衣 梅田恵美子
一太刀にしぶきあげたり筍は 梅田恵美子
神すまふ浜は真白や桜貝 園田靖彦
【入選】
静かさの家に籠もりぬみどりの夜 澤田美那子
背負ひ籠見え隠れして蕨採る 中野美津子
新緑の雨金の糸銀の糸 北側松太
山よりも深き緑の最上川 三玉一郎
花吹雪老犬も目を細めたり 中野美津子
青蜥蜴ふりむきざまにかなあっかんべ 園田靖彦
汲みに行く八十八夜山の水 ももたなおよ
けさ夏の厨の奥へ緑さす 吉安とも子
新緑の六甲の風波止場まで 吉安とも子
満ち欠けの月に恋せし田螺かな 園田靖彦
キッチンの窓にバジリコ夏の朝 越智淳子
一服で寿命延びたる新茶かな 澤田美那子
*
二座目
【特選】
プレスリー初めて聴いた海の家 北側松太
笹茹でて笹の香りの端午かな 北側松太
溢るるや水辺叩けば蛙の子 梅田恵美子
潮暦板戸に貼つて海の家 北側松太
けふ頂く瑞々しさや新玉葱 上田雅子
【入選】
高原の遠きふるさと夏の雲 越智淳子
筍や土の中から我を呼ぶ 梅田恵美子
ふる里の入母屋の軒菖蒲葺く 吉安とも子
囀りや切株一つまどろめり 中野美津子
菖蒲湯や嘗て五右衛門風呂ありき 吉安とも子
戦争やかの日血染めの夏帽子 上田雅子
ハンモック乗るも降りるも厄介な 上田雅子
夏めきて木々かぐはしき山河かな 梅田恵美子
春愁を閉ぢ込めてをり万華鏡 北側松太
しづかなるこころが一つ桜餅 北側松太
草むらの中より莟アマリリス ももたなおよ
白シャツの自転車の人森過ぐる 越智淳子
見も知らぬ夏に入りけり古希の門 ももたなおよ
軒菖蒲暗き真昼の厨かな 吉安とも子

ネット投句年間賞(春)は氷室茉胡さん

ネット投句 投稿日:2024年4月28日 作成者: dvx223272024年4月28日
*大賞(春)
弟子にユダ居らず寝釈迦となり給ふ 京都 氷室茉胡
*次点
能登の雛圧死焼死の別れあり 富山 酒井きよみ
未来に僕はいますか明日も雪 兵庫 魚返みりん
国ゆれて桜前線たじろげり 東京 櫻井滋
大胡座かきて白山笑ふなり 石川 花井淳
たゆたへる白き花見る朝寝かな 大阪 齊藤遼風
*候補1
半壊の蔵動き出す寒造り 石川 花井淳
原発に囲まれ眠る原発忌 奈良 中野美津子
春泥や独り言ちつつトルストイ 埼玉 佐藤森恵
はくれんは白を解きて花となる 奈良 きだりえこ
花に吸はれて人の死ぬらし四月馬鹿 北海道 芳賀匙子
月の夜に旅する雲や西行忌 千葉 安田勅男
お辞儀して陽炎となる遍路かな 愛知 稲垣雄二
*候補2
我知らぬ母の話を女正月 千葉 池田祥子
大佐渡の不機嫌な空ふゆごもり 新潟 安藤文
入院の夜退院の朝古暦 宮城 長谷川冬虹
またもとの深き眠りへ寒の鯉 埼玉 園田靖彦
母死すや胸に風花ひらと舞ふ 東京 神谷宣行
大朝寝花と死の字のどこか似る 神奈川 中丸佳音
目薬を注して目瞑る寒さかな 岐阜 三好政子
荒れ荒れて波の花飛ぶ能登の闇 愛知 稲垣雄二
初鏡母が写つたかと思ふ 京都 氷室茉胡
冬深し底はくれなゐ輪島塗 奈良 きだりえこ
鮟鱇は顎を残して喰はれけり 長崎 川辺酸模
赤恥もいまや身に添ひ日向ぼこ 大分 竹中南行
鬼やらひ能登の鬼ども生きとるか 富山 酒井きよみ
幾筋かは恋の通ひ路田螺径 京都 氷室茉胡
北陸の女の指に水温む 奈良 中野美津子
百の春死ぬることさへ母忘る 長崎 川辺酸模
容赦なく記憶白濁ゆきげかわ 北海道 芳賀匙子
蝶が来る寄り道したりキスしたり 千葉 木地隆
地に落ちて椿の骸花のまま 愛知 稲垣雄二
春寒のこころに今も難破船 奈良 きだりえこ
過ぎて知る運や不運や草の餅 大分 竹中南行
白鳥帰るもの言はぬ国より言へぬ国へ 宮城 長谷川冬虹
春場所やざんばら髪で優勝す 東京 櫻井滋

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日時=2026年2月22日(日)13時30分~15時30分
会費=ネット投句の会員であれば無料。会員以外は2000円
申込締切2月15日

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