二〇二六年 吉野山花の句会報告
夜の句会(四月十三日 太鼓判 花夢花夢) 十五名 十句出句 五句選
村松二本 選
特 選
白々と孤独のふぶくさくらかな 三玉一郎
逆立ちの鮎しんかんと焼かれをり 髙橋真樹子
入 選
花の空真珠曇りといふべしや 長谷川櫂
カムカムとしだるる桜けふの宿 葛西美津子
桜散り花は散らざる吉野かな 三玉一郎
ある時は鳥の目差し桜守 玉置陽子
長谷川櫂 選 *推敲例を掲載
特 選
象川の水が唄ふよ花の鮎 玉置陽子
花の句座この世の花のあればこそ 木下洋子
花の句の屏風を今も山の宿 田村史生
入 選
転びつつ西行庵へ花の道 飛岡光枝
吉野山花は散るとも花疲れ 田村史生
逆立ちの鮎しんかんと焼かれをり 髙橋真樹子
あぎとへる花の天女魚に串を打つ 飛岡光枝
花の下一夜の庵結びけり 村松二本
朝の句会(四月十四日 太鼓判 花夢花夢) 十六名 十句出句 五句選
村松二本 選
特 選
一口で桜餅食ふ別れかな 長谷川櫂
寝かされて花に朽ちゆく大看板 葛西美津子
花びらに削られてゆく肋かな 三玉一郎
かき均す春炉の灰の花の色 飛岡光枝
一斉に法螺貝を吹く桜かな 飛岡光枝
入 選
勤行の太鼓の響く朝寝かな 田村史生
曇天へ花吹き上げる春子かな 玉置陽子
命日や父の句友と花の宿 木下風民
権現の足裏あをあを桜かな 髙橋真樹子
満開の花の寝息の吉野山 三玉一郎
憤怒とは祈りなりけり御開帳 木下洋子
大岡忌花の下にて逝つてみせ 西川遊歩
長谷川櫂 選 *推敲例を掲載
特 選
天翔る花びらとなれ山伏は 西川遊歩
かき均す春炉の灰も花の色 飛岡光枝
ことごとく吉野の花の塵ならん 村松二本
鹿一頭かの世へ帰る花の山 三玉一郎
入 選
勤行の太鼓の響く朝寝かな 田村史生
金泥の写経の果ては花の塵 齋藤嘉子
紅顔のはやあせなんと吉野雛 飛岡光枝
遠ざかるほどに大きな桜かな 三玉一郎
