古志仙台ズーム句会(2026年3月29日)
第一句座
長谷川冬虹選
【特選】
落つるとも息をしてゐる椿かな 青沼尾燈子
花万朶けふは風神ひと休み 石川桃瑪
春の土現るスカート出してこな 長井はるみ
恋猫となにやら語るおばあ哉 甲田雅子
次々に僧の出てくる花の昼 平尾 福
遠くから鳩鳴く声や卒業期 佐伯律子
【入選】
百千鳥声かぐはしく飴山忌 上村幸三
十五年経ても蓬に近づかず 宮本みさ子
かけ違ふ釦をちぎる万愚節 佐伯律子
ゆたかなる無の一文字や大岡忌 三玉一郎
花冷や真珠切り出す貝の腸 長谷川櫂
種蒔きの空を仰げば百千鳥 川辺酸模
赤の列黄の列父のチューリップ 長井はるみ
海に浮くまんばうとなる朝寝かな 齋藤嘉子
飴山忌花に間に合ふ全句集 三玉一郎
足湯して春日春風ほしいまま 阿部けいこ
風呂敷を覚え子供等卒園す 阿部けいこ
長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
粲々と鮎上りゆく水の国 上村幸三
ここまでは続きし平和卒業歌 長谷川冬虹
人の輪いくつ公園の春休み 阿部けいこ
【入選】
我乗せて救急車ゆく春の闇 宮本みさ子
五六匹目高は春を迎へたり 青沼尾燈子
まんばうとなりては波に朝寝かな 齋藤嘉子
全句集花に間に合ふ飴山忌 三玉一郎
センバツの贔屓高校全滅す 川村杳平
跳び箱の八段とんで卒園す 武藤主明
消えたかと思へばここに蝮草 那珂侑子
第二句座(席題:栄螺、逃水、柳の芽)
長谷川冬虹選
【特選】
アフガンに命の水や柳の芽 武藤主明
くるくると秘密を暴き栄螺食ふ 及川由美子
大宇宙みな渦を巻く栄螺かな 長谷川櫂
江の島や女ふたりで酒栄螺 那珂侑子
【入選】
芽柳や赤き帽子の六地蔵 佐藤和子
芽柳やもつきり酒のあふれ落つ 佐伯律子
芽柳の大河に沿ひて北上す 及川由美子
女の子栄螺のボタンきらきらと 甲田雅子
芽柳や通勤楽しき一年目 長井はるみ
でこぼこの栄螺を捩じる真面目顔 佐藤和子
逃水のその先はもう州境 長井はるみ
長谷川櫂選(推敲例)
【特々選】
逃げ水の原発建屋行き着けず 宮本みさ子
逃水のその先はもう何もなし 長井はるみ
【特選】
アフガンの命の水よ柳の芽 武藤主明
柳の芽濡れてひかりの中にあり 上村幸三
渡り来る水牛車大逃水 平尾 福
【入選】
これからの事考へる栄螺かな 三玉一郎
充分に生きて晩酌栄螺焼く 那珂侑子
相席も愉し江ノ島焼栄螺 谷村和華子
金華山詣でし後は焼栄螺 佐藤和子
