古志広島ズーム句会(2025年3月2日)
第一句座
・矢野京子選
【特選】
那谷寺の初音待つころ飴山忌 大場梅子
歌の張りその声の張り梅一輪 長谷川櫂
春眠を胎児のごとく貪りぬ 今村榾火
流し雛二人つきりの世界かな 長谷川櫂
もう一度花種を蒔く大地たれ 大場梅子
【入選】
畳紙をひらけば絹の囀れり 高橋真樹子
残雪に真つ赤な椿汀子の忌 安藤文
菜の花やどの畦道も通学路 今村榾火
陽炎や世界大きく軋みゆく 斉藤真知子
重箱に畏まつたり草の餅 今村榾火
もう春が来たかと河馬の大欠伸 ももたなおよ
かけうどん宿まだ遠き遍路道 米山瑠衣
若きらの門出何処にも杉花粉 ももたなおよ
おうおうと忠度が呼ぶ桜かな 石塚純子
週末の机にひとり雛あられ 高橋真樹子
さまざまな恋を雛の左大臣 神戸秀子
春蘭をたづね猪肉貰ひ来し 加藤裕子
・長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
老木の幹の中から春の音 ストーン睦美
勇気こそ老の大切梅一輪 金田伸一
【入選】
春窮やあるところにはありて米 原京子
真白な十勝連峰ひな祭り 高橋真樹子
囀りや甕をずらりと韓の庭 神戸秀子
店先の桶にあをあを新若布 米山瑠衣
水飲みにくる蜜蜂の羽音かな 加藤裕子
第二句座(席題:蝌蚪、卒業)
・矢野京子選
【特選】
蝌蚪掬ふ腸かくも柔らかし 瑞木綾乃
十次元の世界に向ひ卒業す 駒木幹正
園児らの動きそのまま蝌蚪の群 原京子
【入選】
ふるさとに忘れものあり卒業子 今村榾火
蝌蚪の国のぞき込んだる眼かな 高橋真樹子
卒業す少女エクボを引き絞り 岡村美沙子
大股で独り大きく卒業す 城山邦紀
やはらかにぶつかりあへり蝌蚪の国 安藤文
・長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
やはらかにぶつかりあへり蝌蚪の国 安藤文
【入選】
国籍も思想もなくて蝌蚪あそぶ 矢野京子
校庭の砂嵐浴び卒業す 神戸秀子
森ふかく山椒魚の孵りけり 神戸秀子
集まつて何の談義や蝌蚪の国 斉藤真知子
蝌蚪の国ブラックバスが蹂躙す 安藤文
