古志広島ズーム句会(2020年7月5日)
広島ズーム句会が発足しました。
この句会にかぎりませんが
何よりも心を打つ句を心がけてください。
そのためには心の置きどころが何よりも大事。
それさえできれば
技法や文法は自然についてきます。
・長谷川櫂選
【特選】
横顔のくたびれしわれ団扇かな 夏井通江
自粛にも胡瓜もみにも飽きにけり 矢野京子
夜遊びの穴子とらへん仕掛け筒 菅谷和子
【入選】
つべらこべら言うてゐる間に七月よ 原京子
つややかな虹のひと色トウシューズ 神戸秀子
ぱつと咲くむくげの花や家の裏 夏井通江
よきかなよきかな恋蛍の乱舞 大平佳余子
雲の峰命日同じ一家族 菅谷和子
沖縄忌波ことごとく百合となれ 神戸秀子
みなしごのまま墓一つ草茂る 高橋真樹子
水を出て河骨の莟明日を待つ 飛岡光枝
海鳴りは夏の夜の音祖父の家 伊藤靖子
吉祥の風の涼しくアガベ咲く 丸亀葉七子
原爆の日に生まれてや七十五年 斉藤真知子
切り替への早き女よ花ざくろ 石塚純子
足で漕ぐ艪の音かろし花蓮 飛岡光枝
短夜や寝ぼけの鳥の飛び立ちて 米山瑠衣
鳥の来ぬところへ蚯蚓放りけり ストーン睦美
滴りを吸ひ込む土の力かな 河本秀也
島ぢゆうをそめて花ねむ楸邨忌 大場梅子
陶枕の唐子の眠る昼深し 斉藤真知子
箱眼鏡ぬつと海鼠に睨まるる 百田直代
暮れてなほ田草とりゐる灯かな 米山瑠衣
この星の幾万年を岩清水 米山瑠衣