軽井沢スカイプ句会(兼ネット投句スクーリング)
・ 第一句座
【◎特選】
教室は待ちくたびれて五月かな 高橋真樹子
筍ともはや言はせぬ高さかな 稲垣雄二
よく見れば蠅の飛行の見事さよ 百田直代
【特選】
吊るされて玉葱枯るる五月かな 稲垣雄二
蟻の列そのなかに病むものゐるや 夏井通江
してみたきことの一つの茶摘みかな 越智淳子
宿罪はかなぐり捨てむ更衣 青沼尾燈子
焦らないことが肝心茹小豆 森 凜柚
葉桜や太極拳の影うごく 安藤久美
【入選】
春の昼秒針ひとつ動きけり 北側松太
公転周期二百年とは蓮の花 佐藤森恵
新緑や渓を隔てて熊と熊 北側松太
あをあをと髪も一分に更衣 川辺酸模
分からぬもの分からぬままに昼寝覚 森 凜柚
戦争のごとく人死に夏来たる 上田雅子
風蘭のかをれる部屋に帰りつく 上田雅子
守宮来て月夜の窓となりにけり 稲垣雄二
柏餅抗ふ力賜らん 長谷川冬虹
雑草の花とりどりや夏に入る 岩井善子
・ 第二句座
【◎特選】
疲れたる世界に香れリラの花 高角みつこ
【特選】
変わること恐れるなかれリラの花 高橋 慧
夏料理わが幸ひの家族かな 越智淳子
夏料理舌を焼きつつ食らひをり 岩井善子
スプーンに乗る一口の夏料理 森 凜柚
【入選】
全没やなんでやねんとリラの花 長谷川冬虹
深閑とボクシングジムリラの花 北側松太
知多の海しばし眺めむ夏料理 青沼尾燈子
ことごとく火は使はずや夏料理 藤岡美惠子
夏料理黙つてそばにゐる関係 夏井通江
きらきらとゼラチン崩れ夏料理 森 凜柚
あをあをと朝取り野菜夏料理 川辺酸模
さつぱりと厄ぬけにけり夏料理 安藤久美
炭火ごと運ばれて来る夏料理 岩井善子
シャキシャキと隣の人や夏料理 百田直代
目つむれば煉瓦の街よライラック 越智淳子
竹割つて緑の小舟夏料理 稲垣雄二
夏料理青き畳の香の中に 稲垣雄二
おしぼりの熱きが嬉し夏料理 高橋真樹子