水俣忌の巻/初裏/七 再募集②
四 迷路の奥に首相応接室 慧(雑)
五 拉致されてじき五十年月氷る 一郎(冬・月)
六 日本海に沈む太陽 光枝(雑)
七
再募集。
【付句候補】
◯
△
佐渡金山世界遺産の夢かな(善子)
水仙をざくざく刈りて背負ひ来る(光枝)
✖︎
内閣より野球に湧く首都の秋
風孕む北前船の遠白帆
品川から流れ流れて金を掘る
とぼとぼと浦島太郎あゆみをり
失恋の心を癒し風薫る
押し返し押し戻されるウクライナ
不発弾埋もれし過去曝け出し
独り居に響く凩よもすがら
夏帽子振つてふりむく友の顔
今朝もまた満員電車見送りて
仕事場の鑿ふるふ手のエネルギー
しづかさが自慢の旅館若女将
孤高なる雪舞ふ絶壁描く画伯
囁かれる台湾有事風凍つる
風雪の闇にきらめく詩心
たなびくは一反木綿か彩雲か
乙女らは空を響かせ田植唄