水俣忌の巻/初裏/七
四 迷路の奥に首相応接室 慧(雑)
五 拉致されてじき五十年月氷る 一郎(冬・月)
六 セーラー服の笑顔眩しく 酸模(雑・恋)
七
再募集。
前句はあえて
ただごとなので
どうするか。
たとえば
この人の30年後の姿を。
【付句候補】
◯
△
✖︎
人類の危機に立ち向かふ戦士達
胸に置く青きバッジは何のため
ストローの二本が入るソーダ水
妻にまたこき使はれて風呂掃除
亡き妻のロザリオ濡らす黒い雨
今日こそは絶対渡そうラブレター
チャプリンのスマイルを聴く冬の夜
花火師の十五代目の宗家継ぐ
上り七時半君の前ドアいま開く
スカートを履かない自由履く自由
とつぽいと長き揉上げ注意され
あかあかと戦艦沈む海の底
甲子園球場に舞ふ土ぼこり
岦智衆ただ佇めば昭和なり
同窓会噂の君にまた魅かれ
友達にノートを返す雪の朝
会ひたき人何処に座るや同窓会
スイングも軽やか偉業達成す