水俣忌の巻/初裏/ニ
五 けふの月プテラノドンが掠め飛ぶ 嘉子(秋・月)
六 たわわに熟るる無花果の乳房 陽子(秋)
【初裏】
初句 モンローの唇を吸ふ熟れ葡萄 遊歩(秋・恋)
ニ 大統領の寝息やすらか 松太(雑)
次へ。
ケネディは不要。
【付句候補】
⚪︎
大統領の寝息やすらか
△
砂に埋るる自由の女神(酸模)
次々と塁盗む俊足(一郎)
はや十年の刑務所暮らし(文)
×
指圧の指をとろかす餅肌
新婚旅行も泡沫の夢
夢二の少女佇む川辺
世間欺く背徳の恋
右手に葉巻左手にブランデイー
糸杉茂るゴッホをまねて
二三匹でも小蠅うるさし
死の誘惑はひたすら甘く
永遠の愛てふ暫しのマジック
寝物語の口封じられ
出会ひはお気軽マッチングアプリ
地下鉄からのモーレツな風
とぎれとぎれの夜の告白
白桃を食べ子を授かりぬ