春着の海の巻/初裏/五
ニ ものの五分の押し入り強盗 文(雑)
三 親も鬼そのまた親も鬼なりき 櫂(雑)
四 閨に残りし翡翠の簪 善子(雑・恋)
五 明烏啼くしらじらと雪の空 まき(冬)
これもうまい。
次へ。
【付句候補】
・◯
明烏啼くしらじらと雪の空
・△
白々と夜の明けゆく行者宿(美津子)
隆々たる陰陽石へ朝日射す(陽子)
・●
冬の怒濤水底すべて更新す
たどたどしき日本語愛を告げてゐる
黒髪をなびかす君とラッタッタ
噴煙の今日は真っ白浅間山
年季明け夫と二人の饅頭屋
朝まだき大河に孤帆すべりゆく
逝くときは老いて共にと誓ひしが
太刀を佩き美豆良を結へりワカタケル
雲生まる崩れてはまた新しく
大江戸の見世物小屋の象かなし
何事も前例主義の頑固者
AIの相性診断侮れず
一日に百粒のライチ欠かさずに
とぼとぼと船鉾の後ついてゆく
入相の鐘音ひびく寂光院
盗品と一緒に闇の世界へと