なにもかも春の巻/初裏/初句_再募集
四 猫の屍を食らふ人影 文(雑)
五 御簾上げて平安城の月さやか りえこ(秋・月)
六 声ほそりつつ路地の蟋蟀 妖子(秋)
【初裏】
初句
再募集。
細りゆくコオロギを聞いている人を
描く。
【付句候補】
・☆
・◯
同じ年同じ日に生まれ菊の酒(珍しいだけ)(光枝)
・●
長老のかんらからから菊の酒
中立国我も我もと連合へ(下手な鉄砲)
運動会走る我が子に涙ぐみ
収穫の軽トラ帰る林檎山
躍動の墨とぶ魚拓大鱸
張り込みの刑事の背中はそぞろ寒
あやしげな小屋に干さるる秋の草
香り良きからたちの実を庭に干し
町内を浮き足立たす踊り歌
軒先で風とたはぶる柿暖簾
秋晴の真つ只中をスポーツカー
霧晴て橋渡り行く豆腐売り
冷やかにスカイツリーの光りをり
幕下の山と掻き込むとろろ汁
人待てば秋の時雨が先に着き
オレンジ色の衣纏へる少年僧
秋風の墨東さ迷ふ日和下駄
朝寒の商店街を象の群れ
魂の文字びっしりと稿露けし