古志仙台ズーム句会(2026年8月23日)
第一句座
長谷川冬虹選
【特選】
あの辺り月あるらしき夜の雨 平尾 福
麦秋やちちははありし頃の道 甲田雅子
山国の日和のいろか粟の餅 長谷川櫂
蝉骸弔ふ如く蝉時雨 阿部けいこ
若き日の父の匂ひや稲の花 武藤主明
【入選】
夏休今日突然に終りけり 三玉一郎
墓石にも流行りあるらし墓洗ふ 阿部けいこ
出水(いづみ)いま声みなぎりて鶴来る 齋藤嘉子
サングラスはづして確と汚辱の世 青沼尾燈子
一歩ごと我を吞みこむ炎暑かな 長谷川櫂
夜学生わが子のやうな師の教へ 臼杵政治
仄白き毒うつくしきくらげかな 三玉一郎
銀漢や殺戮の星一つだけ 臼杵政治
ピッチャーのマウンド辺り蜻蛉舞ふ 青沼尾燈子
蜩や熱きシーツを取り込みぬ 飛岡光枝
長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
風の間に見ゆる母の手きび畑 谷村和華子
殺戮の星一つあり天の川 臼杵政治
蜩に取り込むシーツ熱きかな 飛岡光枝
【入選】
落ちてゆくあはれよ鮎の旨きこと 上村幸三
北上川の濁り増したり行々子 及川由美子
蜩や立つて経読む山の墓 飛岡光枝
良人の車椅子押す敬老日 阿部けいこ
大花火果てて花やぐ夜空かな 川辺酸模
マウンドのピッチャーの空蜻蛉舞ふ 青沼尾燈子
第二句座(席題:穴惑、芋、蓮花蒔く)
長谷川冬虹選
【特選】
亡き母の墓を守るか穴まどひ 川辺酸模
人の世に未練の在りや穴惑 石川桃瑪
どつさりと親芋子芋土の神 佐藤和子
【入選】
筑波峰の山ふところへ紫雲英蒔く 飛岡光枝
争ひが嫌ひでここに穴惑 武藤主明
去年の穴思ひ出せずに穴惑 平尾 福
穴惑程よき穴が見つからず 宮本みさ子
ごろごろと音たのもしき子芋かな 長谷川櫂
またここを栖と決める穴まどひ 佐伯律子
父母の墓の眼前げんげ蒔く 三玉一郎
長谷川櫂選(推敲例)
【特々選】
芋畑や十重に二十重に猪の柵 川辺酸模
【特選】
どつさりと親芋子芋土の神 佐藤和子
穴惑ひここにも惑ふ男あり 青沼尾燈子
花ざかりの田んぼを思ひ紫雲英まく 甲田雅子
がやがやと里芋洗ふ宗祇水 青沼尾燈子
里芋の葉つぱばかりが育つかな 阿部けいこ
【入選】
戦争をせぬ国さがす穴惑 上村幸三
筑波峰の懐深く紫雲英蒔く 飛岡光枝
去年の穴思ひ出せずに穴惑 平尾 福
穴惑程よき穴の見つからず 宮本みさ子
親も子もぶつかりあへり芋洗ふ 上村幸三
触れ合ひて葉のごはと鳴る芋畑 及川由美子
芋水車回るごとくに句会かな 齋藤嘉子
