古志広島ズーム句会(2026年7月5日)
第一句座
矢野京子選
【特選】
金髪の美輪大神や原爆忌 長谷川櫂
折鶴に千の手思ふ原爆忌 矢田民也
形代に何度も息を吹きかけし 大場梅子
【入選】
ナガサキ忌枇杷茶と氷水筒に ももたなおよ
川音も馳走の一つ川床涼み 斉藤真知子
淡海の客人は月夜半の夏 高橋真樹子
つままれて一つときめく桜ん坊 長谷川櫂
遺影抱くあれが穂高だ山開き 城山邦紀
母ちゃんと唄ひし人よ灼くる世に 神戸秀子
短夜や草の大陸まだ明けず 長谷川櫂
病むひとを助く我が手か月涼し 瑞木綾乃
夏氷鋸ひくたびに飛び散つて 斉藤真知子
長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
きれぎれの母の記憶よ夾竹桃 ストーン睦美
降りつづく雨があがれば祭鱧 矢野京子
河骨の二つ佇み相寄らず 矢野京子
国ぢゆうがすでに戦前大西日 神戸秀子
推敲の力の足らず冷奴 高橋真樹子
【入選】
水筒に枇杷茶と氷長崎忌 ももたなおよ
けふも買ふ笊盛りの魚五月雨 神戸秀子
前髪を切つて涼しき犬の顔 今村榾火
越前の空を映せり植田原 上松美智子
家中がしんかんとして昼寝覚 城山邦紀
合歓の花今宵は妻を眠らせじ 安藤文
水面に脚をとらるる水馬 斉藤真知子
長生きを我は願はず茅の輪かな 矢野京子
白南風や回転焼きの列につく 今村榾火
幾万の火の玉の飛ぶ原爆忌 ももたなおよ
夏の夜やすこし老いたる指惜しむ 瑞木綾乃
山開きあれが穂高だ遺影抱く 城山邦紀
国棄てし南の島の海の家 今村榾火
もの思ふ濡れ縁のあり夕河鹿 矢野京子
第二句座(席題:蛇、さくらんぼ)
矢野京子選
【特選】
水鏡覗けば蛇でありにけり 神戸秀子
こどもらはみんな地球のさくらんぼ 長谷川櫂
アメリカンチェリー大胆に甘し ストーン睦美
【入選】
蛇の衣大事に入れる財布かな 上松美智子
原始から天下無敵や蛇交む 城山邦紀
さくらんぼ父縁側で種飛ばす 岡村美沙子
中年の倅恋せよさくらんぼ 矢田民也
いつの日か愛子天皇さくらんぼ 長谷川櫂
長谷川櫂選(推敲例)
【特選】
原始から天下無敵や蛇交む 城山邦紀
被爆樹や蛇の化身の枝がある ももたなおよ
ネズミ丸呑み梁に寝そべる大蛇かな 上松美智子
中年の倅恋せよさくらんぼ 矢田民也
【入選】
半分は鳥に採らるるさくらんぼ ももたなおよ
木の根かとおもへば蛇のよこたはる 大場梅子
さくらんぼ大人になつたつもりの子 矢野京子
バス停や樹上より蛇落ちて来て ももたなおよ
増水の川を斜めに蛇泳ぐ 今村榾火
なかよしになれさうもなきさくらんぼ 大場梅子
アメリカンチェリー大胆に甘し スト-ン睦美
