古志金沢ズーム句会(2026年6月21日)
第一句座
当季雑詠
鬼川こまち選
【特選】
緑青の滝しぶきたり地獄門 玉置陽子
目玉から走り出したり羽抜鶏 玉置陽子
【入選】
懐かしきこの世ありけり昼寝覚 橋詰育子
くれなゐのいのちは知らず竹夫人 趙栄順
鳥のため泰山木の花ひらく 玉置陽子
氷菓かじれば遠き日の笑ひごゑ 松川まさみ
厚き雲はらむ轟音沖縄忌 越智淳子
夫の忌やひとひらほどく白菖蒲 泉早苗
蟻地獄美しければ堕ちにけり 趙栄順
父の日や戦争で夢捨てたりき 酒井きよみ
翅しまひ天道虫は一粒に 間宮伸子
一炊の夢の生涯ソーダ―水 山本桃潤
四万十川の投網は夏の雲にまで 間宮伸子
魂はなほ虚空にありて沖縄忌 趙栄順
朱鷺放たるる斯くもかがやく能登五月 川上あきこ
慰霊の日礎に満つるこゑ聴かん 松川まさみ
・長谷川櫂選
【特選】推敲例
さみだるる青銅の滝地獄門 玉置陽子
咲きのぼるみな横顔の捩れ花 安藤久美
翅たたみ天道虫は点となる 間宮伸子
【入選】
くれなゐのいのちは知らず竹夫人 趙栄順
鳥たちへ泰山木の白き花 玉置陽子
芭蕉布を織るや青波打ち寄せて 山本桃潤
夫の忌やひとひらほどく白菖蒲 泉早苗
田畑と戦ふ父の麦藁帽 稲垣雄二
かたはらに犬の寝てゐる昼寝かな 橋詰育子
呼出の魚板灼けたり京の寺 氷室茉胡
一炊の夢の生涯ソーダ―水 山本桃潤
木下闇出でてこの世に戻りけり 安藤久美
煌々と道路工事の裸かな 駒木幹正
潰すほどの身上あらず立葵 松川まさみ
父の日や母にはあまき父なりき 酒井きよみ
一瀑のはじめは光仰ぎ見る 安藤久美
ほうたるの闇かき混ぜん竹箒 玉置陽子
第二句座
席題:「白南風」、「向日葵」
鬼川こまち選
【特選】
白南風や伊予の青石濡れしまま 趙栄順
ひまわりや土にもなれぬ骨幾万 稲垣雄二
眼球は闇にやすらぐ日輪草 趙栄順
【入選】
ひまわりの見つめる彼方戦火燃ゆ 駒木幹正
戦争は向日葵の首鷲掴み 玉置陽子
戦ありし地にひまわりは咲き継ぐか 間宮伸子
ひまわりは制服を脱ぎ捨てし君 稲垣雄二
ひまわりに諭されて前向きに生く 清水薫
白南風や海峡望む観覧車 駒木幹正
ひまわりやいく度咲いて戦まだ 梅田恵美子
向日葵の種こぼすまで枯れゆけり 趙栄順
向日葵の花より種を好みけり 泉早苗
白南風や老樹崩るる大社 花井淳
・長谷川櫂選
【特選】推敲例
白南風のゆさゆさ揺する塔二つ 近藤沙羅
ひまわりや土にもなれぬ骨幾万 稲垣雄二
戦争は向日葵の首鷲掴み 玉置陽子
迎撃の盾とひまわり百万本 鬼川こまち
向日葵やわが晩年に力あれ 橋詰育子
【入選】
白南風やいよよ鳶舞ふ空となり 花井淳
向日葵のかがやき束ね会ひにゆく 安藤久美
向日葵は王の如くに民貧し 山本桃潤
白南風や寺に伝はる酒造り 田村史生
白南風やテトラポットにせめぎ合ふ 密田妖子
向日葵の花傾けばルドンの目 松川まさみ
向日葵枯れ果てて種こぼしけり 趙栄順
白南風や老樹崩るる大社 花井淳
