歌仙「死ぬほどの恋の巻」巻き上がりました
《連衆》三玉一郎、柴田清栄、飛岡光枝、氷室茉胡、佐々木まき、青沼尾燈子、斎藤真知子、上田雅子、松井恭子、おほずひろし、湯浅菊子、齋藤嘉子、川村杳平、川辺酸模、篠原隆子、喜田りえこ、長井亜紀、夏井通江、越智淳子、岩井善子、北側松太、長谷川櫂(捌)
2018.10.23~12.16
【初折の表】
発句 月光や死ぬほどの恋死ぬまでに 田中紫春(秋・月・恋)
脇 くれなゐ深し鶏頭の花 真知子(秋)
第三 今朝晴れて富士の初雪きはやかに 善子(秋)
四 生き長らへて戻る人質 善子(雑)
五 灼熱の空に油田の炎燃ゆ 雅子(夏)
六 皇太子から暗殺指令 櫂(雑)
【初折の裏】
初句 生贄の羊血まみれ祭壇に 光枝(雑)
二 夢のなかへと軒つたふ雨 りえこ(雑)
三 ふれもせで別れし人のなつかしく 酸模(雑・恋)
四 女子マネの手に魔法の薬缶 恭子(雑・恋)
五 気絶して目覚めし空の美しく 松太(雑)
六 小人の登るガリバーの胸 りえこ(雑)
七 アメリカは民主下院を奪還す 真知子(雑)
八 移民の列に冴ゆる月光 茉胡(冬・月)
九 東京はラッシュアワーや朝日浴ぶ 通江(雑)
十 春雪の上に描く大きな輪 光枝(春)
十一 花びらにまみれて立てり誕生仏 善子(春・花)
折端 桃源郷は霞たなびく 茉胡(春)
【名残の表】
初句 再建に大脱税のオチがつき 櫂(雑)
二 高座を下がる姿寂しも 雅子(雑)
三 恋女房質屋通ひの五十年 光枝(雑・恋)
四 髪結床でさすへぼ将棋 亜紀(雑)
五 上からの繋ぎを待つてひもすがら 隆子(雑)
六 大店襲ふ夜の謀 杳平(雑)
七 もの慣れて閂を抜く白き腕 菊子(雑)
八 転がり込むは道楽息子 隆子(雑)
九 しをらしき態度にまたも絆さるる 茉胡(雑)
十 花野の隅に捨猫の声 酸模(秋)
十一 拙僧のつむりに勝る今日の月 りえこ(秋・月)
十二 猫に温もる朝寒の床 真知子(秋)
【名残の裏】
初句 故郷出て三日目に知る親の愛 まき(雑)
二 乗れず見送る満員電車 清栄(雑)
三 築地から新橋へ移住どぶネズミ 櫂(雑)
四 芽吹き初めたる銀座の柳 清栄(春)
五 戦争に敗れし国を花吹雪 櫂(春・花)
挙句 残飯たかる烏らの春 櫂(春)
五句 櫂
三句 りえこ 光枝 真知子 善子 茉胡
二句 酸模 雅子 清栄 隆子
一句 田中紫春(発句)まき 亜紀 菊子 恭子 通江 杳平 松太
*私の出番多すぎです。櫂