古志東海合同静岡句会 2017年8月27日
*第一句座
【特選】
天にあらば鵲の橋いま渡る 昭子
甘酒やここに蕉翁二三日 竜樹
川も風も大自在にて秋に入る 乙兄
唖蝉も鳴くや八月十五日 康夫
欣求浄土欣求浄土と牛蛙 二本
橋を行く人美しく秋の中 楓
【入選】
大井川大曲がりして涼しさよ 竜樹
橋脚の美しき橋秋に差す 寛子
朝露をふふみて茶の木緑濃し 沙羅
橋脚を秋風自在蓬莱橋 沙羅
冬瓜が木を這ひのぼるたくましさ 上松美智子
風を見てあつまつてくるとんぼかな 二本
百日紅すなはち李杜が酒の花 竜樹
古の人にまじりて踊りけり 二本
何もなき木橋一本豊の秋 雄二
蓬莱橋色なき風にきしみけり 上松美智子
もどり来て荒き息する秋の蝶 春日美智子
秋風が長い木橋を渡りゆく 空
秋風に吹きとばされん蓬莱橋 沙羅
中島には白き鳥黒き鳥秋大河 乙兄
秋の日の小庭にプール干してある 乙兄
*第二句座
【特選】
夕方の匂ひしてきしむくげかな 通江
稲光詩歌の神の如くなり 雄二
三匹釣れいよいよ佳境鯊日和 雄二
落鮎の苦味に酒をひとすすり 二本
【入選】
えんぴつのH、2H涼しかり 乙兄
かけぬけし七十年やとろろ汁 上松美智子